20 / 34
【現在】居候、ときどき助手編
19.衝撃の事実です②
しおりを挟む
これからデュアが語るのは、これまでの関係を壊してしまうかもしれない深刻なことなのだろう。私を抱くデュアの腕に力がこもる。そしてデュアは、一度ぐっと何かを噛みしめてから静かに口を開いた。
「これを持つ者は────」
「ちょっと待った!」
どうしよう、めっちゃ緊張してきた。思わず遮ってしまった私に、デュアがあからさまにむっとする。
「お前……ここで、ストップかけるなんていい度胸じゃねぇか」
ジト目で睨まれて、私はつぃーっと視線を避けながら口を開いた。
「いや、なんとなく、ちゃんと向かい合って聞いたほうが良いかなって思って……」
「俺はこのままでも、かまない」
「私が落ち着いて聞いてられないのっ!!」
だってね、やっぱり密着されたまま聞くっていうのはチョット心臓が厳しいのだ。
デュアの承諾を得ずに、さらりと逃げ出した私と、無言で私を捕まえようと腕を伸ばすデュア。そんなところに、タイミング良くロゼ爺が濡れタオルとお茶のセットを持って入室してくれた。……だけど、私達を見て一言。
「すぐ退散したほうがよろしいでしょうか?」
「ロゼフ、そうしてもらえるとありがたい。……あ、いや。お茶を入れてからにてくれ」
「……かしこまりました」
ロゼ爺、ついでに何か食べ物もお願いします。
さて、ロゼ爺が煎れてくれたお茶をテーブルで挟みながら、私達は着席した。お茶を飲んで一息。私はそれに、柔らかいプティングも一皿ペロリと完食。
そして、デュアがティーカップを置いたのが仕切り直しの合図となった。
「これを持つ者は、王の代弁者と言われていて、表沙汰に処理できないことを秘密裏で片づけるもの。まぁ……簡単に言えば、王様公認の暗殺者ってわけだ」
「……王様公認で?」
「ああ」
拳銃を玩びながら、デュアは淡々と教えてくれた。
でもデュアが暗殺者たっだというのは知っていたから、そこはなるほどと素直に受け入れることができた。ただ、疑問が一つある。
「じゃ、カザード小隊長を殺したのも?」
「その一環だった」
「でも、何で拳銃で撃たなかったの?」
「そこに気付いたか。意外だな」
ちょっと待って、デュア。そんなにあからさまに驚いた顔をしなくてもいいじゃん。濡れタオルを頬に押し付けながら、私はデュアを思いっきり睨む。けれど、デュアは目を細めるだけだった。デュアの今日イチの笑顔がコレなんて、ちょっと腑に落ちない。
それにしても、どうやらデュアは、私の頭が相当残念だというふうに思っていたようだ。憤慨は……しないけど、これだけは言わせて欲しい。馬鹿には馬鹿の動物的な直感ってのがあるのだっと。
でも、それを口にすると脱線してしまいそうなので、ぐっと飲み込み、代わりに本題に添った疑問を口にした。
「あの時、カザート小隊長を撃たなかったのはわざとってことなの?」
「ああ、そうだ。あれは見せしめに殺した」
「!?」
何の抵抗もなく殺すという単語を使うデュアに、背筋が冷たくなり思わず息を呑む。そんな私をちらりとデュア見るが、そのことには何も触れずに言葉を続けた。
「ガザード小隊長は、反逆組織の一員だった。しかもかなりの上位のな。だから敢えて剣で殺したんだ。朝になり、惨状を通行人に発見させ、小隊長が何者かに殺害されたという噂を町中に流す必要があったんだ」
「……そっか」
カザード小隊長が反逆組織だと知ってショックを隠せない。戦争中、ずっとライ隊長を支えていたのに。カザート小隊長は、何を選び何を捨てたのだろう。でも、彼はもうこの世にいない。だから彼が手にしたかったものは、誰にもわからない。虚しさだけが胸ににしこりとなって残る。
「反逆組織のこと、聞いてもいい?」
「……今は話せない。ただ、後で必ず話す」
「うん、わかった」
今は話せないということは、つまり今まさに真相を追及している真っ只中なのだろう。なら、私が気付いた額に傷がある男達についても話しておくべきだ。
「デュア、あのね。あの覆面達……闇市場で───」
「ああ、知っている。それも含めて、後で話す」
「……うん、わかった」
デュアのその言葉だけで、あの覆面の男達とカザート小隊長とが繋がりがあったことがわかった。でも詳しくは教えてもらえない。曖昧なままでいることは落ち着かない。けれどデュアの言葉を信じて、私はこれ以上このことについて問うことは諦める。
さてさて、そろそろ私の質問は核心に迫ろうとしているが、その前に───。
「ところでさ、デュアは、戦争中も暗殺者だったの?」
という少々狡い問い掛けをしてしまった。
「いや違……─────ちっ、お前そういう聞き方は可愛くないぞ」
あ、カマかけたのばれましたか。
ごまかすように、へへっと笑ったら、デュアも笑ってくれた。但し、苦笑いだったけど。でも、無視されたり誤魔化されたりするよりは、全然嬉しい。だから、私は直球でデュアに聞いてみた。
「デュア、助けに来てくれた時、私のことミドリって言ったよね」
「…………………………」
黙秘権を行使しているデュアだが、思いっきりしまったと顔に出ている。それ、意味ないと思うよ。ということで、口元を抑えたまま黙りこくるデュアにもう一度、問いかける。
「説明してくれる?デュア。どうして、私の本当の名前を知っているの?」
「…………………………」
沈黙、再び。貝のように口を閉ざしたデュアに、私は口を開いてくれるのを辛抱強く待つ。
それからしばらくして、デュアはぎこちなく口を開いた。
「───……何言ってんだ、お前?」
「いやいやいやいや。デュア……誤魔化そうとしてるけど、無理があるよ」
「……」
目を泳がせながらあらぬ方を向くデュアに、さすがに私も呆れてしまう。っていうか、デュア、私が言うのも何だけど、ごまかすのめちゃくちゃ下手過ぎない!?
思わず苦笑が零れてしまった私に、デュアはギロリと睨みつける。そして、ああ、とか、ううっ、とか言葉にならないうめき声を吐いた後、ぼそぼそと何かを呟いた。
「…………の……に、決まってるだろ……」
デュアの言葉は小さすぎて、一番大事なところが聞こえない。え、何々とテーブルに手を付いて身を乗り出した私耳朶に、大音量の叫び声が鳴り響いた。
「お前のことを覚えてるからに決まってるだろ!」
「そうなんですか!?」
飛び上がらんばかりに驚いた私は、とりあえず同じ音量で返事をする。すると、ほぼ逆ギレ状態になっているデュアが目をむいて叫んだ。
「それしかないだろっ」
「それもそうですっ」
ん?なんで覚えてるの??
その新たな疑問は、そのまま勢いで口にしてしまった。
「何で覚えてるの?」
「…………」
黙秘、再び。
でもデュアの表情を見たら、言えない理由は何となくわかった。それは、私には言えないし、言いたくないことなのだろう。だから私は、遭えて自分から口にした。
「……私のせいなんでしょ?」
その言葉に、デュアの眉がピクリとはねた。
たったそれだけの仕草だったけど、それだけで理解してしまう。デュアは戦争が終わってから、暗殺者になったのだ。原因は私にあったのだ。
「ごめん、私がデュアに面倒事を押し付けてしまったんだよね」
「…………」
うなだれる私に、デュアは、否定も肯定もしない。でも、何も言わないのは、肯定という意味なのだ。
本当はついさっき叫びながら、頭の隅で気付いしまっていた。
日本に帰る前に私は、いきなり聖女の存在が消えたら、どうなるんだろうっていう不安を抱えていた。でも、誰かが何とかしてくれるって、心のどこかでどこかで思っていた。私なんかが考えてもどうすることもできないって端から他力本願だったのだ。───私はズルくて、卑怯だった。そして、逃げた私の後始末のせいで、デュアが暗殺者という道を選ばざるを得なかったのだ。
「どうして一緒に忘れてくれなかったの!?」
気付いたらそう叫んでしまっていた。でも、爆発した感情は抑えきれない。
「なんでデュアが、そんなことしないといけないの!?全部忘れちゃえば良かったじゃんっ」
誰も覚えていない私なんかの為に、デュアが暗殺者になる必要なんてないのだ。もし仮に誰かが暗殺者にならないといけないのなら、それは多分、私なのだ。私が途中で放り出してしまったのだから。
けれど、デュアはそこで初めて怒りの感情を見せた。藤色の瞳を濃くして、地を這うような声でこう言った。
「ふざけたことを言うな。俺が嫌だったんだ」
「なんで!?」
吐き捨てるように呟いたデュアの言葉に、咄嗟に私はその意味を問うてしまう。私のその問いにデュアは、お前いい加減にしろよと呻いてこう言った。
「俺が、お前のことを忘れたくなかったんだ!」
「どうして!?」
「好きだからに決まってるだろっ」
「!!!!!!!!!!!!!!!!」
────衝撃の告白だった。
「これを持つ者は────」
「ちょっと待った!」
どうしよう、めっちゃ緊張してきた。思わず遮ってしまった私に、デュアがあからさまにむっとする。
「お前……ここで、ストップかけるなんていい度胸じゃねぇか」
ジト目で睨まれて、私はつぃーっと視線を避けながら口を開いた。
「いや、なんとなく、ちゃんと向かい合って聞いたほうが良いかなって思って……」
「俺はこのままでも、かまない」
「私が落ち着いて聞いてられないのっ!!」
だってね、やっぱり密着されたまま聞くっていうのはチョット心臓が厳しいのだ。
デュアの承諾を得ずに、さらりと逃げ出した私と、無言で私を捕まえようと腕を伸ばすデュア。そんなところに、タイミング良くロゼ爺が濡れタオルとお茶のセットを持って入室してくれた。……だけど、私達を見て一言。
「すぐ退散したほうがよろしいでしょうか?」
「ロゼフ、そうしてもらえるとありがたい。……あ、いや。お茶を入れてからにてくれ」
「……かしこまりました」
ロゼ爺、ついでに何か食べ物もお願いします。
さて、ロゼ爺が煎れてくれたお茶をテーブルで挟みながら、私達は着席した。お茶を飲んで一息。私はそれに、柔らかいプティングも一皿ペロリと完食。
そして、デュアがティーカップを置いたのが仕切り直しの合図となった。
「これを持つ者は、王の代弁者と言われていて、表沙汰に処理できないことを秘密裏で片づけるもの。まぁ……簡単に言えば、王様公認の暗殺者ってわけだ」
「……王様公認で?」
「ああ」
拳銃を玩びながら、デュアは淡々と教えてくれた。
でもデュアが暗殺者たっだというのは知っていたから、そこはなるほどと素直に受け入れることができた。ただ、疑問が一つある。
「じゃ、カザード小隊長を殺したのも?」
「その一環だった」
「でも、何で拳銃で撃たなかったの?」
「そこに気付いたか。意外だな」
ちょっと待って、デュア。そんなにあからさまに驚いた顔をしなくてもいいじゃん。濡れタオルを頬に押し付けながら、私はデュアを思いっきり睨む。けれど、デュアは目を細めるだけだった。デュアの今日イチの笑顔がコレなんて、ちょっと腑に落ちない。
それにしても、どうやらデュアは、私の頭が相当残念だというふうに思っていたようだ。憤慨は……しないけど、これだけは言わせて欲しい。馬鹿には馬鹿の動物的な直感ってのがあるのだっと。
でも、それを口にすると脱線してしまいそうなので、ぐっと飲み込み、代わりに本題に添った疑問を口にした。
「あの時、カザート小隊長を撃たなかったのはわざとってことなの?」
「ああ、そうだ。あれは見せしめに殺した」
「!?」
何の抵抗もなく殺すという単語を使うデュアに、背筋が冷たくなり思わず息を呑む。そんな私をちらりとデュア見るが、そのことには何も触れずに言葉を続けた。
「ガザード小隊長は、反逆組織の一員だった。しかもかなりの上位のな。だから敢えて剣で殺したんだ。朝になり、惨状を通行人に発見させ、小隊長が何者かに殺害されたという噂を町中に流す必要があったんだ」
「……そっか」
カザード小隊長が反逆組織だと知ってショックを隠せない。戦争中、ずっとライ隊長を支えていたのに。カザート小隊長は、何を選び何を捨てたのだろう。でも、彼はもうこの世にいない。だから彼が手にしたかったものは、誰にもわからない。虚しさだけが胸ににしこりとなって残る。
「反逆組織のこと、聞いてもいい?」
「……今は話せない。ただ、後で必ず話す」
「うん、わかった」
今は話せないということは、つまり今まさに真相を追及している真っ只中なのだろう。なら、私が気付いた額に傷がある男達についても話しておくべきだ。
「デュア、あのね。あの覆面達……闇市場で───」
「ああ、知っている。それも含めて、後で話す」
「……うん、わかった」
デュアのその言葉だけで、あの覆面の男達とカザート小隊長とが繋がりがあったことがわかった。でも詳しくは教えてもらえない。曖昧なままでいることは落ち着かない。けれどデュアの言葉を信じて、私はこれ以上このことについて問うことは諦める。
さてさて、そろそろ私の質問は核心に迫ろうとしているが、その前に───。
「ところでさ、デュアは、戦争中も暗殺者だったの?」
という少々狡い問い掛けをしてしまった。
「いや違……─────ちっ、お前そういう聞き方は可愛くないぞ」
あ、カマかけたのばれましたか。
ごまかすように、へへっと笑ったら、デュアも笑ってくれた。但し、苦笑いだったけど。でも、無視されたり誤魔化されたりするよりは、全然嬉しい。だから、私は直球でデュアに聞いてみた。
「デュア、助けに来てくれた時、私のことミドリって言ったよね」
「…………………………」
黙秘権を行使しているデュアだが、思いっきりしまったと顔に出ている。それ、意味ないと思うよ。ということで、口元を抑えたまま黙りこくるデュアにもう一度、問いかける。
「説明してくれる?デュア。どうして、私の本当の名前を知っているの?」
「…………………………」
沈黙、再び。貝のように口を閉ざしたデュアに、私は口を開いてくれるのを辛抱強く待つ。
それからしばらくして、デュアはぎこちなく口を開いた。
「───……何言ってんだ、お前?」
「いやいやいやいや。デュア……誤魔化そうとしてるけど、無理があるよ」
「……」
目を泳がせながらあらぬ方を向くデュアに、さすがに私も呆れてしまう。っていうか、デュア、私が言うのも何だけど、ごまかすのめちゃくちゃ下手過ぎない!?
思わず苦笑が零れてしまった私に、デュアはギロリと睨みつける。そして、ああ、とか、ううっ、とか言葉にならないうめき声を吐いた後、ぼそぼそと何かを呟いた。
「…………の……に、決まってるだろ……」
デュアの言葉は小さすぎて、一番大事なところが聞こえない。え、何々とテーブルに手を付いて身を乗り出した私耳朶に、大音量の叫び声が鳴り響いた。
「お前のことを覚えてるからに決まってるだろ!」
「そうなんですか!?」
飛び上がらんばかりに驚いた私は、とりあえず同じ音量で返事をする。すると、ほぼ逆ギレ状態になっているデュアが目をむいて叫んだ。
「それしかないだろっ」
「それもそうですっ」
ん?なんで覚えてるの??
その新たな疑問は、そのまま勢いで口にしてしまった。
「何で覚えてるの?」
「…………」
黙秘、再び。
でもデュアの表情を見たら、言えない理由は何となくわかった。それは、私には言えないし、言いたくないことなのだろう。だから私は、遭えて自分から口にした。
「……私のせいなんでしょ?」
その言葉に、デュアの眉がピクリとはねた。
たったそれだけの仕草だったけど、それだけで理解してしまう。デュアは戦争が終わってから、暗殺者になったのだ。原因は私にあったのだ。
「ごめん、私がデュアに面倒事を押し付けてしまったんだよね」
「…………」
うなだれる私に、デュアは、否定も肯定もしない。でも、何も言わないのは、肯定という意味なのだ。
本当はついさっき叫びながら、頭の隅で気付いしまっていた。
日本に帰る前に私は、いきなり聖女の存在が消えたら、どうなるんだろうっていう不安を抱えていた。でも、誰かが何とかしてくれるって、心のどこかでどこかで思っていた。私なんかが考えてもどうすることもできないって端から他力本願だったのだ。───私はズルくて、卑怯だった。そして、逃げた私の後始末のせいで、デュアが暗殺者という道を選ばざるを得なかったのだ。
「どうして一緒に忘れてくれなかったの!?」
気付いたらそう叫んでしまっていた。でも、爆発した感情は抑えきれない。
「なんでデュアが、そんなことしないといけないの!?全部忘れちゃえば良かったじゃんっ」
誰も覚えていない私なんかの為に、デュアが暗殺者になる必要なんてないのだ。もし仮に誰かが暗殺者にならないといけないのなら、それは多分、私なのだ。私が途中で放り出してしまったのだから。
けれど、デュアはそこで初めて怒りの感情を見せた。藤色の瞳を濃くして、地を這うような声でこう言った。
「ふざけたことを言うな。俺が嫌だったんだ」
「なんで!?」
吐き捨てるように呟いたデュアの言葉に、咄嗟に私はその意味を問うてしまう。私のその問いにデュアは、お前いい加減にしろよと呻いてこう言った。
「俺が、お前のことを忘れたくなかったんだ!」
「どうして!?」
「好きだからに決まってるだろっ」
「!!!!!!!!!!!!!!!!」
────衝撃の告白だった。
0
お気に入りに追加
350
あなたにおすすめの小説
【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
政略結婚の約束すら守ってもらえませんでした。
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
「すまない、やっぱり君の事は抱けない」初夜のベットの中で、恋焦がれた初恋の人にそう言われてしまいました。私の心は砕け散ってしまいました。初恋の人が妹を愛していると知った時、妹が死んでしまって、政略結婚でいいから結婚して欲しいと言われた時、そして今。三度もの痛手に私の心は耐えられませんでした。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
病弱な幼馴染と婚約者の目の前で私は攫われました。
鍋
恋愛
フィオナ・ローレラは、ローレラ伯爵家の長女。
キリアン・ライアット侯爵令息と婚約中。
けれど、夜会ではいつもキリアンは美しく儚げな女性をエスコートし、仲睦まじくダンスを踊っている。キリアンがエスコートしている女性の名はセレニティー・トマンティノ伯爵令嬢。
セレニティーとキリアンとフィオナは幼馴染。
キリアンはセレニティーが好きだったが、セレニティーは病弱で婚約出来ず、キリアンの両親は健康なフィオナを婚約者に選んだ。
『ごめん。セレニティーの身体が心配だから……。』
キリアンはそう言って、夜会ではいつもセレニティーをエスコートしていた。
そんなある日、フィオナはキリアンとセレニティーが濃厚な口づけを交わしているのを目撃してしまう。
※ゆるふわ設定
※ご都合主義
※一話の長さがバラバラになりがち。
※お人好しヒロインと俺様ヒーローです。
※感想欄ネタバレ配慮ないのでお気をつけくださいませ。
婚約者のいる側近と婚約させられた私は悪の聖女と呼ばれています。
鈴木べにこ
恋愛
幼い頃から一緒に育ってきた婚約者の王子ギルフォードから婚約破棄を言い渡された聖女マリーベル。
突然の出来事に困惑するマリーベルをよそに、王子は自身の代わりに側近である宰相の息子ロイドとマリーベルを王命で強制的に婚約させたと言い出したのであった。
ロイドに愛する婚約者がいるの事を知っていたマリーベルはギルフォードに王命を取り下げるように訴えるが聞いてもらえず・・・。
カクヨム、小説家になろうでも連載中。
※最初の数話はイジメ表現のようなキツイ描写が出てくるので注意。
初投稿です。
勢いで書いてるので誤字脱字や変な表現が多いし、余裕で気付かないの時があるのでお気軽に教えてくださるとありがたいです٩( 'ω' )و
気分転換もかねて、他の作品と同時連載をしています。
【書庫の幽霊王妃は、貴方を愛することができない。】
という作品も同時に書いているので、この作品が気に入りましたら是非読んでみてください。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる