356 / 377
弥助の大冒険 -少年は巴里を目指す- ・4
しおりを挟む
で、この弥助の息子の弥助。
父親の弥助と違い、日の本の女の腹から出て来ておりますので、親ほどには黒ぅはありません。
まぁ、私の知っている限りでは、一番近い印象は他ならぬ痴女皇国のダリア統括騎士団長。
あの方は皆様ご存知の通りかと思いますけど、暗黒大陸の出の父親と、白い人の国の母親の間に出来た子です。
ですから、完全に真っ黒黒じゃあ、ないのです。
そして私はダリアさんのこと、聖院時代に本宮へ送られてきた駆け出しの時から存じておりますが、最初の頃はそりゃあ、ほっそい細身の方だったのです。
贅肉なんて、どこにあるのやらと思えるほどに。
しかし、今の弥助の体同様、程よく色気があるように成長しておられます。
で、ダリアさんはともかく、うちの弥助も、できればその辺、肌の色はともかくとして、女どもに羨望の眼差しを注がれるようにしてやりたいと言うのが、人情。
特に、弥助の股ぐらには熱い視線を注いで欲しいのです、いろーんな意味で。
ただ…おかみ様からは、あることを厳命されていました。
(大江におる以上、鬼に近づくのはあるていどはさけられへんやろ。ただ、そのお子は大江の里の子と同じくらいにしといたったほうがええぞ)
まぁ、これは他の里の連中も同じなのです。
私たちがちょくちょくと里に降りては村人たちとおめこしておりますのも、その辺を整えてやるため。
それと、巫女も含めてですけどね。
この大江の山裾の里に住むと、鬼や巫女とおめこしなくてはなりません。
確かに、これをやると人は鬼に変わります。
しかし、鬼に変わらないぎりっぎりで停める薬というものがあります。
これ、マリアさんが天竺発の鬼作戦の時に開発したものですけどね、これが大江にも回ってきたおかげで、神社のご神刀で切りつけたり叩いたりしなくても良くなったのです。
ただ、この薬、意図的な副作用があります。
盛るのです。
まぁ、まぐわい自体は私たちも歓迎してるんですよ。
ただ、やりすぎてそればかりになって、百姓仕事をおろそかにされても困ると言うもの。
そこで、私たちも考えました。
逆に、相手は人間なんだから、鬼や巫女相手だと1回やったら倒れて死ぬぎりぎりまで吸い上げ吸い取れないものか。
そして、鬼なら鬼のちんぽの恐ろしさを知ってもらえればなお、重畳。
で、比丘尼国の鬼連中や人魚族、天女族にもののけ族といった人外たちですけど、やはり、出どころは聖院の女官に近いところにあるそうです。
そんな訳で、女官の力を使えばよいのと、その、鬼になるのを防ぐ薬の成分、人間相手なら巫女や鬼が逆に出してやったらどうよと言われたのです。
これは面白い案だと思いましたが、さすがに実際の実験では難しいとなって、一旦はこの案、お蔵入りになりました。
しかし、この案は別の形で結実しました。
塩、です。
なんでも南蛮伴天連の国によっては、私らの国の人どもならば普通に食べている海藻のわかめ。
あれを食べても滋養にできない代わりに、わかめに含まれるものをまぶした塩を使うことで補っているそうです。
そして、大江は海沿いの宮津や天橋立とはそんなに離れてはおりませんが、山里です。
しかも、風光明媚な砂浜と、天然の港とでも言えるような岩の磯が混在する地形であり、日の本の島の裏側。
年の大半は、あまり日差しが強くないのですよ、海沿い。
(つくれんことはないんやけど、量が少ないんや…大江の分までなかなか作れんし、日差しを強めたら今度は他のところで悪いことがおきるからの)
従って、良質の塩が欲しい場合はよその塩田で出来たものを送ってもらう方が面倒が少ないのです。
で、大江に持ち込まれた塩に、わかめの素を混ぜるような要領で、件の鬼と化すことを押し留める薬を混ぜて配る、ということが考えられたのです。
そして、比丘尼国各地の塩田では、普通にこれをやるまでになりました…。
これ、それまでは結構、あちこちの神社でやっていた、面倒な仕事を一つ減らしたのと同じくらいに効き目があったのですよね…。
それと、もう一つ。
弥助は、大江を離れる沙汰が下るまでは偽女種にすること、まかりならず。
これも、おかみ様から言われておったことなのです。
ですから、私が弥助の逸物を咥えてやることはあっても、なるべく私の逸物は触らせないようにしていたのです。
もっとも、弥助が好む光景に、私が気をやるときに自らの精で自分の顔や口を汚したり、あるいは巫女の口や顔に放つ時のありさまを眺めるというのがありました。
痴女皇国流に申しますと、顔射や口内発射、あれです。
あれを見たがるのです。
それと、私のそばにおると、ある程度は私の感情や快感が伝わりますから、私が巫女たちを汚す時にことさら興奮しているのが伝わっておるのですよね。
で、弥助を痴女皇国で引き取ってもらう案が出た後、いよいよ大江を離れる日の朝のことです。
https://novel18.syosetu.com/n5728gy/358
この、大江山の駅は元伊勢大神宮のあるお山の麓の東側に設けられております。
で、室見様…理恵さん理恵さん。
ちょっと、こっそりと解説を。
(仕方ありませんね…連邦世界の大江山内宮駅と、大江山駅の一番の違いですけど、大江山内宮駅は築堤の上に島式ホーム1面が設けられた構造です。で、上下の列車が行き違えるようになっているんですけど…)
ええ、お伺いしました。
この辺、人が少ないので、駅に用人が常駐しておらぬばかりか、厠すらないと。
https://x.com/725578cc/status/1860716969357697278
そこで、考えられたのが村落や街道と反対側に、朝廷専用の乗降場を増築して、朝廷の者が列車を待つ部屋や厠を作ることであったと。
これ、江戸行きの出雲號に福知山で乗り換えられる列車に乗った際に、実際に私と付き添いの巫女、この乗降場…3番線となるそうですが、ここを使わせて頂けたのですよ、その時。
で、使い方は至って簡単。
その乗降場に向かう階段の手前の扉を聖環で開けるだけ、これだけです。
そして、今回は準急橋立號という、福知山を経由して京や大坂を目指す列車に揺られることになります。
https://ncode.syosetu.com/n6615gx/241/
で、早朝6時前に天橋立を出た橋立號、大江の村の中心である大江の駅を経て、この大江山に来るのは6時半頃になるそうです。
(今回は弥助くん、比丘尼国を発つ際には世界一周使節団とかいう方々のお船に混ざるとか…)
(で、江戸での壮行会に弥助も出席した後で、横濱の港を出るとか伺ってます)
(了解です。とりあえず、橋立號の後ろ側、前から5番目に御料車がつながっていますから、その車両に乗ってください。プラウファーネさんはおかみ様用の御料車、知っておられますよね)
(ええ…あの菊穴紋をつけるのつけないので揉めたあれですね…)
(いくら形式がキクイだからって、やおい穴を連想するような数字を振るか、まりりは…)
---------------------------------------------------------
5082E準急第二橋立號・3042E第二舞鶴號編成表
増結車+橋立號+舞鶴號
⬜︎⬛︎⬜︎+⬜︎⬜︎⬜︎+⬜︎⬜︎⬜︎
⬜︎=急行用精気動力電動車キハ111形
⬛︎=精気動力御料電動車キクイ801形
※舞鶴號は宮津駅で切り離し、由良経由で西舞鶴~綾部~京都
※※橋立號は福知山で大阪へ
※※※増結車は橋立號京都行扱いで福知山~綾部単独、綾部で舞鶴號後方に再度連結
---------------------------------------------------------
(ええ、今回は乗るのが私なので、菊の穴じゃない…菊の花の御紋は外して走るって聞きましたけど…)
(もし、変な御紋がついてるの目撃したら教えてくださいね…あと、貴賓待合室、できれば汚さないようにお願いします…)
ええ。
今から、汚す可能性があるのです。
時はおりしも、南蛮刻みの5時半。
私は聖院や痴女皇国で南蛮刻みの時間に慣れておりましたけど、和時計が普及しておった比丘尼国では、時刻の数え方が違うのですよね…。
ですので、皆さんも親しまれているであろう時計の読み方、南蛮刻みと言い習わす風潮ができております。
さて、貴賓待合室とやらを汚すかも知れない理由。
私らと一緒に、大江の山を降りてきた巫女が2人、おるからです。
一人は、まだ若い新人の巫女。
もう一人は…1人目よりは多少はとしを食っているものの、新人の巫女です。
で、この二人が私たちに随伴して大坂まで送ってくれることになっております。
しかし、新人ではこの先、大坂までの2刻半を保たせられるのか。
で、大巫女様からの言いつけですけどね。
(二人、まら持ちにしとけておばはんからも言われとるから、茨木、やったって)
おい。
それ、巫女の仕事やろがと私は思わず、言いかけました。
あ、この辺は京ことばに近い方言ですよ。
しかし、理由なく大巫女様には逆らえません。
それと、弥助にはある意味では衝撃的なことだったからです、その人選。
ええ、弥助の母親、結局は出家して巫女となる道を進んだようなのです…。
で、貴賓待合室とやらに入って、事情を聞いてみます。
と言っても、巫女の力に加えて痴女種能力も貰っている私にしてみれば、単なる鬼の時よりも読心は楽なもの。
あれから、やはり新しい亭主とは揉めてしまったようなのです。
で、亭主は所払い…というよりは、ここから少しの南の方となる、大江の村里の中心に近い小作長屋への転封が言い渡されたのです。
これには、小作長屋の他の者の証言があった上に、私どもは私どもで、巫女が調べれば嘘偽りを探れます。
で、弥助の母親は今後、どうするのか。
それは、おかみ様の許可と裁定が出ておりますので、間違いなく巫女としての人生を歩ませざるを得ないでしょう。
すでに、人魚の肉、食べてしまったようですし…。
(ちなみにこの人魚の肉の調達方法ですけど、基本は干物です。そして、ちょっと言えない危険な方法で人魚族の協力を得て調達しておりますけどね…今のご時世ですから、肉の代わりに丸薬にできないか、マリアさんに交渉中だったりするんですよ)
(ヒントは、人魚族も鬼族の類似で、強力な身体再生能力を持ってるんだよね…たださぁ、大江に一番近い人魚族の拠点の首領があのおっさんじゃん…)
(で、今は瀬戸のおやぶんのところか、九鬼のれんちゅうにたのんどるんや…)
ええ、どういう調達方法か、お察し下さい。
少なくとも、血は流れます。
そして、その代償にそこそこの金額のお金が流れている話でもあったりするんです…。
で、人魚の肉を頂戴しただけでは、実のところは、まらは生えては来ないのです。
(マリアさんにその辺をお聞きしたのですが、鬼の血の濃い薄いの問題と似たような理由だそうです。例えば、私や大嶽さんが女に化けたりいけめんに化ける時、痴女種女官にまらが生える時ほどすぱっと変われない問題がありますけど、それと同じなんですよ)
(で、鬼の血が濃いか、さもなくば鬼化…それも、プラウファーネさんや外道ちゃんのような鬼の頭目に近い血筋であれば近いほど、身体変化の術をはじめとする鬼の能力が強くなるんだよね)
これが、鬼族や他の人外について、後継ぎ作りを厳しく戒められておる理由…そして、弥助になるべく私の精やまらをいじらせていない理由でもあるのです…。
しかし、以前の天竺鬼事件以降、私たち鬼についての研究を進めることを余儀なくされた結果、皮肉にも鬼の力をうまく使いながら人どもとの共存の新しい形が模索されることになりました。
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/34/
そして、例えば私なら、付き添いこそ必要になるんですけど、こうして大江を遠く離れることだって、出来てしまうようになりました。
更には、ついついツノを仕舞い忘れて歩いていても、まらをしまい忘れた程度の注意で済んでおります。
いえ。
時と場合によっては、ちんぽをほりだして歩けとかいう痴女皇国の罰則も経験しましたから、見せても構わないとは思うんです。
(だめです!…プラウファーネさんがちんぽ見せて歩くと別の意味で危険ですっ)
(べべべべべべべるくんっなぜなんですか、私はあれがひそかなたのしみでっ)
(そういうのは淋の森に行った時にでもやってください…プラウファーネさんが色気を出すと女が誘惑されるんですよ?)
(でもぉ…たまには開放的になりたいじゃないですか…)
(否定はしません。ただ、おかみ様に見つかるとうるさいと思いますから、場所は選びましょう…)
ええそうです、痴女皇国の偽女種。
あれ、変態露出趣味をわざと強く持つようにされているそうなんですけどね。
原因、私です。
私に色目を使うてきた男に、握らせるのとか結構、快感なのですが。
(あがががががが…確かに茨木には悪趣味なところがあったんやった…)
(なまじ下手なおんなよりもいろけあるから、みせつけてよろこびよるねん…)
ええと、外道姉さん。
それとおかみ様。
ですから、そんな変態性癖、弥助の母親ともう一人の巫女の昇格の際に移してしまっても、私の責任にせんといて欲しいんですよ。
…それを言われたら、大江の村の連中に片端から私のちんちん咥えさせて変態にしますからね!
-----------------------------------------------
おかみ「いやもう、すでになってるとおもうで」
じんぐう「されとる、とっくにへんたいにされとる」
いばらき「ええええええ」
えりこ「確かに、うちや外道はんが大江におった時よりも更におおらかに…」
いばらき「そそそそそそそうですわ!悦吏子はんのいうとおりで、露出狂とか変態とかやなしに、大らかなんですよ大江のもんは!」
げどう(まめちしき。茨木は興奮すると京ことばが出ます)
いばらき(それが嫌味に聞こえるから普段はなるべく気を使っているんですよ…?)
えりこ(気配りのできる変態、それが茨木はん)
いばらき「ほめことばになってまへん!(泣)」
父親の弥助と違い、日の本の女の腹から出て来ておりますので、親ほどには黒ぅはありません。
まぁ、私の知っている限りでは、一番近い印象は他ならぬ痴女皇国のダリア統括騎士団長。
あの方は皆様ご存知の通りかと思いますけど、暗黒大陸の出の父親と、白い人の国の母親の間に出来た子です。
ですから、完全に真っ黒黒じゃあ、ないのです。
そして私はダリアさんのこと、聖院時代に本宮へ送られてきた駆け出しの時から存じておりますが、最初の頃はそりゃあ、ほっそい細身の方だったのです。
贅肉なんて、どこにあるのやらと思えるほどに。
しかし、今の弥助の体同様、程よく色気があるように成長しておられます。
で、ダリアさんはともかく、うちの弥助も、できればその辺、肌の色はともかくとして、女どもに羨望の眼差しを注がれるようにしてやりたいと言うのが、人情。
特に、弥助の股ぐらには熱い視線を注いで欲しいのです、いろーんな意味で。
ただ…おかみ様からは、あることを厳命されていました。
(大江におる以上、鬼に近づくのはあるていどはさけられへんやろ。ただ、そのお子は大江の里の子と同じくらいにしといたったほうがええぞ)
まぁ、これは他の里の連中も同じなのです。
私たちがちょくちょくと里に降りては村人たちとおめこしておりますのも、その辺を整えてやるため。
それと、巫女も含めてですけどね。
この大江の山裾の里に住むと、鬼や巫女とおめこしなくてはなりません。
確かに、これをやると人は鬼に変わります。
しかし、鬼に変わらないぎりっぎりで停める薬というものがあります。
これ、マリアさんが天竺発の鬼作戦の時に開発したものですけどね、これが大江にも回ってきたおかげで、神社のご神刀で切りつけたり叩いたりしなくても良くなったのです。
ただ、この薬、意図的な副作用があります。
盛るのです。
まぁ、まぐわい自体は私たちも歓迎してるんですよ。
ただ、やりすぎてそればかりになって、百姓仕事をおろそかにされても困ると言うもの。
そこで、私たちも考えました。
逆に、相手は人間なんだから、鬼や巫女相手だと1回やったら倒れて死ぬぎりぎりまで吸い上げ吸い取れないものか。
そして、鬼なら鬼のちんぽの恐ろしさを知ってもらえればなお、重畳。
で、比丘尼国の鬼連中や人魚族、天女族にもののけ族といった人外たちですけど、やはり、出どころは聖院の女官に近いところにあるそうです。
そんな訳で、女官の力を使えばよいのと、その、鬼になるのを防ぐ薬の成分、人間相手なら巫女や鬼が逆に出してやったらどうよと言われたのです。
これは面白い案だと思いましたが、さすがに実際の実験では難しいとなって、一旦はこの案、お蔵入りになりました。
しかし、この案は別の形で結実しました。
塩、です。
なんでも南蛮伴天連の国によっては、私らの国の人どもならば普通に食べている海藻のわかめ。
あれを食べても滋養にできない代わりに、わかめに含まれるものをまぶした塩を使うことで補っているそうです。
そして、大江は海沿いの宮津や天橋立とはそんなに離れてはおりませんが、山里です。
しかも、風光明媚な砂浜と、天然の港とでも言えるような岩の磯が混在する地形であり、日の本の島の裏側。
年の大半は、あまり日差しが強くないのですよ、海沿い。
(つくれんことはないんやけど、量が少ないんや…大江の分までなかなか作れんし、日差しを強めたら今度は他のところで悪いことがおきるからの)
従って、良質の塩が欲しい場合はよその塩田で出来たものを送ってもらう方が面倒が少ないのです。
で、大江に持ち込まれた塩に、わかめの素を混ぜるような要領で、件の鬼と化すことを押し留める薬を混ぜて配る、ということが考えられたのです。
そして、比丘尼国各地の塩田では、普通にこれをやるまでになりました…。
これ、それまでは結構、あちこちの神社でやっていた、面倒な仕事を一つ減らしたのと同じくらいに効き目があったのですよね…。
それと、もう一つ。
弥助は、大江を離れる沙汰が下るまでは偽女種にすること、まかりならず。
これも、おかみ様から言われておったことなのです。
ですから、私が弥助の逸物を咥えてやることはあっても、なるべく私の逸物は触らせないようにしていたのです。
もっとも、弥助が好む光景に、私が気をやるときに自らの精で自分の顔や口を汚したり、あるいは巫女の口や顔に放つ時のありさまを眺めるというのがありました。
痴女皇国流に申しますと、顔射や口内発射、あれです。
あれを見たがるのです。
それと、私のそばにおると、ある程度は私の感情や快感が伝わりますから、私が巫女たちを汚す時にことさら興奮しているのが伝わっておるのですよね。
で、弥助を痴女皇国で引き取ってもらう案が出た後、いよいよ大江を離れる日の朝のことです。
https://novel18.syosetu.com/n5728gy/358
この、大江山の駅は元伊勢大神宮のあるお山の麓の東側に設けられております。
で、室見様…理恵さん理恵さん。
ちょっと、こっそりと解説を。
(仕方ありませんね…連邦世界の大江山内宮駅と、大江山駅の一番の違いですけど、大江山内宮駅は築堤の上に島式ホーム1面が設けられた構造です。で、上下の列車が行き違えるようになっているんですけど…)
ええ、お伺いしました。
この辺、人が少ないので、駅に用人が常駐しておらぬばかりか、厠すらないと。
https://x.com/725578cc/status/1860716969357697278
そこで、考えられたのが村落や街道と反対側に、朝廷専用の乗降場を増築して、朝廷の者が列車を待つ部屋や厠を作ることであったと。
これ、江戸行きの出雲號に福知山で乗り換えられる列車に乗った際に、実際に私と付き添いの巫女、この乗降場…3番線となるそうですが、ここを使わせて頂けたのですよ、その時。
で、使い方は至って簡単。
その乗降場に向かう階段の手前の扉を聖環で開けるだけ、これだけです。
そして、今回は準急橋立號という、福知山を経由して京や大坂を目指す列車に揺られることになります。
https://ncode.syosetu.com/n6615gx/241/
で、早朝6時前に天橋立を出た橋立號、大江の村の中心である大江の駅を経て、この大江山に来るのは6時半頃になるそうです。
(今回は弥助くん、比丘尼国を発つ際には世界一周使節団とかいう方々のお船に混ざるとか…)
(で、江戸での壮行会に弥助も出席した後で、横濱の港を出るとか伺ってます)
(了解です。とりあえず、橋立號の後ろ側、前から5番目に御料車がつながっていますから、その車両に乗ってください。プラウファーネさんはおかみ様用の御料車、知っておられますよね)
(ええ…あの菊穴紋をつけるのつけないので揉めたあれですね…)
(いくら形式がキクイだからって、やおい穴を連想するような数字を振るか、まりりは…)
---------------------------------------------------------
5082E準急第二橋立號・3042E第二舞鶴號編成表
増結車+橋立號+舞鶴號
⬜︎⬛︎⬜︎+⬜︎⬜︎⬜︎+⬜︎⬜︎⬜︎
⬜︎=急行用精気動力電動車キハ111形
⬛︎=精気動力御料電動車キクイ801形
※舞鶴號は宮津駅で切り離し、由良経由で西舞鶴~綾部~京都
※※橋立號は福知山で大阪へ
※※※増結車は橋立號京都行扱いで福知山~綾部単独、綾部で舞鶴號後方に再度連結
---------------------------------------------------------
(ええ、今回は乗るのが私なので、菊の穴じゃない…菊の花の御紋は外して走るって聞きましたけど…)
(もし、変な御紋がついてるの目撃したら教えてくださいね…あと、貴賓待合室、できれば汚さないようにお願いします…)
ええ。
今から、汚す可能性があるのです。
時はおりしも、南蛮刻みの5時半。
私は聖院や痴女皇国で南蛮刻みの時間に慣れておりましたけど、和時計が普及しておった比丘尼国では、時刻の数え方が違うのですよね…。
ですので、皆さんも親しまれているであろう時計の読み方、南蛮刻みと言い習わす風潮ができております。
さて、貴賓待合室とやらを汚すかも知れない理由。
私らと一緒に、大江の山を降りてきた巫女が2人、おるからです。
一人は、まだ若い新人の巫女。
もう一人は…1人目よりは多少はとしを食っているものの、新人の巫女です。
で、この二人が私たちに随伴して大坂まで送ってくれることになっております。
しかし、新人ではこの先、大坂までの2刻半を保たせられるのか。
で、大巫女様からの言いつけですけどね。
(二人、まら持ちにしとけておばはんからも言われとるから、茨木、やったって)
おい。
それ、巫女の仕事やろがと私は思わず、言いかけました。
あ、この辺は京ことばに近い方言ですよ。
しかし、理由なく大巫女様には逆らえません。
それと、弥助にはある意味では衝撃的なことだったからです、その人選。
ええ、弥助の母親、結局は出家して巫女となる道を進んだようなのです…。
で、貴賓待合室とやらに入って、事情を聞いてみます。
と言っても、巫女の力に加えて痴女種能力も貰っている私にしてみれば、単なる鬼の時よりも読心は楽なもの。
あれから、やはり新しい亭主とは揉めてしまったようなのです。
で、亭主は所払い…というよりは、ここから少しの南の方となる、大江の村里の中心に近い小作長屋への転封が言い渡されたのです。
これには、小作長屋の他の者の証言があった上に、私どもは私どもで、巫女が調べれば嘘偽りを探れます。
で、弥助の母親は今後、どうするのか。
それは、おかみ様の許可と裁定が出ておりますので、間違いなく巫女としての人生を歩ませざるを得ないでしょう。
すでに、人魚の肉、食べてしまったようですし…。
(ちなみにこの人魚の肉の調達方法ですけど、基本は干物です。そして、ちょっと言えない危険な方法で人魚族の協力を得て調達しておりますけどね…今のご時世ですから、肉の代わりに丸薬にできないか、マリアさんに交渉中だったりするんですよ)
(ヒントは、人魚族も鬼族の類似で、強力な身体再生能力を持ってるんだよね…たださぁ、大江に一番近い人魚族の拠点の首領があのおっさんじゃん…)
(で、今は瀬戸のおやぶんのところか、九鬼のれんちゅうにたのんどるんや…)
ええ、どういう調達方法か、お察し下さい。
少なくとも、血は流れます。
そして、その代償にそこそこの金額のお金が流れている話でもあったりするんです…。
で、人魚の肉を頂戴しただけでは、実のところは、まらは生えては来ないのです。
(マリアさんにその辺をお聞きしたのですが、鬼の血の濃い薄いの問題と似たような理由だそうです。例えば、私や大嶽さんが女に化けたりいけめんに化ける時、痴女種女官にまらが生える時ほどすぱっと変われない問題がありますけど、それと同じなんですよ)
(で、鬼の血が濃いか、さもなくば鬼化…それも、プラウファーネさんや外道ちゃんのような鬼の頭目に近い血筋であれば近いほど、身体変化の術をはじめとする鬼の能力が強くなるんだよね)
これが、鬼族や他の人外について、後継ぎ作りを厳しく戒められておる理由…そして、弥助になるべく私の精やまらをいじらせていない理由でもあるのです…。
しかし、以前の天竺鬼事件以降、私たち鬼についての研究を進めることを余儀なくされた結果、皮肉にも鬼の力をうまく使いながら人どもとの共存の新しい形が模索されることになりました。
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/34/
そして、例えば私なら、付き添いこそ必要になるんですけど、こうして大江を遠く離れることだって、出来てしまうようになりました。
更には、ついついツノを仕舞い忘れて歩いていても、まらをしまい忘れた程度の注意で済んでおります。
いえ。
時と場合によっては、ちんぽをほりだして歩けとかいう痴女皇国の罰則も経験しましたから、見せても構わないとは思うんです。
(だめです!…プラウファーネさんがちんぽ見せて歩くと別の意味で危険ですっ)
(べべべべべべべるくんっなぜなんですか、私はあれがひそかなたのしみでっ)
(そういうのは淋の森に行った時にでもやってください…プラウファーネさんが色気を出すと女が誘惑されるんですよ?)
(でもぉ…たまには開放的になりたいじゃないですか…)
(否定はしません。ただ、おかみ様に見つかるとうるさいと思いますから、場所は選びましょう…)
ええそうです、痴女皇国の偽女種。
あれ、変態露出趣味をわざと強く持つようにされているそうなんですけどね。
原因、私です。
私に色目を使うてきた男に、握らせるのとか結構、快感なのですが。
(あがががががが…確かに茨木には悪趣味なところがあったんやった…)
(なまじ下手なおんなよりもいろけあるから、みせつけてよろこびよるねん…)
ええと、外道姉さん。
それとおかみ様。
ですから、そんな変態性癖、弥助の母親ともう一人の巫女の昇格の際に移してしまっても、私の責任にせんといて欲しいんですよ。
…それを言われたら、大江の村の連中に片端から私のちんちん咥えさせて変態にしますからね!
-----------------------------------------------
おかみ「いやもう、すでになってるとおもうで」
じんぐう「されとる、とっくにへんたいにされとる」
いばらき「ええええええ」
えりこ「確かに、うちや外道はんが大江におった時よりも更におおらかに…」
いばらき「そそそそそそそうですわ!悦吏子はんのいうとおりで、露出狂とか変態とかやなしに、大らかなんですよ大江のもんは!」
げどう(まめちしき。茨木は興奮すると京ことばが出ます)
いばらき(それが嫌味に聞こえるから普段はなるべく気を使っているんですよ…?)
えりこ(気配りのできる変態、それが茨木はん)
いばらき「ほめことばになってまへん!(泣)」
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる