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男の娘だった僕
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当時、僕は自分を普通の男子中学生だと思い込んでいた。
だけど他人の目線では意外にも僕は中性的な外見だったらしい。
確かに小柄で痩せていて、同年代の男子に比べれば華奢に見えただろう。
容貌も童顔で、当時は小学生と見間違えられることもあった。
ただ、それでも僕は自分を全くの男子だと思っていた。
最近よく耳にする性的マイノリティーの部類だとも思っていなかったし、自分の中では心と身体の性は一致していたのを自覚している。
それでも数年後、とある大学の余興で女装が似合うような意味合いのことを学友から言われ、タクシーの運転手には女性と間違えられたこともある。別にその時は女装していたわけでもないのに。
そう、僕は男子でありながら、いわゆる男の娘だったのである。
しかも上記の事例を含め、そう見なしていたのは、同胞であるはずの男の側だった。
だけど何より、僕にそのことを最も露骨に思い知らせたのは、本当にごく些細なことがきっかけの、とある学校生活の影の側面でのことだった。
ここからお話しする中には、読者を不快にさせる部分もあるかもしれない。
既にタイトルと物語の伏線から今後の展開は予想がつくと思うので、何があったかを本当に知りたい方だけが、次の章を読むことをお勧めする。
だけど他人の目線では意外にも僕は中性的な外見だったらしい。
確かに小柄で痩せていて、同年代の男子に比べれば華奢に見えただろう。
容貌も童顔で、当時は小学生と見間違えられることもあった。
ただ、それでも僕は自分を全くの男子だと思っていた。
最近よく耳にする性的マイノリティーの部類だとも思っていなかったし、自分の中では心と身体の性は一致していたのを自覚している。
それでも数年後、とある大学の余興で女装が似合うような意味合いのことを学友から言われ、タクシーの運転手には女性と間違えられたこともある。別にその時は女装していたわけでもないのに。
そう、僕は男子でありながら、いわゆる男の娘だったのである。
しかも上記の事例を含め、そう見なしていたのは、同胞であるはずの男の側だった。
だけど何より、僕にそのことを最も露骨に思い知らせたのは、本当にごく些細なことがきっかけの、とある学校生活の影の側面でのことだった。
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