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25 村は、異常だった?

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  村に数種類の種と果物の苗木が来た。

ジークがサニアに頼んでいたのだ。

「この村にもやっと果物が取れるようになるんだなぁ~。」

「ジークさん、果物が取れるまでには時間がかかりますよ?気が早いですって~。」

「サニア、木ってそんなに育つの遅いのか?」

「そりゃあ、そうですよ!桃栗三年柿八年っていうぐらいですよ?」

「三年!八年!そんなにかかるのかよ~。気が長いなぁー。」


「あはは!頑張って下さいね!収穫できたら買い取らせて貰いますからね!」


 「取り敢えず、植えてくるよ。量が多いから誰か手伝ってくれ!」

  妖精族の皆が手伝ってくれた。


「皆が手伝ってくれたから早く終わったよ!ありがとうな♪」


どうやら、妖精族が果樹園の管理をしてくれるらしい。


「ジークさん、私はこれで帰りますね!また、明日行きますので!」


「ありがとうな!サニアも頑張れよ!」













サニア宅

「ふぅー。本当に転移できたよ……。」

  そこへ、サニアの兄が様子を見に来た。

「サニア、仕事はどうだ?」

「あっ。お兄ちゃん……仕事って大変だね……。」


「どうかしたのか?」


「昨日、いろんな商会に勧誘されるし、ギルドマスターには呼ばれるし大変だったよ~。商人って皆こんな感じなのかな?」


「サニア………きっと…もっと大変になると思うぞ?」


「えーっ!なんでよ!?」


「あの村は普通じゃないからな……。普通の村が死の森にあるわけがないだろう。」


「………確かにね…。料理も美味しかったけど、野菜とかも生で食べても美味しかったよね!街で売ってるやつよりよく育ってたしね!」


「今日、果物の苗木を持っていったんだろ?」


「うん!ベルさん達が育てるんだって!」


「……もう、普通じゃねぇな。明日も村に行くのか?」


「明日も行くよー。鉱石が沢山あるから少し分けて貰えるの!すごいよねー!」


「…お前の呑気さが凄いよ!明日には、と思うぞ?」


「お兄ちゃん、何いっているの?簡単には採取出来るわけないでしょ?」


がそだててるんだぞ?でな……。」


「………そっか!!」

やっと理解ができたようだ。あの村には、季節や気候が関係ない異常な村だということを。



次の日

「…………本当に出来てる……。」

サニアの目の前で実がなった樹があった。

「あの~。ベルさんにお願いがあるのですが……。食べてみていいですか?」


「サニアさん!食べてみて!」


「頂きます!……………うますぎるー!」

林檎、桃、柿のどれもが瑞々しく甘かった。


「街で売ったら大変な事になるかな……?」


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