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38.
しおりを挟む「菜流と一緒に、1番前で応援する」
「人気のイベントだから、最低開演2時間前からは並んでないとダメだけどね?」
「いくらでも並ぶ!」
星渚さん、念押ししなくても大丈夫ですよ。
「お前、当日寝坊しそうで怖いわ」
「目覚まし2個使う!」
そんな失態するものか。だってもし本当にそうなったら、皐月に飽きるまでネタにされるし。
「藍も、いつも通り大人な落ち着きで!」
「ははは、ありがとう。そうするよ」
藍は言われなくても、テンションが上がった皆をまとめてくるだろうけど。
「碧音君!私ずっと碧音君のこと見つめてるからね!いつでもファンサしてね」
碧音君なら大丈夫って、心の中で信じてるから。
「今からそんな意気込まなくても。ライブは来週」
「もう来週、だよ!あっという間じゃん」
ライブが大成功しますようにと願掛けでもしようかな、なんて思いながら残りのご飯を食べきった。
――帰り道、見上げた夜空に散りばめられた無数の星も、応援してくれている気がしたのだった。
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