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「おいアルブレヒト、どこにいく?」
「え? でも、ゆっくりするって……」
「ああ、ゆっくりと過ごしたい」
「だから、ロヴィスひとりにしようと思って」
ゆっくりしたいと言ったのはロヴィスだ。
それを叶えてあげようと部屋を出ようとしたのに。
「お前とゆっくりしたい。アルブレヒト、そばにいてくれ……。お前の存在を確かめさせてくれ」
手を取られると、病人とは思えない程の力で引っ張られた。
よろけたアルブレヒトはロヴィスの腕の中へと落ちた。
「ロヴィス……」
ぎゅうぎゅうと抱きしめられる。
すごく嬉しかったが、アルブレヒトはロヴィスの怪我の具合が心配で、そっと傷口に触れないように肩を押し返した。
ロヴィスも抵抗せずに離れた。
「本当に……お前が無事でよかった」
髪を指先で撫でられ、頬にかかっていた髪を耳にかけられた。指先がくすぐったい。そして温かい。
「……よくないです。こんなに怪我をして……意識が戻らずに、このまま死んでしまうかと思いました……」
「ふ、……お前を守れて死ねるなら本望だな」
「冗談でもそのようなことは言わないでください!」
「……悪い」
怒るアルブレヒトに、流石に今の冗談は悪かったと思ったのか、すぐ謝るロヴィス。
「本当に心配したんですから……! っ、本当に……。僕を……助けてくれて、ありがとうロヴィス……」
ほろほろと溜めていた涙は重力に逆らえなくなっていった。
「アルブレヒト……」
切なげに響く低い声にアルブレヒトは顔をあげる。
どちらともなく繋がる唇。
優しく甘いキス。
最後にちゅ、と啄まれてロヴィスの唇が離れていった。
名残惜しげに離れていく唇をアルブレヒトが見つめると、ロヴィスの眼差しと視線が合う。
「アルブレヒト、俺はお前がいないとだめなんだ。俺のそばにいて欲しい」
「僕も、あなたがいないと、何も手につかないみたいです」
ロヴィスが目を覚ますまで何も手につかなかった。
看病している間は、アルブレヒトの体は最低限以下の睡眠と、食事もほんの少ししか受け付けなかった。
「勝手にしろなんて言って悪かった」
「僕も、頭に血が昇って、色々と言ってしまいました。ごめんなさい」
「もう一度、やり直させて欲しい」
ロヴィスがアルブレヒトの両手を取った。
「アルブレヒト、俺のやり方は、お前を不必要に傷つけてしまっただろう。本当にすまなかった。貴族としてこういったやり方はこれからもあるだろうが、お前を騙すようなやり方はもう二度としないと誓う。俺は、お前を深く愛している。お前が許してくれるならば、ずっと俺のそばに……妻になって欲しい」
ロヴィスの誠実な言葉はアルブレヒトの心に響いた。
「もちろんです、ロヴィス。僕もあなたを愛しているから」
ふふ、と笑い合って優しいキスをした。
「ん、……ちゅ……むちゅ……っ……はぁ……っ」
くちゅくちゅと唾液を交換し合い、深い口付けを交わす。
「っ……ロヴィス……こんな……んんっ……はっ」
キスだけでこんなにも高まっていく体。
発熱したかのように体が熱くなって部屋の熱量が増していく。
ロヴィスの上に跨って甘くて熱いキスをして、口内を貪り合う。
「ロヴィス……こんなえっちなキスされたら……っ、我慢できな……」
膨れ上がった股の間がロヴィスのソレに当たる。ロヴィスのものも固く膨張していた。
意地悪く舌なめずりしながらアルブレヒトを見るロヴィスの顔を見たら、ずくん、と下腹部が疼いた。
「んっ……やぁッ!、ふ……ぁ……っ」
お尻をがっちりとした手で押さえられて、ゆさゆさとゆるく揺すられる。
股間を擦り付け合うような動きに、アルブレヒトは快感で思わずあられもない声を上げた。
「っ……ん、ん、……ああぁ」
ロヴィスがずるっとズボンと下着を下げてペニスを取り出し、アルブレヒトのものも同じように目の前へと晒し出す。
ロヴィスはお互いの先っぽから出る粘液を手のひらにとり、一緒に扱かれた。
「ンン……ふぁ……ああ」
ロヴィスの大きくて硬いものを感じながら、同時に上下に動かされるととんでもなく卑猥で、アルブレヒトはさらに興奮してしまった。
ロヴィスはアルブレヒトの両手を取り、お互いにのペニスを握らせた。
上から手を重ねて上下に動かず。
快感を教えられて、アルブレヒトは自分で手を動かして扱き始めていた。
ロヴィスの手が離れていることにも気づかないほどに夢中で快楽を求めた。
離れたロヴィスの手は、アルブレヒトのお尻の奥へと伸びる。
もぞもぞと服の中へ手を入れて、可愛いお尻を撫でならがら窄まりへと到達した。
指で入口をつつくときゅううと反応し、そしてぱくぱくと指を欲しがっていた。
ロヴィスの指先は迷わず奥まで侵入していく。
「ロヴィス……っ、だめ……ゆびだめぇ……っ」
だめとはいいながら、アルブレヒトは扱いている両手の動きはとめない。
それどころか、もっと奥まで入り込めるように少しお尻を浮かせたほどだった。
「欲しいんだろう? 素直にそう言えばいい」
そんな様子にロヴィスは恍惚した顔で嬉しそうにアルブレヒトを見つめた。
内側をほぐすようにロヴィスの指が動き回る。
アルブレヒトの気持ちのいいところを顔を見ながらロヴィスは探っていく。
「ぁ?……ああぁ……ッ!」
すぐに見つけ出して、指先でとんとんと軽く突き上げ、びくびくと震えるアルブレヒトを確認すると、そこをねちこく指の腹でこすこすと擦り上げる。
「え? でも、ゆっくりするって……」
「ああ、ゆっくりと過ごしたい」
「だから、ロヴィスひとりにしようと思って」
ゆっくりしたいと言ったのはロヴィスだ。
それを叶えてあげようと部屋を出ようとしたのに。
「お前とゆっくりしたい。アルブレヒト、そばにいてくれ……。お前の存在を確かめさせてくれ」
手を取られると、病人とは思えない程の力で引っ張られた。
よろけたアルブレヒトはロヴィスの腕の中へと落ちた。
「ロヴィス……」
ぎゅうぎゅうと抱きしめられる。
すごく嬉しかったが、アルブレヒトはロヴィスの怪我の具合が心配で、そっと傷口に触れないように肩を押し返した。
ロヴィスも抵抗せずに離れた。
「本当に……お前が無事でよかった」
髪を指先で撫でられ、頬にかかっていた髪を耳にかけられた。指先がくすぐったい。そして温かい。
「……よくないです。こんなに怪我をして……意識が戻らずに、このまま死んでしまうかと思いました……」
「ふ、……お前を守れて死ねるなら本望だな」
「冗談でもそのようなことは言わないでください!」
「……悪い」
怒るアルブレヒトに、流石に今の冗談は悪かったと思ったのか、すぐ謝るロヴィス。
「本当に心配したんですから……! っ、本当に……。僕を……助けてくれて、ありがとうロヴィス……」
ほろほろと溜めていた涙は重力に逆らえなくなっていった。
「アルブレヒト……」
切なげに響く低い声にアルブレヒトは顔をあげる。
どちらともなく繋がる唇。
優しく甘いキス。
最後にちゅ、と啄まれてロヴィスの唇が離れていった。
名残惜しげに離れていく唇をアルブレヒトが見つめると、ロヴィスの眼差しと視線が合う。
「アルブレヒト、俺はお前がいないとだめなんだ。俺のそばにいて欲しい」
「僕も、あなたがいないと、何も手につかないみたいです」
ロヴィスが目を覚ますまで何も手につかなかった。
看病している間は、アルブレヒトの体は最低限以下の睡眠と、食事もほんの少ししか受け付けなかった。
「勝手にしろなんて言って悪かった」
「僕も、頭に血が昇って、色々と言ってしまいました。ごめんなさい」
「もう一度、やり直させて欲しい」
ロヴィスがアルブレヒトの両手を取った。
「アルブレヒト、俺のやり方は、お前を不必要に傷つけてしまっただろう。本当にすまなかった。貴族としてこういったやり方はこれからもあるだろうが、お前を騙すようなやり方はもう二度としないと誓う。俺は、お前を深く愛している。お前が許してくれるならば、ずっと俺のそばに……妻になって欲しい」
ロヴィスの誠実な言葉はアルブレヒトの心に響いた。
「もちろんです、ロヴィス。僕もあなたを愛しているから」
ふふ、と笑い合って優しいキスをした。
「ん、……ちゅ……むちゅ……っ……はぁ……っ」
くちゅくちゅと唾液を交換し合い、深い口付けを交わす。
「っ……ロヴィス……こんな……んんっ……はっ」
キスだけでこんなにも高まっていく体。
発熱したかのように体が熱くなって部屋の熱量が増していく。
ロヴィスの上に跨って甘くて熱いキスをして、口内を貪り合う。
「ロヴィス……こんなえっちなキスされたら……っ、我慢できな……」
膨れ上がった股の間がロヴィスのソレに当たる。ロヴィスのものも固く膨張していた。
意地悪く舌なめずりしながらアルブレヒトを見るロヴィスの顔を見たら、ずくん、と下腹部が疼いた。
「んっ……やぁッ!、ふ……ぁ……っ」
お尻をがっちりとした手で押さえられて、ゆさゆさとゆるく揺すられる。
股間を擦り付け合うような動きに、アルブレヒトは快感で思わずあられもない声を上げた。
「っ……ん、ん、……ああぁ」
ロヴィスがずるっとズボンと下着を下げてペニスを取り出し、アルブレヒトのものも同じように目の前へと晒し出す。
ロヴィスはお互いの先っぽから出る粘液を手のひらにとり、一緒に扱かれた。
「ンン……ふぁ……ああ」
ロヴィスの大きくて硬いものを感じながら、同時に上下に動かされるととんでもなく卑猥で、アルブレヒトはさらに興奮してしまった。
ロヴィスはアルブレヒトの両手を取り、お互いにのペニスを握らせた。
上から手を重ねて上下に動かず。
快感を教えられて、アルブレヒトは自分で手を動かして扱き始めていた。
ロヴィスの手が離れていることにも気づかないほどに夢中で快楽を求めた。
離れたロヴィスの手は、アルブレヒトのお尻の奥へと伸びる。
もぞもぞと服の中へ手を入れて、可愛いお尻を撫でならがら窄まりへと到達した。
指で入口をつつくときゅううと反応し、そしてぱくぱくと指を欲しがっていた。
ロヴィスの指先は迷わず奥まで侵入していく。
「ロヴィス……っ、だめ……ゆびだめぇ……っ」
だめとはいいながら、アルブレヒトは扱いている両手の動きはとめない。
それどころか、もっと奥まで入り込めるように少しお尻を浮かせたほどだった。
「欲しいんだろう? 素直にそう言えばいい」
そんな様子にロヴィスは恍惚した顔で嬉しそうにアルブレヒトを見つめた。
内側をほぐすようにロヴィスの指が動き回る。
アルブレヒトの気持ちのいいところを顔を見ながらロヴィスは探っていく。
「ぁ?……ああぁ……ッ!」
すぐに見つけ出して、指先でとんとんと軽く突き上げ、びくびくと震えるアルブレヒトを確認すると、そこをねちこく指の腹でこすこすと擦り上げる。
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