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130話 ユナ救出作戦
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ユナがさらわれたと聞いて集まった七人。
「さらわれたまではともかく、ユナがどこに居るのかは分かっているのか?」
セイさんが言う。
「まだ分かってないです。でも、シェイドが関わっているのは推測できます」
トリオスがそれに返答をする。
しかし、そのシェイドの居場所も分かっていなかった。
「ノーゼスさんにメッセージが届かないんです。カードからの着信も無視し続けているみたいで……」
同様にミュルドーにもシェイドの居場所を聞いてみるが「俺は知らない」の一点張りだった。
無理やり「Give魔法」で記憶を出そうとしても分からない。
「シェイドに操られている人は目撃しましたが、あくまで操られているだけですからね……。情報も持ってないでしょうし」
サレスティがそう言ったことで話が堂々巡りになってしまいそうになる。
だが、セイさんは少し考えた後、言った。
「いや、もしかしたら頑張れば見つけられるかもしれない。協力が必要だが……」
皆が一斉にセイさんの方を向く。
彼は落ち着いて自分の作戦を述べていった。
「おそらく、シェイドの目的はユナをさらうことにあったはずなんだ。だから、裏を返せばユナの近くにシェイドがいる可能性は高い。とりあえず、ユナの魔力を探ってみるんだ」
神聖魔法の魔力探知を使い、貴族街のユナの魔力を検知しようというのだ。
しかしながら、さすがのハルカさんといえど広いエリアに長時間気配を探知し続ければすぐに魔力を使い切るだろう。
「研究に、といくつか持ってきてて良かったよ。白色の魔石。ハルカさんの神聖魔法にリンクをさせて俺の不死鳥で飛ばせば、少ない魔力消費量で遠いところも探知できるんじゃないか?」
要約すれば、ハルカさんとリンクした魔石を持った不死鳥が中継地点となって空を飛べば、遠くの魔力も少ない魔力で検知できる、ということだ。
さらには、これをいくつも用意すれば様々な方角に検知を張ることもできるらしい。
「生憎持ち合わせは一つしかないが、これでも十分……」
「白色の魔石ならうちにも沢山ありますよ?」
トリオスが言う。
忘れていたが、この家は上流貴族の家。
物置を探せば白色の魔石はいくらでもあるそうだ。
「それなら、私にもできるかもしれないな。なんたって、私はユナの母親なんだから。絶対に娘の居所を見つけ出してやらないと。よろしくな、えーと名前は……」
そうだ。セイさんには名前がない。
でも、今の僕なら……。
「セイさん、名前を統一すべきだと思います」
「だが、決まった名前というのは……」
「もう、孤児じゃないんでしょう?名前くらいは持っててもいいはずだ」
「でも、私にはどうやって名前を付ければいいのかが……」
「ならば私が貴方に名前を授けましょうか?」
レイシェル姫の鶴の一声。
セイさんは少し悩んだ末、レイシェルにお願いすることにした。
「あなたの名前は……セシル。どうですか」
「ありがたき幸せ」
「名前はあなたと一生を共にすることでしょう。あなたの親からもらったものに比べれば力は薄れますが……」
「いいえ。それは大丈夫だと思います。Name」
シュンはセイさんに向かって名付け魔法をかける。
「それは……?」
「名前を付けました。これで、セシルは解放されると思います。過去から」
ミトラス神は言っていた。
名前を付けるというのは、人に力を授けることだと。
「さらわれたまではともかく、ユナがどこに居るのかは分かっているのか?」
セイさんが言う。
「まだ分かってないです。でも、シェイドが関わっているのは推測できます」
トリオスがそれに返答をする。
しかし、そのシェイドの居場所も分かっていなかった。
「ノーゼスさんにメッセージが届かないんです。カードからの着信も無視し続けているみたいで……」
同様にミュルドーにもシェイドの居場所を聞いてみるが「俺は知らない」の一点張りだった。
無理やり「Give魔法」で記憶を出そうとしても分からない。
「シェイドに操られている人は目撃しましたが、あくまで操られているだけですからね……。情報も持ってないでしょうし」
サレスティがそう言ったことで話が堂々巡りになってしまいそうになる。
だが、セイさんは少し考えた後、言った。
「いや、もしかしたら頑張れば見つけられるかもしれない。協力が必要だが……」
皆が一斉にセイさんの方を向く。
彼は落ち着いて自分の作戦を述べていった。
「おそらく、シェイドの目的はユナをさらうことにあったはずなんだ。だから、裏を返せばユナの近くにシェイドがいる可能性は高い。とりあえず、ユナの魔力を探ってみるんだ」
神聖魔法の魔力探知を使い、貴族街のユナの魔力を検知しようというのだ。
しかしながら、さすがのハルカさんといえど広いエリアに長時間気配を探知し続ければすぐに魔力を使い切るだろう。
「研究に、といくつか持ってきてて良かったよ。白色の魔石。ハルカさんの神聖魔法にリンクをさせて俺の不死鳥で飛ばせば、少ない魔力消費量で遠いところも探知できるんじゃないか?」
要約すれば、ハルカさんとリンクした魔石を持った不死鳥が中継地点となって空を飛べば、遠くの魔力も少ない魔力で検知できる、ということだ。
さらには、これをいくつも用意すれば様々な方角に検知を張ることもできるらしい。
「生憎持ち合わせは一つしかないが、これでも十分……」
「白色の魔石ならうちにも沢山ありますよ?」
トリオスが言う。
忘れていたが、この家は上流貴族の家。
物置を探せば白色の魔石はいくらでもあるそうだ。
「それなら、私にもできるかもしれないな。なんたって、私はユナの母親なんだから。絶対に娘の居所を見つけ出してやらないと。よろしくな、えーと名前は……」
そうだ。セイさんには名前がない。
でも、今の僕なら……。
「セイさん、名前を統一すべきだと思います」
「だが、決まった名前というのは……」
「もう、孤児じゃないんでしょう?名前くらいは持っててもいいはずだ」
「でも、私にはどうやって名前を付ければいいのかが……」
「ならば私が貴方に名前を授けましょうか?」
レイシェル姫の鶴の一声。
セイさんは少し悩んだ末、レイシェルにお願いすることにした。
「あなたの名前は……セシル。どうですか」
「ありがたき幸せ」
「名前はあなたと一生を共にすることでしょう。あなたの親からもらったものに比べれば力は薄れますが……」
「いいえ。それは大丈夫だと思います。Name」
シュンはセイさんに向かって名付け魔法をかける。
「それは……?」
「名前を付けました。これで、セシルは解放されると思います。過去から」
ミトラス神は言っていた。
名前を付けるというのは、人に力を授けることだと。
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