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寄り道の章
イケメンに八つ当たりしてみました②
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さて私はどうしたらいいのだろうか。
すぐに戻ると言って去ってしまったこの屋敷の主を待つけれど、なかなか戻ってこない。小脇に抱えた本の束し視線を落とし、私は小さくため息をつく。
いっそもう待たずに部屋に戻ってしまおうか。お詫びも兼ねて渡したいものがあると彼は言っていたけれど、これ以上私に近づかないのが、何よりのお詫びということを是非とも気付いて欲しい。
けれど、それをシュウトきちんと理解させることは至難の業だ。ついさっきあれ程はっきりと伝えたけれど、彼は身勝手な言い分をのたまって、何が悪いと開き直っていた。正直言って手に負えない。
……まぁいいや。やっぱり部屋に戻って読書を再会しよう。そう思って、襖に手をかけた途端、視界の隅でシュウトが小走りにこちらに戻って来るのが見えた。心の中で思いっきり舌打ちをしてしまう、本当にタイミング悪い。
いやいやながらも、振り返ってシュウトと身体ごと向き合う。シュウトは背が高く、縁側に立つ私よりも、地面に立っているシュウトをのほうがまだ高い。
「待たせたな。瑠璃殿」
「……そうですね」
そんなことないです、と言うのが正解なのだろう。けれど、私は敢えて素直な気持ちを口にしてみる。
案の定、シュウトは苦笑いを浮かべた、ようだ。見上げるのが気が引けて、私は真っすぐ首を動かさずにいる。だから、シュウトの表情を確認していない、けれど彼が布を手にしているのが見える。これがお詫びの品なのだろうか。
予感的中、シュウトは、ふわりと手に持っていた布を私に被せた。一瞬、視界を覆ったそれは、とても鮮やかな緋色の衣だった。
「これ、私に……?」
「ああ。夜着のままでは、目のやり場に困るからな。他の衣も、急ぎ仕立てているが、ひとまず、この衣で我慢してくれ」
そう言うとシュウトは少し後ろに下がり、満足そうに頷いた。
私が日本から着ていた服は破れていたし、怪我のせいで袖には落ちない染みができてしまった。ということで、私は夜着と呼ばれている寝巻きで過ごしている。
まぁ、浴衣だと思えば別に気にならなかったけど、コキヒ国では恥ずかしい格好になるのだろう。どうやら私は、ずっと見苦しい恰好をしていたことになる。
「良く似合うな」
シュウトの嬉しそうな声につられ、私も衣を少し持ち上げてみる。
それは、肌触りの良い上質な絹の衣だった。緋色の生地の中に牡丹と蝶の刺繍がされていて、その隙間を細かい唐草の模様が染められている。
コキヒ国の知識が少ない私だってわかる。これは、超高級品だ。
「……綺麗な衣ね、でも……」
そう言ってみたものの、私の口調は浮かないものだった。
だって気付いてしまったのだ。これは私以外の誰かに渡すための衣だったのだろう。こんな短期間で用意できる代物ではない。
「でも、どうしたのだ?」
シュウトの表情も、みるみるうちに曇っていく。
「これは、本当に渡したい人にあげてください。私には過ぎるものです」
そう言って、私は丁寧に衣を脱いでシュウトに付き返した。けれど、シュウトはそれを受け取ってはくれない。代わりにとんでもないことを口にした。
「なら、捨てるぞ」
「え!?」
斬り捨てるような鋭いシュウトの言葉に、私は驚いて声を上げてしまった。
「これは瑠璃殿の為にあるものだ。そなたが要らないというならば、これは捨てるしかない。瑠璃殿以外の者に袖を通させるのは、不愉快だ」
眉をしかめてひどく不快な顔をするシュウトに、私はかける言葉がみつからない。
「何か好きな柄はあるか?他に欲しいものがあったら、何でも言ってくれ」
ぐいっと顔を近づけてくるショウトに思わず仰け反ってしまう。
露骨にムッとしたシュウトに、無言のままでいるのは更に良くないと判断する。けれど、私はこの場に添う言葉が見つからない。なぜらなその質問の前に、聞きたいことがあるからだ。なぜ、私にこんなに良くしてくれるのだろう、と。
本を読んで、多少はこの国のことを覚えた。
この世界は、まだ小競り合いが続いていて、民は苦しい生活を強いられている。皆、生きていくのが精一杯で他人に構う余裕なんてない。
まして、素性のわからない人間を介抱し、高価な物を与える余裕などないはずだ。
なのにシュウトは私に、替えの衣を用意しようとしてくれているし、ナギは、おいしいご飯を作ってくれ、気前よく本を貸し与えてくれる。
二人とも、ちゃんとわかってるのだろうか。そんなことをしてもらっても、私は何も返せないということを。
「…どうして?」
気付いたら、疑問に思っていたことを口にしていた。
「ん?」
漠然とした質問に、意味が分からないのだろう、シュウトは首を傾げる。
「どうしてシュウトは、私にこんなに良くしてくれるの?」
今度は、シュウトの目を見つめて問いかけた。
わかりやすく、それ相応の対価を求めてくれるなら、私はそれを受け入れることも、拒む事ができる。もしくは、シュウトが富豪の者だったら、また話は違う。物の価値は人によって違うから。
でも、この屋敷は広いけれど、シュウトとナギの身なりはとても質素なものだ、どう考えても裕福な生活をしているとは思えない。
そんなことをつらつら考えていられる程、間が空いているのにシュウトからは返事が貰えない。
肝心の本人はなぜか片手で顔を覆って、何か呻いている。良く観れば、首筋はほんのり朱を差している。そんなに難しい質問をしてしまったのだろうか。
溜まりかねて首を傾げた私に、やっとシュウトは口を開いた。
「……好きだから」
「─────……………………………………………はぁ?」
さんざん待たされた挙句、想像の斜め上を行くシュウトの回答にに、私は随分間の抜けた返事をしてしまった。
そして思った。さすがに口には出せないけど───この人、本当は馬鹿なんじゃないのだろうか、と。
シュウトの屋敷に居候してまだそんなに経ってないけどハッキリ言って、私はこの人のことを苦手と思っている。なのに、当の本人は私を好きだと言っている。
恐ろしいほどの食い違いだ。
風神さんのおかげでこの世界でも会話での意思疎通ができていると思っていたけど、私とシュウトは気付かないうちに違うことを話していたのだろうか。全く意味がわからない。
それとも、現代にいた時に、チョットだけ聞いたことがある───いわゆる、シュウトは虐げられたり、意地悪をされたりするのが快感に思ってしまう人なのだろうか。
他人の趣味嗜好について、とやかく言うつもりはないけれど、私には門外漢だ。ただそう誤解されるようなことをしてきた自負は多少ある。さて、どうすればいいのだろう。
ちらりと、シュウトに視線を移すと、彼は未だに、決まりが悪そうにしながらもほんのりと顔が赤い。ひどく照れくさそうだ。
あれだけ強引かつ破廉恥な言動を繰り返してきたのに、今更、好きだと言っただけでここまでモジモジする意味がわからない。
「瑠璃殿、何か言ってくれないか」
縁側に上がって私に一歩踏み込むシュウトに、思わず2歩後ずさりする。彼の踏み込みは大きくて、そして迷いがない。2歩では、まだ近すぎる距離なので、もう一歩後ずさりしたら、シュウトは、あからさまに溜息をついて口をひらいた。
「あの時、あの桜の木の下で出会った。偶然かもしれないけれど、私は運命だと思っている。瑠璃殿は、そう思わないのか?」
シュウトの少し苛々した口調に、私は思わず半目になる。たちの悪い冗談だ。私は運命なんて信じていない。
それに、運命という言葉ほど胸糞悪いものはない。
すぐに戻ると言って去ってしまったこの屋敷の主を待つけれど、なかなか戻ってこない。小脇に抱えた本の束し視線を落とし、私は小さくため息をつく。
いっそもう待たずに部屋に戻ってしまおうか。お詫びも兼ねて渡したいものがあると彼は言っていたけれど、これ以上私に近づかないのが、何よりのお詫びということを是非とも気付いて欲しい。
けれど、それをシュウトきちんと理解させることは至難の業だ。ついさっきあれ程はっきりと伝えたけれど、彼は身勝手な言い分をのたまって、何が悪いと開き直っていた。正直言って手に負えない。
……まぁいいや。やっぱり部屋に戻って読書を再会しよう。そう思って、襖に手をかけた途端、視界の隅でシュウトが小走りにこちらに戻って来るのが見えた。心の中で思いっきり舌打ちをしてしまう、本当にタイミング悪い。
いやいやながらも、振り返ってシュウトと身体ごと向き合う。シュウトは背が高く、縁側に立つ私よりも、地面に立っているシュウトをのほうがまだ高い。
「待たせたな。瑠璃殿」
「……そうですね」
そんなことないです、と言うのが正解なのだろう。けれど、私は敢えて素直な気持ちを口にしてみる。
案の定、シュウトは苦笑いを浮かべた、ようだ。見上げるのが気が引けて、私は真っすぐ首を動かさずにいる。だから、シュウトの表情を確認していない、けれど彼が布を手にしているのが見える。これがお詫びの品なのだろうか。
予感的中、シュウトは、ふわりと手に持っていた布を私に被せた。一瞬、視界を覆ったそれは、とても鮮やかな緋色の衣だった。
「これ、私に……?」
「ああ。夜着のままでは、目のやり場に困るからな。他の衣も、急ぎ仕立てているが、ひとまず、この衣で我慢してくれ」
そう言うとシュウトは少し後ろに下がり、満足そうに頷いた。
私が日本から着ていた服は破れていたし、怪我のせいで袖には落ちない染みができてしまった。ということで、私は夜着と呼ばれている寝巻きで過ごしている。
まぁ、浴衣だと思えば別に気にならなかったけど、コキヒ国では恥ずかしい格好になるのだろう。どうやら私は、ずっと見苦しい恰好をしていたことになる。
「良く似合うな」
シュウトの嬉しそうな声につられ、私も衣を少し持ち上げてみる。
それは、肌触りの良い上質な絹の衣だった。緋色の生地の中に牡丹と蝶の刺繍がされていて、その隙間を細かい唐草の模様が染められている。
コキヒ国の知識が少ない私だってわかる。これは、超高級品だ。
「……綺麗な衣ね、でも……」
そう言ってみたものの、私の口調は浮かないものだった。
だって気付いてしまったのだ。これは私以外の誰かに渡すための衣だったのだろう。こんな短期間で用意できる代物ではない。
「でも、どうしたのだ?」
シュウトの表情も、みるみるうちに曇っていく。
「これは、本当に渡したい人にあげてください。私には過ぎるものです」
そう言って、私は丁寧に衣を脱いでシュウトに付き返した。けれど、シュウトはそれを受け取ってはくれない。代わりにとんでもないことを口にした。
「なら、捨てるぞ」
「え!?」
斬り捨てるような鋭いシュウトの言葉に、私は驚いて声を上げてしまった。
「これは瑠璃殿の為にあるものだ。そなたが要らないというならば、これは捨てるしかない。瑠璃殿以外の者に袖を通させるのは、不愉快だ」
眉をしかめてひどく不快な顔をするシュウトに、私はかける言葉がみつからない。
「何か好きな柄はあるか?他に欲しいものがあったら、何でも言ってくれ」
ぐいっと顔を近づけてくるショウトに思わず仰け反ってしまう。
露骨にムッとしたシュウトに、無言のままでいるのは更に良くないと判断する。けれど、私はこの場に添う言葉が見つからない。なぜらなその質問の前に、聞きたいことがあるからだ。なぜ、私にこんなに良くしてくれるのだろう、と。
本を読んで、多少はこの国のことを覚えた。
この世界は、まだ小競り合いが続いていて、民は苦しい生活を強いられている。皆、生きていくのが精一杯で他人に構う余裕なんてない。
まして、素性のわからない人間を介抱し、高価な物を与える余裕などないはずだ。
なのにシュウトは私に、替えの衣を用意しようとしてくれているし、ナギは、おいしいご飯を作ってくれ、気前よく本を貸し与えてくれる。
二人とも、ちゃんとわかってるのだろうか。そんなことをしてもらっても、私は何も返せないということを。
「…どうして?」
気付いたら、疑問に思っていたことを口にしていた。
「ん?」
漠然とした質問に、意味が分からないのだろう、シュウトは首を傾げる。
「どうしてシュウトは、私にこんなに良くしてくれるの?」
今度は、シュウトの目を見つめて問いかけた。
わかりやすく、それ相応の対価を求めてくれるなら、私はそれを受け入れることも、拒む事ができる。もしくは、シュウトが富豪の者だったら、また話は違う。物の価値は人によって違うから。
でも、この屋敷は広いけれど、シュウトとナギの身なりはとても質素なものだ、どう考えても裕福な生活をしているとは思えない。
そんなことをつらつら考えていられる程、間が空いているのにシュウトからは返事が貰えない。
肝心の本人はなぜか片手で顔を覆って、何か呻いている。良く観れば、首筋はほんのり朱を差している。そんなに難しい質問をしてしまったのだろうか。
溜まりかねて首を傾げた私に、やっとシュウトは口を開いた。
「……好きだから」
「─────……………………………………………はぁ?」
さんざん待たされた挙句、想像の斜め上を行くシュウトの回答にに、私は随分間の抜けた返事をしてしまった。
そして思った。さすがに口には出せないけど───この人、本当は馬鹿なんじゃないのだろうか、と。
シュウトの屋敷に居候してまだそんなに経ってないけどハッキリ言って、私はこの人のことを苦手と思っている。なのに、当の本人は私を好きだと言っている。
恐ろしいほどの食い違いだ。
風神さんのおかげでこの世界でも会話での意思疎通ができていると思っていたけど、私とシュウトは気付かないうちに違うことを話していたのだろうか。全く意味がわからない。
それとも、現代にいた時に、チョットだけ聞いたことがある───いわゆる、シュウトは虐げられたり、意地悪をされたりするのが快感に思ってしまう人なのだろうか。
他人の趣味嗜好について、とやかく言うつもりはないけれど、私には門外漢だ。ただそう誤解されるようなことをしてきた自負は多少ある。さて、どうすればいいのだろう。
ちらりと、シュウトに視線を移すと、彼は未だに、決まりが悪そうにしながらもほんのりと顔が赤い。ひどく照れくさそうだ。
あれだけ強引かつ破廉恥な言動を繰り返してきたのに、今更、好きだと言っただけでここまでモジモジする意味がわからない。
「瑠璃殿、何か言ってくれないか」
縁側に上がって私に一歩踏み込むシュウトに、思わず2歩後ずさりする。彼の踏み込みは大きくて、そして迷いがない。2歩では、まだ近すぎる距離なので、もう一歩後ずさりしたら、シュウトは、あからさまに溜息をついて口をひらいた。
「あの時、あの桜の木の下で出会った。偶然かもしれないけれど、私は運命だと思っている。瑠璃殿は、そう思わないのか?」
シュウトの少し苛々した口調に、私は思わず半目になる。たちの悪い冗談だ。私は運命なんて信じていない。
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