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第一章~ドワーフの村~
28話 鍛冶師としての実力
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朝起きるとリビングに俺の服が綺麗に畳まれてあった。奥さんが早くに準備してくれたんだろう。早速それに着替えに自室に戻る。あーやっとこのピチピチ寝巻きから着替えられる。服を着替えてリビングに向かうとドーコと長、奥さんのみんなが揃っていた。
それにしても昨日の事があったせいで。ドウェインは俺をずっと睨らまれている気がする。取り敢えずは朝食だ。ドーコもすっかり体調が良くなったようで元気そうだ。
「「「いただきます」」」 「いただきます」
ドウェインだけ明らかに不機嫌そうに言った。これはすぐにでも鍛冶仕事を見せた方が良さそうな気がする。
「奥さん、このポテトサラダ美味しいですね」
「あらまぁ嬉しいこと言ってくれるじゃないの! じゃああんたが鍛冶仕事してる間にこの子にポテトサラダの作り方でも教えておこうかねぇ」
「そんなこと教えんで構わん!! ワシの試練を乗り越えられるわけがなかろう! よってドーコがドワルフに嫁ぐことなぞないんじゃ!」
「そんなこと言ったってねぇあんた。ドワルフはこの村を救ってくれた英雄だよ。そんな人に嫁ぐんだったらいいことじゃないか」
「それはそれこれはこれじゃ! 鍛冶仕事も碌に出来んやつにワシの娘はやれん!」
追放しておいて何言ってんだかと思ったが極刑を防ぐためだったしな。ここまで愛しておいて尚追放しなければならない同調圧力があったんだな。ドウェインが配信見ていてくれたら一発でOKだったんだろうか?
そんなことを考えながら食事を進めていく。食べ終わってごちそうさまという間も無く
「来い! ドワルフ! お前に鍛冶とは何たるかを教えてやるわい。ドーコにしか習っておらんお主なんぞまだまだひよっこじゃ!」
「ひっどーいパパ! でもまぁドワルフに驚きすぎて腰を抜かさないようにね」
「酷すぎて腰を抜かさないよう気をつけるわい」
そう言って俺を引きづるように引っ張っていく。
「奥さーん。ごちそうさまでしたー」
そう言ってブンブンとドーコと奥さんに手を振って引きずられていく。
★ ★ ★
村1番の鍛冶場に着いた。普段はもっとドワーフがいるんだろうが昨日の事があってか殆ど誰もいない貸し切り状態だった。
「よかったのー恥を隠してが少なくて」
ドーコの腹黒さは父親譲りだったってことか。
「はいはいじゃあ最初はどの素材で何を作ればよろいいでしょうか?」
少し嫌味っぽく言う
「ではこのドワーフ鋼と金を混ぜて金剛剣を作ってみせよ。もちろんワシから助言が欲しかったら頼めば教えてやらんこともない。じゃがドーコとの婚約がどうなるかは、わからんがな」
カッチーン
完全に出来ないと思って馬鹿にしてるなこの爺さん。どっちの方向で攻めてやろうか。装飾を入れまくるか? それともとにかく早く作るか? でもドワーフはあまり装飾が好きじゃなかったな。じゃあ作業効率重視でっと。
ドワーフ鋼と金の金剛なんて作ったことも無いが、【ドワーフの神】に意識を向け製作物を想像する。したことも無いことなのにも関わらずいつものように適切な温度が、叩き加減が手に取る様にわかる。
ドウェインが隣で何か言っている気がするが無視して作業を続ける。何やら他のドワーフの声も聞こえる。ナイフ、ショートソード、バスターブレードの3点セットを作り上げた。ナイフにだけは装飾を施しておいた。一本くらい面白いのがあってもいいだろう。3本も作ったのは、ドウェインが金剛剣としか言ってなかったし、もしかしたらサイズが違うなんて言うイチャモンを回避する為だ。
気づかなかったが、作り終わった時には周りにはドワーフの人だかりが出来ていた。俺の作業が気になったドワーフが見て他のドワーフを呼びに行ったらしい。
「やばいぞ! こいつ金剛剣なんて扱いの難しい物でナイフなんて小さい物からバスターソードなんて大きな物まで」
「確かにそれも凄いが作業速度が化け物だぞ! ピッタリの温度で完璧な叩き加減じゃないとあーはならない」
「それになんだよあのナイフ小さい彫り物がしてあるぞ。どうやったらあんな細かい作業が」
「でもよぉ。装飾なんかに意味があるのか? 俺はそれより切れ味の方が重要だと思うんだが」
「そう言う事をドーコにも言われたよ。だが答えは2つある。1つはヒューマンがこう言った装飾を好むんだ。だからより高値で売れる。でも決して実用性は損なうんじゃないぞ。そしてもう1つはある物を作る場合効果が跳ね上がる事があるんだ」
「神だ……ドワーフの神がいる……」
「お! 勘がいいな。そうだ俺はユニークスキル【ドワーフの神】持ちだ」
「本当か!?」
「信じられねぇ。でも確かにここまでの事をされるとそう言われても信じるしかねぇな」
ここまで好意的な周りの反応にドウェインは何も言い出せずにいた。まぁこんなに褒められてるやつを認めないとは言わないだろう。そう思ったのだが
「まだじゃ、まだ認めん!」
そう言ってドウェインは倉庫の奥に向かっていった。
「なぁドワーフってのはまずは技術を見て盗むんだろ?」
「あぁそうだ。だから今みんな食い入るようにお前の作業を見てたんだよ」
「じゃあさ。俺の配信をフォローして見ないか? そうすればいつだって俺の作業を見放題だぞ。今日は特別に配信は休んでるがな。主に作業配信をする予定だ」
「うーむ。確かにこの技術は1日やそこらで盗めるもんじゃないな」
「俺はフォローするぜ。少しでも上手くなりたいからな」
「だけどよぉ、こいつはエルフとの混血だぞ」
「だからって俺たちの村を救ってくれたんだぞそれに俺は本当だったら助からなかった命なんだ。命の恩人の力になれるならなんだってする」
「確かにそれもそうだな。エルフとの混血だからって悪いやつと決まったわけじゃないってことをドワルフが証明してくれた」
「そうだそうだ! ドワルフが来てくれなきゃ俺たちみんなあの世いきだったんだぞ!」
「戦闘スキルだけじゃなく鍛冶師としての力も今示してくれたんだ! 認めるしかないだろ!」
「そうだなそれに」
「「「「立派な髭」」」」
結局それかい! まぁ村の人に認められたのはいいことだ。
「よし俺らでここ村全員に知らせておくよ」
「そりゃ助かる」
「それにしても【ドワーフの神】なんて御伽噺でしか聞いた事が無いが、まさか生きてるうちに出会えるとはな」
「あぁ元々は【ドワーフの知恵】だったんだが進化してな、そこからさらに鍛冶師として腕前が上がったんだよ」
「そうだ! 1つ聞きたい事を忘れてた。あの村の前の惨劇はなんだ? どういった暴れ方をしたらあんな風に」
「それはだなドーコと一緒にマジックアイテムを作るのに成功したんだよ。さっき言ったある物ってのはこの事だ。その力を使って大竜巻を起こして一掃したんだ」
「何!? あの髭無しドーコがマジックアイテムを完成させたのか!?」
「でも本当にそんなものが?」
「でもだから長の呪いが」
「疑うなら長の家に置いてあるから見てくるといい。くれぐれも村の中で使うなよ。あと確認できたらドーコへの認識を改める事」
何人かのドワーフがマジックアイテムを見に行った。
奥からやっとドウェインが出てきたかと思ったら大きな見たこともない金属を持って出てきた。
「このドワーフでも最難関のオリハルコンで盾を作ってもらおうじゃ無いか!」
それにしても昨日の事があったせいで。ドウェインは俺をずっと睨らまれている気がする。取り敢えずは朝食だ。ドーコもすっかり体調が良くなったようで元気そうだ。
「「「いただきます」」」 「いただきます」
ドウェインだけ明らかに不機嫌そうに言った。これはすぐにでも鍛冶仕事を見せた方が良さそうな気がする。
「奥さん、このポテトサラダ美味しいですね」
「あらまぁ嬉しいこと言ってくれるじゃないの! じゃああんたが鍛冶仕事してる間にこの子にポテトサラダの作り方でも教えておこうかねぇ」
「そんなこと教えんで構わん!! ワシの試練を乗り越えられるわけがなかろう! よってドーコがドワルフに嫁ぐことなぞないんじゃ!」
「そんなこと言ったってねぇあんた。ドワルフはこの村を救ってくれた英雄だよ。そんな人に嫁ぐんだったらいいことじゃないか」
「それはそれこれはこれじゃ! 鍛冶仕事も碌に出来んやつにワシの娘はやれん!」
追放しておいて何言ってんだかと思ったが極刑を防ぐためだったしな。ここまで愛しておいて尚追放しなければならない同調圧力があったんだな。ドウェインが配信見ていてくれたら一発でOKだったんだろうか?
そんなことを考えながら食事を進めていく。食べ終わってごちそうさまという間も無く
「来い! ドワルフ! お前に鍛冶とは何たるかを教えてやるわい。ドーコにしか習っておらんお主なんぞまだまだひよっこじゃ!」
「ひっどーいパパ! でもまぁドワルフに驚きすぎて腰を抜かさないようにね」
「酷すぎて腰を抜かさないよう気をつけるわい」
そう言って俺を引きづるように引っ張っていく。
「奥さーん。ごちそうさまでしたー」
そう言ってブンブンとドーコと奥さんに手を振って引きずられていく。
★ ★ ★
村1番の鍛冶場に着いた。普段はもっとドワーフがいるんだろうが昨日の事があってか殆ど誰もいない貸し切り状態だった。
「よかったのー恥を隠してが少なくて」
ドーコの腹黒さは父親譲りだったってことか。
「はいはいじゃあ最初はどの素材で何を作ればよろいいでしょうか?」
少し嫌味っぽく言う
「ではこのドワーフ鋼と金を混ぜて金剛剣を作ってみせよ。もちろんワシから助言が欲しかったら頼めば教えてやらんこともない。じゃがドーコとの婚約がどうなるかは、わからんがな」
カッチーン
完全に出来ないと思って馬鹿にしてるなこの爺さん。どっちの方向で攻めてやろうか。装飾を入れまくるか? それともとにかく早く作るか? でもドワーフはあまり装飾が好きじゃなかったな。じゃあ作業効率重視でっと。
ドワーフ鋼と金の金剛なんて作ったことも無いが、【ドワーフの神】に意識を向け製作物を想像する。したことも無いことなのにも関わらずいつものように適切な温度が、叩き加減が手に取る様にわかる。
ドウェインが隣で何か言っている気がするが無視して作業を続ける。何やら他のドワーフの声も聞こえる。ナイフ、ショートソード、バスターブレードの3点セットを作り上げた。ナイフにだけは装飾を施しておいた。一本くらい面白いのがあってもいいだろう。3本も作ったのは、ドウェインが金剛剣としか言ってなかったし、もしかしたらサイズが違うなんて言うイチャモンを回避する為だ。
気づかなかったが、作り終わった時には周りにはドワーフの人だかりが出来ていた。俺の作業が気になったドワーフが見て他のドワーフを呼びに行ったらしい。
「やばいぞ! こいつ金剛剣なんて扱いの難しい物でナイフなんて小さい物からバスターソードなんて大きな物まで」
「確かにそれも凄いが作業速度が化け物だぞ! ピッタリの温度で完璧な叩き加減じゃないとあーはならない」
「それになんだよあのナイフ小さい彫り物がしてあるぞ。どうやったらあんな細かい作業が」
「でもよぉ。装飾なんかに意味があるのか? 俺はそれより切れ味の方が重要だと思うんだが」
「そう言う事をドーコにも言われたよ。だが答えは2つある。1つはヒューマンがこう言った装飾を好むんだ。だからより高値で売れる。でも決して実用性は損なうんじゃないぞ。そしてもう1つはある物を作る場合効果が跳ね上がる事があるんだ」
「神だ……ドワーフの神がいる……」
「お! 勘がいいな。そうだ俺はユニークスキル【ドワーフの神】持ちだ」
「本当か!?」
「信じられねぇ。でも確かにここまでの事をされるとそう言われても信じるしかねぇな」
ここまで好意的な周りの反応にドウェインは何も言い出せずにいた。まぁこんなに褒められてるやつを認めないとは言わないだろう。そう思ったのだが
「まだじゃ、まだ認めん!」
そう言ってドウェインは倉庫の奥に向かっていった。
「なぁドワーフってのはまずは技術を見て盗むんだろ?」
「あぁそうだ。だから今みんな食い入るようにお前の作業を見てたんだよ」
「じゃあさ。俺の配信をフォローして見ないか? そうすればいつだって俺の作業を見放題だぞ。今日は特別に配信は休んでるがな。主に作業配信をする予定だ」
「うーむ。確かにこの技術は1日やそこらで盗めるもんじゃないな」
「俺はフォローするぜ。少しでも上手くなりたいからな」
「だけどよぉ、こいつはエルフとの混血だぞ」
「だからって俺たちの村を救ってくれたんだぞそれに俺は本当だったら助からなかった命なんだ。命の恩人の力になれるならなんだってする」
「確かにそれもそうだな。エルフとの混血だからって悪いやつと決まったわけじゃないってことをドワルフが証明してくれた」
「そうだそうだ! ドワルフが来てくれなきゃ俺たちみんなあの世いきだったんだぞ!」
「戦闘スキルだけじゃなく鍛冶師としての力も今示してくれたんだ! 認めるしかないだろ!」
「そうだなそれに」
「「「「立派な髭」」」」
結局それかい! まぁ村の人に認められたのはいいことだ。
「よし俺らでここ村全員に知らせておくよ」
「そりゃ助かる」
「それにしても【ドワーフの神】なんて御伽噺でしか聞いた事が無いが、まさか生きてるうちに出会えるとはな」
「あぁ元々は【ドワーフの知恵】だったんだが進化してな、そこからさらに鍛冶師として腕前が上がったんだよ」
「そうだ! 1つ聞きたい事を忘れてた。あの村の前の惨劇はなんだ? どういった暴れ方をしたらあんな風に」
「それはだなドーコと一緒にマジックアイテムを作るのに成功したんだよ。さっき言ったある物ってのはこの事だ。その力を使って大竜巻を起こして一掃したんだ」
「何!? あの髭無しドーコがマジックアイテムを完成させたのか!?」
「でも本当にそんなものが?」
「でもだから長の呪いが」
「疑うなら長の家に置いてあるから見てくるといい。くれぐれも村の中で使うなよ。あと確認できたらドーコへの認識を改める事」
何人かのドワーフがマジックアイテムを見に行った。
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