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名前を言えない謎のリゾート「マン◯ラ:愛の波しぶき」・2.7

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「うううううう」

泣き伏せるティアラさん。

「ベラ子陛下がいじめるのです…」

「なんたる人聞きの悪さっ。あたしは可愛い臣下に愛を与えただけなのに…」

ええと。

先ほど、何とかかんとか終了した、このパチャカマック神殿の黄金の間を使った離魔りま聖隷せいれい少年少女団の結団式兼入団式。

その席上で、散々な目に遭わされたと涙に暮れるお方は…中井ティアラさんです…。

しかし、このエマネにしてみれば、あれ…褒美かわいがりの部類ではないかと思えるのです。

あのくらいはベラ子陛下の日常茶飯事、私にはそう思えたのですが、陛下、どうでしょうか。

「エマネちゃんの年上籠絡ろうらく手練手管てれんてくだ、恐ろしさすら感じるのです…」

ふほほほほほ。

大人連中の顔色を読むことにかけてはこのエマネ、鍛えられとりますので。

と申しますのも実はリュネ王国、戦時体制であったがために子供同士で遊んでおる余裕なぞなかったのです。

更には、幼い頃から戦士としての訓練を積まされるわ、王族としての作法所作やらまで叩き込まれるていたらく。

即ちこのエマネ、大人の顔色をうかがって育つしかなかったのです…。

ですが、こういう育ち方、人としてはあまりよろしくないのではと申されるのがマルハレータ殿下。

(乳飲み子からの経験はもちろんですけどな、ぎゃあぎゃあ泣き喚いとる時代からの感情を情操教育で叩き込んでおかないと、ロクな大人にはなりまへんやろ…それに、ワイが芸術に投資しとるのも、巡り巡って精気の質を高めるためなのですわ…)

(エロ本は芸術投資なのかよ…缶詰…グァンタナモやハバナはもちろん、ナッソーにまで自販機置きやがって…)

(これこれうっかりティアラ。人はパンのみで生きるに非ずなのや…それにお前、今からあの自販機の活用方法を目の当たりにする事になるんやぞ…)

以前からマルハレータ殿下から時折聞かされていた話ですけど、中井ティアラさん、早とちりする傾向があるから話をする時は要注意であると警告されていたのです。

そして、ご本人を知った今、確かに「人の話を1から10まで聞かずにお返事してしまう」癖があるのがわかりました…。

で、どうやらその悪癖をご存知であろう、ベラ子陛下いわく。

(そうですよティアラちゃん…なぜ、離魔悪所の自販機が悪所の私通貨である減貨へりかでなく、淫化の貨幣である淫貨でしか支払いを受け付けないのか、これからエマネちゃんが謎解きをしてくれるのですから…)

実は、ベラ子陛下は読心によって、この謎の答えをご存じです。

しかし、その答えに驚いているだけでなく、まだ解答にたどり着いていない方々への余裕の笑みで、答え合わせに驚く様を眺めたいのです。

では、正解をお教えしましょう。

先ほど、聖隷せいれい少年少女団員として正式な入団を済ませた、離魔りま在住の少年や少女たち。

この少年少女の親御さんたち、元は淫化いんか首都の挿入器具くすこ市などに住まう貴族待遇の方々でした。

つまり、山住まい山育ちの方々ばかり。

しかし、淫化帝国…痴女皇国の淫化支部へ、私たちリュネ族や魔族を受け入れる事が決まった件に合わせて挿入器具くすこ市など、淫花各地への魔毒対応処置の必要が生じました。

(ある程度以上の密度で魔毒苔を淫化の地に生やしていかないと、魔法が使えないどころか、リュネ族と魔族が生きられないという事態が判明しましたからね…)

で、困ったのは魔毒の影響が出てきてしまう、従来からお住まいの淫化の方々への処置。

ええ、貴人の方々といえど、女体化して淫化の神官になるか、貴族の位を捨てて俗地での生活を送るかの二択を迫られたのです。

魔毒苔については、従来から淫化…南米大陸西側の海岸沿いの土地に住んでいる住民にも配慮して、標高の低い土地で繁殖しないような変種を開発することになりましたので、俗地と称されている海岸沿いの低地であれば魔毒の影響を露骨に受けずに済みます。

しかし、いきなり「さぁ平地に移り住め」と言われてもあまりにも理不尽な要求ではないか、そもそも砂漠ばかりの平地では食べ物や水の便が悪いが故に、山地に主な街を開いてきた淫化で平地に封じるのは地獄に落とすも同じでは等々の擁護意見も出たことを受けて、二代目淫化皇帝チャスカさんの名で救済令が発布されました。

それは、魔毒に対応した体でないと生きていけなくなる挿入器具くすこを離れ、引退した高級政務官のためにと淫化帝国と痴女皇国が用意した住宅に移り住むことだったのです。

これには、功労年金とかいう生活に必要な金子の支給などの移住支援待遇の約束も含まれておりました。

そんな貴人住宅ばかりが集中する貴人街、離魔市街の南側の海沿いにも存在します。

そして、貴人の子女には淫化の官僚たる神官や尼僧への登用の道を拓く手段として、聖母教会と淫化神殿の主催する学校…聖院学院の神学部または淫化神学部への入学が提案されたのです。

(まぁ言うなれば日本の皇帝のお子様が通うような学校ですね。ただ、受験の代わりに篤志とくし活動への従事を義務付けるってところですか)

(なるほど、貴人の義務を教えると)

で、他の痴女皇国支配地域では聖母教会や慈母寺を経由して行っているのが、富裕な階級の子女は幼い頃から貧者に救済支援をするべしという教え。

この、貧困救済の思想を実践しているのが聖隷少女団改め聖隷騎士団という聖母教会の組織だそうです。

そして、聖隷騎士団員は少年少女を率いて貧民を助ける活動をするのが本分であると教えられました。

そう…この離魔に、離魔聖隷少年少女団、略して聖隷団を結団したのはかかって、悪所対応。

(で、貴人の少年少女は、実のところはこの公式の結団で初めて悪所に足を踏み入れるわけでもないのですよ…)

(逆に、あの貴人の子供たちですけどね、マルハちゃんやエマネちゃんが指導して悪所に行かせたり、チンボテやマンコラまで遠征させてガールスカウトやボーイスカウトのお仕事を覚えさせていたからこその、離魔聖隷団りませいれいだん設立承認なのです…既に、実績あまただったからこその追認なのですよ…)

です。

あの子たちは既に、炊き出しだの少年少女の密かな性欲処理だの、もろもろを経験したベテランなのです。

で、この子たちの主要なお仕事ですけど、当番に当たった10名からそれ以上の数の子達、夕方から夜にかけて、バスで悪所に向かいます。

これは、女中や用人のお仕事をした悪所の少年少女を送り返すバス便への便乗でもあります。

で…朝、貴人街へ行っていた子たち、夕方から夜にかけて悪所に帰るのですが、その時間帯は朝昼勤務の肉体労働や雑用系の悪所の子たちより、遅め。

理由は、貴人の家でまかないの食事を食べて帰るからです。

その賄い食事の費用、貴人の受け取る年金から出ています。

…結構な金額なのですけど、それにはこうした篤志とくしのための経費も含んでいますよと説明してますからね…それと、きちんと食べさせていないと年金支給が取り消されると脅してます。

で、貴人の住宅での諸々を見聞しているこの子たち、ぶっちゃけ貴人家族のオメコの実態を知っているばかりか、貴人の性欲のなぐさみ者…いえいえ、魔毒抜きのための行為もやらされています。

そして、貴人やその子女に気に入られるための勉強を欠かすなとやられているのですよ…。

(で。その勉強のための教科書が、エロ本というわけなのですね…)

(ふふふふふ、従って、聖隷団員の貴人子女が、悪所の貧民少年や少女のうち、貴人街区で働ける優秀な子たちへのごほうびを兼ねた教科書として買い与えてあげるのが、あの自販機で売られるエロ本となるのですよ…聖隷団員にはそういう寄進行為を含めた報償金が与えられます)

そう、あの自販機の重要な役目は…悪所の子供たちへの、一種の教科書販売。

そして、労働少年たちにも、神官や女官が買って与えているのです…。

更には、買い与えたエロ本と、聖隷団員自らの身体を使い、悪所住宅で性教育を施すのです…。

(これ、キュラソーの少年寮の横のエロ本自販機と同じことをしているのですよね…マルハちゃん…)

(そうでっせベラ子陛下。子供、とりわけ男の子に文字と助平の作法を教えるには、エロ本ほどうってつけの教材はおまへん…そして場所によりますけど、貨幣経済を教えるための教材としても使えるのですわ…)

ですよね…人に代わってエロ本を売るカラクリなのですから、金子きんすを支払うのは当たり前。

そして悪所の私貨たる減貨へりかで買えなくしているのも、浪費乱費を防ぐのと、単純な少年のズリネタになって精毒の勝手な放出を禁じるためなのです…。

このエロ本自販機ですが、あいりんの湯の前のそれは慰労に訪れた神官や女官、そして聖隷団の少年少女といかなるオメコをすればお互いが楽しめて利益となるかを教える、人付き合いの教科書的な内容のものを優先して陳列しているそうです。

そして、悪所の罪人少年たちに結局は与えられた簡易聖環では、検索して自分の好みの分野のエロ本を買うことができません。

もし要望があれば、それはエロ本を買ってくれる神官や女官に対して「こういうものを読みたい」とお願いすべきなのです。

(神官も女官も、これと見込んだ侍従向けの少年には変態行為を仕込もうとしますからな…ふふふふふ)

(変態趣味やフェチ趣味を植え付けて神官の侍従として依存性を高めるのですね、よくわかりますよマルハちゃん…)

そう…私もこの手口、試してみましたけど、こうかはばつぐんです。

私は貴人の子供たちに会う時、なるべく卑猥な衣装を心がけていたのですが、これ…年端もいかぬ少年少女にはよく効くのです。

即ち、この女は自分で自分の服を選べる上に、大人の付き合いを既に経験しているという判定を出してくれるのです、勝手に。

そう。

ここまで申し上げれば、多くの方がお察しになったことでしょう。

私が、特定の侍従を必要としない理由…。

なんぼでも少年、手に入るのです。

そして、王の姿勢として「なるべく依怙贔屓えこひいきはしてませんし、身分の低いものの精毒でも受け入れるようにはしていますけど、女官たちのための上質な精毒が手に入るように配慮してますよ」と無言で主張したいのです。

ですから、なるべく美味しい少年たちはまず、神官や女官に回るようにしとるのですよ…。

例えば、私の名目伴侶たるクシー王子。

実は、妾妃候補として目をつけた貴人少女の元に、何かあれば足を運んだり、あるいはパチャカマック神殿に呼びつけるように差配しております。

そして、この少女には絶対に絶対に手を出すなと関係者には厳命しております…寝床技だけは、私が仕込んだ上で膜を治しておきましたけどね、ふひひ。

(コイリュルって子ですな…逆にこの子、クシー王子の元に日参してますやんか…)

金の星コイリュルと名付けられたほどの子ですからね、親も「世が世なら太陽処女として皇帝に献上していた」とまで言ってましたし…)

と、マルハレータ殿下もご満悦の結果となる差配をしたのです。

何せ、クシー王子もこのコイリュルが家に帰る時、自分の運転する側車付き自転車で送って行くくらい。

(この自転車、実はかつてジョクジャカルタでメフラウ・オリューレがカルノ王を乗せての巡察に使用していたいわくつきの逸品でしてな…)

そう、恋の縁起物として、わざわざ殿下がお取り寄せになられた代物なのです…。

(あの自転車、まさかそんな使い方を遥か淫化の地でされておるとは…)

(ええ、らぶらぶなふいんきを撒き散らしとりまっせ…)

ちなみにこのコイリュル、早朝に日雇い女中を送り込むバスの帰り便に乗ってパチャカマック神殿に送られています…。

(あーそれ、あたしも見ましたよ…金の星の恋物語とかいう連載漫画にされて月間痴女宮に掲載されておるではないですか…)

(原作・マルハレータ殿下。作画・内務局広報部国内報編集室有志よっ。あの二人がいつ結婚の話を始めるかで内務局内に加えて黒薔薇と紫薔薇で張ってるからベラちゃんもいらんこと吹き込まないでよっ)

(雅美さん…よりによって何を賭けてるんですか…あの二人が初おめこした時もその手の博打やってたでしょ…)

(マリアちゃんにも承認は取ったわよっ)

ええ、一応、コイリュルはクシー王子から魔毒を抜く実習と称しておめこはしております。

しかし、その…パチャカマック神殿で二人が過ごしておる光景、基本的に邪魔者がなるべく入らないように慎重に慎重に扱われているのですっ。

(陛下、コイリュルの聖隷団入りだけは租界の聖母像の前で行った理由、これなんですからね…)

(エマネちゃんが司祭役で頑張ったのですよね…)

そう、クシー以外のお手つきを極限まで控えた結果なのです。

(しかしですよ。それってつまり、エマネちゃんはクシー王子とは…)

(あまり身体の相性が良くないのはハナっから理解しております。一言で言えば古風なリュネの武人なのです、クシーは。まぁ、これはクシーの元来の生まれ育った時代からすると無理もない話なんですよ…)

(そういう気の回し方も、マルハちゃんとエマネちゃんは似てると言われるのですよねぇ…)

(コイリュルにはマルハレータ殿下自らが選んだ服を与えておりますし、親の住む居宅も、最もパチャカマックに近い貴人街北側の屋敷が回されておりますから…)

ええ、この子、普段はお尻を出しておらぬばかりか、如何にも地球のお嬢様とはこのようなものかという服なのです…。

ちなみに不倫垢ふりあかのクシ皇子にも、ヤスニ氏族じゃないんですけどリュネの良家の子女で再生できた子をあてがっております。

あんなクシ皇子みたいな優良物件、うちの母親には勿体なさすぎるんじゃいっ。

(あれは確かに、メマーラさんにはもったいないですよね、クシ皇子…)

(ふほほほほほ、クシ皇子にもクシーにも相応しい見た目の深窓の令嬢や寵妃をと思うのですっ)

その代わり、メマーラ母様はともかく、わたくしエマネは好きにさしてぇな。

これが条件でございます…。

で、どのように好きにしておるのかと申しますとですね…。

---------------------------

で、ここで一旦、ベラ子陛下やティアラさんへの説明かたがた、離魔市内の各神殿と聖母教会における、魔毒抜きの少年調達の図式を整理してみます。

租界島そかいじま聖母教会(罰姦ばちかん聖母教会派)
→独自調達(修練士・助修士・用人男子)

離魔りま愛善あいぜん隣保会館りんぽかいかん罰姦ばちかん聖母教会派)
→悪所労管罪人助修士(懲罰偽女種おかま

ワジャマルカ神殿(月乙女神殿・魔族神官と24歳以上の淫化神官)
→離魔俗人街男子

プクヤーナ神殿(太陽乙女神殿・神官見習乙女とリュネ族・淫化神官)
→離魔悪所罪人用人・助修士(男子固定型懲罰偽女種おかま

パチャカマック神殿(行政神殿・各種族神官在籍)
→神殿内侍従・離魔悪所罪人修練士(男子固定型懲罰偽女種おかま

(まず、租界の尼僧は日常的な魔毒抜きが不要に近い環境ですが、やはり離魔市街側の人間と接触が避けられないため、聖環警報に応じて魔毒抜きを行います。ただ…そもそも聖母教会に所属する少年たちと日常的にオメコしてますから、警報が鳴ることすらよほどのよほど、まずありえないと思いますよ)

(ふむふむ)

(で、ワジャマルカ神殿です。イリヤ叔母さま他いわくの熟女神殿です。月乙女が在籍しており、魔族以外の男であれば魔毒調整が可能な方々ばかりなので、離魔の俗人街の男性とオメコすることで精毒をもらっています)

(ワジャマルカが大人の男向けのおめこ相手を提供しているとも聞かされましたね)

(ええ、俗人を担当します。そして、プクヤーナ神殿は太陽乙女の教育神殿ですので元来なれば、乙女の侍従も管轄することになりますが、離魔では悪所の労働少年たちから精毒をもらっています)

(で、ベンディーネさんち…愛隣あいりん会館が労働少年を仕切る偽女種を犯しているのですね)

(一応は偽女種にもやらせてはいますが…なにせ偽女種ですからね…)

そして、行政神殿たる、このパチャカマック神殿。

元来ならば用人少年も少なからず内部で雇用しており、その寮も神殿内に存在します。

ですがですがですが。

…そう、貴人街に起居する貴人家族から精毒をもらっとるのです、パチャカマックの一部の神官…。

(エマネちゃん…この貴人街への女中送り込み、はっきり言って貴人の方々のおうちにおめこ要員を届けるためではないのですか…年端も行かぬ太陽乙女候補の優秀な罪人少女はもちろん、神官や痴女皇国の女官までもが女中に扮して籠絡工作をしているとは聞いておりますが)

(陛下、正にそれなのです。貴人の下半身を処理してやることで、貴人たちを淫化に依存隷属させるのと、優秀な貴人の孕み子種…いでんしとやらを頂いてパチャカマックで作っておる子供の質を上げるための試みなのです…)

そうです。

ぶっちゃけ、貴人街の住民のチンポとオメコはこの私、エマネと配下が掌握しております。

ですから貴人たちには男女年齢を問わず、こっちからオメコ要員を差し向けるか、さもなくば魔毒処理や延命処理の必要もあってパチャカマックに呼びつけ、チンポ漬けオメコ漬けにしております。

この貴人送迎も、パチャカマック神殿の担当神官のお仕事なんですけどね…。

(ぶっちゃけ翼持ちが飛ぶ方が色々手っ取り早いんですよね…羽根持ちが抱きかかえて飛ぶだけで恐縮してありがたがってくれますし…)

(車の配属と教育、国土局に真剣に考えさせます…)

で、わたくしエマネ。

ある事とある事のために、夕方から夜にかけて、クシーを伴って貴人街へ行く用事がありまして。

本当ならを装着して飛んで行こうと思ってたんですよ。

ところが、ベラ子陛下が乱暴ルギーニを出して下さることになりまして。

でまぁ、式典で受けた過激な乱交の衝撃いまだ癒えぬティアラさんはリンクくんにお任せしましてですね。

クシー王子と、そして一応は離魔聖隷団の結団式・入団式ということで別室には隔離していたコイリュルを乱暴ルギーニの後ろに乗せて出発しております。

そう、コイリュルをお家に送り届ける名目なのですよ。

今のコイリュルはもはや、クシーの許嫁状態。

一応の正妻たるわたくしエマネは乱暴ルギーニの助手席におりますけど、クシーの寵妃としてコイリュルを育てるよとは各方面に明言しておりますし。

聖隷団の入団も、いわばコイリュルの箔付けのため。

聖母教会尼僧と、淫化太陽神殿神官の資格、元来ならばどちらも、それはそれはオメコ漬けとなりますこと、読者の方々の方が詳しいであろうとはベラ子陛下の弁。

しかし、わたしエマネは、可憐なコイリュルに対するオメコ漬けはまだしも、不特定多数とのズコバコ乱交オメコをなるべく回避させたいのです。

そして、コイリュルが才女であることの証明として、両方の資格を持ってもらおうと躍起になっております。

(コイリュルには剣技も教えてはおります。何せクシーも私も、リュネの炎剣以上持ち。ただ棒を振り回すだけでも振り回す作法もございますから…必要最低限の嗜みですよ)

「コイリュル…毎々無理を申してすみませんが、クシーをよろしくお願いしますよ…」

「いえエマネ様…こうして相引きの機会をお作り頂けるだけでも、このコイリュルには過ぎた幸福でございます…」

うおおおおおおおお。

その瞬間、ベラ子陛下のみならず、マルハレータ殿下やティアラさんなど、視覚聴覚が私や陛下と繋がってる連中が大騒ぎしております。

何この痴女皇国世界にはあるまじき、お嬢様お嬢様したお嬢様。

絶滅危惧種やレッドデータブックやとか、果てはエマネちゃんと対極を為すよななどという、不遜極まりない意見まで。

誰や、私とコイリュルを比べよったのは。

(そりゃークシーさんならエマネちゃん持て余すわよねー)

(そうよチャスカ、クシー王子のようなリュネ武人の見本はエマネにはもったいないのよ!)

(イリヤ…仮にもお前の姪で、ヤスニの家の血筋を引いてるんだろうが…エマネが怒るぞ…)

ロッテさん、安心してください。

既に私は意外に無神経なイリヤ叔母さまに対して怒っておりますっ。

私が支部行きを言い出したのも、正直を申せば好き勝手した…いえいえクスコを離れたいからでもあったんですよね…。

あとチャスカ、あんたが案外にズケズケもの言うのは淫化皇帝としてどうなのっ。

(私の性格は父のアヤとベラ子陛下譲りなのを知っておるでしょうに…)

そうなんですよねぇ…。

チャスカ、のほほんとしているようで、結構言う事は言う部類。

(エマネちゃんと似てる気もしますよ、チャスカさん…)

(っていうか血縁的にベラ子陛下の娘さんにはなるんですよね…)

(あうあう)

まぁ、外野の雑音は聞き流しておきましょう。

(ダンテ、ティッカはウルコ家に到着してる?)

(ええ、既にピウラ夫人の案内でウルコ様に謁見中ですね)

実は月乙女扱いのマランと魔族かつ偽女種のダンテ、この二人の魔族は一応、マランがワジャマルカ神殿の神殿長、そしてダンテがパチャカマックの月乙女神官長となっています。

しかし、どっちがどっちの代役も出来るようにしておりまして、更には私がこうしてパチャカマックを抜けた際の代行者でもあるのです。

ですので、一時期の淫化にあった…月乙女は熟女いきおくれの墓場とかではなく、魔族も相応の地位と役職を得て才覚を発揮する場が存在するとお考え下さい。

で…ティッカという淫化名かつ、元来はワジャマルカ所属の上級神官ですが、女中に偽装しております。

そして、淫化の神官の新たな習わしで、淫化年齢24に達した太陽神殿神官として、月乙女…即ち魔族化の先陣実験台となってくれた万卒神官なのです。

そう…今から行くウルコ家の家長たる貴人ウルコ、月乙女神官にして魔族化したティッカに夢中なのですよ…。

(ふふふ、ウルコ…そなたは月乙女の良さをもっともっと知るべきなのです…。わしの逸物が尻穴けつめどに出入りするだけでそなたの逸物はこの有様…)

(ひぃいいいい、ピウラに見られたら何を言われるやら!どうかお慈悲を!)

(ほほほほほ、ピウラはこの後、離魔貴人街婦人会長としてエマネ様の訪問を出迎え、大それたことにエマネ様の寵愛をねだりよる気に満ち満ちておりますよ…そんなピウラが、今のそなたのこの狼藉を間違っても咎められるわけはないでしょう…)

どうも、ティッカの視覚を通じて見てみますと、魔族の尾を伸ばしたティッカによって、若返った青年姿の貴人ウルコ、ティッカの魔族チンポを尻穴にねじ込まれながら魔族尻尾で逸物をしごかれの裏筋を刺激されのと攻められているようです。

更には、人にあらざる長さにまで伸ばされたティッカの舌がウルコの口にねじ込まれております。

それを物陰で見ながら、別の女中にオメコを舐めさせておるピウラ夫人。

ああ恐ろしや、魔族の籠絡。

ロッテさんがこの手の魔族の性質を封印していたと言われていますが、まさに今のティッカの姿、禁断の性質を解放した淫魔そのものです。

(いいことコイリュル…この処置は、あなたの父上があなたにあらぬ懸想を抱いて娘たるあなたに手を出すのを防ぐためでもあるのです…あなたとクシーの恋の道に立ち塞がる者、誰であろうとこのエマネが退けてあげますから、存分にクシーとの仲を深めるのですよ…)

で、私をはじめ離魔支部の面々がこうした処置を取っているの、コイリュルは既に知っております。

クシーの居室にコイリュルが入っている時は、その遥か手前の通廊の扉が閉められ守衛騎士が立つわ、厳重な視覚制限が入ってしまうのも。

私が交渉して、ベラ子陛下の名前で内務局の撮影すら拒否して頂いたくらい。

(別荘の防諜処置を最大にした際の、クリスおじさまとあたしの分体とのおめこを直接見るくらい難しいと思いますよ…この措置は)

コイリュルとクシーの愛の交わり、本当に直接には誰も見れないようにしております。

(あたしもエマ子に頼んでジャミングかけてるくらいだからな…エマネちゃんは監督役として、後でクシー王子やコイリュルさんの記憶を参照することはできるだろうけど、現場をナマでは見れないだろ)

(ですねマリアリーゼ陛下…)

そう、これは、いくさの事以外は繊細なクシーに配慮した処置なのです。

あ、一人だけいますね…コイリュルと密かに繋がって、現場を知っている方が…。

(そら、連載漫画「金の星の恋物語」の原作、書くためには取材せなあかんやろ…)

それはもうマルハレータ殿下、真剣に真剣に、女心に訴えるような内容に脚色しようと必死になってますからね…。

さしもの私も、女官と少年の組み合わせを痴女皇国の他の地域でも広げるにあたっての参考教材でもあるくだんの漫画、単なるポンチ絵ではないかとは口が裂けても申せません。

確かに大人の描写、それも無修正が堂々書き込まれておりますが、電子書籍とやらであることを利して、毎回毎回下手なエロ本自販機のエロ漫画本並のページ数で掲載されているのは伊達でないと言える、濃密な内容。

ただ、これにすら載せていない、秘密の一件があるのです。

(エマネ様…この心話、クシー様には読み取れないのですよね…)

と、コイリュルから密かに指向性心話とやらのお願いが参ります。

(防諜処理をしております。心配無用)

(昼の式典でエマネ様のを見て母がさかっていたのには気付いておりましたが、この後でピウラを…)

(あなたのお母様は聖隷結団のみならず、離魔貴人街婦人会長として皆を統率して頂いておりますので、功労への褒美を与えるのはやむを得ないことなのです…)

(ええ、承知しております。しかしながら、あの母にエマネ様のを与えるのはあまりに口惜しや。クシーとのまぐわいの後、必ずやこのコイリュルにもエマネ様の逸物を…)
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