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20 モテモテ?でした

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 私とクローバーが、ギルドから出ると街の人達の注目の的になっていた。

うーん。見られてるよなぁ。どうしよう。
私が、悩んでいるとクローバーが話しかけてきた。

〈主様…お困りでしたら、影に隠れましょうか?〉


「うん?影って何?どういう事?」


〈従魔になると、主様の影に身を隠すことが出来ます。影に入れば、主様の魔力を糧にすることが出来るのです。〉


「へぇー、すごいね!でも、別に悪い事してる訳じゃないし、それにクローバーと一緒に居たいもん!」


〈主様…僕も一緒に居たいですぅ~〉


「か、か、かわいいーーーーーーんだから♪♪♪♪♪」

 もうーー我慢できず抱きついちゃう!

「でも、場所によっては影に入ってもらうと思うけど…いい?」


〈もちろんです!主様にご迷惑かけたくないですから!〉


 あらま!良くできる子ね!クローバーに会えて良かったよ!









次の日

 昨日と比べると街の人達は、チラチラみてはいるけど昨日ほど慌てた様子はないみたいだった。

「ふぅー、昨日と比べたら落ち着いたかな!?」

街を歩いていると、前から男の子と女の子が私に話しかけてきた。

「あ、あの……お姉ちゃんの従魔さんを触ってみても……いいですか?」

 女の子が私に聞いてきた。
一緒にいた男の子は、目をキラキラさせながらクローバーを見つめていた。

「クローバーに触りたいの?ちょっと待っててね?」

私は、クローバーに触らせていいか訪ねるとクローバーは了承してくれた。


「クローバーに触ってもいいよ!」


「「やったー!!わぁー、もふもふ♪カッコイイーー!」」


〈擽ったいですぅ~。尻尾は、苦手なので触らないようにして下さい……。〉

クローバーは、尻尾が苦手なんだね。私も、尻尾を触らないようにきをつけよう。
二人は、満足したらしく帰っていった。

その後が大変だった…。うん。大変だった。クローバーがね。

街の人達が、子供が触ってるのを見て自分も触りたいと言ってきた。

そして、クローバーをもふりたい長蛇の列が出来上がったのだった。

クローバーは、疲れたらしく地べたに寝そべり寝てしまった。

「クローバーは、人気者だね!」

長蛇の列から解放され、冒険者ギルドへ行く事にした。

「ギルドも落ち着いてるといいなぁー。あっ!クローバーは、部屋に入れないから影に入っててくれる?」


〈わかりました!〉

クローバーを影に入れ、ギルドの中に入るといつもの雰囲気に戻っていた。

(よかったー!いつものギルドだ!)

 依頼が貼ってある掲示板に向かうと、強面の男性に声を掛けられた。


「よう!嬢ちゃん。俺達のパーティーに入らないか?」

「ぬえっ?」

突然の事で、変な声が出てしまった。

「俺達のパーティーは、今人員募集中何だよね~」

 この男性に声を掛けられる度に背中がゾクッとする。
 この人達からは、嫌な感じしかしなかった。

「ごめんなさい。私、パーティーに入るつもりはないので……。」


「チッ。素直に俺らの仲間になってればいいのによー。」

私が、パーティーに入るのを断ると怒ってしまった。
 そのやり取りを見ていたのか、他の冒険者達が助けてくれた。

(なんか、いつものギルドじゃない!今まで、仲間に入ってとか言われたことないし、絡まれても誰も助けてくれなかったし。なんで?)

すると、別の冒険者が話しかけてきた。

「嬢ちゃんには、俺達のパーティーに入ってもらうよ。あんな野蛮なパーティーより俺達のパーティーの方が断然いいぜぇ。」

俺達は、ニヤニヤしていた。


「…ごめんなさい。パーティーには入りません。失礼します。」

 依頼書を見つけて、素早く剥がし受付へと持っていく。

受付に行くと、昨日の受付の人だった。

「こんにちは、この依頼をお願いします。」


「こんにちは、昨日はすみませんでした。驚いてしまって仕事をする事が出来ませんでした。あと、冒険者達からの勧誘は続くと思いますよ!」


「えっ?何でですか?」


「ミサトさんの従魔がそれだけすごいと言うことですよ。従魔さんがいれば危険はないと思いますけど、気を付けた方がよろしいかと……。何かあったときはお知らせください!」

(なるほど。要するに、クローバーを利用しようとしているって事ね。)


「ありがとうございました!気を付けるようにします。」

私が、受付から離れるとまた勧誘が近づいてきたが、無視をしギルドからでた。

「クローバー、出てきて大丈夫だよ!」


〈主様…大丈夫ですか?先程から主様の気持ちが……僕のせいですよね…。〉


「心配してくれてありがとう!でも、クローバーのせいじゃないから大丈夫だよ!」



ギルドの受付嬢の言っていた通り、ギルドに行く度に勧誘の嵐に合うのだった。 
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