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さがしみち
さがしみち⑦
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「ただいま」
と貴方は言って扉を開く。
いつか、どこかで嗅いだことのある食卓の匂い。
線香の匂い。
お日様の匂い。
優しい誰かの温かい体温。
もう、手放すことはできないだろう。
貴方は帰ってきたのだから。
二人の会話がどこかで聞こえる。
「これで良かったんですか?」
巽は語気を強めた。
「どうしたんですか、怖い顔をなさって」
「あれからずっと目を覚まさないじゃないですか」
「そうですね。でも見てくださいよ。とても幸せそうな顔をされている」
本来であれば、絶対に見つけることが出来ない場所。
存在しない理想郷。
けれど、貴方は見つけてしまったのだ。
「私はなにもしていませんよ」
とスヴィンが笑ったような気がしたが、もうそれもどうでもいいと貴方は思う。
と貴方は言って扉を開く。
いつか、どこかで嗅いだことのある食卓の匂い。
線香の匂い。
お日様の匂い。
優しい誰かの温かい体温。
もう、手放すことはできないだろう。
貴方は帰ってきたのだから。
二人の会話がどこかで聞こえる。
「これで良かったんですか?」
巽は語気を強めた。
「どうしたんですか、怖い顔をなさって」
「あれからずっと目を覚まさないじゃないですか」
「そうですね。でも見てくださいよ。とても幸せそうな顔をされている」
本来であれば、絶対に見つけることが出来ない場所。
存在しない理想郷。
けれど、貴方は見つけてしまったのだ。
「私はなにもしていませんよ」
とスヴィンが笑ったような気がしたが、もうそれもどうでもいいと貴方は思う。
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