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第4章 死が二人を分断つとも
29 母性
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「あれ、アリスじゃん。どうしてアンタがこんなとこにいんの?」
入ってすぐに飛び込んできた強烈な光景に私がフリーズしていると、アゲハさんがこちらに気付いてそんな気の抜けた声を上げた。
ベッドの上でパタパタと動かしていた脚を止めて、よっこいしょとベッドから降りた。
私の前までやってくると、腰に手を当てて気さくで人の良いニカっとした笑顔を浮かべた。
まるでファッション雑誌のモデルのような、いやどちらかといえばグラビアアイドルのような洗礼されたプロポーションは、見惚れてしまうくらいに様になっている。
全裸であることを除けば。
一糸まとわぬその姿は、透き通るモチモチとした白い肌をこれでもかと晒していた。
服の上からでもよくわかったその豊満な胸は、支えるものがなくともその張りと形をしっかりと保って存在感をこれでもかと放っている。
健康的に締まった肉付きのいい太ももからなるその脚は、綺麗な曲線美を描いてすらりと伸びている。
惜しげも無く晒されるその裸体に、私は口をぱくぱくさせることしかできなかった。
「とうとうレイに連れ込まれたな? まぁ邪魔はしないからゆっくりして────」
「あらあらあらあら! なんてことでしょうか!」
ニヤリと意地の悪い笑みを浮かべて私とレイくんとを交互に見て、アゲハさんがそう言いかけた時だった。
奥からもう一人でてきたかと思うと、歓声を上げてこちらに駆け寄ってきた。
その人と私の間に佇んでいたアゲハさんは、物の見事に突き飛ばされてベッドにダイブしていた。
「まさか姫君がこんな所にいらっしゃる時が来るなんて! わたくし、感激でございます!」
次々に起きる出来事に私がついていけていないうちに、私は唐突に抱きしめられた。
駆け寄ってきたのが誰なのか、そしてこの声を上げているのが誰なのかもわからないうちに、抱き寄せられて抱きしめらた。
今私に感じられるのは、何かとても柔らかいものに頭を押し込められている感覚だけだった。
細いながらも力強いその腕にぎゅうぎゅうと締め付けられて、その胸に力強く抱き込められている。
「あぁ、なんと愛おしや。我らが麗しの姫君。こうしてわたくしの腕に抱ける日を、ずっと夢に見ておりました……」
ぎゅーっと強く抱かれるも、決して苦しくはない。
その抱擁には慈しみを感じて、まるで母親に抱きしめられているような母性を感じた。
その腕の力強さも、顔が埋もれる胸の温かみも、それ全てに私を包み込むような柔らかさがあった。
なんだかその温もりに流され飲み込まれそうになっていると、私は唐突に解放された。
視界が開けたと思うと、私を抱きしめていたその人は私の前でさっと膝を折った。
そこで私はようやくその人を見ることができた。
「あぁ姫様! わたくしはクロアと申します。先だってお目に掛かりましたが、こうして名をお伝えするのは初めてでございます。どうぞどうぞ、よろしくお願いいたします」
その感激とばかりに私の手を両の手で握って、振り絞るような声を上げる。
確かにこの人には見覚えがあった。
ゴシックな真っ黒のドレスに身を包んだ大人の女性。
全身をすっぽりと包む漆黒のドレスに、グローブまでしているから顔や指先くらいしか肌は晒されていない。
唯一見て取れる肌は蒼白と言っていいほどに白くて、この薄暗い照明の中でも良く映えていた。
しかし対照的に墨のような黒さの長い髪がくるくると優雅に巻かれている。
年は三十歳手前くらいかな、少なくとも女子大生くらいのアゲハさんよりはいくつか上に見える。
落ち着いた雰囲気の大人の女性といった感じで、その穏やかな表情からも気品と柔らかさを感じる。
この人は、この間ホワイトと相対した時にレイくんと一緒にいた人だ。
さっきこの人自身が口にした、クロアという名前にも聞き覚えがある。
レイくんとアゲハさんと同じ、アゲハさん曰くこっちの担当の人だ。
「どうぞわたくしのことはクロアと、そう呼び捨ててくださいませ。ですがもし、もし姫様がよろしければ……わたくしのことは母のように思って頂けると大変嬉しゅうございます……!」
「あの……えっと……」
少し興奮気味に次から次へと語りかけてくる……クロアさん。
後半が早口だったものだから、もう私は何が何だか。
とりあえず私に会えて嬉しく思ってくれていることだけは伝わった。うん。
「あらあら、姫様は大変緊張していらっしゃる。えぇえぇ大丈夫ですとも。わたくしがきちんと面倒を見て差し上げます。気を楽になさってくださいな。万事わたくしにお任せください。さぁさぁ、まずはお風呂に入りましょう。わたくしがお背中をお流しいたします」
矢継ぎ早に喋るものだからついていけていない私を見て、クロアさんは温かい笑みを浮かべた。
すっと無駄のない動作で立ち上がると、私の手を引いて奥へと連れようとする。
困ってレイくんの方を見ると、レイくんは肩をすくめてようやく口を開いた。
「クロア。アリスちゃんが困っているからその辺に。今回はただお客さんだ。話をしに来ただけなんだよ」
「なんとまぁ。これは大変失礼いたしました。てっきりご帰還なされるのかと。姫様、ご無礼をお許しくださいませ」
「あ、いえ……私は別に、気にしてないですから」
レイくんの言葉にパッと私の手を放して深々と頭を下げるクロアさん。
その仰々しい態度に私は戸惑いながらも慌てて言葉をかける。
「まぁまぁなんとお優しいこと。お心遣い痛み入ります」
頭を上げるとクロアさんはニコッと微笑んだ。
年の離れたお姉さん。もしくは母親のような包み込むような笑顔。
なんだか少し安心してしまう自分がいた。
「さてクロア、お茶でも入れてくれると嬉しいな。ゆっくり話がしたいから、温まるものを頼むよ」
「はいはいもちろんですとも! とっておきの紅茶をご用意いたしますわ!」
レイくんが言うと、クロアさんは軽い足取りで奥へと向かった。
スキップでもしそうな勢いだった。そんなに私に会えて嬉しいのかなぁ。
「クロアは世話焼きというか構いたがりだからね。アンタみたいなお子ちゃまは、可愛くてしょうがないのよ」
さっきベッドに突き飛ばされていたアゲハさんが、起き上がって縁に腰掛けながら言った。
相変わらずの全裸で、おまけにお脚を組んでいるものだから目のやり場に困った。
でのそんなことよりも、つい昨日あんな戦いをしたばかりだから気まずさがあった。
私は本意じゃないながらも、アゲハさんに大きな傷を負わせて追い返したわけだから。
「あの、アゲハさん、私……」
「なーに暗い顔してんの? もしかして昨日のこと気にしてんの? ばっかだなぁ、もう終わったことじゃん」
こっちの気まずさとは裏腹に、アゲハさんはそんなことを軽い口調で言った。
昨日のことは昨日のことで、もう済んだことだと。
「いやでも、私たち昨日……」
「アタシたち友達っしょ? 一回喧嘩したからって何? 喧嘩する時は喧嘩する。仲良くする時は仲良くする。それでよくない?」
「え? えぇー……」
あれを喧嘩の一言で片付けてしまうのかこの人は。
私に対してはともかく、他のみんなを殺そうとしていたのに?
でも、思えばこの人はそんな人だ。はじめから。
友達と言っても殺す時は殺す。けど楽しむ時は楽しむ。
アゲハさんにとってはその時が全てで、あらゆることは継続しないんだ。
友達でも殺し合うし、殺し合っても友達。
私はその考えそのものを理解することはできないけれど、でもアゲハさんの考えはそうなんだと納得するしかないのかもしれない。
「レイにこっぴどく怒られたしさぁ。もうちょっかいかけないから気抜きなよ。ね?」
ニカっと敵意のない爽やかな笑顔を向けてくるアゲハさん。
思うところがないわけではないし、寧ろみんなをボコボコにしたアゲハさんには思うところだらけだけれど、今それをほじくり返しても始まらない。
アゲハさんが敵意なく接してくるのなら、最低限の対話はするべきだよね。
「……わかりました。その……アゲハさんは怪我、大丈夫なんですか?」
仕方なく頷いてから私は問いかけた。
曝け出されているその綺麗な肉体に傷は見て取れない。
身体のほとんどを失ったにも関わらず、その形跡なんて見当たらなかった。
「大丈夫なんかじゃないっつーの。見た目は何とか取り繕ってるけどさ、まだ内側はボロッボロ。ホント萎えるわぁ」
私を責めるわけでもなく、ただ愚痴を溢す様に言って溜息をつくアゲハさん。
まぁ私たちに攻撃をしてきた結果だし、この人には凄い再生力があるみたいだし、私がそんなに気にする必要はないかな。
でもとりあえず、早く服着てくれないかなぁ。
入ってすぐに飛び込んできた強烈な光景に私がフリーズしていると、アゲハさんがこちらに気付いてそんな気の抜けた声を上げた。
ベッドの上でパタパタと動かしていた脚を止めて、よっこいしょとベッドから降りた。
私の前までやってくると、腰に手を当てて気さくで人の良いニカっとした笑顔を浮かべた。
まるでファッション雑誌のモデルのような、いやどちらかといえばグラビアアイドルのような洗礼されたプロポーションは、見惚れてしまうくらいに様になっている。
全裸であることを除けば。
一糸まとわぬその姿は、透き通るモチモチとした白い肌をこれでもかと晒していた。
服の上からでもよくわかったその豊満な胸は、支えるものがなくともその張りと形をしっかりと保って存在感をこれでもかと放っている。
健康的に締まった肉付きのいい太ももからなるその脚は、綺麗な曲線美を描いてすらりと伸びている。
惜しげも無く晒されるその裸体に、私は口をぱくぱくさせることしかできなかった。
「とうとうレイに連れ込まれたな? まぁ邪魔はしないからゆっくりして────」
「あらあらあらあら! なんてことでしょうか!」
ニヤリと意地の悪い笑みを浮かべて私とレイくんとを交互に見て、アゲハさんがそう言いかけた時だった。
奥からもう一人でてきたかと思うと、歓声を上げてこちらに駆け寄ってきた。
その人と私の間に佇んでいたアゲハさんは、物の見事に突き飛ばされてベッドにダイブしていた。
「まさか姫君がこんな所にいらっしゃる時が来るなんて! わたくし、感激でございます!」
次々に起きる出来事に私がついていけていないうちに、私は唐突に抱きしめられた。
駆け寄ってきたのが誰なのか、そしてこの声を上げているのが誰なのかもわからないうちに、抱き寄せられて抱きしめらた。
今私に感じられるのは、何かとても柔らかいものに頭を押し込められている感覚だけだった。
細いながらも力強いその腕にぎゅうぎゅうと締め付けられて、その胸に力強く抱き込められている。
「あぁ、なんと愛おしや。我らが麗しの姫君。こうしてわたくしの腕に抱ける日を、ずっと夢に見ておりました……」
ぎゅーっと強く抱かれるも、決して苦しくはない。
その抱擁には慈しみを感じて、まるで母親に抱きしめられているような母性を感じた。
その腕の力強さも、顔が埋もれる胸の温かみも、それ全てに私を包み込むような柔らかさがあった。
なんだかその温もりに流され飲み込まれそうになっていると、私は唐突に解放された。
視界が開けたと思うと、私を抱きしめていたその人は私の前でさっと膝を折った。
そこで私はようやくその人を見ることができた。
「あぁ姫様! わたくしはクロアと申します。先だってお目に掛かりましたが、こうして名をお伝えするのは初めてでございます。どうぞどうぞ、よろしくお願いいたします」
その感激とばかりに私の手を両の手で握って、振り絞るような声を上げる。
確かにこの人には見覚えがあった。
ゴシックな真っ黒のドレスに身を包んだ大人の女性。
全身をすっぽりと包む漆黒のドレスに、グローブまでしているから顔や指先くらいしか肌は晒されていない。
唯一見て取れる肌は蒼白と言っていいほどに白くて、この薄暗い照明の中でも良く映えていた。
しかし対照的に墨のような黒さの長い髪がくるくると優雅に巻かれている。
年は三十歳手前くらいかな、少なくとも女子大生くらいのアゲハさんよりはいくつか上に見える。
落ち着いた雰囲気の大人の女性といった感じで、その穏やかな表情からも気品と柔らかさを感じる。
この人は、この間ホワイトと相対した時にレイくんと一緒にいた人だ。
さっきこの人自身が口にした、クロアという名前にも聞き覚えがある。
レイくんとアゲハさんと同じ、アゲハさん曰くこっちの担当の人だ。
「どうぞわたくしのことはクロアと、そう呼び捨ててくださいませ。ですがもし、もし姫様がよろしければ……わたくしのことは母のように思って頂けると大変嬉しゅうございます……!」
「あの……えっと……」
少し興奮気味に次から次へと語りかけてくる……クロアさん。
後半が早口だったものだから、もう私は何が何だか。
とりあえず私に会えて嬉しく思ってくれていることだけは伝わった。うん。
「あらあら、姫様は大変緊張していらっしゃる。えぇえぇ大丈夫ですとも。わたくしがきちんと面倒を見て差し上げます。気を楽になさってくださいな。万事わたくしにお任せください。さぁさぁ、まずはお風呂に入りましょう。わたくしがお背中をお流しいたします」
矢継ぎ早に喋るものだからついていけていない私を見て、クロアさんは温かい笑みを浮かべた。
すっと無駄のない動作で立ち上がると、私の手を引いて奥へと連れようとする。
困ってレイくんの方を見ると、レイくんは肩をすくめてようやく口を開いた。
「クロア。アリスちゃんが困っているからその辺に。今回はただお客さんだ。話をしに来ただけなんだよ」
「なんとまぁ。これは大変失礼いたしました。てっきりご帰還なされるのかと。姫様、ご無礼をお許しくださいませ」
「あ、いえ……私は別に、気にしてないですから」
レイくんの言葉にパッと私の手を放して深々と頭を下げるクロアさん。
その仰々しい態度に私は戸惑いながらも慌てて言葉をかける。
「まぁまぁなんとお優しいこと。お心遣い痛み入ります」
頭を上げるとクロアさんはニコッと微笑んだ。
年の離れたお姉さん。もしくは母親のような包み込むような笑顔。
なんだか少し安心してしまう自分がいた。
「さてクロア、お茶でも入れてくれると嬉しいな。ゆっくり話がしたいから、温まるものを頼むよ」
「はいはいもちろんですとも! とっておきの紅茶をご用意いたしますわ!」
レイくんが言うと、クロアさんは軽い足取りで奥へと向かった。
スキップでもしそうな勢いだった。そんなに私に会えて嬉しいのかなぁ。
「クロアは世話焼きというか構いたがりだからね。アンタみたいなお子ちゃまは、可愛くてしょうがないのよ」
さっきベッドに突き飛ばされていたアゲハさんが、起き上がって縁に腰掛けながら言った。
相変わらずの全裸で、おまけにお脚を組んでいるものだから目のやり場に困った。
でのそんなことよりも、つい昨日あんな戦いをしたばかりだから気まずさがあった。
私は本意じゃないながらも、アゲハさんに大きな傷を負わせて追い返したわけだから。
「あの、アゲハさん、私……」
「なーに暗い顔してんの? もしかして昨日のこと気にしてんの? ばっかだなぁ、もう終わったことじゃん」
こっちの気まずさとは裏腹に、アゲハさんはそんなことを軽い口調で言った。
昨日のことは昨日のことで、もう済んだことだと。
「いやでも、私たち昨日……」
「アタシたち友達っしょ? 一回喧嘩したからって何? 喧嘩する時は喧嘩する。仲良くする時は仲良くする。それでよくない?」
「え? えぇー……」
あれを喧嘩の一言で片付けてしまうのかこの人は。
私に対してはともかく、他のみんなを殺そうとしていたのに?
でも、思えばこの人はそんな人だ。はじめから。
友達と言っても殺す時は殺す。けど楽しむ時は楽しむ。
アゲハさんにとってはその時が全てで、あらゆることは継続しないんだ。
友達でも殺し合うし、殺し合っても友達。
私はその考えそのものを理解することはできないけれど、でもアゲハさんの考えはそうなんだと納得するしかないのかもしれない。
「レイにこっぴどく怒られたしさぁ。もうちょっかいかけないから気抜きなよ。ね?」
ニカっと敵意のない爽やかな笑顔を向けてくるアゲハさん。
思うところがないわけではないし、寧ろみんなをボコボコにしたアゲハさんには思うところだらけだけれど、今それをほじくり返しても始まらない。
アゲハさんが敵意なく接してくるのなら、最低限の対話はするべきだよね。
「……わかりました。その……アゲハさんは怪我、大丈夫なんですか?」
仕方なく頷いてから私は問いかけた。
曝け出されているその綺麗な肉体に傷は見て取れない。
身体のほとんどを失ったにも関わらず、その形跡なんて見当たらなかった。
「大丈夫なんかじゃないっつーの。見た目は何とか取り繕ってるけどさ、まだ内側はボロッボロ。ホント萎えるわぁ」
私を責めるわけでもなく、ただ愚痴を溢す様に言って溜息をつくアゲハさん。
まぁ私たちに攻撃をしてきた結果だし、この人には凄い再生力があるみたいだし、私がそんなに気にする必要はないかな。
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