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番外編・プレアリアチアナーチャッカンプチアと書いて柬埔寨
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Halo semuanya.(皆様ごきげんよう)
さて、私が皆様にお会いしますのは、かなりお久しぶりになりますか。
南洋慈母寺の中僧正を務めております、カーティカと申します。
Kartica. カーティカ Thousand Suction (Limited million) . 千人卒 (限定百万卒) Slut Visual. 痴女外観 Orange rosy kinghts. Mother budda denomination, Imperial of Temptress. 橙騎士団 Imam kepala candi Borobudur. 南洋慈母寺中僧正 Cambodia Angkor temple chief nun. Imperial of Temptress. 対人地雷国アンコール王朝派遣・アンコール寺院住職
で、私は実のところ、南洋は南洋でもジャワの出ではなく、マドゥラ島出身。
つまり、このお話では南洋島とも言われるジャワ島のすぐ東側の小さめな島の出身です。
そして従来は、マドゥラの県都パメカサンに設けられた慈母寺分院の住職の地位を授かっておりました。
何せ、マドゥラ島自体が比丘尼国の四国という島に匹敵する大きさだそうでして、マドゥラ族の南洋王国に対する影響力の大きさからも、それなりの規模の寺院…尼僧職だけで常時100名以上の配置を頂けておりました…を預かっていた立場です。
(この大きさはマドゥラ名物の競牛競技、マドゥラ競牛協会を主催して仕切ってたせいもあるとお教えするのやで…)
しかし、この注釈をよこしてきた人物…南洋王国の女王を一時期は務められており、現在も王国王女かつ、痴女皇国南洋行政局の顧問の位にあるマルハレータ殿下の推薦によって、私はマドゥラ島のみならず、南洋王国を一時的に離れることになったのです。
では、どこへ行かされたのか。
このお話では対人地雷国とか申す物騒な名前のカンプチアなるお国…元々はアンコール王国を名乗っておられたそうですが、少し前の鬼作戦のごったごたに巻き込まれて隣接する南阮朝編笠民兵国だの、竪琴真紀子国だの珍芥子国だの泰拳仏象国だのと領土の削り合いとなった挙句、痴女皇国並びに八百比丘尼国の介入によってようやっと沈静化した歴史があるそうで。
https://x.com/725578cc/status/1772089796967489884?s=20
(その時に仏象国に渡っていた比丘尼国の浪人者で、比丘尼国とうちの支援で仏象軍を率いて国土防衛の軍功を上げ将軍や大臣に任じられたのが、痴女皇国世界の山田長政ということになってるから…)
でまぁ、元々の対人地雷国はそんなに他国に対して好戦的でもないお国柄だったようです。
しかし、私も若干は知っておりますが編笠民兵国。
ここは揉めるのが好きな部類です。
特に今がそうなのですが、北側の河内に都を構えて中原龍皇国に朝貢している北阮朝と、南の外れの砲珍民を都にして北阮朝の民兵国皇帝一派から独立を図っている南阮朝で別れています。
(なんでこの時代にベトナム戦争まがいをやるかな…)
(いやーマリアちゃん、あそこ統一ベトナム帝国作るまでずっと分裂してたから、むしろ分裂の方が長いはずよ…)
で、そんな困った編笠民兵国ですが、鬼作戦の際に揉めて対人地雷国に逃亡してきた一家がおったとお考え下さい。
そこの娘さんが…現在は黒薔薇騎士団に所属しているオーキディアーネ…蘭という意味があるそうですね…の出家名をお持ちの、阮香蘭という方です。
そして、そのご一家は珍芥子国との人脈があった阮家の一派でした。
で、阿片や疲労淫の原料となった珍芥子の貿易について、珍芥子国と民兵国の商人の仲介を始めたのです。
https://x.com/725578cc/status/1772091306090938674?s=20
しかし、民兵国側は珍芥子を南洋王国(つまり、痴女皇国)が高価で買うと知って、この貿易に必要なものを実力で奪取しようとしたのです…。
そう、メコン川の水運権と、利水権。
しかし、要求された地雷国ではそんな要求、とうてい呑めるわけがありません。
これ、ちょっとお考えになってください。
川の権利をよこせっていう話、その川沿いの領土もよこせという要求になりませんか、実質的に。
で、民兵国や珍芥子国もそうですけど、地雷国はかつて鬼汗国の侵略を受けて臣従した歴史があります。
その際に、手投げ爆弾や噴進爆弾といった火薬武器が伝わりました。
そして悪いことに、珍芥子の利権やメコン川の水利権を巡って争った際、雲南を経由してはるかシルクロードの彼方の椅子椅子国から製法が伝わっていた火薬を使った鬼汗国由来の兵器を自分たちで製造して戦っていた経験があったのです、地雷国と珍芥子国。
で、民兵国の侵略から国を防ぐ際に、地雷国が地雷国だと言われる所以のものが大量に使われました。
ええ…硝石と石や金属を組み合わせた「雷管」なるものを取り付けた手投げ爆弾を地面に埋め、民兵国の侵略を妨害しようとしたのです…。
で、メコン川はわしのもんやと攻めて来た民兵国の軍勢ですが、堤防の道に埋められた爆弾に気付かずに先陣を吹っ飛ばされ狼狽えたところに、更に噴進弾を撃ち込まれてぼっこぼこにされたというお話が…。
(マリアちゃん…火薬の製法とか材料って制限してたんじゃ…)
(雅美さん…硫黄と硝石と炭がありゃ黒色火薬は作れるじゃん…それに、火打石どころか燐鉱石を使って雷管作るなんて、あたしも流石に盲点だったよ…)
(考えてみれば珍芥子国って農業支援しないと珍芥子しかまともに稼げる作物が取れない乾燥系だもんね…硝石もあるわよね…)
でまぁ、問題は。
マリアリーゼ陛下、田中内務局長、恐れながらついでに解説願います。
(中原龍皇国から輸入された陶器製造技術や、木工技術が全力で使われていましたありがとうございます)
(木の雷体に火薬を詰め込んで、そして起爆装置を陶器製にすることで大量生産してたのよ…)
(なんせあの辺、ちょっと歩けばすぐジャングルだから、乾かす場所さえあれば陶器を焼く燃料はもちろん、木の器を作れそうな太さの幹の木なんて簡単に手に入るもんな…)
(なまじ緑豊かな土地ってのが災いしたわよね…)
(陶器の雷体のやつもあったぞ…誰だよ手回しドリルとか旋盤やらボール盤みたいな工具考えたの…)
(木製のお茶碗を作る要領でガリゴリガリって木を削ってんのよね…で、おがくずはおがくずで、乾かして気化爆弾みたいにして使うとかさ…誰よ現代兵器の基礎知識みたいなもんをあそこに教えたの!)
で、マリアリーゼ陛下と田中雅美・内務局長のお話を要約させて頂きますと。
(要するにこの時代には、本当なら絶対にあってはならないはずの兵器が地雷国で開発されて、一部は対人地雷よろしくメコン川流域や民兵国の国境に埋められました)
(しかも木製や陶器とか土器の雷体じゃん…金属探知機が使えないんだよ…)
という訳で、火薬を大量に使って戦争していたという話が伝わり、マリアリーゼ陛下が止むを得ず介入を決定したのです。
で、珍芥子利権については痴女皇国がものすごく強く干渉して珍芥子国を事実上の属国にしている関係で、その政体に干渉しなくてはなりませんでした。
そこで考えられたのが、王宮都アンコール・トムを再整備して、宗教都市にしてしまうこと。
その際にアンコール・ワットを移設した上で複製…いえ、単純に同じものをもう1つ並べただけではありません。
アンコール・ワットの尖塔の形状はもちろん、刻まれたヒンズーの神々の神像や神話系譜、そして仏教寺院化してから追加された仏像のことごとくがですね。
チンコール・ワットにはチンポ。
マンコール・ワットにはオメコ。
どちらかの性器を主体とした助平彫刻や慈母観音像に置き換えられてしまったのです。
ええ、尖塔の形も、チンコール・ワットはちんぽ型。
…マンコール・ワットは女性器を表面にあしらったものとされてしまったんですよ!
ええとその、私も南洋慈母寺の総本山のボロブドゥールに加えられた変更の数々を知っております。
あそこも壁画彫刻の一切合切がチンポやオメコに変わり、尖塔も勃起したちんぽを基にしたのが丸わかりな形状に変更されておりますよ。
しかし…しかし…いえ、いいのです。
これを今から変えろと言っても、無理な話だとは承知しておりますから。
で。
対人地雷国と珍芥子国の珍芥子貿易利権戦争の話に戻します。
対人地雷国では、対人地雷とやらを大量生産して埋めに埋めたのですが、その資金をどうしておったか。
コンポン・ソムという小さな町が、地雷国の西の海岸沿いにあります。
(連邦世界だと、シアヌークビルっていう港湾都市に該当します…)
ここから米を積み出したり、あるいは海から直接地雷国への貿易品を運ぶ港、かつての聖院時代に作られました。
そして川沿いの商都プノンペンとの間に街道が整備され、民兵国を経由せずとも荷のやり取りが出来たのです。
そう…ここを通して珍芥子をやり取りすることで、密かに資金を得ておった模様。
で、地雷国では精強…というか血の気の多い民兵国の民兵の編笠を次々と吹き飛ばし、宙に舞わせることに成功はしました。
そして戦争を察した痴女皇国の介入によって、民兵国と地雷国は強制的に停戦を余儀なくされたばかりか、双方ともに慈母寺の国内建設を承認せざるを得なくなったのです。
しかし、戦争の爪痕は深く、問題の対人地雷とかいう爆弾は戦後も残ったまま。
(ただ、今はほぼ確実に地雷は撤去されているよ…)
(まぁ、どのみち地雷国の国民を感化しないといけなかったものね…)
ええとですね。
私はこのごったごたに前後して、その、地雷国に行って向こうの慈母寺の総元締めをやれと言われたのです。
(新規に慈母寺を作るのやなしに、既存の寺を移動させて同じようなもんをもう一つ作ると。で、姦官のための学校寺と、尼僧のための尼寺に分けるらしい。そしてカーティカ、あんたは王宮でもあるアンコール・トムの中央部に宮廷寺院があるから、そこを行政寺院に改装した上で執務をとってもらうことになるな)
などと吹き込まれます。
そして、王宮寺院ということは、必然的に地雷国王の生活を管理することになるでしょう。
いえ、実際に今も管理しています。
で、肝心の地雷。
アルト閣下とダリア様、そしてペルセ様に率いられた黒薔薇騎士団員数名と、手すきの本宮騎士が入れ替わり立ち替わり…そして南洋王国からもディードリアーネ様が率いる橙騎士団員を応援に出して、除去作業がなされました。
一週間かからずに、全ての地雷は強制爆破されてしまいました、ええ。
何せ地面の中までその気になれば見通せるのは、私自身がそれなりの位階の痴女種ですからわかります。
そして人間の数倍から数百倍の速さで動ける騎士です。
単純に、見つけては踏んづけて潰す作戦ですが、その実施速度は文字通り、桁違い。
(連邦世界の対人地雷より、ちょっとだけ反応が鈍いんだよな)
(構造を見せてもらいましたけど、燐…マッチに使っとるあれで、ごく短い導火線に着火する仕掛けやったようで)
(まぁ、くろばら騎士はもちろんですけど、ふつうの騎士でも警務をけいけんすればふつうにふんづけてすぐとんでにげられますよ)
(あ、普通の人は大変危険やから絶対真似せんといてくださいね)
(しないとおもいますよダリア…)
で。
きゃほきゃほと踏んづけて遊んだり、あと、わざと人に踏ませてたりする人がいたのは黙っておきましょうか。
(あとねぇ…この対人地雷除去の話をしたら連邦世界のカンボジアでもやってくれないかと頼まれたりしたんだよね…)
(処理費用がもらえるなら請け負うべきよマリアちゃん…)
(たださぁ、雅美さん…うちの面子で一番手が空いてるの、誰になるよ…淫化から兵隊魔族を借りてわざと踏ませる手もあるけど、現地を魔毒で汚染するからさ…そうなると…)
(マリアちゃん、皆まで言わない方がいいわよ…)
(このよめはあたくしにかつやくさせないつもりですね…)
ええ。
何となく、連邦世界へのアルト様の派遣を嫌がっておられる理由、お察ししました。
この地雷国でも、勢い余って堤防を破壊しかけてあわや大洪水とか、農作業しとる百姓の横でぼかんぼかんと爆発させて遊んでたりとか、結構色々あったのです。
ですからですね、せっかく平和になった地雷国ですから、できれば今後は騎士の方の来訪がないようにして頂ければ…ええ、私ら南洋慈母宗の尼僧も一応は騎士研修を受けておりますし、一朝事あれば橙騎士団の尼僧兵として行動できますから!
-------------------------------------
かーてぃか「で、この話、実は闇堕ちマリアの方のお話と少し、繋がっております」
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/284/
こうらん「この時に地雷国に逃げていた私の一家、地雷国か民兵国か、どっちにつくねんという話になりまして…」
あると「で、ほんらんちゃんは痴女皇国あずかりとなったのです」
だりあ「で、ですね…実はホンランさんのご実家、そういう火薬の専門家みたいな感じで民兵国の王族一門では知られておったんですよね…」
かーてぃか「つまりですね…」
あると「その、たいじん地雷とかばくだんとかいうもの、ほんらんちゃんのおうちの人が図面をかいたりつくりかたをきめたのです」
だりあ「爆弾の専門家やったみたいでして…」
あると「で、これいじょうぶっそうなものをたいりょう生さんされてもこまりますので、ほんらんちゃんはあわれ、痴女皇国のひとじちに」
こうらん「ううううううう」
だりあ「まぁまぁ。しかし、そういう戦闘民族を率いておられたような王家の方やし、何より泰拳仏象国の連中と肩を並べるくらい血の気が多くて手も早い」
こうらん「ダリア統括、それ、褒め言葉になってません…(泣)」
あると「そんなわけで、ひとでぶそくだったくろばらに入ってもらったいきさつがあるそうです。そして…」
かーてぃか「闇堕ちマリアの方では今、正にアンコール・トムを訪れておられる方々の話に繋がるのです…」
こうらん「私もその視察団に加わってるんですよ、案内役で…」
さて、私が皆様にお会いしますのは、かなりお久しぶりになりますか。
南洋慈母寺の中僧正を務めております、カーティカと申します。
Kartica. カーティカ Thousand Suction (Limited million) . 千人卒 (限定百万卒) Slut Visual. 痴女外観 Orange rosy kinghts. Mother budda denomination, Imperial of Temptress. 橙騎士団 Imam kepala candi Borobudur. 南洋慈母寺中僧正 Cambodia Angkor temple chief nun. Imperial of Temptress. 対人地雷国アンコール王朝派遣・アンコール寺院住職
で、私は実のところ、南洋は南洋でもジャワの出ではなく、マドゥラ島出身。
つまり、このお話では南洋島とも言われるジャワ島のすぐ東側の小さめな島の出身です。
そして従来は、マドゥラの県都パメカサンに設けられた慈母寺分院の住職の地位を授かっておりました。
何せ、マドゥラ島自体が比丘尼国の四国という島に匹敵する大きさだそうでして、マドゥラ族の南洋王国に対する影響力の大きさからも、それなりの規模の寺院…尼僧職だけで常時100名以上の配置を頂けておりました…を預かっていた立場です。
(この大きさはマドゥラ名物の競牛競技、マドゥラ競牛協会を主催して仕切ってたせいもあるとお教えするのやで…)
しかし、この注釈をよこしてきた人物…南洋王国の女王を一時期は務められており、現在も王国王女かつ、痴女皇国南洋行政局の顧問の位にあるマルハレータ殿下の推薦によって、私はマドゥラ島のみならず、南洋王国を一時的に離れることになったのです。
では、どこへ行かされたのか。
このお話では対人地雷国とか申す物騒な名前のカンプチアなるお国…元々はアンコール王国を名乗っておられたそうですが、少し前の鬼作戦のごったごたに巻き込まれて隣接する南阮朝編笠民兵国だの、竪琴真紀子国だの珍芥子国だの泰拳仏象国だのと領土の削り合いとなった挙句、痴女皇国並びに八百比丘尼国の介入によってようやっと沈静化した歴史があるそうで。
https://x.com/725578cc/status/1772089796967489884?s=20
(その時に仏象国に渡っていた比丘尼国の浪人者で、比丘尼国とうちの支援で仏象軍を率いて国土防衛の軍功を上げ将軍や大臣に任じられたのが、痴女皇国世界の山田長政ということになってるから…)
でまぁ、元々の対人地雷国はそんなに他国に対して好戦的でもないお国柄だったようです。
しかし、私も若干は知っておりますが編笠民兵国。
ここは揉めるのが好きな部類です。
特に今がそうなのですが、北側の河内に都を構えて中原龍皇国に朝貢している北阮朝と、南の外れの砲珍民を都にして北阮朝の民兵国皇帝一派から独立を図っている南阮朝で別れています。
(なんでこの時代にベトナム戦争まがいをやるかな…)
(いやーマリアちゃん、あそこ統一ベトナム帝国作るまでずっと分裂してたから、むしろ分裂の方が長いはずよ…)
で、そんな困った編笠民兵国ですが、鬼作戦の際に揉めて対人地雷国に逃亡してきた一家がおったとお考え下さい。
そこの娘さんが…現在は黒薔薇騎士団に所属しているオーキディアーネ…蘭という意味があるそうですね…の出家名をお持ちの、阮香蘭という方です。
そして、そのご一家は珍芥子国との人脈があった阮家の一派でした。
で、阿片や疲労淫の原料となった珍芥子の貿易について、珍芥子国と民兵国の商人の仲介を始めたのです。
https://x.com/725578cc/status/1772091306090938674?s=20
しかし、民兵国側は珍芥子を南洋王国(つまり、痴女皇国)が高価で買うと知って、この貿易に必要なものを実力で奪取しようとしたのです…。
そう、メコン川の水運権と、利水権。
しかし、要求された地雷国ではそんな要求、とうてい呑めるわけがありません。
これ、ちょっとお考えになってください。
川の権利をよこせっていう話、その川沿いの領土もよこせという要求になりませんか、実質的に。
で、民兵国や珍芥子国もそうですけど、地雷国はかつて鬼汗国の侵略を受けて臣従した歴史があります。
その際に、手投げ爆弾や噴進爆弾といった火薬武器が伝わりました。
そして悪いことに、珍芥子の利権やメコン川の水利権を巡って争った際、雲南を経由してはるかシルクロードの彼方の椅子椅子国から製法が伝わっていた火薬を使った鬼汗国由来の兵器を自分たちで製造して戦っていた経験があったのです、地雷国と珍芥子国。
で、民兵国の侵略から国を防ぐ際に、地雷国が地雷国だと言われる所以のものが大量に使われました。
ええ…硝石と石や金属を組み合わせた「雷管」なるものを取り付けた手投げ爆弾を地面に埋め、民兵国の侵略を妨害しようとしたのです…。
で、メコン川はわしのもんやと攻めて来た民兵国の軍勢ですが、堤防の道に埋められた爆弾に気付かずに先陣を吹っ飛ばされ狼狽えたところに、更に噴進弾を撃ち込まれてぼっこぼこにされたというお話が…。
(マリアちゃん…火薬の製法とか材料って制限してたんじゃ…)
(雅美さん…硫黄と硝石と炭がありゃ黒色火薬は作れるじゃん…それに、火打石どころか燐鉱石を使って雷管作るなんて、あたしも流石に盲点だったよ…)
(考えてみれば珍芥子国って農業支援しないと珍芥子しかまともに稼げる作物が取れない乾燥系だもんね…硝石もあるわよね…)
でまぁ、問題は。
マリアリーゼ陛下、田中内務局長、恐れながらついでに解説願います。
(中原龍皇国から輸入された陶器製造技術や、木工技術が全力で使われていましたありがとうございます)
(木の雷体に火薬を詰め込んで、そして起爆装置を陶器製にすることで大量生産してたのよ…)
(なんせあの辺、ちょっと歩けばすぐジャングルだから、乾かす場所さえあれば陶器を焼く燃料はもちろん、木の器を作れそうな太さの幹の木なんて簡単に手に入るもんな…)
(なまじ緑豊かな土地ってのが災いしたわよね…)
(陶器の雷体のやつもあったぞ…誰だよ手回しドリルとか旋盤やらボール盤みたいな工具考えたの…)
(木製のお茶碗を作る要領でガリゴリガリって木を削ってんのよね…で、おがくずはおがくずで、乾かして気化爆弾みたいにして使うとかさ…誰よ現代兵器の基礎知識みたいなもんをあそこに教えたの!)
で、マリアリーゼ陛下と田中雅美・内務局長のお話を要約させて頂きますと。
(要するにこの時代には、本当なら絶対にあってはならないはずの兵器が地雷国で開発されて、一部は対人地雷よろしくメコン川流域や民兵国の国境に埋められました)
(しかも木製や陶器とか土器の雷体じゃん…金属探知機が使えないんだよ…)
という訳で、火薬を大量に使って戦争していたという話が伝わり、マリアリーゼ陛下が止むを得ず介入を決定したのです。
で、珍芥子利権については痴女皇国がものすごく強く干渉して珍芥子国を事実上の属国にしている関係で、その政体に干渉しなくてはなりませんでした。
そこで考えられたのが、王宮都アンコール・トムを再整備して、宗教都市にしてしまうこと。
その際にアンコール・ワットを移設した上で複製…いえ、単純に同じものをもう1つ並べただけではありません。
アンコール・ワットの尖塔の形状はもちろん、刻まれたヒンズーの神々の神像や神話系譜、そして仏教寺院化してから追加された仏像のことごとくがですね。
チンコール・ワットにはチンポ。
マンコール・ワットにはオメコ。
どちらかの性器を主体とした助平彫刻や慈母観音像に置き換えられてしまったのです。
ええ、尖塔の形も、チンコール・ワットはちんぽ型。
…マンコール・ワットは女性器を表面にあしらったものとされてしまったんですよ!
ええとその、私も南洋慈母寺の総本山のボロブドゥールに加えられた変更の数々を知っております。
あそこも壁画彫刻の一切合切がチンポやオメコに変わり、尖塔も勃起したちんぽを基にしたのが丸わかりな形状に変更されておりますよ。
しかし…しかし…いえ、いいのです。
これを今から変えろと言っても、無理な話だとは承知しておりますから。
で。
対人地雷国と珍芥子国の珍芥子貿易利権戦争の話に戻します。
対人地雷国では、対人地雷とやらを大量生産して埋めに埋めたのですが、その資金をどうしておったか。
コンポン・ソムという小さな町が、地雷国の西の海岸沿いにあります。
(連邦世界だと、シアヌークビルっていう港湾都市に該当します…)
ここから米を積み出したり、あるいは海から直接地雷国への貿易品を運ぶ港、かつての聖院時代に作られました。
そして川沿いの商都プノンペンとの間に街道が整備され、民兵国を経由せずとも荷のやり取りが出来たのです。
そう…ここを通して珍芥子をやり取りすることで、密かに資金を得ておった模様。
で、地雷国では精強…というか血の気の多い民兵国の民兵の編笠を次々と吹き飛ばし、宙に舞わせることに成功はしました。
そして戦争を察した痴女皇国の介入によって、民兵国と地雷国は強制的に停戦を余儀なくされたばかりか、双方ともに慈母寺の国内建設を承認せざるを得なくなったのです。
しかし、戦争の爪痕は深く、問題の対人地雷とかいう爆弾は戦後も残ったまま。
(ただ、今はほぼ確実に地雷は撤去されているよ…)
(まぁ、どのみち地雷国の国民を感化しないといけなかったものね…)
ええとですね。
私はこのごったごたに前後して、その、地雷国に行って向こうの慈母寺の総元締めをやれと言われたのです。
(新規に慈母寺を作るのやなしに、既存の寺を移動させて同じようなもんをもう一つ作ると。で、姦官のための学校寺と、尼僧のための尼寺に分けるらしい。そしてカーティカ、あんたは王宮でもあるアンコール・トムの中央部に宮廷寺院があるから、そこを行政寺院に改装した上で執務をとってもらうことになるな)
などと吹き込まれます。
そして、王宮寺院ということは、必然的に地雷国王の生活を管理することになるでしょう。
いえ、実際に今も管理しています。
で、肝心の地雷。
アルト閣下とダリア様、そしてペルセ様に率いられた黒薔薇騎士団員数名と、手すきの本宮騎士が入れ替わり立ち替わり…そして南洋王国からもディードリアーネ様が率いる橙騎士団員を応援に出して、除去作業がなされました。
一週間かからずに、全ての地雷は強制爆破されてしまいました、ええ。
何せ地面の中までその気になれば見通せるのは、私自身がそれなりの位階の痴女種ですからわかります。
そして人間の数倍から数百倍の速さで動ける騎士です。
単純に、見つけては踏んづけて潰す作戦ですが、その実施速度は文字通り、桁違い。
(連邦世界の対人地雷より、ちょっとだけ反応が鈍いんだよな)
(構造を見せてもらいましたけど、燐…マッチに使っとるあれで、ごく短い導火線に着火する仕掛けやったようで)
(まぁ、くろばら騎士はもちろんですけど、ふつうの騎士でも警務をけいけんすればふつうにふんづけてすぐとんでにげられますよ)
(あ、普通の人は大変危険やから絶対真似せんといてくださいね)
(しないとおもいますよダリア…)
で。
きゃほきゃほと踏んづけて遊んだり、あと、わざと人に踏ませてたりする人がいたのは黙っておきましょうか。
(あとねぇ…この対人地雷除去の話をしたら連邦世界のカンボジアでもやってくれないかと頼まれたりしたんだよね…)
(処理費用がもらえるなら請け負うべきよマリアちゃん…)
(たださぁ、雅美さん…うちの面子で一番手が空いてるの、誰になるよ…淫化から兵隊魔族を借りてわざと踏ませる手もあるけど、現地を魔毒で汚染するからさ…そうなると…)
(マリアちゃん、皆まで言わない方がいいわよ…)
(このよめはあたくしにかつやくさせないつもりですね…)
ええ。
何となく、連邦世界へのアルト様の派遣を嫌がっておられる理由、お察ししました。
この地雷国でも、勢い余って堤防を破壊しかけてあわや大洪水とか、農作業しとる百姓の横でぼかんぼかんと爆発させて遊んでたりとか、結構色々あったのです。
ですからですね、せっかく平和になった地雷国ですから、できれば今後は騎士の方の来訪がないようにして頂ければ…ええ、私ら南洋慈母宗の尼僧も一応は騎士研修を受けておりますし、一朝事あれば橙騎士団の尼僧兵として行動できますから!
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かーてぃか「で、この話、実は闇堕ちマリアの方のお話と少し、繋がっております」
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/284/
こうらん「この時に地雷国に逃げていた私の一家、地雷国か民兵国か、どっちにつくねんという話になりまして…」
あると「で、ほんらんちゃんは痴女皇国あずかりとなったのです」
だりあ「で、ですね…実はホンランさんのご実家、そういう火薬の専門家みたいな感じで民兵国の王族一門では知られておったんですよね…」
かーてぃか「つまりですね…」
あると「その、たいじん地雷とかばくだんとかいうもの、ほんらんちゃんのおうちの人が図面をかいたりつくりかたをきめたのです」
だりあ「爆弾の専門家やったみたいでして…」
あると「で、これいじょうぶっそうなものをたいりょう生さんされてもこまりますので、ほんらんちゃんはあわれ、痴女皇国のひとじちに」
こうらん「ううううううう」
だりあ「まぁまぁ。しかし、そういう戦闘民族を率いておられたような王家の方やし、何より泰拳仏象国の連中と肩を並べるくらい血の気が多くて手も早い」
こうらん「ダリア統括、それ、褒め言葉になってません…(泣)」
あると「そんなわけで、ひとでぶそくだったくろばらに入ってもらったいきさつがあるそうです。そして…」
かーてぃか「闇堕ちマリアの方では今、正にアンコール・トムを訪れておられる方々の話に繋がるのです…」
こうらん「私もその視察団に加わってるんですよ、案内役で…」
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誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
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