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7.あまく淫らな遊戯 前
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望月はまだソファから動く気はないらしい。
囲い込むように真夜を抱きしめ、やわやわと胸を弄り、首筋や太ももを指先でなぞる。
「んっ、ぅ……。はぁ……」
「気持ち良い? 真夜ちゃん」
「……は。……うん、気持ち、いいです」
彼の甘い指先は、全てが気持ち良い。胸を優しく揉みしだき、尖りを摘んで。その度に真夜の胸に燻る熱が、段々と体全体に広がっていく。
腿をくすぐるように指でなぞられ、背中がぞわりとした。
欲しかった感覚、望んでいたもの。体に快楽を与える行為。――愛撫なんだと思うと、例えようもなく嬉しくなった。
ちゅっと音を立てて、望月が真夜の胸を舌でなぞる。
尖りを口に含み、舌でころころと転がすように舐められた。もう片方の胸は、尖りを指で摘まれる。舐め回されて、ゆるく嬲られる乳首。両方の快感をいっぺんに味わった真夜は、甘く色のついたため息をつく。
「ふふ、AV女優も顔負けの喘ぎ声だね」
「ごめんなさい。無意識で……、んっ、変な声がでちゃうんです」
「謝らなくていいよ。――もっと聞きたいな。……真夜ちゃん、舐められるの、スキ?」
ちろり、ちろり。
舌先でソフトクリームを舐め取るみたいに胸の頂を嬲る。かと思えば口に含んで転がし、ちゅう、と吸われる。
「っあ、ああ…っ!きもち、いい。すきぃ……っ」
「いいね、素直な子は好きだよ。そうやって自分の気持ちに正直になれば、もっともっと気持ちよくなれるからね? ……と、AVの方も進んできたかな? 真夜ちゃん、見てみて」
言われて、いつの間にか視線をベッド側に投げていた真夜は「えっ」と声を出して、テレビの方を見る。
すると映像の中では女性がM字開脚をさせられていて、2人の男が秘部をぬちゃぬちゃといじっていた。
「……う、ぁ……」
「恥ずかしい格好だねぇ。ね、真夜ちゃんも触られたい?」
「あの…それは……」
「俺に弄ってもらいたい?AVみたいに、いやらしく。ホラ、足、上げてよ」
どうして巽の囁きはこんなに甘いのだろう。
その優しい口調に蕩けてしまいそうになる。彼とつきあった女性達は皆こんな気持ちを味わったのだろうか。
巽がそっと真夜の膝裏に手をかけて促してくる。彼女は恥ずかしいと思いながらも片足を上げ、ソファに足をついた。
テレビからあられもない嬌声と、容赦のない男の責めが続く。それを見ているとすごくドキドキして堪らなく、体がじくじくとして熱くなった。
「アレ、してほしい?」
クスクスと笑いながら、巽がそうっと人差し指で真夜の中心をショーツ越しに辿る。上から下へ、下から上へ。まるで線を引くようになぞっていく。
――して、ほしい。
心の声が正直になれと言っている。けれども、理性が真夜の口に歯止めをかけた。
「恥ずかしいの?でも、真夜ちゃんのここはすっごくエロい事をされたいみたい。熱くて、少し濡れてて。ふふ、どこで濡れちゃったのかな? AV見てた時? 俺に胸を弄られた時?」
笑みが濃くなる。巽は体を少し屈めて下から挑発するように真夜の顔を見上げた。そして耳朶に向かい、フゥッと細い息を吹く。
ぞわり。真夜の体がびくついた。
「――教えてよ」
「ンッ、ふ……っ。む、ね……舐められ、んっ」
「違うでしょ。ちゃんと言って?」
「はぁ……っ。ち、乳首、望月さんに、舐められた、とき、んぁっ!」
耳障りな音。まるでマイクヘッドに息を吹きかけたような音を立てて、巽が真夜の耳を舐めまわす。
それは胸の頂を舐められた時とは違う感覚。真夜は体をびくびくとさせて、耐えるように目を瞑った。
「巽、だよ。こういう時は名前を呼ばなきゃ。たつみ。言って?」
「た、巽、さん」
「……もう一回」
「巽さん」
彼の望むままに真夜が名を呼ぶと、巽はニッコリと微笑んだ。
「いい子。……真夜ちゃんは素直でいい子だからね。言えるはずだよ?俺におねだりしてごらん」
「お、おねだり、ですか?」
「そう。シて欲しい事、あるでしょ? あのAVみたいに。えっちなこと、いっぱい」
う、と真夜の顔が羞恥に染まり、恥ずかしくなって俯く。
……でも、これは私が望んでいる事なんだから。ちゃんと言わなきゃ……。
でないと、彼に頼んだ意味がない。セックスを望んだのは他でもない。自分なんだから。
ああでもやっぱり恥ずかしい。どうしてこんなに「おねだり」がはしたなく思えてしまうのだろう。
真夜はぐちゃぐちゃと頭の中がこんがらがる中、意地悪く見つめる巽に潤んだ目を向ける。
「っ、たつみ、さん。して、欲しい、です」
「なにを?」
「うぅ、あの、えっ……AV、みたいに、あそこを」
「あそこを?」
「……やらしく、いっぱい、して、ください」
顔を赤くしながらたどたどしい口調で、小声でねだる。
すると巽が喉の奥で笑いつつ、「いいよ」と耳元で囁いた。
まるでこれから内緒事をするように。いけない遊びをするかのように。巽がショーツの中に手を入れる。そして秘裂を割り、探るように触れてきた。
「っん!」
びくん、と肩が震える。
巽はそんな真夜を片腕で抱きしめつつ秘裂を弄り、緩い愛撫を続けた。くにくにと秘芯を擦る。
たまらない刺激が真夜を襲い、イヤイヤと首を振って喘ぐ。
「ああっ、や、あ……っ!」
「濡れ具合はまぁまぁかな。ちょっと足りない気もするけど。まぁ最初だからね。……ゆっくり馴らしてあげる」
「は、はい、よろしくお願いしま……。ッン、っふ。あぅ……っ」
ぷるぷると震える体。彼が秘所を弄る度、体の熱が上がっていって、どうしてかムズムズする。
自分を抱きしめる彼の腕は温かい。けれども、それだけでは足りないと思ってしまって、まるで縋るように巽の胸に額を当て、バスローブを握り締めた。
巽はふっと目を細めて笑う。
「いいね、そういうの。俺ってもしかして、かなりラッキーだったのかな?」
「ぇ……?」
「何でもない。ね、真夜ちゃん。俺のも触ってくれる?」
優しくねだる声に不思議そうな顔をすると、巽はそっと真夜の手を取って導いた。やがて、指先が硬いものに当たる。
「あ……」
それは巽の男である象徴。露骨に見せないようにしているのか、バスローブ越しに触らせている。
「触るの、初めて? だよね、勿論」
「はい……っ、う……」
「ふふ、真夜ちゃん弄ってたらいつの間にか大きくなっちゃった。こうやって、上下に擦るみたいに、触っててくれる?」
こく、と真夜が頷くと、巽は嬉しそうに微笑み、真夜の秘所を再び弄った。
膣口から少しずつ染み出る蜜を潤滑にして、秘裂のフチをなぞり、秘芯をクリクリと擦る。
それは、真夜の知らない快感だった。
何度か興味本位で自慰はしてみたことがある。風呂場で擦り、じんじんと痺れるような不思議な快感がした事を覚えている。
けれども、人にされるのはまったく違った。
痺れるような感覚は同じだけれど、気持ちよくて仕方ない。気分がどんどん昂ぶり、いやらしい感情で頭がいっぱいになる。
同時に、彼のものを掴み上下に擦って触っているという状況が、更にドキドキと心を高鳴らせた。
硬くて、思っていたより、大きくて。時々甘い声を出して気持ち良さそうにしている巽の反応が嬉しくて、たまらない。
「はぁ、気持ち良いね」
「うん。あっ……ふ、うん、気持ち、いい、です」
「真夜ちゃんの手、すごく優しい。……早く挿れたいな。ね、そろそろベッド行こうか」
「はっ、はい!」
いよいよだ。
真夜が上ずった声で返事をする。巽は「そんな緊張しないで」と笑いながら立つと、すたすたとダブルベッドに向かい、上で寝そべった。
ごろんとリラックスした様子の巽に、手早くショーツを脱いだ真夜がどきどきよろよろベッドに乗り込み、同じように寝そべる。すると巽は、起き上がって自分のバスローブの紐を解き、脱ごうとした。しかし、何かを思い出したように途中で止める。
「いい? 脱ぐよ?」
「あっ、は、はい。どうぞ」
肘をついて上半身を起こし、真夜が顔を赤くして頷く。それを見て、巽はバスローブを脱いだ。
……均整の取れた体に、長い足。そして綺麗な顔にはあまりにそぐわない、彼の男の部分。
どうしてもそこに目がいってしまう。赤黒く、そそり勃つもの。竿のいたる部分で血管が透けて見え、えらの張った先端部分から透明な液体がぷくりと朝雫のように滴っている。
「そんなまじまじ見ないでよ。恥ずかしいから」
「ハッ! ご、ごめんなさい、つい」
「いいけど。でも見るより触って欲しいな。ほら、両手で掴んで?」
「はいっ!」
まるで教師に指示される生徒のような返事をして、おずおずと真夜が巽の隣に正座で座り、震える手でそっと彼のモノに触れる。
暖かい。時々ぴくぴく動いて、醜悪なカタチであるものが妙に可愛いとも思えてしまう。
ゆる、ゆる、と擦っていると、巽が困ったように笑って真夜の頭を優しく撫でた。
「言う事聞いてくれるのは嬉しいけど。なんで正座なの? ちゃんと足広げてよ。さっき、AVで見たでしょ?」
「うっ!? あ、あれをしなくちゃいけないんですか?」
「しなくちゃいけないよ。でないと君のなかをほぐせないじゃない。ただでさえ初めてなんだし。出来るだけ柔らかくしておかないと、痛いよ?」
「い、痛いのは! ……わかりました」
あの映像みたいに足を開くのは酷く恥ずかしい。しかしもう、すでに充分恥ずかしいのだ。今更かもしれない。
真夜は彼のものを両手で掴みながら足を開いた。三角座りの膝を左右に広げたような格好をすると、正解、と言わんばかりに、巽が真夜の秘所に手を伸ばす。
ソファでされた愛撫で、すでに真夜の秘所は暖かい蜜で濡れている。だが、まだ足りないのか、巽はくちゅくちゅと音を立てて秘裂を弄った後、指を一本、蜜口へぬるりと差し込んだ。
「はっ……。ん、ゆび、が」
「うん。ちゃんとほぐしてあげるからね」
初めて体内に異物が挿入ってくる感覚。
真夜は腰を震わせた。くいくいと指の腹で擦られるのが酷く気持ちよくて、このまますべてを受け入れたいような、怖いような、不思議な気持ちになる。足を開いた恥ずかしい格好のまま、真夜は俯いて目を瞑り、彼のものを上下に擦って必死に快感に耐えた。
しかし、たまらない官能の昂ぶりがどんどん押し寄せて、どうにも耐えきれず、声を上げてしまう。
「んんっ! あぁ……っ」
「真夜ちゃん、気持ちいい事は我慢しなくていいんだよ。ここはラブホだし、好きなだけ声を出したらいい。君がいっぱい気持ちよくなったら、それだけセックスがし易くなるんだからね。ほら、気持ち良いって、言ってご覧?」
「あっ、んん、き、気持ちいい……よぅ」
「うん。気持ち良いって言ったら、もっと気持ちよくなるよね。感情と言葉が一致すると、すごく素直に感じられない?」
はぁ、はぁ、と息を整えながら、真夜は涙がこぼれんばかりの瞳を開けて、巽を見る。
彼はずっと穏やかに微笑んでいて、真夜の顔をジッと見ていた。
狭い膣内をほじるように擦り、さらにぬちゃぬちゃと指で抽挿して。それは――それは、腰が浮くほど気持ちいい。
「あぁ。いい、きもち、いいよ……。たつみさんの、指が、すごく、いいの」
「ふふ。真夜ちゃん。そういう時はね、もっと欲しいって俺におねだりしなくちゃ。凄くイイんでしょ? もっと、して欲しいでしょ?」
「んっ! あ、うん。して、もっと、欲しい、の。いっぱい、してぇ……」
「……素直なんだか淫乱なんだか。いや、やっぱり素直なんだろうね。だってすごくカワイイ。えろい言葉、一杯言わせたくなっちゃうな」
小声で呟いた巽がくすくす笑い、指で弄る。前後に軽く抽挿して、真夜のナカから分泌される蜜を時折指でぬぐっては芯に擦りつけた。
夜は、まだ――長い。
囲い込むように真夜を抱きしめ、やわやわと胸を弄り、首筋や太ももを指先でなぞる。
「んっ、ぅ……。はぁ……」
「気持ち良い? 真夜ちゃん」
「……は。……うん、気持ち、いいです」
彼の甘い指先は、全てが気持ち良い。胸を優しく揉みしだき、尖りを摘んで。その度に真夜の胸に燻る熱が、段々と体全体に広がっていく。
腿をくすぐるように指でなぞられ、背中がぞわりとした。
欲しかった感覚、望んでいたもの。体に快楽を与える行為。――愛撫なんだと思うと、例えようもなく嬉しくなった。
ちゅっと音を立てて、望月が真夜の胸を舌でなぞる。
尖りを口に含み、舌でころころと転がすように舐められた。もう片方の胸は、尖りを指で摘まれる。舐め回されて、ゆるく嬲られる乳首。両方の快感をいっぺんに味わった真夜は、甘く色のついたため息をつく。
「ふふ、AV女優も顔負けの喘ぎ声だね」
「ごめんなさい。無意識で……、んっ、変な声がでちゃうんです」
「謝らなくていいよ。――もっと聞きたいな。……真夜ちゃん、舐められるの、スキ?」
ちろり、ちろり。
舌先でソフトクリームを舐め取るみたいに胸の頂を嬲る。かと思えば口に含んで転がし、ちゅう、と吸われる。
「っあ、ああ…っ!きもち、いい。すきぃ……っ」
「いいね、素直な子は好きだよ。そうやって自分の気持ちに正直になれば、もっともっと気持ちよくなれるからね? ……と、AVの方も進んできたかな? 真夜ちゃん、見てみて」
言われて、いつの間にか視線をベッド側に投げていた真夜は「えっ」と声を出して、テレビの方を見る。
すると映像の中では女性がM字開脚をさせられていて、2人の男が秘部をぬちゃぬちゃといじっていた。
「……う、ぁ……」
「恥ずかしい格好だねぇ。ね、真夜ちゃんも触られたい?」
「あの…それは……」
「俺に弄ってもらいたい?AVみたいに、いやらしく。ホラ、足、上げてよ」
どうして巽の囁きはこんなに甘いのだろう。
その優しい口調に蕩けてしまいそうになる。彼とつきあった女性達は皆こんな気持ちを味わったのだろうか。
巽がそっと真夜の膝裏に手をかけて促してくる。彼女は恥ずかしいと思いながらも片足を上げ、ソファに足をついた。
テレビからあられもない嬌声と、容赦のない男の責めが続く。それを見ているとすごくドキドキして堪らなく、体がじくじくとして熱くなった。
「アレ、してほしい?」
クスクスと笑いながら、巽がそうっと人差し指で真夜の中心をショーツ越しに辿る。上から下へ、下から上へ。まるで線を引くようになぞっていく。
――して、ほしい。
心の声が正直になれと言っている。けれども、理性が真夜の口に歯止めをかけた。
「恥ずかしいの?でも、真夜ちゃんのここはすっごくエロい事をされたいみたい。熱くて、少し濡れてて。ふふ、どこで濡れちゃったのかな? AV見てた時? 俺に胸を弄られた時?」
笑みが濃くなる。巽は体を少し屈めて下から挑発するように真夜の顔を見上げた。そして耳朶に向かい、フゥッと細い息を吹く。
ぞわり。真夜の体がびくついた。
「――教えてよ」
「ンッ、ふ……っ。む、ね……舐められ、んっ」
「違うでしょ。ちゃんと言って?」
「はぁ……っ。ち、乳首、望月さんに、舐められた、とき、んぁっ!」
耳障りな音。まるでマイクヘッドに息を吹きかけたような音を立てて、巽が真夜の耳を舐めまわす。
それは胸の頂を舐められた時とは違う感覚。真夜は体をびくびくとさせて、耐えるように目を瞑った。
「巽、だよ。こういう時は名前を呼ばなきゃ。たつみ。言って?」
「た、巽、さん」
「……もう一回」
「巽さん」
彼の望むままに真夜が名を呼ぶと、巽はニッコリと微笑んだ。
「いい子。……真夜ちゃんは素直でいい子だからね。言えるはずだよ?俺におねだりしてごらん」
「お、おねだり、ですか?」
「そう。シて欲しい事、あるでしょ? あのAVみたいに。えっちなこと、いっぱい」
う、と真夜の顔が羞恥に染まり、恥ずかしくなって俯く。
……でも、これは私が望んでいる事なんだから。ちゃんと言わなきゃ……。
でないと、彼に頼んだ意味がない。セックスを望んだのは他でもない。自分なんだから。
ああでもやっぱり恥ずかしい。どうしてこんなに「おねだり」がはしたなく思えてしまうのだろう。
真夜はぐちゃぐちゃと頭の中がこんがらがる中、意地悪く見つめる巽に潤んだ目を向ける。
「っ、たつみ、さん。して、欲しい、です」
「なにを?」
「うぅ、あの、えっ……AV、みたいに、あそこを」
「あそこを?」
「……やらしく、いっぱい、して、ください」
顔を赤くしながらたどたどしい口調で、小声でねだる。
すると巽が喉の奥で笑いつつ、「いいよ」と耳元で囁いた。
まるでこれから内緒事をするように。いけない遊びをするかのように。巽がショーツの中に手を入れる。そして秘裂を割り、探るように触れてきた。
「っん!」
びくん、と肩が震える。
巽はそんな真夜を片腕で抱きしめつつ秘裂を弄り、緩い愛撫を続けた。くにくにと秘芯を擦る。
たまらない刺激が真夜を襲い、イヤイヤと首を振って喘ぐ。
「ああっ、や、あ……っ!」
「濡れ具合はまぁまぁかな。ちょっと足りない気もするけど。まぁ最初だからね。……ゆっくり馴らしてあげる」
「は、はい、よろしくお願いしま……。ッン、っふ。あぅ……っ」
ぷるぷると震える体。彼が秘所を弄る度、体の熱が上がっていって、どうしてかムズムズする。
自分を抱きしめる彼の腕は温かい。けれども、それだけでは足りないと思ってしまって、まるで縋るように巽の胸に額を当て、バスローブを握り締めた。
巽はふっと目を細めて笑う。
「いいね、そういうの。俺ってもしかして、かなりラッキーだったのかな?」
「ぇ……?」
「何でもない。ね、真夜ちゃん。俺のも触ってくれる?」
優しくねだる声に不思議そうな顔をすると、巽はそっと真夜の手を取って導いた。やがて、指先が硬いものに当たる。
「あ……」
それは巽の男である象徴。露骨に見せないようにしているのか、バスローブ越しに触らせている。
「触るの、初めて? だよね、勿論」
「はい……っ、う……」
「ふふ、真夜ちゃん弄ってたらいつの間にか大きくなっちゃった。こうやって、上下に擦るみたいに、触っててくれる?」
こく、と真夜が頷くと、巽は嬉しそうに微笑み、真夜の秘所を再び弄った。
膣口から少しずつ染み出る蜜を潤滑にして、秘裂のフチをなぞり、秘芯をクリクリと擦る。
それは、真夜の知らない快感だった。
何度か興味本位で自慰はしてみたことがある。風呂場で擦り、じんじんと痺れるような不思議な快感がした事を覚えている。
けれども、人にされるのはまったく違った。
痺れるような感覚は同じだけれど、気持ちよくて仕方ない。気分がどんどん昂ぶり、いやらしい感情で頭がいっぱいになる。
同時に、彼のものを掴み上下に擦って触っているという状況が、更にドキドキと心を高鳴らせた。
硬くて、思っていたより、大きくて。時々甘い声を出して気持ち良さそうにしている巽の反応が嬉しくて、たまらない。
「はぁ、気持ち良いね」
「うん。あっ……ふ、うん、気持ち、いい、です」
「真夜ちゃんの手、すごく優しい。……早く挿れたいな。ね、そろそろベッド行こうか」
「はっ、はい!」
いよいよだ。
真夜が上ずった声で返事をする。巽は「そんな緊張しないで」と笑いながら立つと、すたすたとダブルベッドに向かい、上で寝そべった。
ごろんとリラックスした様子の巽に、手早くショーツを脱いだ真夜がどきどきよろよろベッドに乗り込み、同じように寝そべる。すると巽は、起き上がって自分のバスローブの紐を解き、脱ごうとした。しかし、何かを思い出したように途中で止める。
「いい? 脱ぐよ?」
「あっ、は、はい。どうぞ」
肘をついて上半身を起こし、真夜が顔を赤くして頷く。それを見て、巽はバスローブを脱いだ。
……均整の取れた体に、長い足。そして綺麗な顔にはあまりにそぐわない、彼の男の部分。
どうしてもそこに目がいってしまう。赤黒く、そそり勃つもの。竿のいたる部分で血管が透けて見え、えらの張った先端部分から透明な液体がぷくりと朝雫のように滴っている。
「そんなまじまじ見ないでよ。恥ずかしいから」
「ハッ! ご、ごめんなさい、つい」
「いいけど。でも見るより触って欲しいな。ほら、両手で掴んで?」
「はいっ!」
まるで教師に指示される生徒のような返事をして、おずおずと真夜が巽の隣に正座で座り、震える手でそっと彼のモノに触れる。
暖かい。時々ぴくぴく動いて、醜悪なカタチであるものが妙に可愛いとも思えてしまう。
ゆる、ゆる、と擦っていると、巽が困ったように笑って真夜の頭を優しく撫でた。
「言う事聞いてくれるのは嬉しいけど。なんで正座なの? ちゃんと足広げてよ。さっき、AVで見たでしょ?」
「うっ!? あ、あれをしなくちゃいけないんですか?」
「しなくちゃいけないよ。でないと君のなかをほぐせないじゃない。ただでさえ初めてなんだし。出来るだけ柔らかくしておかないと、痛いよ?」
「い、痛いのは! ……わかりました」
あの映像みたいに足を開くのは酷く恥ずかしい。しかしもう、すでに充分恥ずかしいのだ。今更かもしれない。
真夜は彼のものを両手で掴みながら足を開いた。三角座りの膝を左右に広げたような格好をすると、正解、と言わんばかりに、巽が真夜の秘所に手を伸ばす。
ソファでされた愛撫で、すでに真夜の秘所は暖かい蜜で濡れている。だが、まだ足りないのか、巽はくちゅくちゅと音を立てて秘裂を弄った後、指を一本、蜜口へぬるりと差し込んだ。
「はっ……。ん、ゆび、が」
「うん。ちゃんとほぐしてあげるからね」
初めて体内に異物が挿入ってくる感覚。
真夜は腰を震わせた。くいくいと指の腹で擦られるのが酷く気持ちよくて、このまますべてを受け入れたいような、怖いような、不思議な気持ちになる。足を開いた恥ずかしい格好のまま、真夜は俯いて目を瞑り、彼のものを上下に擦って必死に快感に耐えた。
しかし、たまらない官能の昂ぶりがどんどん押し寄せて、どうにも耐えきれず、声を上げてしまう。
「んんっ! あぁ……っ」
「真夜ちゃん、気持ちいい事は我慢しなくていいんだよ。ここはラブホだし、好きなだけ声を出したらいい。君がいっぱい気持ちよくなったら、それだけセックスがし易くなるんだからね。ほら、気持ち良いって、言ってご覧?」
「あっ、んん、き、気持ちいい……よぅ」
「うん。気持ち良いって言ったら、もっと気持ちよくなるよね。感情と言葉が一致すると、すごく素直に感じられない?」
はぁ、はぁ、と息を整えながら、真夜は涙がこぼれんばかりの瞳を開けて、巽を見る。
彼はずっと穏やかに微笑んでいて、真夜の顔をジッと見ていた。
狭い膣内をほじるように擦り、さらにぬちゃぬちゃと指で抽挿して。それは――それは、腰が浮くほど気持ちいい。
「あぁ。いい、きもち、いいよ……。たつみさんの、指が、すごく、いいの」
「ふふ。真夜ちゃん。そういう時はね、もっと欲しいって俺におねだりしなくちゃ。凄くイイんでしょ? もっと、して欲しいでしょ?」
「んっ! あ、うん。して、もっと、欲しい、の。いっぱい、してぇ……」
「……素直なんだか淫乱なんだか。いや、やっぱり素直なんだろうね。だってすごくカワイイ。えろい言葉、一杯言わせたくなっちゃうな」
小声で呟いた巽がくすくす笑い、指で弄る。前後に軽く抽挿して、真夜のナカから分泌される蜜を時折指でぬぐっては芯に擦りつけた。
夜は、まだ――長い。
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