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発情期
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次の日
やっとここにも慣れてきた
朝は獅子丸先輩にいつも起こしてもらっている
すみません・・・
顔を洗って、食堂に向かう
そこには狼里と豹谷がすでに来ていた
「おはよう」
狼里「おはよう!」
豹谷「・・・」
ん?豹谷は具合でも悪いのか?
「豹谷?大丈夫?具合でも悪いの?」
狼里「ああ。こいつ今日から発情期なんだよ」
「あ、そうなんだ・・・」
発情期は一週間続く・・・
僕もだけど我慢するのは大変なんだ
ずっと立ちっぱなしになる人もいる
豹谷「大丈夫だから・・・気に・・・するな・・・」
「う、うん」
目が少し怖い・・・
でも、しかたないことだ・・・
そっとしておくのがいいだろう・・・
しばらくしてみんなが集まりごはんを食べることになった
(!!)
いきなりだった
心臓がドクンとなったと思ったら、お尻から何か垂れるような感じがした
そして周りに少しずつ甘い匂いが広がっていった
まずい!!僕も発情期がきてしまった!!
みんな異常に気付いたのだろう。鼻をクンクンする音が聞こえる
「!!!」
このままではみんなに・・・特に発情期真っ只中の豹谷に迷惑がかかる!
僕は立ち上がってここを離れるため部屋に行こうとした
その時、豹谷が飛び掛かってきた
「豹谷!?」
豹谷は僕の服を引き裂いた
その勢いで僕の身体に大きな爪痕を残した
「やめて!!!!」
僕は泣きながら抵抗した
昔、父親にやられたときと同じ光景だった
どんなに叫んでも豹谷には届いていないようだ
寮長「豹谷!!!やめろ!!!」
みんなで僕から豹谷を引き剥がそうとする
それでもなかなか離れない豹谷
そしてようやく離れたが、僕は傷だらけになっていた
服もほとんどボロボロ・・・
下着も・・・
僕は泣きながら部屋に走っていった
みんなに迷惑をかけた・・・
豹谷が我慢していたのに・・・階段の途中でこけて足を痛めた・・・
痛いけど、ここにいたらみんながつらい思いをする・・・
早く・・・早く部屋に・・・
その時何人かが心配して追いかけてきた
獅子丸「一ノ瀬!大丈夫か!!」
僕に近づいたらダメ!!
「近づかないでください!!!」
僕は大きな声を出した
来てくれた人たちは心配そうな顔をしているが辛そうに我慢をしている顔もしている・・・
身体が熱い・・・鼓動が速い・・・動くのがつらい・・・犯されたい・・・
そう、オメガ個体は普通の発情とはちがうのだ
こんな感じが一週間続くのだ
薬を飲めばある程度は緩和されるが、それでも、この症状は消えない・・・
「お願いです・・・どうか・・・ほっといて・・・」
獅子丸「そのケガでいるのはまずい・・・せめて手当をしよう」
「ダメです・・・僕に近づいたら・・・先輩も発情してしまう・・・」
先輩はゆっくり近づいてくる・・・
先輩の顔をみたら優しそうに笑っていた
獅子丸「大丈夫だ。俺は大丈夫だ」
そんなの嘘だ・・・辛いに決まっている・・・この匂いに耐えられる獣人なんていない・・・
「そんな嘘いわないでください・・・」
僕は立ち上がろうとしたが身体が熱くていうことを聞かない
尻もちをつきながら後ろに下がるのがやっとだ・・・
獅子丸「・・・ああ、ごめん。大丈夫っていうのは嘘だ・・・でも、お前を手当てしたいのも本当だ・・・だから、せめて手当だけでもさせてくれ・・・頼む・・・」
「僕の近くにいれば発情します・・・コントロールできなくなります・・・先輩の・・・みんなの苦しむ顔なんて・・・見たくない・・・」
涙が止まらなかった
なんど拭いても流れてくる
止められない・・・
寮長「ひとまず医務室に運ぼう・・・みんな、できるだけ冷静になって運ぶんだ・・・理性をたもてよ」
獅子丸「少し我慢しろよ・・・」
そして獅子丸先輩が僕の身体に触れる
「んっ・・・」
どこを触られても感じてします・・・
獅子丸先輩は僕を抱きかかえた
僕の尻もちをついていた場所には発情時に分泌される液体がたまっていた
下着までボロボロなのだから当たり前である
医務室につくまでのあいだも床に液体が垂れているのがわかった
医務室につき、身体中の傷を消毒液で手当てをし包帯をまいてくれた
僕はただ泣くしかなかった
獅子丸「もう大丈夫だ・・・」
そういう獅子丸先輩だが、下はビンビンだった
獅子丸先輩だけじゃない、全員そうだ・・・
それを見た僕は身体がさらに熱くなった
自分でもコントロールができなくなってきている
このままでは・・・
「寮長・・・お願いがあります・・・」
寮長「ん?なんだ?」
「僕を、一週間誰もこないところに閉じ込めてください」
みんな驚いている
それはそうだ・・・
人一人を閉じ込めるなんて普通は考えないだろう
寮長「それはできない・・・」
「お願いします!!!このままでは、僕はおかしくなる!!性欲に負けてしまう!!」
泣きながら訴えた・・・でも、帰ってきた答えは同じだった
僕は・・・どうしたらいいんだ・・・いまさら薬を飲んだところで意味はない・・・
獅子丸「大丈夫だ・・・部屋に行こう・・・俺は我慢できる・・・」
「無理ですよ・・・先輩も辛そうじゃないですか・・・」
獅子丸「これは・・・気にするな・・・」
「気にしないわけないじゃないですか!僕だって辛いのに・・・みんなが辛くないわけない・・・」
その時医務室の扉が勢いよく開いた
そこには豹谷とそれを抑えているほかの人達がいた
豹谷「ふぅーーー!!ふぅーーー!!」
狼里「豹谷!!!!!落ち着け!!!!おい!!!!」
寮長「豹谷!!!お前!!!部屋に連れて行くぞ!!!」
発情期を迎えるとそれに耐えるため理性で性欲を抑えるのだが、媚薬効果のあるオメガの匂いで理性で抑えることができなくなっているのだ・・・
もちろん、自我はある・・・それでも耐えられなくなるのだ
豹谷「い、ち、ノ瀬・・・ご・・・め、ん・・・」
残っている理性で僕に謝ってきた豹谷は泣いていた・・・
そしてみんなに連れられて医務室から連れ出された
「うぅ・・・・・・」
涙が止まらない・・・
あふれ出る匂いも止められない・・・
抱かれたいと思ってしまう・・・
もちろん誰でもいいわけではない
でも、誰でもいいから僕を抱いてほしい
助けてほしい・・・
「獅子丸先輩・・・」
獅子丸「どうした」
「僕を助けてください・・・」
獅子丸「どうしてほしい?」
「僕を・・・閉じ込めてください・・・お願いです・・・まだ、理性があるうちに・・・」
獅子丸「・・・」
獅子丸先輩は無言で僕を抱きかかえて医務室をでた
犬山「獅子丸!!お前どうするつもりだ!!」
獅子丸「部屋に連れていく」
犬山「お前!!まさか!!」
獅子丸「お前が考えているようなことはしねぇよ」
そういうと部屋に向かった
獅子丸先輩は僕をベッドに寝かせると
獅子丸「薬はどこだ?」
薬・・・どこだっけ・・・
そうだ
「鞄の中のポケットにあります」
獅子丸先輩は鞄の中を探していた
先輩は見つけたみたいだ
獅子丸「これか?」
「はい」
そういうとお水とお薬を渡してきた
僕はそれを飲んだ
でも、効くかわからない・・・
獅子丸「じゃあ、俺は下に行くから。豹谷も気になるし」
そういうと部屋を出て行った
~獅子丸視点~
部屋をでた俺は自分の下をみた
しかたないことだとは思うが一ノ瀬が気にしていた
物欲しそうにしていた
オメガの発情期のことはよくわからないが、すごくかわいかった
めちゃくちゃ犯したくなった・・・
「はぁ~・・・」
俺はため息がでた
理性で我慢したが、犯したくてたまらない・・・
そう思う自分が情けない・・・
寮長「一ノ瀬は?」
「部屋にいます。ここならひとまずは安全だと思いますし」
この熊岡先輩も勃起している
どんなに部屋に閉じ込めても匂いは外までしてくる
それだけオメガは大変なのだろう・・・
俺ら獣人なんかより・・・
寮長「さて・・・どうするか・・・」
「・・・」
どうする・・・
薬は飲ませたがたぶん効果はないだろう・・・
ドア越しからでも匂いが強くなっているのがわかる
それと泣いている声も・・・
寮長「せめて恋人がいればセックスすればいいんだけどな・・・」
恋人・・・
俺が恋人になってあげられたらいいんだが・・・
てか、豹谷はどうしたんだ?
「豹谷はどうなりましたか?」
寮長「ああ、あいつは自室で泣いてる・・・一ノ瀬を傷つけた、もう合わせる顔がないって・・・」
そうだよな・・・
好きな相手を本能のまま襲ってしまい身体を傷だらけにしたんだもんな・・・
「つらいでしょうね・・・」
寮長「お前もだろう」
え?なんで俺も?
寮長「お前も一ノ瀬が好きなんだろう?」
なんで知ってるんだ?
豹谷が話したのか?
「なんで知ってるんですか?」
寮長「見てればわかるよ。豹谷と獅子丸が言い争ってるのも見てるし」
バレてた・・・
まさかバレるとは・・・
でも豹谷が気づくぐらいだからな
寮長「それで、お前はどうするんだ?」
「どうするって?」
寮長「同室で好きな相手で・・・耐えられるのか?」
耐えられる・・・か?
どうだろう・・・
もしかしたら耐えられないかもしれない
今は理性でなんとかって感じだが、一ノ瀬が甘えてきたらきっと理性なんて吹き飛ぶ
「たぶん、甘えられたら、耐えられないと思います」
寮長「だよな・・・でも、オメガは日に日に性欲が強くなる・・・今は一ノ瀬がなんとか理性で耐えてるが、それも時間の問題だ・・・オメガの発情期は普通より辛いと聞くし・・・」
それは俺も知っている授業で習った
でもきっとそれだけじゃわからないことがあるんだ
俺はもっと一ノ瀬のことを知らないといけないんだ
寮長「どうするんだ?」
「どうするって・・・」
寮長「このまま同じ部屋でいられるのか?」
「でも、あいつを一人にするわけにはいかないです・・・」
寮長「・・・ちょっと待ってろ」
そういうと三階に行ってしまった
なんだ?
そうこうしていたら熊谷先輩がかえってきた
寮長「これやるよ」
袋?
なにが入ってるんだ?
俺は中を見てみた
「!?これは」
コンドームが大量に入っていた
は?え?なに?
寮長「俺の勘が正しければ一ノ瀬もお前のことが好きだぜ」
え!一ノ瀬が俺のことを???
「そんなわけ・・・」
寮長「じゃあ、なんでイヤリングを肩身放さずつけてるんだ?」
「それは、ただ気に入ってるだけ・・・」
寮長「じゃあ、お前に対する態度は?」
「態度?」
寮長「ああ、一ノ瀬はお前と話してる時が一番楽しそうだ」
楽しそう?俺と話していて?
でも、笑ったところなんてみたことない・・・
「でも、笑顔を見たことないです」
寮長「それは、今まで笑ってこなかったからだろう・・・でも、楽しそうにしてるのは事実だ」
「・・・」
もし・・・もしそうなら俺はすごくうれしい・・・
でも、勘って・・・
「勘だけじゃ・・・」
寮長「好きなやつだから見ててわかるんだよ」
!!!
好きなやつ!?
先輩も一ノ瀬のことが?
「先輩も一ノ瀬が?」
寮長「ああ。好きだ」
知らなかった・・・
ほかにもいたなんて
寮長「俺ならもうセックスしてるぞ。苦しんでるんなら、それを受け入れるのも「愛」じゃないのか?」
「・・・」
愛か・・・でも、その勘が違ったら?
そしたらただのその場しのぎなだけ・・・
寮長「もし、勘違いでも、苦しんでいる一ノ瀬を助けられるならやる価値はあるんじゃないか?まぁ、一週間、お前がもてばの話だがなw」
まだ出会って三日ぐらいだぞ?
それなのに・・・
俺は確かに一目惚れみたいなものだ・・・
名前を聞いた時も偶然じゃないと思ったぐらいだ
「でも・・・」
寮長「じゃあ、おれが頂いちまってもいいか?」
は?ふざけるな!
「ダメです!!!たとえ先輩でも!!」
これ豹谷も言っていた・・・
先輩に、好きな人をとられるってこんなにつらいのか・・・
寮長「なら、お前がそばにいてやれ・・・そして、助けてやれ」
そういうと先輩は三階へ向かった
部屋の前で立ち尽くす俺・・・
覚悟はできている・・・
でも、一ノ瀬の気持ちも考えてやりたい
昔、実の父親に襲われたことがトラウマなはずだ・・・
俺はそれを繰り返すつもりはない・・・
でも、好きだから犯したい・・・いや、誰にも取られたくないから、自分のものにしたいから・・・
そして部屋の扉を開けた
部屋は匂いがさっきより強い・・・
俺でも耐えられないかもしれないほどに
やっとここにも慣れてきた
朝は獅子丸先輩にいつも起こしてもらっている
すみません・・・
顔を洗って、食堂に向かう
そこには狼里と豹谷がすでに来ていた
「おはよう」
狼里「おはよう!」
豹谷「・・・」
ん?豹谷は具合でも悪いのか?
「豹谷?大丈夫?具合でも悪いの?」
狼里「ああ。こいつ今日から発情期なんだよ」
「あ、そうなんだ・・・」
発情期は一週間続く・・・
僕もだけど我慢するのは大変なんだ
ずっと立ちっぱなしになる人もいる
豹谷「大丈夫だから・・・気に・・・するな・・・」
「う、うん」
目が少し怖い・・・
でも、しかたないことだ・・・
そっとしておくのがいいだろう・・・
しばらくしてみんなが集まりごはんを食べることになった
(!!)
いきなりだった
心臓がドクンとなったと思ったら、お尻から何か垂れるような感じがした
そして周りに少しずつ甘い匂いが広がっていった
まずい!!僕も発情期がきてしまった!!
みんな異常に気付いたのだろう。鼻をクンクンする音が聞こえる
「!!!」
このままではみんなに・・・特に発情期真っ只中の豹谷に迷惑がかかる!
僕は立ち上がってここを離れるため部屋に行こうとした
その時、豹谷が飛び掛かってきた
「豹谷!?」
豹谷は僕の服を引き裂いた
その勢いで僕の身体に大きな爪痕を残した
「やめて!!!!」
僕は泣きながら抵抗した
昔、父親にやられたときと同じ光景だった
どんなに叫んでも豹谷には届いていないようだ
寮長「豹谷!!!やめろ!!!」
みんなで僕から豹谷を引き剥がそうとする
それでもなかなか離れない豹谷
そしてようやく離れたが、僕は傷だらけになっていた
服もほとんどボロボロ・・・
下着も・・・
僕は泣きながら部屋に走っていった
みんなに迷惑をかけた・・・
豹谷が我慢していたのに・・・階段の途中でこけて足を痛めた・・・
痛いけど、ここにいたらみんながつらい思いをする・・・
早く・・・早く部屋に・・・
その時何人かが心配して追いかけてきた
獅子丸「一ノ瀬!大丈夫か!!」
僕に近づいたらダメ!!
「近づかないでください!!!」
僕は大きな声を出した
来てくれた人たちは心配そうな顔をしているが辛そうに我慢をしている顔もしている・・・
身体が熱い・・・鼓動が速い・・・動くのがつらい・・・犯されたい・・・
そう、オメガ個体は普通の発情とはちがうのだ
こんな感じが一週間続くのだ
薬を飲めばある程度は緩和されるが、それでも、この症状は消えない・・・
「お願いです・・・どうか・・・ほっといて・・・」
獅子丸「そのケガでいるのはまずい・・・せめて手当をしよう」
「ダメです・・・僕に近づいたら・・・先輩も発情してしまう・・・」
先輩はゆっくり近づいてくる・・・
先輩の顔をみたら優しそうに笑っていた
獅子丸「大丈夫だ。俺は大丈夫だ」
そんなの嘘だ・・・辛いに決まっている・・・この匂いに耐えられる獣人なんていない・・・
「そんな嘘いわないでください・・・」
僕は立ち上がろうとしたが身体が熱くていうことを聞かない
尻もちをつきながら後ろに下がるのがやっとだ・・・
獅子丸「・・・ああ、ごめん。大丈夫っていうのは嘘だ・・・でも、お前を手当てしたいのも本当だ・・・だから、せめて手当だけでもさせてくれ・・・頼む・・・」
「僕の近くにいれば発情します・・・コントロールできなくなります・・・先輩の・・・みんなの苦しむ顔なんて・・・見たくない・・・」
涙が止まらなかった
なんど拭いても流れてくる
止められない・・・
寮長「ひとまず医務室に運ぼう・・・みんな、できるだけ冷静になって運ぶんだ・・・理性をたもてよ」
獅子丸「少し我慢しろよ・・・」
そして獅子丸先輩が僕の身体に触れる
「んっ・・・」
どこを触られても感じてします・・・
獅子丸先輩は僕を抱きかかえた
僕の尻もちをついていた場所には発情時に分泌される液体がたまっていた
下着までボロボロなのだから当たり前である
医務室につくまでのあいだも床に液体が垂れているのがわかった
医務室につき、身体中の傷を消毒液で手当てをし包帯をまいてくれた
僕はただ泣くしかなかった
獅子丸「もう大丈夫だ・・・」
そういう獅子丸先輩だが、下はビンビンだった
獅子丸先輩だけじゃない、全員そうだ・・・
それを見た僕は身体がさらに熱くなった
自分でもコントロールができなくなってきている
このままでは・・・
「寮長・・・お願いがあります・・・」
寮長「ん?なんだ?」
「僕を、一週間誰もこないところに閉じ込めてください」
みんな驚いている
それはそうだ・・・
人一人を閉じ込めるなんて普通は考えないだろう
寮長「それはできない・・・」
「お願いします!!!このままでは、僕はおかしくなる!!性欲に負けてしまう!!」
泣きながら訴えた・・・でも、帰ってきた答えは同じだった
僕は・・・どうしたらいいんだ・・・いまさら薬を飲んだところで意味はない・・・
獅子丸「大丈夫だ・・・部屋に行こう・・・俺は我慢できる・・・」
「無理ですよ・・・先輩も辛そうじゃないですか・・・」
獅子丸「これは・・・気にするな・・・」
「気にしないわけないじゃないですか!僕だって辛いのに・・・みんなが辛くないわけない・・・」
その時医務室の扉が勢いよく開いた
そこには豹谷とそれを抑えているほかの人達がいた
豹谷「ふぅーーー!!ふぅーーー!!」
狼里「豹谷!!!!!落ち着け!!!!おい!!!!」
寮長「豹谷!!!お前!!!部屋に連れて行くぞ!!!」
発情期を迎えるとそれに耐えるため理性で性欲を抑えるのだが、媚薬効果のあるオメガの匂いで理性で抑えることができなくなっているのだ・・・
もちろん、自我はある・・・それでも耐えられなくなるのだ
豹谷「い、ち、ノ瀬・・・ご・・・め、ん・・・」
残っている理性で僕に謝ってきた豹谷は泣いていた・・・
そしてみんなに連れられて医務室から連れ出された
「うぅ・・・・・・」
涙が止まらない・・・
あふれ出る匂いも止められない・・・
抱かれたいと思ってしまう・・・
もちろん誰でもいいわけではない
でも、誰でもいいから僕を抱いてほしい
助けてほしい・・・
「獅子丸先輩・・・」
獅子丸「どうした」
「僕を助けてください・・・」
獅子丸「どうしてほしい?」
「僕を・・・閉じ込めてください・・・お願いです・・・まだ、理性があるうちに・・・」
獅子丸「・・・」
獅子丸先輩は無言で僕を抱きかかえて医務室をでた
犬山「獅子丸!!お前どうするつもりだ!!」
獅子丸「部屋に連れていく」
犬山「お前!!まさか!!」
獅子丸「お前が考えているようなことはしねぇよ」
そういうと部屋に向かった
獅子丸先輩は僕をベッドに寝かせると
獅子丸「薬はどこだ?」
薬・・・どこだっけ・・・
そうだ
「鞄の中のポケットにあります」
獅子丸先輩は鞄の中を探していた
先輩は見つけたみたいだ
獅子丸「これか?」
「はい」
そういうとお水とお薬を渡してきた
僕はそれを飲んだ
でも、効くかわからない・・・
獅子丸「じゃあ、俺は下に行くから。豹谷も気になるし」
そういうと部屋を出て行った
~獅子丸視点~
部屋をでた俺は自分の下をみた
しかたないことだとは思うが一ノ瀬が気にしていた
物欲しそうにしていた
オメガの発情期のことはよくわからないが、すごくかわいかった
めちゃくちゃ犯したくなった・・・
「はぁ~・・・」
俺はため息がでた
理性で我慢したが、犯したくてたまらない・・・
そう思う自分が情けない・・・
寮長「一ノ瀬は?」
「部屋にいます。ここならひとまずは安全だと思いますし」
この熊岡先輩も勃起している
どんなに部屋に閉じ込めても匂いは外までしてくる
それだけオメガは大変なのだろう・・・
俺ら獣人なんかより・・・
寮長「さて・・・どうするか・・・」
「・・・」
どうする・・・
薬は飲ませたがたぶん効果はないだろう・・・
ドア越しからでも匂いが強くなっているのがわかる
それと泣いている声も・・・
寮長「せめて恋人がいればセックスすればいいんだけどな・・・」
恋人・・・
俺が恋人になってあげられたらいいんだが・・・
てか、豹谷はどうしたんだ?
「豹谷はどうなりましたか?」
寮長「ああ、あいつは自室で泣いてる・・・一ノ瀬を傷つけた、もう合わせる顔がないって・・・」
そうだよな・・・
好きな相手を本能のまま襲ってしまい身体を傷だらけにしたんだもんな・・・
「つらいでしょうね・・・」
寮長「お前もだろう」
え?なんで俺も?
寮長「お前も一ノ瀬が好きなんだろう?」
なんで知ってるんだ?
豹谷が話したのか?
「なんで知ってるんですか?」
寮長「見てればわかるよ。豹谷と獅子丸が言い争ってるのも見てるし」
バレてた・・・
まさかバレるとは・・・
でも豹谷が気づくぐらいだからな
寮長「それで、お前はどうするんだ?」
「どうするって?」
寮長「同室で好きな相手で・・・耐えられるのか?」
耐えられる・・・か?
どうだろう・・・
もしかしたら耐えられないかもしれない
今は理性でなんとかって感じだが、一ノ瀬が甘えてきたらきっと理性なんて吹き飛ぶ
「たぶん、甘えられたら、耐えられないと思います」
寮長「だよな・・・でも、オメガは日に日に性欲が強くなる・・・今は一ノ瀬がなんとか理性で耐えてるが、それも時間の問題だ・・・オメガの発情期は普通より辛いと聞くし・・・」
それは俺も知っている授業で習った
でもきっとそれだけじゃわからないことがあるんだ
俺はもっと一ノ瀬のことを知らないといけないんだ
寮長「どうするんだ?」
「どうするって・・・」
寮長「このまま同じ部屋でいられるのか?」
「でも、あいつを一人にするわけにはいかないです・・・」
寮長「・・・ちょっと待ってろ」
そういうと三階に行ってしまった
なんだ?
そうこうしていたら熊谷先輩がかえってきた
寮長「これやるよ」
袋?
なにが入ってるんだ?
俺は中を見てみた
「!?これは」
コンドームが大量に入っていた
は?え?なに?
寮長「俺の勘が正しければ一ノ瀬もお前のことが好きだぜ」
え!一ノ瀬が俺のことを???
「そんなわけ・・・」
寮長「じゃあ、なんでイヤリングを肩身放さずつけてるんだ?」
「それは、ただ気に入ってるだけ・・・」
寮長「じゃあ、お前に対する態度は?」
「態度?」
寮長「ああ、一ノ瀬はお前と話してる時が一番楽しそうだ」
楽しそう?俺と話していて?
でも、笑ったところなんてみたことない・・・
「でも、笑顔を見たことないです」
寮長「それは、今まで笑ってこなかったからだろう・・・でも、楽しそうにしてるのは事実だ」
「・・・」
もし・・・もしそうなら俺はすごくうれしい・・・
でも、勘って・・・
「勘だけじゃ・・・」
寮長「好きなやつだから見ててわかるんだよ」
!!!
好きなやつ!?
先輩も一ノ瀬のことが?
「先輩も一ノ瀬が?」
寮長「ああ。好きだ」
知らなかった・・・
ほかにもいたなんて
寮長「俺ならもうセックスしてるぞ。苦しんでるんなら、それを受け入れるのも「愛」じゃないのか?」
「・・・」
愛か・・・でも、その勘が違ったら?
そしたらただのその場しのぎなだけ・・・
寮長「もし、勘違いでも、苦しんでいる一ノ瀬を助けられるならやる価値はあるんじゃないか?まぁ、一週間、お前がもてばの話だがなw」
まだ出会って三日ぐらいだぞ?
それなのに・・・
俺は確かに一目惚れみたいなものだ・・・
名前を聞いた時も偶然じゃないと思ったぐらいだ
「でも・・・」
寮長「じゃあ、おれが頂いちまってもいいか?」
は?ふざけるな!
「ダメです!!!たとえ先輩でも!!」
これ豹谷も言っていた・・・
先輩に、好きな人をとられるってこんなにつらいのか・・・
寮長「なら、お前がそばにいてやれ・・・そして、助けてやれ」
そういうと先輩は三階へ向かった
部屋の前で立ち尽くす俺・・・
覚悟はできている・・・
でも、一ノ瀬の気持ちも考えてやりたい
昔、実の父親に襲われたことがトラウマなはずだ・・・
俺はそれを繰り返すつもりはない・・・
でも、好きだから犯したい・・・いや、誰にも取られたくないから、自分のものにしたいから・・・
そして部屋の扉を開けた
部屋は匂いがさっきより強い・・・
俺でも耐えられないかもしれないほどに
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