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第5章 これから

第132話 母の決意

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ディアナはリアナとウィルのことがまとまりそうなことに安堵すると共に、

ユーリのことについて頭を痛めていた。

ウィルからも、バーレーン男爵一家の了承は取れているが、

ユーリにまったく説明しないままなのは難しいのではないかと言われていた。

ユーリはエレンと交流するようになってから、

目に見えて活発的になり、

教育係から授業を受ける以外にも、

兄のリカルドについて、

騎士団の鍛練に参加したり、

時間が合えばリカルドと手合わせをしたりしていた。

母親や姉や周囲の人間は、

そんなユーリの姿を見て、

心からホっとしていた。

ユーリにはこのままエレンと交流してもらいたいが、

このままユーリに何も説明しないままと言うのは難しい。

エレンにはユーリにリアナやレオンたちのことは手紙に書かないようにさせているが、

いつまでも持つことではないし、

変にユーリにばれてしまうよりは、

きちんと説明した方がいいことは分かっていた。

リカルドには説明しないわけにもいかず打ち明けたが、

二人の娘とユーリには国王の愚行を説明できなかった。

二人の娘とユーリは薄々何かあったことは分かっているようだったが、

あえてディアナ達に聞いてくるようなことはなかった。

リカルドにはユーリなら受け止められると言われたが、

せっかく明るくなってきていたユーリに辛いおもいをさせるのは、

やはり心苦しいことではあった。

結局積極的にユーリに打ち明ける気になれず、

多忙さを言い訳に、

ずるずる打ち明けないまま今まで来てしまっていた。

「でも、いつまでも逃げるわけにはいかないわね。

あの子も私も。」

ディアナはリカルドともよく相談し、

ユーリにリアナのことについて打ち明けることにした。
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