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◆◇第一幕◇◆ 時空の監視者の愛情は伝わらない
♪その瞳は、唇よりも雄弁に語るから①
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風邪が治るのは薬を飲んでも1週間、飲まなくても一週間かかる。
昔、そんなことを誰から聞いた記憶がある。教えてくれた人の名も顔も思い出せないけれど、この言葉だけは今も忘れずにいる。なぜなら、今までずっと風邪を引いても、自然治癒力を頼って放っておいてから。
でも、この世界ではそうはいかず、私は毎日、苦い薬を飲まされ、超が付くほどの介護生活を強いられてしまっていた。
ちなみにどんな生活かと言えば、主にバルドゥールから餌付けをされること。
あの日、同じベッドで朝を迎えた一日だけと思ったけれど、そうではなかったのだ。バルドゥールは朝食時に現れては、私を餌付けしてから出勤する。もはや彼の日課となりそうな勢いだ。私はそれを全力で阻止しようと思っている。
けれど、今のところは思うだけで、打つ手が見つからなかったりもする。そしてこの屋敷の侍女の皆様は、お館様のそれに大賛成をしているので、孤高の争いになりそうだ。
という私の近況報告はさておき、今夜は、バルドゥールと過ごす10日目を迎えていた。
「顔色はだいぶ良くなったが…………また痩せてしまったようだな」
部屋に入って来て、開口一番にバルドゥールはそう言った。
「いえ、そんなことないです」
その言葉に、私は食い気味に否定をさせていただく。
だって毎日毎日飽きもせず餌付けをされているのだ。正直言って、今まで私は一番多く食事を取っている。だからそれはあり得ない。
そんな気持ちで、彼をじっと見つめれば、彼は納得できない気持ちを残しつつも、そうかと頷いた。そして優しく私の頬を撫でた。
「…………アカリ」
その声は朝食時より掠れて、それでいて熱を孕んでいた。
そこで私は、ついさっきの会話がいつの間にか終了したことを知る。
次いで、バルドゥールは両手で私の頬を包み込んで、そのまま私の唇に口付けをする。角度を変えて、何度も、何度も。そして私か小さく息継ぎをしたのと同時に、舌を差し入れた。
「………ん、んっ」
私達は互いに向き合う形でベッドにいる。だから、バルドゥールはそのまま私を押し倒そうとした。けれど─────。
「バルドゥールさん、明るいです」
このまま事が進んでしまうのは、少々、いやかなり困るので、空気を読まずに主張させてもらう。
「…………気付いていたか」
ちょっと悔しそうに呟くバルドゥールの言葉は聞かないふりをする。
でも、バルドゥールはしぶしぶといった感じで私から離れると、ベッドを降りて灯りを暗くしてくれた。
慣れた様子で次々に部屋の蝋燭を吹き消すバルドゥールを見ながら、私はそぉっと今いる位置から移動する。なぜなら、私はベッドの端に腰掛けているから。
前回、ベッドの端に腰掛けた私は、その後とても恥ずかしい経験をしたことは記憶に新しい。それが今日もとなると、恥ずかしさを通り超えて、どうにかなってしまいそうだ。
というわけで、バルドゥールに気付かれてないよう、細心の注意を払いながらベッドの中央に移動をしたつもりだったけれど……………。
「アカリ、あまり向こうに行くな。落ちるぞ」
と、少し離れた場所からバルドゥールにそんなことを言われてしまった。しっかり気付かれてしまっていたようだ。
そして部屋の蝋燭を灯りを間引きして、足早に近づいた彼は、これ以上向こうに行くなと言わんばかりに、私を背後から抱きしめた。
「安心しろ。この前のようにお前が気絶するほど激しくは抱いたりはしない」
耳元で優しく囁かれ、その息がとてもくすぐったい。
思わず身動ぎしてしまった私だったけれど、これはしっかり確認したい案件。しつこいと思われてしまうかもしれないけれども。
「あの、バルドゥールさん………………本当ですか?」
「ああ」
身体を捻って彼を見つめれば、苦笑を浮かべて頷く彼がいる。けれど、その金色の瞳は変わらず熱を孕んでいる。
トクン。私の心臓が跳ねたと同時に、バルドゥールは、ちょっと意地の悪い笑みに変わった。
「だが、アカリが求めるのなら、俺はいくらでもそうするぞ?」
「………………いえ、あの………それは、ちょっと………んんっ、はぁ…………んっ」
しどろもどろになりながら、首を横に振ろうとすればバルドゥールは、それを阻止するように深い口づけをする。
いつもそうだけれど、彼の舌で優しく蹂躙されれば、頭がふわふわとして思考が散漫となってしまう。ぼやけていく視界のの端で、彼が夜着のリボンを解くのが映る。そして、それは肩から滑り落ち、そのままバルドゥールは、私の身体から引き抜いた。同じような手つきで下着さえも。
「…………やっぱり、また痩せたな」
後ろから覆うように私を抱きしめながらバルドゥールは、そんなことを言う。今、口にしなくたって良いのに。
だってバルドゥールの手は、そういう類のものじゃない。私の二つの胸のふくらみを交互に持ち上げ、手のひらで包み、先端を軽く摘まんでいる。
「んっ………やぁっ、あっ」
意識しなくても、甘い声が出てしまいとても恥ずかしい。
バルドゥールは声を出すことは恥ずかしいことじゃないと言っていたけれど、そうされたことがないから言えること。絶対に、逆の立場だったら、恥ずかしいって思うはず。
という長い言葉を言えない私は、絶え間なく注がれている視線と向き合う。じっと見つめて、金色の瞳に強く訴えてみる。
そうすれば、金色の瞳は柔らかい弧を描いた。けれど、私の願いは、残念ながら届かなかった。
バルドゥールは、今度は手を伸ばして私の膝裏に手を入れる。そして私の片足を大きく広げさせた。驚いて、足を閉じる間もなく、彼の足が私の足を絡めとる。それは素早い動きで、気付けば反対の足も同じようにされてしまっていた。
「バルドゥールさん、こんな格好………………んっ、はぁ…………私、恥ずかしすぎます」
彼に後ろから抱き込まれ、足を大きく広げている自分。想像するだけで、羞恥でどうにかなりそうだ。
そして、この後の展開を考えたら、これはもう、何としてもここから逃れるしかない。本気の力で、もがき始めた私に、バルドゥールは、私を抱え込む力を強めて、こう言った。
「この前、意地悪と言われたからな。今日は見ないでいるんだ。な?アカリ。これなら、見えないだろう?」
「そ、そんなぁ………………んっ、あっ、ああっんっ」
呆れたバルドゥールの持論に、途方に暮れたように情けない声を出した私だったけれど、秘部に彼の指を感じて身体が強張る。
そんな私に気付いているはずなのに、バルドゥールは手を止めない。優しく花びらをかき分けるかのように、秘部の襞を割って指を差し入れた。
「んっ、あっ……………あっ、んんっ」
既に潤いが生じていたそこは、バルドゥールの太い指を難なく加えこんでしまった。そして、指を入れた途端、私のそこから雫が溢れてきた。
「……………熱いな」
一度指を抜いたバルドゥールは、私の秘部から溢れたそれをすくうように触れ、再び指を差し入れた。
昔、そんなことを誰から聞いた記憶がある。教えてくれた人の名も顔も思い出せないけれど、この言葉だけは今も忘れずにいる。なぜなら、今までずっと風邪を引いても、自然治癒力を頼って放っておいてから。
でも、この世界ではそうはいかず、私は毎日、苦い薬を飲まされ、超が付くほどの介護生活を強いられてしまっていた。
ちなみにどんな生活かと言えば、主にバルドゥールから餌付けをされること。
あの日、同じベッドで朝を迎えた一日だけと思ったけれど、そうではなかったのだ。バルドゥールは朝食時に現れては、私を餌付けしてから出勤する。もはや彼の日課となりそうな勢いだ。私はそれを全力で阻止しようと思っている。
けれど、今のところは思うだけで、打つ手が見つからなかったりもする。そしてこの屋敷の侍女の皆様は、お館様のそれに大賛成をしているので、孤高の争いになりそうだ。
という私の近況報告はさておき、今夜は、バルドゥールと過ごす10日目を迎えていた。
「顔色はだいぶ良くなったが…………また痩せてしまったようだな」
部屋に入って来て、開口一番にバルドゥールはそう言った。
「いえ、そんなことないです」
その言葉に、私は食い気味に否定をさせていただく。
だって毎日毎日飽きもせず餌付けをされているのだ。正直言って、今まで私は一番多く食事を取っている。だからそれはあり得ない。
そんな気持ちで、彼をじっと見つめれば、彼は納得できない気持ちを残しつつも、そうかと頷いた。そして優しく私の頬を撫でた。
「…………アカリ」
その声は朝食時より掠れて、それでいて熱を孕んでいた。
そこで私は、ついさっきの会話がいつの間にか終了したことを知る。
次いで、バルドゥールは両手で私の頬を包み込んで、そのまま私の唇に口付けをする。角度を変えて、何度も、何度も。そして私か小さく息継ぎをしたのと同時に、舌を差し入れた。
「………ん、んっ」
私達は互いに向き合う形でベッドにいる。だから、バルドゥールはそのまま私を押し倒そうとした。けれど─────。
「バルドゥールさん、明るいです」
このまま事が進んでしまうのは、少々、いやかなり困るので、空気を読まずに主張させてもらう。
「…………気付いていたか」
ちょっと悔しそうに呟くバルドゥールの言葉は聞かないふりをする。
でも、バルドゥールはしぶしぶといった感じで私から離れると、ベッドを降りて灯りを暗くしてくれた。
慣れた様子で次々に部屋の蝋燭を吹き消すバルドゥールを見ながら、私はそぉっと今いる位置から移動する。なぜなら、私はベッドの端に腰掛けているから。
前回、ベッドの端に腰掛けた私は、その後とても恥ずかしい経験をしたことは記憶に新しい。それが今日もとなると、恥ずかしさを通り超えて、どうにかなってしまいそうだ。
というわけで、バルドゥールに気付かれてないよう、細心の注意を払いながらベッドの中央に移動をしたつもりだったけれど……………。
「アカリ、あまり向こうに行くな。落ちるぞ」
と、少し離れた場所からバルドゥールにそんなことを言われてしまった。しっかり気付かれてしまっていたようだ。
そして部屋の蝋燭を灯りを間引きして、足早に近づいた彼は、これ以上向こうに行くなと言わんばかりに、私を背後から抱きしめた。
「安心しろ。この前のようにお前が気絶するほど激しくは抱いたりはしない」
耳元で優しく囁かれ、その息がとてもくすぐったい。
思わず身動ぎしてしまった私だったけれど、これはしっかり確認したい案件。しつこいと思われてしまうかもしれないけれども。
「あの、バルドゥールさん………………本当ですか?」
「ああ」
身体を捻って彼を見つめれば、苦笑を浮かべて頷く彼がいる。けれど、その金色の瞳は変わらず熱を孕んでいる。
トクン。私の心臓が跳ねたと同時に、バルドゥールは、ちょっと意地の悪い笑みに変わった。
「だが、アカリが求めるのなら、俺はいくらでもそうするぞ?」
「………………いえ、あの………それは、ちょっと………んんっ、はぁ…………んっ」
しどろもどろになりながら、首を横に振ろうとすればバルドゥールは、それを阻止するように深い口づけをする。
いつもそうだけれど、彼の舌で優しく蹂躙されれば、頭がふわふわとして思考が散漫となってしまう。ぼやけていく視界のの端で、彼が夜着のリボンを解くのが映る。そして、それは肩から滑り落ち、そのままバルドゥールは、私の身体から引き抜いた。同じような手つきで下着さえも。
「…………やっぱり、また痩せたな」
後ろから覆うように私を抱きしめながらバルドゥールは、そんなことを言う。今、口にしなくたって良いのに。
だってバルドゥールの手は、そういう類のものじゃない。私の二つの胸のふくらみを交互に持ち上げ、手のひらで包み、先端を軽く摘まんでいる。
「んっ………やぁっ、あっ」
意識しなくても、甘い声が出てしまいとても恥ずかしい。
バルドゥールは声を出すことは恥ずかしいことじゃないと言っていたけれど、そうされたことがないから言えること。絶対に、逆の立場だったら、恥ずかしいって思うはず。
という長い言葉を言えない私は、絶え間なく注がれている視線と向き合う。じっと見つめて、金色の瞳に強く訴えてみる。
そうすれば、金色の瞳は柔らかい弧を描いた。けれど、私の願いは、残念ながら届かなかった。
バルドゥールは、今度は手を伸ばして私の膝裏に手を入れる。そして私の片足を大きく広げさせた。驚いて、足を閉じる間もなく、彼の足が私の足を絡めとる。それは素早い動きで、気付けば反対の足も同じようにされてしまっていた。
「バルドゥールさん、こんな格好………………んっ、はぁ…………私、恥ずかしすぎます」
彼に後ろから抱き込まれ、足を大きく広げている自分。想像するだけで、羞恥でどうにかなりそうだ。
そして、この後の展開を考えたら、これはもう、何としてもここから逃れるしかない。本気の力で、もがき始めた私に、バルドゥールは、私を抱え込む力を強めて、こう言った。
「この前、意地悪と言われたからな。今日は見ないでいるんだ。な?アカリ。これなら、見えないだろう?」
「そ、そんなぁ………………んっ、あっ、ああっんっ」
呆れたバルドゥールの持論に、途方に暮れたように情けない声を出した私だったけれど、秘部に彼の指を感じて身体が強張る。
そんな私に気付いているはずなのに、バルドゥールは手を止めない。優しく花びらをかき分けるかのように、秘部の襞を割って指を差し入れた。
「んっ、あっ……………あっ、んんっ」
既に潤いが生じていたそこは、バルドゥールの太い指を難なく加えこんでしまった。そして、指を入れた途端、私のそこから雫が溢れてきた。
「……………熱いな」
一度指を抜いたバルドゥールは、私の秘部から溢れたそれをすくうように触れ、再び指を差し入れた。
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