崩壊した世界を共に

ジャム

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コア

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僕は家に着きテーブルにジェットを置いた

「・・・もしかしたら・・・」

僕は工具を取り出し塊を解体した

「・・・」

しばらくするとクルスさんが帰ってきた

クルス「何してるんだ?」

「もしかしたらコアは無事かもって思いまして・・・」

クルス「コア?」

「はい。ナニーやソルジャーにはコアと言われる部分が搭載されています。心臓だと思ってもらって構いません」

クルス「なるほど・・・で、そのコアをどうするんだ?」

「コアが無事なら記憶データも無事のはずです。それを別の機体に移せば・・・」

クルス「ジェットは生き返るってことか!?」

「生き返る・・・って言うのが正しいかはわかりませんが・・・そういうことです」

クルス「でも、その代わりとなる機体はどこに?」

「親の工場にあるはずです」

クルス「デュオス工場か・・・」

「知ってるんですか?」

クルス「ああ。三回くらい行ったことがある。ソルジャーの運用の説明を聞きに」

「そうなんですね。・・・コアは無事みたい!よかった・・・」

青く輝く球体を僕は鉄の塊から取り出した

クルス「へ~。コアってこうなってるのか・・・」

「はい。永久機関で破損しない限り永遠に動き続けます。自爆でも壊れないなんて・・・すごいな・・・」

僕はコアを改めてみた
傷一つなかった

クルス「でも、なんでそんなこと知ってるんだ?」

「お父さんとお母さんがよく教えてくれました。いつかお前が継ぐんだからって・・・」

クルス「そうか・・・」

そしてコアをテーブルに置き

「デスタートルはどうでしたか?」

クルス「ああ。色々わかった」

「聞いてもいいですか?」

クルス「まず、外皮が甲羅のように固い。そう簡単に貫くのは無理だろう・・・」

「弱点はないってことですか?」

クルス「いや、一か所、やわらかい部分があった」

「どこですか?」

クルス「背中だ」

「背中?」

クルス「正確には後ろというべきか」

「???」

クルス「奴らには尻尾がある。そこが唯一やわらかかった」

「じゃあ、そこに攻撃をすれば・・・」

クルス「そうだな。致命傷にはなるだろう。心臓もそこにあったしな」

「・・・変異で身体の構造自体に変化が・・・?」

クルス「かもな。今後もわからない敵が現れる可能性は十分にあり得る」

「嫌だな・・・」

クルス「大丈夫だ!俺が守る!」

「・・・僕も・・・戦います」

クルス「!?」

「こんな世の中です。僕も戦えないと・・・」

クルス「・・・ピストルなんて使ったことないだろう?」

「・・・はい」

クルス「・・・考えておく」

「よろしくお願いします」

そういうとクルスさんは外に行った
そして家を修繕し始めた
僕は夕ご飯の支度をした
ジェットほどではないが・・・作れなくはない・・・はず・・・
そして夜

クルス「・・・」

「・・・」

クルス「なぁ・・・言いたくはないんだが・・・」

「わかってます・・・すみません・・・」

僕が作った料理はまずかった・・・
かなりまずかった・・・

クルス「ま、まぁ・・・軍の食事に比べたら・・・うまい・・・ほうだぞ?」

「顔・・・ひきつってますよ・・・」

無理に笑顔で慰めようとしてるのが見てわかる
それほどまずいのだ・・・

「・・・はぁ・・・」

僕は洗い物をしながらため息をついた

「もう少しうまくできると思ったのにな・・・」

クルス「子供なんだ。仕方ないよ」

「む~~~~・・・」

そして寝ることになった

「おやすみなさい」

クルス「ああ。お休み」

それぞれ寝室に向かった

「・・・」

僕はベッドに横になったがなかなか眠れなかった

コンコン

その時扉のノックの音が聞こえた

「はい」

クルス「入るぞ」

そういい入ってきたクルスさん

「どうしたんですか?」

クルス「いや・・・大丈夫かと思って・・・」

「僕ですか?」

クルス「ああ」

「・・・実は・・・苦しいです」

クルス「・・・」

クルスさんは無言でベッドに腰かけ僕の話を聞いてくれた
デスタートルに会った時の恐怖、ジェットとの思い出、コアが無事で安心したこと・・・

「・・・」

クルス「・・・一緒に寝てもいいか?」

「え・・・?」

クルス「一人は寂しいだろう?」

「でも、僕、誰かと寝たことないんです・・・」

クルス「じゃあ、初めての経験だな!」

そういうとベッドに入ってきた
そして腕枕をしてくれた

「暖かい・・・」

クルス「ゆっくりお休み・・・」

「はい・・・」

そして僕はこの暖かさの中、眠りについた・・・
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