Tempus fugit - 500の奇跡 -

2章- 雪どけ

2章-29 雪どけ5

2章-29
10時半頃、2人はイティム山に着いた。
小屋は山頂の下にある。なので2人は山頂付近まで登ることにした。
登ると30分はかかる。山頂までは2時間かかる。
まだ山頂じゃなくてよかった。2時間歩く事になる。
2人は小屋を目指して歩いた。

30分ってかなり遠いな。
と、ニコロが言う。
そうだね、でも話すと疲れるよ。
皮肉だね。この辺じゃないか？
そうだね、写真ある？ニコロ。
あるよ。
ニコロはスマホから絵の写真を見せる。

この場所って、もしかしたらあの小屋みたいなところじゃない？ 
マルタが言う。

たしかに。あの小屋になにかあるのかな？ 入ってみる？
ん～ いいけど、大丈夫かな？
なにかあったら時間巻き戻してくれ。
わかった。

恐る恐る、その小屋の扉を静かに開ける。中は意外と狭く、1つ大きなテーブルにイス。そして、なにやら不気味な道具がある。
それはノコギリや注射器など、少し血が付いている。
これを見ると、考えたくはないがこの道具たちを使って人になにかをしたと考えてしまう。
この道具を見るだけで恐ろしい。
ニコロとマルタはこの小屋は何なのかを考えながら辺りを見渡していた。