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王国復興
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カンコンカンコン
トンカチで叩く音が周りに響く
ロト「大分ボロボロだな・・・」
「そうだね・・・」
あんなに輝かしかったレムリック城は廃墟のようにボロボロになってしまった
その修理のために兵士、民、総出でやっている
ロト「魔法を使えばあっという間じゃないのか?」
「あっという間だけど・・・見てみなよ」
僕は指を向けた
向けた先は・・・
民「さぁ!これ食べて頑張りな!」
民「うめぇ~!」
民「このおにぎり最高!」
民「なに言ってるんだい!ただの塩のおにぎりだよ!」
そこにはいつものレムリック王国に住む民の姿があった
「あんな姿見たら魔法なんて使えないよ。みんなこの国のために頑張ってくれてるんだから!」
ロト「・・・そうだな!」
民「殿下!生きていて・・・よかったです・・・」
ご老人の民が涙を流し僕に声をかけてきた
「言ったじゃないですか!必ず民は僕が守ると!」
民「違いますよ!殿下が生きておられて・・・わしは嬉しいのです!この国・・・いえ!この世界には殿下が必要です!」
「世界とはずいぶん広いですね~」
苦笑いでなんとか誤魔化す
民「いえ!今やイシュリット王国をも従える王になられたのです!きっと世界もよくしてくれると信じています!」
「そんな・・・僕はただやるべきことをしただけです」
僕は王が不在になったイシュリット王国の現王としても即位した
でも、あちらの国まで目が届かないからトトとロトに協力してもらっている
トトに王直属の側近としてイシュリット王国で行動してもらってその報告をロトが聞き、僕に伝えるという流れだ
レムリック王国の復興で手が回らないからね
民「!これは失礼いたしました!もう”殿下”ではなく”陛下”になられたんでしたね!」
イシュリット王国の王兼レムリック王国の王・・・
殿下から陛下に変わった
王位継承の義は簡易的だはあるけど行われたし
「殿下で構わないよ!まだ慣れなくて・・・」
民「それはわしも同じです。殿下が陛下になるのはまだまだ先の事だと思っていました」
「あはは・・・僕ってそんなに頼りないかな~・・・」
民「いいえ。殿下は頼りになります。わしが言いたいのは、ロト殿と子を成してからだと思っていたのです」
ロト「お前・・・知ってたのか?」
民「知っていたも何も。ロト殿と殿下を見ていればわかります」
僕たちは照れた
民「ロト殿も随分変わられた。きっといい兵士になるだろう。いや、父親・・・ですかな?ホホホホ!」
そういい笑うとみんながいるところへ行ってしまった
ロト「いい父親・・・か」
「ロトがいい父親~?なれるかな~?」
ロト「なれる・・・と思うが・・・」
「そこは自信持ってよ・・・」
僕は軽くジャンプをしロトの頬にキスをした
ロト「俺・・・頑張るからな?ハルトが恥ずかしい思いをしない家来になるからな!」
「別にそこまで頑張らなくても・・・」
ロト「俺はこの国の王と結婚するんだ!ならそれにふさわしい人物にならないとな!」
「じゃあ、民とももう少し仲良くなってね?」
ロト「う・・・それは・・・善処する・・・」
ロトの顔が引きつっていた
「フフフ!今までも・・・これからも頼りにしてるからねロト・ブルルク?」
ロト「・・・たく、しょうがないな!俺がいないと何もできないんだからな~。俺の大切で愛してやまない殿下はな~」
「フフフ!そうそう!ロトがいないと泣きじゃくるだけで前に進むこともできず魔法も使えなくなっちゃう僕だからさ?これからも傍で支えてよ。伴侶として・・・この子の父親としてさ?」
僕はお腹を摩る
ロト「え?!こ、子供がいるのか!?」
声があまりに大きくて周りにいる兵士も民もこっちを見る
民「殿下!!とうとう子を!?」
兵士「これはめでたい!!」
「え、あ、ちょっと!?」
周りは騒ぎ始めお祭り騒ぎとなってしまった
ロト「子供いるのにあんな無茶ばかりする羽目になったのかよ・・・」
「あの・・・聞いて?冗談だよ?」
ロト「とにかく安静のため部屋に行くぞ!」
そういい手を引いて歩き出す
「あ、話を聞いて・・・」
部屋に着き
ロト「もっと早く言えよな・・・」
「だ、だから・・・」
ロト「まったく・・・」
そういうとロトは僕をベッドに放り投げた
「え、あの・・・」
ロト「俺との子供が欲しいって事だろう?冗談なのは知ってる」
ロトは鎧と服を脱いでいく
「冗談だと知ってるならなんで騒いだの!?」
ロト「騒ぎに紛れて部屋に連れ込めるだろう?それに安静のために来てるから邪魔も来ない」
「・・・とんだ策士だね」
ロト「お前といるとこういうことがすぐ浮かぶんだよ」
そういいキスをしてくる
ロト「これからもずっとお傍に居ます。だから、ハルト殿下も私のお傍に居てください」
「うん。約束しよう。僕はお前の傍に居る。お前も傍に居ろ。契約だ」
ロト「ああ!」
そして身体を重ねる・・・
僕は二国の王になった
いつかはこの二つの国を一つにできるように尽力する
もちろん、民も助けてくれるだろう
イシュリット王国の住民はどうかわからない
でも、信じて接していけばきっとよくなる
僕はそう信じてる
ロト「ハァハァハァ・・・まだ・・・いいよな?」
「うん・・・でも・・・優しくしてほしいな・・・」
ロト「それは・・・保証できませんな~」
「もう・・・」
ロト「ガハハハ!まぁ、ゆっくり楽しもうな?」
「うん!」
きっとロトも・・・トトも・・・
みんな未来を見ている
僕もしっかり見ている
でも、また立ちはだかる者が現れると思う
その時、ロトや民やトト・・・
僕を信じて付いてきてくれた人が助けてくれる
もちろん僕はその人たちの信頼を裏切らず守る抜く
それが・・・父上や母上・・・いや、王家としての・・・役目だと思うから・・・
数年後・・・
レムリック王国、イシュリット王国は一つになり新しい王国イムリクト王国が誕生した
その誕生に尽力した王・・・”ハルト・レムリック”、”ロト・ブルルク”、”トト・ブルルク”は民からの信頼も大きく、後世にその名を知らない者がいない程、語り継がれて行った
そしてその名を継ぐ者もまた後世へと語り継がれていくことだろう。
レムリクト王国が繁栄し続ける限り・・・
・・・END・・・
トンカチで叩く音が周りに響く
ロト「大分ボロボロだな・・・」
「そうだね・・・」
あんなに輝かしかったレムリック城は廃墟のようにボロボロになってしまった
その修理のために兵士、民、総出でやっている
ロト「魔法を使えばあっという間じゃないのか?」
「あっという間だけど・・・見てみなよ」
僕は指を向けた
向けた先は・・・
民「さぁ!これ食べて頑張りな!」
民「うめぇ~!」
民「このおにぎり最高!」
民「なに言ってるんだい!ただの塩のおにぎりだよ!」
そこにはいつものレムリック王国に住む民の姿があった
「あんな姿見たら魔法なんて使えないよ。みんなこの国のために頑張ってくれてるんだから!」
ロト「・・・そうだな!」
民「殿下!生きていて・・・よかったです・・・」
ご老人の民が涙を流し僕に声をかけてきた
「言ったじゃないですか!必ず民は僕が守ると!」
民「違いますよ!殿下が生きておられて・・・わしは嬉しいのです!この国・・・いえ!この世界には殿下が必要です!」
「世界とはずいぶん広いですね~」
苦笑いでなんとか誤魔化す
民「いえ!今やイシュリット王国をも従える王になられたのです!きっと世界もよくしてくれると信じています!」
「そんな・・・僕はただやるべきことをしただけです」
僕は王が不在になったイシュリット王国の現王としても即位した
でも、あちらの国まで目が届かないからトトとロトに協力してもらっている
トトに王直属の側近としてイシュリット王国で行動してもらってその報告をロトが聞き、僕に伝えるという流れだ
レムリック王国の復興で手が回らないからね
民「!これは失礼いたしました!もう”殿下”ではなく”陛下”になられたんでしたね!」
イシュリット王国の王兼レムリック王国の王・・・
殿下から陛下に変わった
王位継承の義は簡易的だはあるけど行われたし
「殿下で構わないよ!まだ慣れなくて・・・」
民「それはわしも同じです。殿下が陛下になるのはまだまだ先の事だと思っていました」
「あはは・・・僕ってそんなに頼りないかな~・・・」
民「いいえ。殿下は頼りになります。わしが言いたいのは、ロト殿と子を成してからだと思っていたのです」
ロト「お前・・・知ってたのか?」
民「知っていたも何も。ロト殿と殿下を見ていればわかります」
僕たちは照れた
民「ロト殿も随分変わられた。きっといい兵士になるだろう。いや、父親・・・ですかな?ホホホホ!」
そういい笑うとみんながいるところへ行ってしまった
ロト「いい父親・・・か」
「ロトがいい父親~?なれるかな~?」
ロト「なれる・・・と思うが・・・」
「そこは自信持ってよ・・・」
僕は軽くジャンプをしロトの頬にキスをした
ロト「俺・・・頑張るからな?ハルトが恥ずかしい思いをしない家来になるからな!」
「別にそこまで頑張らなくても・・・」
ロト「俺はこの国の王と結婚するんだ!ならそれにふさわしい人物にならないとな!」
「じゃあ、民とももう少し仲良くなってね?」
ロト「う・・・それは・・・善処する・・・」
ロトの顔が引きつっていた
「フフフ!今までも・・・これからも頼りにしてるからねロト・ブルルク?」
ロト「・・・たく、しょうがないな!俺がいないと何もできないんだからな~。俺の大切で愛してやまない殿下はな~」
「フフフ!そうそう!ロトがいないと泣きじゃくるだけで前に進むこともできず魔法も使えなくなっちゃう僕だからさ?これからも傍で支えてよ。伴侶として・・・この子の父親としてさ?」
僕はお腹を摩る
ロト「え?!こ、子供がいるのか!?」
声があまりに大きくて周りにいる兵士も民もこっちを見る
民「殿下!!とうとう子を!?」
兵士「これはめでたい!!」
「え、あ、ちょっと!?」
周りは騒ぎ始めお祭り騒ぎとなってしまった
ロト「子供いるのにあんな無茶ばかりする羽目になったのかよ・・・」
「あの・・・聞いて?冗談だよ?」
ロト「とにかく安静のため部屋に行くぞ!」
そういい手を引いて歩き出す
「あ、話を聞いて・・・」
部屋に着き
ロト「もっと早く言えよな・・・」
「だ、だから・・・」
ロト「まったく・・・」
そういうとロトは僕をベッドに放り投げた
「え、あの・・・」
ロト「俺との子供が欲しいって事だろう?冗談なのは知ってる」
ロトは鎧と服を脱いでいく
「冗談だと知ってるならなんで騒いだの!?」
ロト「騒ぎに紛れて部屋に連れ込めるだろう?それに安静のために来てるから邪魔も来ない」
「・・・とんだ策士だね」
ロト「お前といるとこういうことがすぐ浮かぶんだよ」
そういいキスをしてくる
ロト「これからもずっとお傍に居ます。だから、ハルト殿下も私のお傍に居てください」
「うん。約束しよう。僕はお前の傍に居る。お前も傍に居ろ。契約だ」
ロト「ああ!」
そして身体を重ねる・・・
僕は二国の王になった
いつかはこの二つの国を一つにできるように尽力する
もちろん、民も助けてくれるだろう
イシュリット王国の住民はどうかわからない
でも、信じて接していけばきっとよくなる
僕はそう信じてる
ロト「ハァハァハァ・・・まだ・・・いいよな?」
「うん・・・でも・・・優しくしてほしいな・・・」
ロト「それは・・・保証できませんな~」
「もう・・・」
ロト「ガハハハ!まぁ、ゆっくり楽しもうな?」
「うん!」
きっとロトも・・・トトも・・・
みんな未来を見ている
僕もしっかり見ている
でも、また立ちはだかる者が現れると思う
その時、ロトや民やトト・・・
僕を信じて付いてきてくれた人が助けてくれる
もちろん僕はその人たちの信頼を裏切らず守る抜く
それが・・・父上や母上・・・いや、王家としての・・・役目だと思うから・・・
数年後・・・
レムリック王国、イシュリット王国は一つになり新しい王国イムリクト王国が誕生した
その誕生に尽力した王・・・”ハルト・レムリック”、”ロト・ブルルク”、”トト・ブルルク”は民からの信頼も大きく、後世にその名を知らない者がいない程、語り継がれて行った
そしてその名を継ぐ者もまた後世へと語り継がれていくことだろう。
レムリクト王国が繁栄し続ける限り・・・
・・・END・・・
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