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春斗の入院
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次の日
「・・・ここは・・・?」
僕は真っ白な部屋で目を覚ました
???「春斗!!」
「・・・ヒロ・・・ちゃん?」
そこには今にも泣きそうな顔のヒロちゃんがいた
「なんで・・・そんな顔してるの?」
獅子丸「だって・・・俺が・・・」
「・・・」
獅子丸「・・・」
そう言えば・・・
「学校は?」
獅子丸「・・・」
(サボった・・・のかな?)
獅子丸「・・・ごめんな」
「ん?」
獅子丸「俺が・・・」
視線は僕の頭に向いていた
僕は手鏡で見てみた
頭には包帯が巻いてあった
「こんな怪我ぐらいすぐ治るよw」
獅子丸「・・・」
その時、病室の扉が開いた
獅子丸父「春斗くん?目を覚ましたんだね!」
「あ、おじさん!」
獅子丸父「痛みとかはないかい?」
「少し痛いですが大丈夫です!」
獅子丸父「そうか!・・・その・・・すまないね・・・」
「いえ・・・僕が勝手に飛び出したことなので・・・」
獅子丸「でも、お前は人間なんだ・・・あんな無茶を・・・」
「・・・家族が仲良くないって悲しいって思ってたからねw」
獅子丸「だからって・・・」
「窓からね・・・」
獅子丸「???」
「外を見てたらおじさんとヒロちゃんが喧嘩してて・・・止めなくちゃって・・・」
獅子丸「・・・」
獅子丸父「・・・」
そして医者が来て僕の精密検査が始まった
・・・獅子丸視点・・・
俺は病院の廊下で自分の拳を見ていた
あの時の感覚・・・
「俺は・・・あいつを・・・」
俺は自分を殴った
この程度じゃ足りない・・・
あいつはこれ以上に痛い思いをしたんだ・・・
「・・・」
その時、親父が話しかけてきた
父「・・・脳に異常はないらしい。でも、傷跡は残るかもしれないらしいがな」
「・・・」
父「・・・」
「俺の責任だ」
父「・・・」
「俺があいつを傷つけた・・・責任は・・・とる・・・」
父「・・・やっぱりお前は俺の息子だな」
「・・・」
それを聞いて怒りが湧くが怒る気になれない
父「俺も昔、同じようなことを言ったな・・・」
「親父も?」
父「ああ。責任を取るって・・・」
「・・・」
父「結局は責任を取るようなことにはならなかったがな」
「なにが・・・あったんだ?」
父「それは言えない・・・でも、お前はなぜ責任を感じるんだ?」
「俺が殴って・・・入院までさせて・・・」
父「それで?」
「・・・」
父「お前も逃げるのか?」
「俺も?」
父「俺は一度『自分』から逃げた。でも、大切な人のためならって思って今の俺がある」
「・・・」
父「お前は・・・春斗くんをどう思ってるんだ?」
「・・・親父に関係・・・」
親父は俺の言葉を遮り
父「あるね。だって・・・」
「???」
父「お前は俺の自慢の息子なんだから」
「自慢・・・親父なんかと違って俺は・・・」
父「自慢だよ。確かに素行はよくないらしいけど、好きな奴相手には嬉しそうにしてる。そこは俺にすごく似てる」
そういうと俺の頭を撫でてきた
父「俺の存在がお前にとって嫌なのはわかってる・・・でも、お前は俺の大切な息子なんだ・・・それだけはわかってくれ」
そういうと親父は廊下を歩いて行ってしまった
「・・・俺・・・バカなんだな」
俺は親父が嫌いだった
親父も俺を嫌ってると思ってた
でも、違った
親父は・・・ずっと俺を大切に思ってくれていた
「・・・春斗の言った通りだな・・・」
昔、春斗の言っていたことを思い出した
幼少期春斗『おじさんがヒロちゃんを嫌い?そんなことないよ!大好きなんだよ!・・・なんでわかるのかって?僕にはわかるんだよ~w』
「・・・」
今の俺にはまだわからない・・・
でも、いつか親父のことを理解できる時が来るだろう
そして春斗は検査を終えて病室に入って行った
・・・春斗視点・・・
僕はベッドに横になって窓から外を見ていた
「・・・」
コンコン
「どうぞ?」
入ってきたのはヒロちゃんだった
獅子丸「どうだった?」
「なんともなかったよ?」
獅子丸「そうか・・・」
「・・・気にして・・・るよね・・・」
獅子丸「ああ」
「ヤンキーが一人相手にそんな顔するなんてw変だよw」
獅子丸「・・・」
「なんで無言なの?」
獅子丸「・・・すまない」
「ん?」
獅子丸「俺が・・・」
「・・・」
僕は無言でヒロちゃんの手を握った
「大丈夫・・・僕は大丈夫だよ?」
獅子丸「春斗・・・」
ヒロちゃんは大粒の涙を流した
獅子丸「俺・・・お前を・・・そんな俺に・・・笑顔なんて・・・するなよ」
そういい僕の膝の上に顔を乗せて泣くヒロちゃん
僕はヒロちゃんの頭を撫でた
ヒロちゃんは声を出して泣いていた
獅子丸「春斗が・・・無事で・・・よかった・・・」
僕は昔を思い出していた
幼少期ヒロ『春斗が無事でよかったよ・・・』
そういい僕に抱き着き泣くヒロちゃん
僕はヒロちゃんの頭を撫でている
幼少期ヒロ『もう傷つかないで!!僕!守るから!!』
「・・・フフ」
僕は笑ってしまった
獅子丸「な、なんだよ・・・」
「昔のヒロちゃんを思い出してのw」
獅子丸「昔?」
「覚えてない?僕と一緒に滑り台で遊んでた時にさ~」
獅子丸「ああ・・・あの時か・・・確か俺がお前と一緒に滑って・・・途中でお前が落ちたんだっけ・・・」
「そうそうwその時のこと思い出してたのw」
獅子丸「・・・俺はあまり覚えてねぇよ」
そう言いながら顔を赤くしている
(覚えてるんだw)
そしてヒロちゃんは
獅子丸「じゃあ・・・俺は帰るからな。安静に・・・な」
「わかってるよwありがとね!」
そういうとヒロちゃんは帰って行った
「・・・ここは・・・?」
僕は真っ白な部屋で目を覚ました
???「春斗!!」
「・・・ヒロ・・・ちゃん?」
そこには今にも泣きそうな顔のヒロちゃんがいた
「なんで・・・そんな顔してるの?」
獅子丸「だって・・・俺が・・・」
「・・・」
獅子丸「・・・」
そう言えば・・・
「学校は?」
獅子丸「・・・」
(サボった・・・のかな?)
獅子丸「・・・ごめんな」
「ん?」
獅子丸「俺が・・・」
視線は僕の頭に向いていた
僕は手鏡で見てみた
頭には包帯が巻いてあった
「こんな怪我ぐらいすぐ治るよw」
獅子丸「・・・」
その時、病室の扉が開いた
獅子丸父「春斗くん?目を覚ましたんだね!」
「あ、おじさん!」
獅子丸父「痛みとかはないかい?」
「少し痛いですが大丈夫です!」
獅子丸父「そうか!・・・その・・・すまないね・・・」
「いえ・・・僕が勝手に飛び出したことなので・・・」
獅子丸「でも、お前は人間なんだ・・・あんな無茶を・・・」
「・・・家族が仲良くないって悲しいって思ってたからねw」
獅子丸「だからって・・・」
「窓からね・・・」
獅子丸「???」
「外を見てたらおじさんとヒロちゃんが喧嘩してて・・・止めなくちゃって・・・」
獅子丸「・・・」
獅子丸父「・・・」
そして医者が来て僕の精密検査が始まった
・・・獅子丸視点・・・
俺は病院の廊下で自分の拳を見ていた
あの時の感覚・・・
「俺は・・・あいつを・・・」
俺は自分を殴った
この程度じゃ足りない・・・
あいつはこれ以上に痛い思いをしたんだ・・・
「・・・」
その時、親父が話しかけてきた
父「・・・脳に異常はないらしい。でも、傷跡は残るかもしれないらしいがな」
「・・・」
父「・・・」
「俺の責任だ」
父「・・・」
「俺があいつを傷つけた・・・責任は・・・とる・・・」
父「・・・やっぱりお前は俺の息子だな」
「・・・」
それを聞いて怒りが湧くが怒る気になれない
父「俺も昔、同じようなことを言ったな・・・」
「親父も?」
父「ああ。責任を取るって・・・」
「・・・」
父「結局は責任を取るようなことにはならなかったがな」
「なにが・・・あったんだ?」
父「それは言えない・・・でも、お前はなぜ責任を感じるんだ?」
「俺が殴って・・・入院までさせて・・・」
父「それで?」
「・・・」
父「お前も逃げるのか?」
「俺も?」
父「俺は一度『自分』から逃げた。でも、大切な人のためならって思って今の俺がある」
「・・・」
父「お前は・・・春斗くんをどう思ってるんだ?」
「・・・親父に関係・・・」
親父は俺の言葉を遮り
父「あるね。だって・・・」
「???」
父「お前は俺の自慢の息子なんだから」
「自慢・・・親父なんかと違って俺は・・・」
父「自慢だよ。確かに素行はよくないらしいけど、好きな奴相手には嬉しそうにしてる。そこは俺にすごく似てる」
そういうと俺の頭を撫でてきた
父「俺の存在がお前にとって嫌なのはわかってる・・・でも、お前は俺の大切な息子なんだ・・・それだけはわかってくれ」
そういうと親父は廊下を歩いて行ってしまった
「・・・俺・・・バカなんだな」
俺は親父が嫌いだった
親父も俺を嫌ってると思ってた
でも、違った
親父は・・・ずっと俺を大切に思ってくれていた
「・・・春斗の言った通りだな・・・」
昔、春斗の言っていたことを思い出した
幼少期春斗『おじさんがヒロちゃんを嫌い?そんなことないよ!大好きなんだよ!・・・なんでわかるのかって?僕にはわかるんだよ~w』
「・・・」
今の俺にはまだわからない・・・
でも、いつか親父のことを理解できる時が来るだろう
そして春斗は検査を終えて病室に入って行った
・・・春斗視点・・・
僕はベッドに横になって窓から外を見ていた
「・・・」
コンコン
「どうぞ?」
入ってきたのはヒロちゃんだった
獅子丸「どうだった?」
「なんともなかったよ?」
獅子丸「そうか・・・」
「・・・気にして・・・るよね・・・」
獅子丸「ああ」
「ヤンキーが一人相手にそんな顔するなんてw変だよw」
獅子丸「・・・」
「なんで無言なの?」
獅子丸「・・・すまない」
「ん?」
獅子丸「俺が・・・」
「・・・」
僕は無言でヒロちゃんの手を握った
「大丈夫・・・僕は大丈夫だよ?」
獅子丸「春斗・・・」
ヒロちゃんは大粒の涙を流した
獅子丸「俺・・・お前を・・・そんな俺に・・・笑顔なんて・・・するなよ」
そういい僕の膝の上に顔を乗せて泣くヒロちゃん
僕はヒロちゃんの頭を撫でた
ヒロちゃんは声を出して泣いていた
獅子丸「春斗が・・・無事で・・・よかった・・・」
僕は昔を思い出していた
幼少期ヒロ『春斗が無事でよかったよ・・・』
そういい僕に抱き着き泣くヒロちゃん
僕はヒロちゃんの頭を撫でている
幼少期ヒロ『もう傷つかないで!!僕!守るから!!』
「・・・フフ」
僕は笑ってしまった
獅子丸「な、なんだよ・・・」
「昔のヒロちゃんを思い出してのw」
獅子丸「昔?」
「覚えてない?僕と一緒に滑り台で遊んでた時にさ~」
獅子丸「ああ・・・あの時か・・・確か俺がお前と一緒に滑って・・・途中でお前が落ちたんだっけ・・・」
「そうそうwその時のこと思い出してたのw」
獅子丸「・・・俺はあまり覚えてねぇよ」
そう言いながら顔を赤くしている
(覚えてるんだw)
そしてヒロちゃんは
獅子丸「じゃあ・・・俺は帰るからな。安静に・・・な」
「わかってるよwありがとね!」
そういうとヒロちゃんは帰って行った
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