上 下
17 / 30

15.モフモフ天国

しおりを挟む
奴隷商で奴隷を買った次の日。


  とうとう引き取りの日になってしまった。
俺は、興奮して眠れなかった。

「はぁー。緊張してきた~。あの子、可愛かったしなぁ~。エヘヘ。」


〈ハルト~気持ち悪い顔になってるぞ……。〉

ギンに見られてしまった……。

取り敢えず、心を落ち着かせる為にギンをモフモフしまくる。


「よし!奴隷商に行くぞ!」













「ハルト様。お待ちしておりました。さあ、こちらへどうぞ。」

応接室に通され、ソファに腰を下ろす。


トントン。

扉のノック音がして扉が開く。


「お待たせいたしました。」

店員と一緒に獣人族の女性が入ってきた。


「ご主人様、このような私を買って頂きありがとうございます。」


「そう言えば、名前を聞いてなかったんだけど、名前はなんていうんだ?」


「私の名は、フェンリースと申します。」


  買ったはいいけど、名前とかこの子にたいしての情報は何にも知らなかった。


すると、この奴隷商の会頭であるニベスさんが話始めた。

「ハルト様、この子が住んでいた村は今はもうないのです。フェンリースは、借金奴隷なのですがフェンリースが我が商会に売られた後に村が盗賊に襲われ村人は全て殺されてしまったのです。」


「……そうだったのか。フェンリースも一人なんだな。」

 フェンリースは俺が守らないといけないと思った。

 手続きは済ませてあるので、このまま宿へ帰ることにした。



宿に帰ると、部屋を二人部屋に変えてもらった。


(やべー!緊張してきたよー!まずは、少しずつ会話から始めて……それからどうすればいいんだー!)


結局、買い物をする事にした。

服や靴、生活するのに必要なものを買いそろえることにした。


「ご主人様、私なんかの為にありがとうございます。本当によろしいのですか?」


「うん?何が?」


「全て、新しい物なのですが……。普通は奴隷なんかに新しい物など買いませんよ?」


「あ~。俺は、フェンリースに普通の暮らしをして欲しいからね!」


「ありがとうございます。」


おや?尻尾がブンブン揺れている。
顔は普通だけど喜んでくれているのかな?

フェンリースは、牙狼族だそうだ。

顔と尻尾の差がすごいな。


「喜んでもらえて嬉しいよ!」










  買い物が終わり、食事も済んだあと部屋に戻る。


ドクンドクン。心臓の音が聞こえる。


「フェンリース、こっちにおいで。」


「は、はい。ご主人様。」

フェンリースも緊張しているのか、顔がほのかに赤くなっていた。


「フェンリース、もう我慢出来ない。いいかい?」


「ご主人様、お手柔らかにお願いします。」


俺は、ついに…………


「えっ?」


フェンリースの声が聞こえたが、俺の我慢が限界だった。


「うわ~モフモフだ~!ギンもいいが、また違ったモフモフだ~!」


俺は、フェンリースを押し倒し尻尾や耳を触りまくったのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

天才高校生は異世界で無双する!〜チートスキルと知識チートで異世界を変革するようです〜

ピョンきち
ファンタジー
季節は夏、主人公森崎健太は夏休み家族とともに豪華クルーズ客船に乗って世界一周旅行をしていたが、何者かにより船に時限爆弾が設置されていて、爆発。船底に穴が空き運悪く沈没。目を覚ますと目の前には女神を名乗る幼女がいて… 「君は死んじゃったから別の世界で生きてもらうね!」 見た目はそのまま、頭脳もそのまま、身体能力超強化!? これは世界に影響を与えるある一人の少年の 物語だ。 【読者様へのお願い】 初作品です。ご意見ありましたらビシバシ感想来てください!率直な意見がこの作品をより良くすることができます。よろしくお願いします! 僕の作品『前世が官僚』もよろしくお願いします! 『小説家になろう』様、『カクヨム』様にも投稿させていただいております。そちらもお願いします。

女神スキル転生〜知らない間に無双します〜

悠任 蓮
ファンタジー
少女を助けて死んでしまった康太は、少女を助けて貰ったお礼に異世界転生のチャンスを手に入れる。 その時に貰ったスキルは女神が使っていた、《スキルウィンドウ》というスキルだった。 そして、スキルを駆使して異世界をさくさく攻略していく・・・ HOTランキング1位!4/24 ありがとうございます! 基本は0時に毎日投稿しますが、不定期になったりしますがよろしくお願いします!

異世界物語 ~転生チート王子と愉快なスローライフ?~

星鹿カナン
ファンタジー
目が覚めるとそこは、ファンタジーのような異世界で、僕はよくあるように、赤ちゃんだった。前世の記憶は、朧気であるものの神様との話は、よく覚えていた・・・・・・ 転生王子の異世界チートスローライフ? スローライフ要素は3章~4章まで殆ど無いかもしれません。 人名のスペルは、英検4級すら受からない作者が、それっぽい音になりそうな綴りを書いているだけなので、鵜呑みにして、参考にする様なことはしないでください。特に深い意味がある訳でもありません。 地図等、自作していますが、絵はかなり苦手なので、大まかなイメージを掴むための参考程度にしてください。 その他、物語の解説などには、地球上の仕組みの中に、実在するものと実在しないものが、混ざっています。これらは、異世界感を演出するためのものなので、ご注意ください。 R指定は特に出していませんが、怪しい部分が多いので、気になる方は、自主規制をお願いします。 現在最新話まで、本編のための前日譚のような外伝ストーリーです。 本編の時間軸に辿り着くまでの長い前日譚もお付き合いいただけると幸いです。 最終更新日:4月15日 更新話:3-027 次回更新予定日: 4月20日

異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?

夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。 気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。 落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。 彼らはこの世界の神。 キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。 ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。 「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」

転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの? 人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。

30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。

ひさまま
ファンタジー
 前世で搾取されまくりだった私。  魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。  とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。  これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。  取り敢えず、明日は退職届けを出そう。  目指せ、快適異世界生活。  ぽちぽち更新します。  作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。  脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。

退屈な人生を歩んでいたおっさんが異世界に飛ばされるも無自覚チートで無双しながらネットショッピングしたり奴隷を買ったりする話

菊池 快晴
ファンタジー
無難に生きて、真面目に勉強して、最悪なブラック企業に就職した男、君内志賀(45歳)。 そんな人生を歩んできたおっさんだったが、異世界に転生してチートを授かる。 超成熟、四大魔法、召喚術、剣術、魔力、どれをとっても異世界最高峰。 極めつけは異世界にいながら元の世界の『ネットショッピング』まで。 生真面目で不器用、そんなおっさんが、奴隷幼女を即購入!? これは、無自覚チートで無双する真面目なおっさんが、元の世界のネットショッピングを楽しみつつ、奴隷少女と異世界をマイペースに旅するほんわか物語です。

俺のチートが凄すぎて、異世界の経済が破綻するかもしれません。

埼玉ポテチ
ファンタジー
不運な事故によって、次元の狭間に落ちた主人公は元の世界に戻る事が出来なくなります。次元の管理人と言う人物(?)から、異世界行きを勧められ、幾つかの能力を貰う事になった。 その能力が思った以上のチート能力で、もしかしたら異世界の経済を破綻させてしまうのでは無いかと戦々恐々としながらも毎日を過ごす主人公であった。 

処理中です...