これでわたくしも立派な悪役令嬢に…ってちょっとそこの貴方、勝手にわたくしの役目を担わないでくださいまし!

その日わたくしは理解した。『私』が死んで生まれ変わったこと、この世界が漫画の中だということ、それから、わたくしの役柄が悪役令嬢だということを。


「ふう、これでわたくしも立派な悪役令嬢に…っちょっとファウスト様、わたくしより酷いことしないでくださいまし!」

「何これ子供騙し?ティアは可愛いなぁ。」

「っティアナ様…。」

「人前で泣かないの、はしたない!泣いていいのは親しい人の前だけでしてよ!」

「っひっく、う、うう〜…。」

「どうしてさらに涙を零れさせますの!?あぁもうほらこれでお拭きになって。」

「ティアナ嬢は面倒見がいいのだな。」

「ティアは根がいい子だからねぇ。」


この物語は小さい頃うっかり足を滑らせて頭を打ち、前世の記憶を思い出した所謂悪役令嬢ポジションの少女ティアナと、そんな彼女を面白可笑しく見守りつつ時に邪魔するトリックスターポジションの少年ファウストのラブコメディとなっております。
24h.ポイント 0pt
97
小説 192,218 位 / 192,218件 恋愛 57,279 位 / 57,279件

あなたにおすすめの小説

氷の王子様は婚約者である公爵令嬢を溺愛する

Orenge30
恋愛
戦争で傷ついた魔法騎士アメリアは目を覚ますと、ベッドの上にいた。記憶を失って何も思い出せない中、治療に専念するも、傷は癒えなかった。一方、婚約者だった「氷の王子殿下」についても、何も思い出せない。どうするべきか思い悩むアメリアだが‥‥‥。 ※この作品は、「エブリスタ」「小説家になろう」にも掲載しております。

悪役令嬢は婚約破棄したいのに王子から溺愛されています。

白雪みなと
恋愛
この世界は乙女ゲームであると気づいた悪役令嬢ポジションのクリスタル・フェアリィ。 筋書き通りにやらないとどうなるか分かったもんじゃない。それに、貴族社会で生きていける気もしない。 ということで、悪役令嬢として候補に嫌われ、国外追放されるよう頑張るのだったが……。 王子さま、なぜ私を溺愛してらっしゃるのですか?

お望み通り、別れて差し上げます!

珊瑚
恋愛
「幼なじみと子供が出来たから別れてくれ。」 本当の理解者は幼なじみだったのだと婚約者のリオルから突然婚約破棄を突きつけられたフェリア。彼は自分の家からの支援が無くなれば困るに違いないと思っているようだが……?

【完結】君の世界に僕はいない…

春野オカリナ
恋愛
 アウトゥーラは、「永遠の楽園」と呼ばれる修道院で、ある薬を飲んだ。  それを飲むと心の苦しみから解き放たれると言われる秘薬──。  薬の名は……。  『忘却の滴』  一週間後、目覚めたアウトゥーラにはある変化が現れた。  それは、自分を苦しめた人物の存在を全て消し去っていたのだ。  父親、継母、異母妹そして婚約者の存在さえも……。  彼女の目には彼らが映らない。声も聞こえない。存在さえもきれいさっぱりと忘れられていた。

薔薇園に咲く呪われ姫は、王宮を棄てて微笑む ~もうあなたの愛など欲しくない~

昼から山猫
恋愛
王宮で「優雅な花嫁」として育てられながらも、婚約者である王太子は宮廷魔術師の娘に心奪われ、彼女を側妃に迎えるため主人公を冷遇する。 追放同然で古城へ送られた主人公は呪われた薔薇園で不思議な騎士と出会い、静かな暮らしを始める。 だが王宮が魔物の襲来で危機に瀕したとき、彼女は美しき薔薇の魔力を解き放ち、世界を救う。 今さら涙を流す王太子に彼女は告げる。 「もう遅いのですわ」

【完結】大好きな貴方、婚約を解消しましょう

凛蓮月
恋愛
大好きな貴方、婚約を解消しましょう。 私は、恋に夢中で何も見えていなかった。 だから、貴方に手を振り払われるまで、嫌われていることさえ気付か なかったの。 ※この作品は「小説家になろう」内の「名も無き恋の物語【短編集】」「君と甘い一日を」より抜粋したものです。 2022/9/5 隣国の王太子の話【王太子は、婚約者の愛を得られるか】完結しました。 お見かけの際はよろしくお願いしますm(_ _ )m

侯爵令嬢の置き土産

ひろたひかる
恋愛
侯爵令嬢マリエは婚約者であるドナルドから婚約を解消すると告げられた。マリエは動揺しつつも了承し、「私は忘れません」と言い置いて去っていった。***婚約破棄ネタですが、悪役令嬢とか転生、乙女ゲーとかの要素は皆無です。***今のところ本編を一話、別視点で一話の二話の投稿を予定しています。さくっと終わります。 「小説家になろう」でも同一の内容で投稿しております。

悪役令嬢ですが、どうやらずっと好きだったみたいです

朝顔
恋愛
リナリアは前世の記憶を思い出して、頭を悩ませた。 この世界が自分の遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気がついたのだ。 そして、自分はどうやら主人公をいじめて、嫉妬に狂って殺そうとまでする悪役令嬢に転生してしまった。 せっかく生まれ変わった人生で断罪されるなんて絶対嫌。 どうにかして攻略対象である王子から逃げたいけど、なぜだか懐つかれてしまって……。 悪役令嬢の王道?の話を書いてみたくてチャレンジしました。 ざまぁはなく、溺愛甘々なお話です。 なろうにも同時投稿