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十六夜に願うのは
★欲望と眷属(???目線)
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アスラリア国が位置していたところより遥か西にある小国に、足を向けた。そして一人の男の命を奪った。レナザードの命じた通りに、粛々と。
ただそれだけのこと。これまで何十回、何百回と同じことを繰り返してきた。なのに、どうしてこんなにも体が辛いのだろう。
「ユズリ、どこか痛いの?」
寂れた街の傾きかけた宿屋の寝台で、うつらうつらし始めたリオンが突然目を開け、そう問うてきた。
どこも痛くはない。ただもう、人の姿を保つのが限界なだけ。今だって気を少し緩めれば、髪の色が元の色に戻りつつある。けれど、リオンが傍にいる以上、何としても人の姿を保たなければならない。
「大丈夫よ。ちょっとお湯をもらって来るから先に休んでて。すぐに戻るわ」
そう言って髪を撫でれば、リオンは素直に頷き目を閉じた。
「おやすみなさい、リオン」
部屋を出る前にもう一度声を掛ければ、リオンは不明瞭な声で言葉を返しそして深い眠りへと落ちていった。
何食わぬ顔で廊下に出た途端、背中で扉を閉めながら、みっともなくその場にずるずると座り込んでしまった。でも───。
「………良かった、間に合った」
何とかリオンに気付かれず、外へ出ることができそうだ。
レナザードからこの勅命を受けた時は、私が居ない間にスラリスと彼との距離が一気に縮まる予感がして、嫉妬に狂いそうになってしまった。
けれど考えようにとっては、これは願ってもいない好機。
誰にも気付かれることなく、スラリスを屋敷から遠ざけることができるかもしれないから。例えそれが僅かに情を持った者だとしても、邪魔な存在は排除するに限る。
【ユズリさん、帰ったら相談したいことがあるんです】
けれど、なぜ最後の最後に、こんな小さな約束事で後ろ髪を引かれてしまうのだろう。殺したいほど憎い相手なのに、その約束を守れないことがこんなにも胸が痛むなんて。
「ユズリ、そろそろ行きましょう」
ざわりと心臓を撫でるような声が耳朶を刺す。この声はかつて、私の身の内に潜むものだった声。今は私自身がこのものに取り込まれてしまったから、私自身の声でもある。
「ええ、行きましょう」
そう応えた瞬間、人の姿は消え失せ灰色がかった紫色の髪と瞳の元来の姿となる。そしてついさっきまで全身が針を刺されたように痛んでいたのに、一瞬で消えた。胸の痛みは消えることがなかったけれど。
元来の姿に戻れば、背中に翼が生えたかのように、夜の空を自由自在に飛ぶことができる。そして、ふわりと降り立ったのは、剣と鷲を象った旗をはためかす王城。そしてまたアスラリア国を滅ぼした国でもある。
人の姿を捨てれば、目的の場所は探さなくてもすぐにわかる。向かうべき場所は、宮廷内にある庭。そしてそこに目的の男が一人、奇声を上げながら荒れ狂っていた。
その男は恨みと憎悪で、激昂していた。美しく整えられた花壇を踏み荒らし、蕾のままの花すらも感情の赴くままに引きちぎっていた。
けれど彼の怒りは収まらない。なぜなら、手折られるべき花───隣国の美しい王女が、あと一歩のところで消えてしまったのだから。
スラリスだけが知らない事実。バイドライル国が箸にも棒にも掛からぬアスラリアという小国と同盟を結んだのは、油断させ謀り確実に王女を手に入れる為だけだったのだ。
そう、その男は利己的で主我主義で、力で奪い取ることを是とするものであった。
「断じて諦めないっ。何としても手に入れてやる」
奇声と共にそう声を発した男は、とてつもなく醜かった。だからこそ、美しいものを求め、手折りたいと常に望んでいるのだろう。その醜さには顔を歪めたくなるが、まるで子供のように貪欲に求める姿には共感してしまう。
「アスラリア国の王女さまを、お探しですか?」
闇夜から突然響いた私の声に、男は狼狽しながらも恐る恐る声のするほうを振り返った。瞬間、信じられないと言わんばかりに目を瞠った。
確かに男が驚くのも無理はない。男かいる宮廷の庭まで、私は足音どころか影すら落としてなかったのだから。
でもすぐに、私がどういう経緯でここまで来たかなんて、然したる問題ではないと男は気付くのだろう。
「あなたは、幸運よ。だって私の望みと、あなたの望みが一致したのよ」
私は、男に向かってゆったり微笑んだ。そして、ゆっくりと、男に近づく。
「アスラリア国の王女を捕らえてちょうだい。ずっとずうっと、手放さないで。もし……飽きたら殺しても良いわ。好きにして」
私は息がかかるほど、男に近づくと繭のような塊を差し出した。
「これを呑んで。そうしたら、アスラリア国の王女さまの居場所が《視える》から」
この男はこのバイドライル国において頂点に立つ者。きっとこんな禍々しいもの、普段なら間違いなく口にしないであろう。
しかし、男は、熱に浮かされたように喘ぎ、次の瞬間、ためらいなく口に含んだ。
「─────……あぁ、《視える》ぞ。あの王女の居場所が」
そう、呟く男の瞳は、私と同じ灰色がかった紫色。この瞬間、男は闇に落ちた。そして私の眷属となったのだ。そしてもう一人の私が、満足そうに目を細めながら囁く。この男は、使い勝手の良い下僕となるわ、と。
その声に頷きながら私は、月に向かって挑むように呟いた。
「絶対にあなたを手に入れる。あなたを手に入れる為なら……何を捨てても構わない」
例えそれが、もう二度と手に入らない大切なものだとしても。
ただそれだけのこと。これまで何十回、何百回と同じことを繰り返してきた。なのに、どうしてこんなにも体が辛いのだろう。
「ユズリ、どこか痛いの?」
寂れた街の傾きかけた宿屋の寝台で、うつらうつらし始めたリオンが突然目を開け、そう問うてきた。
どこも痛くはない。ただもう、人の姿を保つのが限界なだけ。今だって気を少し緩めれば、髪の色が元の色に戻りつつある。けれど、リオンが傍にいる以上、何としても人の姿を保たなければならない。
「大丈夫よ。ちょっとお湯をもらって来るから先に休んでて。すぐに戻るわ」
そう言って髪を撫でれば、リオンは素直に頷き目を閉じた。
「おやすみなさい、リオン」
部屋を出る前にもう一度声を掛ければ、リオンは不明瞭な声で言葉を返しそして深い眠りへと落ちていった。
何食わぬ顔で廊下に出た途端、背中で扉を閉めながら、みっともなくその場にずるずると座り込んでしまった。でも───。
「………良かった、間に合った」
何とかリオンに気付かれず、外へ出ることができそうだ。
レナザードからこの勅命を受けた時は、私が居ない間にスラリスと彼との距離が一気に縮まる予感がして、嫉妬に狂いそうになってしまった。
けれど考えようにとっては、これは願ってもいない好機。
誰にも気付かれることなく、スラリスを屋敷から遠ざけることができるかもしれないから。例えそれが僅かに情を持った者だとしても、邪魔な存在は排除するに限る。
【ユズリさん、帰ったら相談したいことがあるんです】
けれど、なぜ最後の最後に、こんな小さな約束事で後ろ髪を引かれてしまうのだろう。殺したいほど憎い相手なのに、その約束を守れないことがこんなにも胸が痛むなんて。
「ユズリ、そろそろ行きましょう」
ざわりと心臓を撫でるような声が耳朶を刺す。この声はかつて、私の身の内に潜むものだった声。今は私自身がこのものに取り込まれてしまったから、私自身の声でもある。
「ええ、行きましょう」
そう応えた瞬間、人の姿は消え失せ灰色がかった紫色の髪と瞳の元来の姿となる。そしてついさっきまで全身が針を刺されたように痛んでいたのに、一瞬で消えた。胸の痛みは消えることがなかったけれど。
元来の姿に戻れば、背中に翼が生えたかのように、夜の空を自由自在に飛ぶことができる。そして、ふわりと降り立ったのは、剣と鷲を象った旗をはためかす王城。そしてまたアスラリア国を滅ぼした国でもある。
人の姿を捨てれば、目的の場所は探さなくてもすぐにわかる。向かうべき場所は、宮廷内にある庭。そしてそこに目的の男が一人、奇声を上げながら荒れ狂っていた。
その男は恨みと憎悪で、激昂していた。美しく整えられた花壇を踏み荒らし、蕾のままの花すらも感情の赴くままに引きちぎっていた。
けれど彼の怒りは収まらない。なぜなら、手折られるべき花───隣国の美しい王女が、あと一歩のところで消えてしまったのだから。
スラリスだけが知らない事実。バイドライル国が箸にも棒にも掛からぬアスラリアという小国と同盟を結んだのは、油断させ謀り確実に王女を手に入れる為だけだったのだ。
そう、その男は利己的で主我主義で、力で奪い取ることを是とするものであった。
「断じて諦めないっ。何としても手に入れてやる」
奇声と共にそう声を発した男は、とてつもなく醜かった。だからこそ、美しいものを求め、手折りたいと常に望んでいるのだろう。その醜さには顔を歪めたくなるが、まるで子供のように貪欲に求める姿には共感してしまう。
「アスラリア国の王女さまを、お探しですか?」
闇夜から突然響いた私の声に、男は狼狽しながらも恐る恐る声のするほうを振り返った。瞬間、信じられないと言わんばかりに目を瞠った。
確かに男が驚くのも無理はない。男かいる宮廷の庭まで、私は足音どころか影すら落としてなかったのだから。
でもすぐに、私がどういう経緯でここまで来たかなんて、然したる問題ではないと男は気付くのだろう。
「あなたは、幸運よ。だって私の望みと、あなたの望みが一致したのよ」
私は、男に向かってゆったり微笑んだ。そして、ゆっくりと、男に近づく。
「アスラリア国の王女を捕らえてちょうだい。ずっとずうっと、手放さないで。もし……飽きたら殺しても良いわ。好きにして」
私は息がかかるほど、男に近づくと繭のような塊を差し出した。
「これを呑んで。そうしたら、アスラリア国の王女さまの居場所が《視える》から」
この男はこのバイドライル国において頂点に立つ者。きっとこんな禍々しいもの、普段なら間違いなく口にしないであろう。
しかし、男は、熱に浮かされたように喘ぎ、次の瞬間、ためらいなく口に含んだ。
「─────……あぁ、《視える》ぞ。あの王女の居場所が」
そう、呟く男の瞳は、私と同じ灰色がかった紫色。この瞬間、男は闇に落ちた。そして私の眷属となったのだ。そしてもう一人の私が、満足そうに目を細めながら囁く。この男は、使い勝手の良い下僕となるわ、と。
その声に頷きながら私は、月に向かって挑むように呟いた。
「絶対にあなたを手に入れる。あなたを手に入れる為なら……何を捨てても構わない」
例えそれが、もう二度と手に入らない大切なものだとしても。
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