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欧州女形演芸場ものがたり -l'Okama -・4
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ええと、実のところ、オスカーの出自であるジャルジェ家と、ランバル夫人の関係ですけどね。
旧・フランス王国の格式で言えば、オスカーの実家より、ランバル家の方が上は上なのです。
なんせ、ランバル家はブルボン王家の準正縁戚にして、当時の王戚では一番の財産家だったそうですので…。
(ただ、夫人がサヴォイア家から嫁いで1年後にランバル公が若くして20歳で死亡、ランバル夫人もランバル公から移された性病のせいで、一旦は不妊の状態だったのよねぇ…)
(しかも死因となった理由が女優との浮気とかで移された性病って…)
ええ、わたくしテレーズ、王家養育係主任女官からは当時のことを教わりませんでしたが、後に知ったランバル夫人の実情、それなりに気の毒な身の上だったのですよ。
ただ、現在の地位で言えば、オスカーの方がはるかに格上なのです…。
「しかし、オスカー団長も大変と言えば大変ですわね…」
「人づくりが終わるまでは相応にごったごたするとは思ってましたけどねぇ…」
で、ヴァンセンヌ娯楽館の館長室のソファに座って、オスカーからの感覚中継を受けておりましたわたくしたち。
実は、このヴァンセンヌ娯楽館とはパリ市街を挟んで反対の西側となるブローニュの森にも、娯楽館分館が存在します。
(連邦世界で申し上げますと、パヴィリオン・ドーフィンの辺り…凱旋門からフォッシュ通りをほぼ真西に進み、、森の入口手前に存在するロンポワンの先ですね)
で、このヴァンセンヌ娯楽館を取り仕切る人物、れんぽう世界のフランス共和国からお越しです。
具体的には、この娯楽館本館の館長をお務めなのが、ヴェロニク・ポワカール様。
で、ブローニュ分館長にはヴェロニク様の義姉だという、リヴィエラ様が就任なさっておいでです。
このお二人、先立っての革命未然阻止の際にパリに来られたフランス共和国大統領なるご身分のミシェル・ポワカール閣下のご令嬢であることは既に存じております…ええ、私たちブルボン王家の者とは、あの当時からの、そこそこのお付き合いなのですよ…。
で、ヴェロニク様のお役目は、リヴィエラ様のお目付けという他に、フランス共和国からの実質的な大使のお立場でお越しであることもお伺いしております。
では、我々は何をこのヴェロニク様と打ち合わせに来たのか。
それは、フラメンシアの協力を絶対に必要とする話になるのです…。
「ふむ。男性だけで編成されたバレエ団というものが連邦世界には存在します。つまり、むくつけき男性が華麗に踊ることで、衆目を集めたのですが…」
「フランシーフラウ・ヴェロニク。それ、痴女皇国世界で流行らせるにはいささかにまずい気も…」と、即座に難色を示したのはマルハレータ殿下。
「単なる男性で編成されただけやったらええんですけど、男色はまずいでっしゃろ…」
でまぁ、この「純粋な男性が女性の役柄で舞踊する」話については、フランス共和国を経由して公演映像などの資料を送ってもらえることになりました。
「男性のバレエダンサーで有名なのはポーランド人のニジンスキーですね。ただ、彼はロシア語環境で育ったのでロシア人の自覚を持って行動していたのがのちに悲劇を生むのですが…」
と、チラりとフラメンシアの方を見て申される、ヴェロニク様。
「実は私の方にも偽女種を見つくろって欲しいという要望が寄せられていたのですよ。で、モスクワのボリショイ歌劇局にも尋ねたのですが、やはり、舞踊に向いた美形の男ともなれば現地では引っ張りだこのようでして…」
で、ここで先ほど、ランバル夫人にあてがわれておった少年が偽女種に変わった件、思い起こして頂きたいのです。
そもそも偽女種というのは、女官種または完全体痴女種の能力限定版だというのは私も教わりました。
つまり、その身体を改変すること自体は楽なようなのです。
しかし、痴女宮の罪人たちの協力を得て実施された実験結果で、あまりよろしくない結果が出たとも。
それは、元々の体型が筋骨隆々であったり、あるいは美形の細身であった場合、女官化すると逆に女性要素が強まって小柄な体になりがちになる、という驚愕の結果でした。
(反社作戦の際に捕まえた連中がさ、それだったんだよ…あのAV会社経営してたのとか、まさに真逆の体になったりしてね…むろん、訂正はできるんだけどさ、いちいち身体補正をする手間が生じる上に、その時に結構な精気を食うんだよね…)
つまり、マリアリーゼ陛下のご説明ですと、女にしてしまうことはもちろん、見た目よろしい偽女種に変える際には、元が立派な体格であればあるほど、一旦はか弱く小柄な女の身になってしまうそうなのです。
ですので、男なら男で体型補正を入れた状態で、なるべくならば固定したいという思いが現地の関係者にはあるそうです。
(解決策はある。指導偽女種なら、その辺の制約がなくなるんだ…奉仕偽女種や懲罰偽女種ってのは、そもそも悪いことをした男を懲らしめるために作った経緯があってさ、わざと非力な女の見た目になるようにしたんだ…まぁ、今は農作業や連続おめこに従事させる必要もあるから、現場の判断で十人卒以上に引き上げたりしてるけどね…)
で、この件の何が問題なのか。
男が偽女種に変わる際に、いかにもというような女装男風味ではなく、見た目よろしい偽女種に変わることが内務局の計画の骨子だからなのです。
または、端から偽女種として男を演じるなどなど。
(まったく、雅美さんも日本の大衆演芸の女形から思いついたらしいんだけどね…無茶を言うよな…)
聞けば、れんぽう世界の日本。
美形の青年が女役を演じることで人気を博している流浪の芸人一座がいくつも存在するようなのです。
https://x.com/725578cc/status/1857313738707337626
そう、お分かりでしょう。
今回、フランス王国に対して芸能振興政策の実施を提案…という名の実施命令を出された私たちに突きつけられたのは、偽女種ばかりで編成された舞台芸人の一座結成と、その興行場所である小規模劇場の建設なのです。
これについては、既に河原偽女種の運用実績を多数持っているスペイン王国の芸術振興部門の長たる女が、私のすぐそばにおります。
私が文句を言いさえしなければ…そして偽女種を調達することさえできれば、ロントモン歌劇団の面子でパリに常駐している連中を動かして、迅速に公演まで持っていけると自信満々に言いよるのです。
では、なぜ、フラメンシアめ、偽女種を自国から調達しようとしないのかぁっ。
「うちの偽女種、河原族とか暗黒大陸出身の子が今は多数だっての、わかって言ってるわけ…?」
ええ、フラメンシアが怒っております。
つまりまぁ、これまたランバル夫人が嫌がりおった件と根っこは同じ、なのです。
自分たちと異なる見かけの者を拒んでおるわけです。
ぬう。
「人種差別問題は確かに、この時代だと根強いでしょうね…」
逆に、フランス共和国ではどうなんでしょうか、その辺。
王家を打倒して民衆の政治が始まったとは伺いましたが。
「有り体に申し上げますと、残っています」
で…でぇえええええっ。
進歩、しとらんやんけぇっ…お前ら、何のためにうちの王家潰して関係者一同をギロチンに送りよったんじゃあっ。
ええ、私は思わず叫びそうになりました。
しかし、ヴェロニク様のお話によれば、事態はもっと複雑だそうです。
「アフリカの旧・フランス海外領土出身の兵士で軍功著しい者は本国の市民権を得ることが出来たのです。もっともこれは、ドーバーを隔てた宿敵も、グルカ…ネパール人の勇敢な兵士に対して英国籍を与えることを行なっていましたが」
つまり、フランス国民となれる権利を、いくさで勇敢に戦わせるための餌にしたわけですね。
逆に言えば、フランス本国の民となれるのはそれだけ価値があったのでしょう。
「L'hôtel des Invalidesはこの世界にも存在するとお伺いしましたが」
「ええ、廃兵院はございます。もっとも、聖母教会としての整備が進んだ結果、入院者はあらかた退院することになってしまいましたが…」
実はこの廃兵院、現在の位置に移築されたエリゼ宮のほぼ背後、セーヌ川を隔てて南側に存在します。
当初は文字通りに軍役を経て入院する羽目になったものを収容して看護介護する施設だったのですが、痴女皇国の介入後にはかなり早くに手が入り、四肢のいずれかを欠損したり等々、ベッドから起き上がれない者や歩くがやっとの者たちを次々と治療して行く措置が取られました。
現在では、その病室を転用して看護や介護を必要とした者たちの社会復帰を目指したり、あるいは福祉の道を志した女たちを中心とした尼僧教育の場として使われております。
(あそこで教育された尼僧は、看護が必要な事故事件に遭遇する事が多い都市圏に優先配属されるのです…姉の時代は働かざる者食うべからずの痴女皇国でしたが、あたしの代では「働くか、学ぶか」のどちらかを選べた方にのみ、痴女皇国の庇護を受ける権利があるとしておるのです…)
ベラ子陛下のこのお話を聞くまでもなく、痴女皇国の方針としては人の無労を許さないそうです。
たとえ売春であっても、それは労働とみなすと。
更には、たとえ金にならぬ学業であっても、痴女皇国文教局が承認した何かであれば、その研究や実験に要する費用や資材類を調達してもらえる件と同様、学究の者について痴女皇国は意外に手厚い支援を与えるのを聞かされました。
(医学については痴女種能力を使えば、確かに医者という職業が絶滅しかねないだけの事が出来てしまいます。しかし、それでは生物学の一環として人体を研究する分野が廃れてしまいますから、こちらも資金や資材機材を提供してでも支援しているのです…)
ええ、両手両足を失くしたとしても、再生ができるのを知りました。
生まれつきの盲目や難聴など、神の不公平を感じる生まれの者でも、まともな体に戻してもらえるのです。
ただし、その代償は…痴女皇国に奉仕するか、労働などを対価として為されます。
そう…たとえ売春であっても、なのです。
例えば、うちの宮殿。
すなわち、ベルサイユ詰めの女官の現在の勤務、かつてのように朝から晩まで牛馬以上にこき使われる事がないようにしております。
早朝番: 3時~10時
午前番: 9時~16時
午後番:15時~21時
夜勤番:20時~翌4時<おちんぎん割増あり!
で、夜勤番にはおちんぎんの他にCoqも振る舞われる話はともかく。
(いや、そこが重要でしょ…)
(あー、あの夜会の見せ物みたいなあれでっか…)
ええ、フラメンシアとマルハレータ殿下、夜勤番の女官の実情を知っとるのです。
この女官たち、夜会が開催される際には招かれた男性の相手、希望されたら勤めることになっとるのです。
そして、宮殿の前庭ですけどね、ベルサイユがベルサイユに存在した時よりは小さくされておりますが、それでもそれなりの広さがあります。
で、午後番の連中に配給される偽女種とのおめこをやらかしてる光景がそこかしこに見られる前庭ですけどね、そのおめこを見て興奮した男性客と盛り上がるっちゅう寸法なわけですよ。
で、夜勤番の女官、ふれんちめいどとかいうよりは、はれんちめいどと聖院第二公用語で表現すべき服装なんですけどね、この夜勤番で夜会がある場合、純粋な給仕は専用の夜会給仕服を着用することになっております。
(すけすけドレスやミニスカートのパーサー、それもトリコロールカラーとは…)
(通常の女官より格上だというのを示すためだそうです…それと、給仕女官の中には一定数の遊撃騎兵隊員が入っておりますから…)
ええ、ヴェロニク様が呆れておることでお分かりの通り、色仕掛けを専門とする部隊の騎士が入り込んでおるのです。
この夜会の様相はともかくですね。
では、夜勤番と午後番以外の女官たちはどうしておるのか。
実のところはランバル夫人がまさに該当者なのですが、職務上あまりベルサイユから離れられない女官のために、ヴァンセンヌやブローニュから一定数の当番偽女種を送り込む制度が存在するのです。
ですが、この偽女種たちはそれなりにベテランの部類。
ですので、まだパリに来て間がなかったり、売春偽女種になりたての偽女種を味わいたい向きは、ブローニュの森やヴァンセンヌの森を目指すことになっておるのです…。
(れんたるのケッタマシンを借り出せなかった女官は走れとなってましたね…)
(あの制度、考えたの誰よ…)
それとですねぇ。
パリ市内のあちこちの聖母教会でも、尼僧全員に行き渡る偽女種が在籍しとらん教会があるのです。
特に、尼僧養成のための修道院。
で、なんでそうしているのか。
ちょいと、このヴァンセンヌ城改めヴァンセンヌ娯楽館から南側に広がる森の中、痴女種視覚で見てみましょう。
聖院暦105*年:
フランス王国パリ特別市ヴァンセンヌ王立森林公園略図
-------------------------------------------------------
←北東駅・サン=ドニ方向
------
ヴァンセンヌ城|国軍宿舎|/北東地区/|
⬛︎娯楽館|⬜︎兵学校|/兵学校生/|
------------//優先地域/|
|/動物園///////◯花公園////|
|/◯/森の西地区は女官優先//////|
|////////森の東地区は尼僧優先/|
------------------
↖︎←ベルシー・リヨン駅・宮殿街・ベルサイユ方向
-------------------------------------------------------
まず、兵学校に入校しておる男女。
特に男は、兵学校内での性交はなんと、基本的に禁じられております。
(ただ、営舎内でおめこできる時間を区切られていたりするし、そもそも駐屯地のすぐ横の森の北東地区って学校の外よね…)
(この辺はフラメンシアが持ち込んだマドリードの軍学校での状況資料を参考にしたのよね…)
つまり、北東地区は男女の軍学生のおめこ場所であるだけでなく、男子を目当てとする偽女種の狩り場なのです。
ヴェロニク様に見せて頂くまでもなく、偽女種たちによってりりしい少年士官候補や下士官候補のちんぽが咥えられ、あっという間に口に放たれておるのが夜の光景。
そして、その偽女種たちの行為を見て興奮しながら尻をまくり、兵士見習いにCoqを突っ込まれる女騎士見習いといった姿が課業外の日常だそうです。
しかし、今は練兵や授業中とあって、この北東地域も尼僧向けに開放されているそうですね…。
で、行政や司法を司るルーブル宮殿やティルリー宮殿に詰めている女官はともかく、わしらの住まいの女官舎房に寝泊まりしとる女官たち。
早朝番の連中が、このヴァンセンヌに来ておるのです。
で、森の中に立ってる少年たちのちんぽをまろび出させてたのを咥えておるか、あるいは特任女官であれば逆にちんぽを出して咥えさせるのです。
そう、ここの偽女種たち、経験や実績に応じて、偽女種固定の者がいたり…あるいは先ほどの偽女種のように、女官や尼僧から精気をもろうてからでないと偽女種に変われない者が入り混じっておるのです。
(偽女種固定は北東地区に集中配置することがあるんですよ…兵学校の学生の慰労だと、あくまでも溜まったものを抜いてもらうのが基本であって、女を欲するなら女の騎士候補学生に頼むか、さもなくばサン=ドニに行けというのが不文律ですから…)
(ただ、女学生については偽女種を求めるのは良しとなってますね…)
で、この軍学生や女官や尼僧。
都度、買春しとるわけではないのです。
フランス王国、つまりフランス支部が売春のおひねりを福利として持ってやってる状態なのです。
ですから、偽女種たちの性交、しゃくはちも含めて相手の射精もしくは絶頂1回でおいくらという風に精気収集手当の形で賃金として娯楽館が支給するのです。
(金額としては微々たるものですが、衣食住を娯楽館で持ってやっておりますからね…)
(金回りの良い尼僧や女官が、助平下着を贈ることも…)
その時、ヴェロニク様が小さな叫びを上げられたのです。
(今、北東地区と東地区の境のあたりの状況、監視映像で映しますね…)
ええ、ヴェロニク館長のぱそこんから出てきた、画面。
なんと、聖環の着替え機能で一旦は素っ裸にした少年に、己が履いていた下着を与えて履かせる尼僧がそこに映し出されていたのです。
(ふふふふふ…よく似合ってるわよ…さっきまであたしが履いてた女の下穿きを食い込ませてちんぽおったてる気分はどうなの…)
でぇええええええっ。
な、なんて事を強要しとるのですか、その尼僧めはぁっ。
しかしテュニカを短くして下半身を露出させた尼僧、新たな下着を瞬間行為で装着したようでして…その下着の色はなんと、赤。
しかも、くだんの尼僧たるや、股間の小さな赤い三角形の中央に開いた穴から、いきり立ったちんぽを少年の前に突き出すのです。
ええ、おずおずと嫌そうに咥える、少年。
しかし、先程と同様に、少年の体が偽女種に変わっていくではありませんか。
(ああっいいわっ、あなたのちんぽもびきびきよね…ふふふ、あたしに気をやらせてくれたら、お礼にこのおめこに突っ込ませてあげるからがんばってご奉仕するのよ…そう、このシモーヌさまのありがたいちんぽにね…)
旧・フランス王国の格式で言えば、オスカーの実家より、ランバル家の方が上は上なのです。
なんせ、ランバル家はブルボン王家の準正縁戚にして、当時の王戚では一番の財産家だったそうですので…。
(ただ、夫人がサヴォイア家から嫁いで1年後にランバル公が若くして20歳で死亡、ランバル夫人もランバル公から移された性病のせいで、一旦は不妊の状態だったのよねぇ…)
(しかも死因となった理由が女優との浮気とかで移された性病って…)
ええ、わたくしテレーズ、王家養育係主任女官からは当時のことを教わりませんでしたが、後に知ったランバル夫人の実情、それなりに気の毒な身の上だったのですよ。
ただ、現在の地位で言えば、オスカーの方がはるかに格上なのです…。
「しかし、オスカー団長も大変と言えば大変ですわね…」
「人づくりが終わるまでは相応にごったごたするとは思ってましたけどねぇ…」
で、ヴァンセンヌ娯楽館の館長室のソファに座って、オスカーからの感覚中継を受けておりましたわたくしたち。
実は、このヴァンセンヌ娯楽館とはパリ市街を挟んで反対の西側となるブローニュの森にも、娯楽館分館が存在します。
(連邦世界で申し上げますと、パヴィリオン・ドーフィンの辺り…凱旋門からフォッシュ通りをほぼ真西に進み、、森の入口手前に存在するロンポワンの先ですね)
で、このヴァンセンヌ娯楽館を取り仕切る人物、れんぽう世界のフランス共和国からお越しです。
具体的には、この娯楽館本館の館長をお務めなのが、ヴェロニク・ポワカール様。
で、ブローニュ分館長にはヴェロニク様の義姉だという、リヴィエラ様が就任なさっておいでです。
このお二人、先立っての革命未然阻止の際にパリに来られたフランス共和国大統領なるご身分のミシェル・ポワカール閣下のご令嬢であることは既に存じております…ええ、私たちブルボン王家の者とは、あの当時からの、そこそこのお付き合いなのですよ…。
で、ヴェロニク様のお役目は、リヴィエラ様のお目付けという他に、フランス共和国からの実質的な大使のお立場でお越しであることもお伺いしております。
では、我々は何をこのヴェロニク様と打ち合わせに来たのか。
それは、フラメンシアの協力を絶対に必要とする話になるのです…。
「ふむ。男性だけで編成されたバレエ団というものが連邦世界には存在します。つまり、むくつけき男性が華麗に踊ることで、衆目を集めたのですが…」
「フランシーフラウ・ヴェロニク。それ、痴女皇国世界で流行らせるにはいささかにまずい気も…」と、即座に難色を示したのはマルハレータ殿下。
「単なる男性で編成されただけやったらええんですけど、男色はまずいでっしゃろ…」
でまぁ、この「純粋な男性が女性の役柄で舞踊する」話については、フランス共和国を経由して公演映像などの資料を送ってもらえることになりました。
「男性のバレエダンサーで有名なのはポーランド人のニジンスキーですね。ただ、彼はロシア語環境で育ったのでロシア人の自覚を持って行動していたのがのちに悲劇を生むのですが…」
と、チラりとフラメンシアの方を見て申される、ヴェロニク様。
「実は私の方にも偽女種を見つくろって欲しいという要望が寄せられていたのですよ。で、モスクワのボリショイ歌劇局にも尋ねたのですが、やはり、舞踊に向いた美形の男ともなれば現地では引っ張りだこのようでして…」
で、ここで先ほど、ランバル夫人にあてがわれておった少年が偽女種に変わった件、思い起こして頂きたいのです。
そもそも偽女種というのは、女官種または完全体痴女種の能力限定版だというのは私も教わりました。
つまり、その身体を改変すること自体は楽なようなのです。
しかし、痴女宮の罪人たちの協力を得て実施された実験結果で、あまりよろしくない結果が出たとも。
それは、元々の体型が筋骨隆々であったり、あるいは美形の細身であった場合、女官化すると逆に女性要素が強まって小柄な体になりがちになる、という驚愕の結果でした。
(反社作戦の際に捕まえた連中がさ、それだったんだよ…あのAV会社経営してたのとか、まさに真逆の体になったりしてね…むろん、訂正はできるんだけどさ、いちいち身体補正をする手間が生じる上に、その時に結構な精気を食うんだよね…)
つまり、マリアリーゼ陛下のご説明ですと、女にしてしまうことはもちろん、見た目よろしい偽女種に変える際には、元が立派な体格であればあるほど、一旦はか弱く小柄な女の身になってしまうそうなのです。
ですので、男なら男で体型補正を入れた状態で、なるべくならば固定したいという思いが現地の関係者にはあるそうです。
(解決策はある。指導偽女種なら、その辺の制約がなくなるんだ…奉仕偽女種や懲罰偽女種ってのは、そもそも悪いことをした男を懲らしめるために作った経緯があってさ、わざと非力な女の見た目になるようにしたんだ…まぁ、今は農作業や連続おめこに従事させる必要もあるから、現場の判断で十人卒以上に引き上げたりしてるけどね…)
で、この件の何が問題なのか。
男が偽女種に変わる際に、いかにもというような女装男風味ではなく、見た目よろしい偽女種に変わることが内務局の計画の骨子だからなのです。
または、端から偽女種として男を演じるなどなど。
(まったく、雅美さんも日本の大衆演芸の女形から思いついたらしいんだけどね…無茶を言うよな…)
聞けば、れんぽう世界の日本。
美形の青年が女役を演じることで人気を博している流浪の芸人一座がいくつも存在するようなのです。
https://x.com/725578cc/status/1857313738707337626
そう、お分かりでしょう。
今回、フランス王国に対して芸能振興政策の実施を提案…という名の実施命令を出された私たちに突きつけられたのは、偽女種ばかりで編成された舞台芸人の一座結成と、その興行場所である小規模劇場の建設なのです。
これについては、既に河原偽女種の運用実績を多数持っているスペイン王国の芸術振興部門の長たる女が、私のすぐそばにおります。
私が文句を言いさえしなければ…そして偽女種を調達することさえできれば、ロントモン歌劇団の面子でパリに常駐している連中を動かして、迅速に公演まで持っていけると自信満々に言いよるのです。
では、なぜ、フラメンシアめ、偽女種を自国から調達しようとしないのかぁっ。
「うちの偽女種、河原族とか暗黒大陸出身の子が今は多数だっての、わかって言ってるわけ…?」
ええ、フラメンシアが怒っております。
つまりまぁ、これまたランバル夫人が嫌がりおった件と根っこは同じ、なのです。
自分たちと異なる見かけの者を拒んでおるわけです。
ぬう。
「人種差別問題は確かに、この時代だと根強いでしょうね…」
逆に、フランス共和国ではどうなんでしょうか、その辺。
王家を打倒して民衆の政治が始まったとは伺いましたが。
「有り体に申し上げますと、残っています」
で…でぇえええええっ。
進歩、しとらんやんけぇっ…お前ら、何のためにうちの王家潰して関係者一同をギロチンに送りよったんじゃあっ。
ええ、私は思わず叫びそうになりました。
しかし、ヴェロニク様のお話によれば、事態はもっと複雑だそうです。
「アフリカの旧・フランス海外領土出身の兵士で軍功著しい者は本国の市民権を得ることが出来たのです。もっともこれは、ドーバーを隔てた宿敵も、グルカ…ネパール人の勇敢な兵士に対して英国籍を与えることを行なっていましたが」
つまり、フランス国民となれる権利を、いくさで勇敢に戦わせるための餌にしたわけですね。
逆に言えば、フランス本国の民となれるのはそれだけ価値があったのでしょう。
「L'hôtel des Invalidesはこの世界にも存在するとお伺いしましたが」
「ええ、廃兵院はございます。もっとも、聖母教会としての整備が進んだ結果、入院者はあらかた退院することになってしまいましたが…」
実はこの廃兵院、現在の位置に移築されたエリゼ宮のほぼ背後、セーヌ川を隔てて南側に存在します。
当初は文字通りに軍役を経て入院する羽目になったものを収容して看護介護する施設だったのですが、痴女皇国の介入後にはかなり早くに手が入り、四肢のいずれかを欠損したり等々、ベッドから起き上がれない者や歩くがやっとの者たちを次々と治療して行く措置が取られました。
現在では、その病室を転用して看護や介護を必要とした者たちの社会復帰を目指したり、あるいは福祉の道を志した女たちを中心とした尼僧教育の場として使われております。
(あそこで教育された尼僧は、看護が必要な事故事件に遭遇する事が多い都市圏に優先配属されるのです…姉の時代は働かざる者食うべからずの痴女皇国でしたが、あたしの代では「働くか、学ぶか」のどちらかを選べた方にのみ、痴女皇国の庇護を受ける権利があるとしておるのです…)
ベラ子陛下のこのお話を聞くまでもなく、痴女皇国の方針としては人の無労を許さないそうです。
たとえ売春であっても、それは労働とみなすと。
更には、たとえ金にならぬ学業であっても、痴女皇国文教局が承認した何かであれば、その研究や実験に要する費用や資材類を調達してもらえる件と同様、学究の者について痴女皇国は意外に手厚い支援を与えるのを聞かされました。
(医学については痴女種能力を使えば、確かに医者という職業が絶滅しかねないだけの事が出来てしまいます。しかし、それでは生物学の一環として人体を研究する分野が廃れてしまいますから、こちらも資金や資材機材を提供してでも支援しているのです…)
ええ、両手両足を失くしたとしても、再生ができるのを知りました。
生まれつきの盲目や難聴など、神の不公平を感じる生まれの者でも、まともな体に戻してもらえるのです。
ただし、その代償は…痴女皇国に奉仕するか、労働などを対価として為されます。
そう…たとえ売春であっても、なのです。
例えば、うちの宮殿。
すなわち、ベルサイユ詰めの女官の現在の勤務、かつてのように朝から晩まで牛馬以上にこき使われる事がないようにしております。
早朝番: 3時~10時
午前番: 9時~16時
午後番:15時~21時
夜勤番:20時~翌4時<おちんぎん割増あり!
で、夜勤番にはおちんぎんの他にCoqも振る舞われる話はともかく。
(いや、そこが重要でしょ…)
(あー、あの夜会の見せ物みたいなあれでっか…)
ええ、フラメンシアとマルハレータ殿下、夜勤番の女官の実情を知っとるのです。
この女官たち、夜会が開催される際には招かれた男性の相手、希望されたら勤めることになっとるのです。
そして、宮殿の前庭ですけどね、ベルサイユがベルサイユに存在した時よりは小さくされておりますが、それでもそれなりの広さがあります。
で、午後番の連中に配給される偽女種とのおめこをやらかしてる光景がそこかしこに見られる前庭ですけどね、そのおめこを見て興奮した男性客と盛り上がるっちゅう寸法なわけですよ。
で、夜勤番の女官、ふれんちめいどとかいうよりは、はれんちめいどと聖院第二公用語で表現すべき服装なんですけどね、この夜勤番で夜会がある場合、純粋な給仕は専用の夜会給仕服を着用することになっております。
(すけすけドレスやミニスカートのパーサー、それもトリコロールカラーとは…)
(通常の女官より格上だというのを示すためだそうです…それと、給仕女官の中には一定数の遊撃騎兵隊員が入っておりますから…)
ええ、ヴェロニク様が呆れておることでお分かりの通り、色仕掛けを専門とする部隊の騎士が入り込んでおるのです。
この夜会の様相はともかくですね。
では、夜勤番と午後番以外の女官たちはどうしておるのか。
実のところはランバル夫人がまさに該当者なのですが、職務上あまりベルサイユから離れられない女官のために、ヴァンセンヌやブローニュから一定数の当番偽女種を送り込む制度が存在するのです。
ですが、この偽女種たちはそれなりにベテランの部類。
ですので、まだパリに来て間がなかったり、売春偽女種になりたての偽女種を味わいたい向きは、ブローニュの森やヴァンセンヌの森を目指すことになっておるのです…。
(れんたるのケッタマシンを借り出せなかった女官は走れとなってましたね…)
(あの制度、考えたの誰よ…)
それとですねぇ。
パリ市内のあちこちの聖母教会でも、尼僧全員に行き渡る偽女種が在籍しとらん教会があるのです。
特に、尼僧養成のための修道院。
で、なんでそうしているのか。
ちょいと、このヴァンセンヌ城改めヴァンセンヌ娯楽館から南側に広がる森の中、痴女種視覚で見てみましょう。
聖院暦105*年:
フランス王国パリ特別市ヴァンセンヌ王立森林公園略図
-------------------------------------------------------
←北東駅・サン=ドニ方向
------
ヴァンセンヌ城|国軍宿舎|/北東地区/|
⬛︎娯楽館|⬜︎兵学校|/兵学校生/|
------------//優先地域/|
|/動物園///////◯花公園////|
|/◯/森の西地区は女官優先//////|
|////////森の東地区は尼僧優先/|
------------------
↖︎←ベルシー・リヨン駅・宮殿街・ベルサイユ方向
-------------------------------------------------------
まず、兵学校に入校しておる男女。
特に男は、兵学校内での性交はなんと、基本的に禁じられております。
(ただ、営舎内でおめこできる時間を区切られていたりするし、そもそも駐屯地のすぐ横の森の北東地区って学校の外よね…)
(この辺はフラメンシアが持ち込んだマドリードの軍学校での状況資料を参考にしたのよね…)
つまり、北東地区は男女の軍学生のおめこ場所であるだけでなく、男子を目当てとする偽女種の狩り場なのです。
ヴェロニク様に見せて頂くまでもなく、偽女種たちによってりりしい少年士官候補や下士官候補のちんぽが咥えられ、あっという間に口に放たれておるのが夜の光景。
そして、その偽女種たちの行為を見て興奮しながら尻をまくり、兵士見習いにCoqを突っ込まれる女騎士見習いといった姿が課業外の日常だそうです。
しかし、今は練兵や授業中とあって、この北東地域も尼僧向けに開放されているそうですね…。
で、行政や司法を司るルーブル宮殿やティルリー宮殿に詰めている女官はともかく、わしらの住まいの女官舎房に寝泊まりしとる女官たち。
早朝番の連中が、このヴァンセンヌに来ておるのです。
で、森の中に立ってる少年たちのちんぽをまろび出させてたのを咥えておるか、あるいは特任女官であれば逆にちんぽを出して咥えさせるのです。
そう、ここの偽女種たち、経験や実績に応じて、偽女種固定の者がいたり…あるいは先ほどの偽女種のように、女官や尼僧から精気をもろうてからでないと偽女種に変われない者が入り混じっておるのです。
(偽女種固定は北東地区に集中配置することがあるんですよ…兵学校の学生の慰労だと、あくまでも溜まったものを抜いてもらうのが基本であって、女を欲するなら女の騎士候補学生に頼むか、さもなくばサン=ドニに行けというのが不文律ですから…)
(ただ、女学生については偽女種を求めるのは良しとなってますね…)
で、この軍学生や女官や尼僧。
都度、買春しとるわけではないのです。
フランス王国、つまりフランス支部が売春のおひねりを福利として持ってやってる状態なのです。
ですから、偽女種たちの性交、しゃくはちも含めて相手の射精もしくは絶頂1回でおいくらという風に精気収集手当の形で賃金として娯楽館が支給するのです。
(金額としては微々たるものですが、衣食住を娯楽館で持ってやっておりますからね…)
(金回りの良い尼僧や女官が、助平下着を贈ることも…)
その時、ヴェロニク様が小さな叫びを上げられたのです。
(今、北東地区と東地区の境のあたりの状況、監視映像で映しますね…)
ええ、ヴェロニク館長のぱそこんから出てきた、画面。
なんと、聖環の着替え機能で一旦は素っ裸にした少年に、己が履いていた下着を与えて履かせる尼僧がそこに映し出されていたのです。
(ふふふふふ…よく似合ってるわよ…さっきまであたしが履いてた女の下穿きを食い込ませてちんぽおったてる気分はどうなの…)
でぇええええええっ。
な、なんて事を強要しとるのですか、その尼僧めはぁっ。
しかしテュニカを短くして下半身を露出させた尼僧、新たな下着を瞬間行為で装着したようでして…その下着の色はなんと、赤。
しかも、くだんの尼僧たるや、股間の小さな赤い三角形の中央に開いた穴から、いきり立ったちんぽを少年の前に突き出すのです。
ええ、おずおずと嫌そうに咥える、少年。
しかし、先程と同様に、少年の体が偽女種に変わっていくではありませんか。
(ああっいいわっ、あなたのちんぽもびきびきよね…ふふふ、あたしに気をやらせてくれたら、お礼にこのおめこに突っ込ませてあげるからがんばってご奉仕するのよ…そう、このシモーヌさまのありがたいちんぽにね…)
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