幼馴染みの不良と優等生

ジャム

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悪友

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家に着き

「着いた~!」

獅子丸「はぁ、最後まで荷物持ちかよ・・・」

「だから重くないかって聞いたじゃんw」

獅子丸「だから重くないとは言ったぞ?持ち続けるとは言ってねぇけどなw」

「そうやっていじわる言うw」

そして靴を脱いで家に入ろうとしたとき

ピンポーン

インターホンが鳴った

「は~い!」

僕が玄関を開けるとそこには見たこともない猫獣人が一人いた

「あの・・・どちら様ですか?」

猫「獅子丸いんだろう?出せよ」

獅子丸「ああ?誰だ・・・お前・・・」

猫「久しぶりだなw元気そうでよかったぜw」

獅子丸「・・・春斗、悪い。俺、帰るわ」

「え!?荷物は!?」

獅子丸「後で取りにくる。お前は家にいろ。そして家中の戸締りをしろ」

ヒロちゃんの目がすごく怖かった
僕は首を縦に振って扉を閉めた
そして言われた通り鍵を掛けて家中の鍵も確認して回った・・・

・・・獅子丸視点・・・
猫「最近冷たくねぇか?」

「ここで話すことじゃねぇ。場所変えんぞ」

猫「ああ。そうだな。じゃあ、アジトに行こうぜ!あそこなら誰にも邪魔されねえ」

そしてアジトに向かった
そこはヤンキーのたまり場で中学の頃はよく来ていた

猫「懐かしいだろう?お前の居場所だw」

「違うな。俺の居場所じゃねぇ」

猫「昔は気に入ってくれてたのによ・・・寂しいな~w」

「俺はもうお前らと関わるつもりはねぇんだよ。お前らも俺に関わるな」

猫「どうしちまったんだよ?お前は「こっち」側だろう?なんで「そっち」に行っちまったんだよ!」

「俺はもう「そっち」側じゃねぇ」

猫「お前を変えたのはなんだ?」

「・・・」

猫「親か?」

「・・・」

猫「あのオメガか?」

「!?」

猫「そうか・・・あいつがお前を変えたんだな・・・」

「だったらなんだ」

猫「じゃあ、あいつを消せばお前は「こっち」に戻ってくっ!?」

俺はそれを聞き終わる前に奴の胸倉を掴んだ

「警告してやる・・・あいつに手を出したら・・・殺す!!」

猫「へ~・・・そうか・・・わかったよw」

俺はそれを聞いて手を離した

「もう俺に関わるな・・・いいな?」

猫「・・・」

そして俺はその場を離れた
外はすっかり暗くなっていた・・・

・・・猫獣人視点・・・
「あの頃のお前はもういない・・・か・・・つまんねぇな・・・」

あのオメガがそんなに大事なのか?

「・・・やっぱり、消すかw」

俺は獅子丸とつるんでいる時が一番楽しかった
その「楽しみ」を奪う奴は・・・

「消えてもらう・・・」

そうすればあの頃みたいに一緒に暴れてくれるよな?
また一緒に「こっち」で楽しく生きようぜ?

「なぁ?獅子丸?w」

・・・春斗視点・・・
「特に・・・異常はない・・・よね・・・」

僕は押し入れに入っていたヒロちゃんが昔使っていた木刀を持ち、家中を見て回った

「あの人・・・ヒロちゃんのなんだろう?」

気になるけど・・・
今は自分の身を守らないと!

カチャカチャ

「!?」

玄関から物音がした

「・・・」

僕は暗い廊下をこっそり覗いた
そこにはシルエットしかわからないけど人がいる
そしてこっちのほうにゆっくり近づいてくる

(ヒロちゃんなら堂々と来るはず・・・そもそも帰るって言ってたし・・・)

そのシルエットがリビングに入ってきたとき

ブンッ!

僕は木刀を振った

ガシッ!

勢いよく振った木刀を掴まれた

「!?」

僕は咄嗟にジャンプして蹴りをいれた
それを避けられたから木刀で接近したら

獅子丸「まて!」

と止められた

「え・・・ヒロちゃん?」

目の前には目が赤い獣人がいた

獅子丸「俺だ・・・」

「ヒロちゃん・・・よかった・・・」

僕が殴りかかろうとした相手はヒロちゃんだった

獅子丸「脅かすなよ・・・」

「だって・・・ヒロちゃんが戸締りをしろなんて言うから怖くて・・・」

獅子丸「すまない・・・でも、お前、格闘技なんてできたのか?」

「え?」

獅子丸「だって、今・・・」

「???」

獅子丸「俺に回し蹴りしてきただろう?」

「そう、だね。なんでできたんだろう・・・」

獅子丸「・・・まぁ、怖くて戦うのに必死だったんだろう」

「かもねw・・・あの人は?」

獅子丸「あいつは・・・俺が昔つるんでたヤンキーだよ」

「だ、大丈夫なの?」

獅子丸「ああ。もう関わるなって言ってある」

「それって信用できるの?」

獅子丸「あいつは戦闘狂だがバカじゃない。自分が不利なことはしねぇよ」

「ならいいんだけど・・・」

獅子丸「心配すんなw俺がずっと側にいる!」

「うん!」

獅子丸「さて・・・腹減った・・・」

「ご飯作るね!」

そう言い僕はキッチンに向かった

獅子丸「これ、よく持ってたな」

そう言うとヒロちゃんが木刀を振り回していた

「危ないよwそれね、押し入れに入れてたの」

獅子丸「没収されてから見てなかったから捨てたのかと思ってたよw」

「それって燃えるゴミ?危険物?どっちかなって考えてたら捨てそびれちゃってw」

獅子丸「そうかwまぁ、護身用に置いておけよw」

「そうするw」

そして二人でご飯を食べた
夜はベッドで・・・

「ん・・・あ・・・」

獅子丸「声・・・もっと聞かせてくれ・・・」

「うん・・・ん・・・」

僕達は身体を重ねていた
ゴムはなかったから生だけど中には出さなかった
そして何度かやったあとシャワーを浴びて一緒に寝た

「帰らなくていいの?」

獅子丸「母さんには伝えてある」

「そうなの?」

獅子丸「ああ。明日は帰る。もちろんお前も来るんだぞ?」

「わかった!」

獅子丸「じゃあ、寝よう。疲れた」

そして僕はヒロちゃんに包まれて眠りについた・・・
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