256 / 280
第8章 継母と継子
第256話 やる気ですべて解決するなら苦労はしない
しおりを挟む
「か、か、か、かかんたんにはできない………」
アンジュは小さい声でうつむきながら言った。
「そうさ!
そんな簡単にはできないんだよ!
わかったらさっさと掃除と整理を…………」
「で、で、で、で、で、ではすごくすごくすごーく、が、が、が、がんばって、ど、どど、どりょくすれば、ま、ま、まじゅつは、どど、どうにかなるんでしょうか!!?」
アンジュはおばばの声を遮るように珍しく大きな声をだした。
「はぁ!?ま、まぁ、すごくすごくすごーく努力すれば多少のことは……」
「!!!?!だ、だ、だ、だったらわ、わ、わ、わたし、わ、わたひ、い、いえ、わ、わたし、死ぬ気でがんばります!!!!」
「……………ん?( ´_ゝ`)?」
大体の場合周囲の理解を越えるのはエレンの仕事だが、このときは珍しくアンジュはエレンの理解を越えた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「つまりあんたはずっと魔術にあこがれていて、本で独自に勉強していたけど、独学に限界を感じていたのでこの機会に是非魔術を習いたいと?」
その後アンジュの支離滅裂な言動を小一時間気長に根気強く聞いたおばばはアンジュの要望を要約して確認した。
『コクコクコクコクコクコク』
アンジュは目をギラギラさせながら無言で首が振りきれそうな勢いで首を縦に振った。
「へぇ~( ´_ゝ`)
てっきりアンジュの魔女みたいな格好は見かけ倒しだと思ってたけど結構真面目に闇属性だったんだね( ´_ゝ`)」
「はぁー。
さっきも言ったけど、魔術は本当にそんな簡単なもんじゃないのさ。
本で独学なんて本当に危ないからおやめ。
まぁ、そんなこと言っても聞きそうにもない感じだね。
まぁ、エレンがこんなに面倒みようとしているなら悪い人間じゃないか。
……よし。
独学で勝手なことをされても困るからね。
真面目に掃除と整理をしてくれるんなら基礎の基礎くらいは教えてやってもいいよ。」
「おー( ´_ゝ`)
まぁアンジュは悪いことはできないし、アンジュがこんなにやる気に満ちあふれてるのは、この世に生まれてこのかたはじめてみたよ( ´_ゝ`)
悪いんだけどおばば、少しの間お願いできる?( ´_ゝ`)?
アンジュはとりあえず10日位うちにいるんだけど、状況によっては延長をベンジャミンに交渉しとくよ( ´_ゝ`)」
エレンはまぁベンジャミンはへたれだからどうにでもなるだろうと言った。
アンジュは珍しくやる気に満ち溢れていたが、持ち前のびびりが治ったわけではないので両手両足を小刻みに震わせ、顔面は真っ青になりながらおばばに頭を深々下げた。
アンジュは小さい声でうつむきながら言った。
「そうさ!
そんな簡単にはできないんだよ!
わかったらさっさと掃除と整理を…………」
「で、で、で、で、で、ではすごくすごくすごーく、が、が、が、がんばって、ど、どど、どりょくすれば、ま、ま、まじゅつは、どど、どうにかなるんでしょうか!!?」
アンジュはおばばの声を遮るように珍しく大きな声をだした。
「はぁ!?ま、まぁ、すごくすごくすごーく努力すれば多少のことは……」
「!!!?!だ、だ、だ、だったらわ、わ、わ、わたし、わ、わたひ、い、いえ、わ、わたし、死ぬ気でがんばります!!!!」
「……………ん?( ´_ゝ`)?」
大体の場合周囲の理解を越えるのはエレンの仕事だが、このときは珍しくアンジュはエレンの理解を越えた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「つまりあんたはずっと魔術にあこがれていて、本で独自に勉強していたけど、独学に限界を感じていたのでこの機会に是非魔術を習いたいと?」
その後アンジュの支離滅裂な言動を小一時間気長に根気強く聞いたおばばはアンジュの要望を要約して確認した。
『コクコクコクコクコクコク』
アンジュは目をギラギラさせながら無言で首が振りきれそうな勢いで首を縦に振った。
「へぇ~( ´_ゝ`)
てっきりアンジュの魔女みたいな格好は見かけ倒しだと思ってたけど結構真面目に闇属性だったんだね( ´_ゝ`)」
「はぁー。
さっきも言ったけど、魔術は本当にそんな簡単なもんじゃないのさ。
本で独学なんて本当に危ないからおやめ。
まぁ、そんなこと言っても聞きそうにもない感じだね。
まぁ、エレンがこんなに面倒みようとしているなら悪い人間じゃないか。
……よし。
独学で勝手なことをされても困るからね。
真面目に掃除と整理をしてくれるんなら基礎の基礎くらいは教えてやってもいいよ。」
「おー( ´_ゝ`)
まぁアンジュは悪いことはできないし、アンジュがこんなにやる気に満ちあふれてるのは、この世に生まれてこのかたはじめてみたよ( ´_ゝ`)
悪いんだけどおばば、少しの間お願いできる?( ´_ゝ`)?
アンジュはとりあえず10日位うちにいるんだけど、状況によっては延長をベンジャミンに交渉しとくよ( ´_ゝ`)」
エレンはまぁベンジャミンはへたれだからどうにでもなるだろうと言った。
アンジュは珍しくやる気に満ち溢れていたが、持ち前のびびりが治ったわけではないので両手両足を小刻みに震わせ、顔面は真っ青になりながらおばばに頭を深々下げた。
12
お気に入りに追加
7,321
あなたにおすすめの小説
【完結】「父に毒殺され母の葬儀までタイムリープしたので、親戚の集まる前で父にやり返してやった」
まほりろ
恋愛
十八歳の私は異母妹に婚約者を奪われ、父と継母に毒殺された。
気がついたら十歳まで時間が巻き戻っていて、母の葬儀の最中だった。
私に毒を飲ませた父と継母が、虫の息の私の耳元で得意げに母を毒殺した経緯を話していたことを思い出した。
母の葬儀が終われば私は屋敷に幽閉され、外部との連絡手段を失ってしまう。
父を断罪できるチャンスは今しかない。
「お父様は悪くないの!
お父様は愛する人と一緒になりたかっただけなの!
だからお父様はお母様に毒をもったの!
お願いお父様を捕まえないで!」
私は声の限りに叫んでいた。
心の奥にほんの少し芽生えた父への殺意とともに。
※他サイトにも投稿しています。
※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
※「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
※タイトル変更しました。
旧タイトル「父に殺されタイムリープしたので『お父様は悪くないの!お父様は愛する人と一緒になりたくてお母様の食事に毒をもっただけなの!』と叫んでみた」
婚約者に選んでしまってごめんなさい。おかげさまで百年の恋も冷めましたので、お別れしましょう。
ふまさ
恋愛
「いや、それはいいのです。貴族の結婚に、愛など必要ないですから。問題は、僕が、エリカに対してなんの魅力も感じられないことなんです」
はじめて語られる婚約者の本音に、エリカの中にあるなにかが、音をたてて崩れていく。
「……僕は、エリカとの将来のために、正直に、自分の気持ちを晒しただけです……僕だって、エリカのことを愛したい。その気持ちはあるんです。でも、エリカは僕に甘えてばかりで……女性としての魅力が、なにもなくて」
──ああ。そんな風に思われていたのか。
エリカは胸中で、そっと呟いた。
【完結】え?今になって婚約破棄ですか?私は構いませんが大丈夫ですか?
ゆうぎり
恋愛
カリンは幼少期からの婚約者オリバーに学園で婚約破棄されました。
卒業3か月前の事です。
卒業後すぐの結婚予定で、既に招待状も出し終わり済みです。
もちろんその場で受け入れましたよ。一向に構いません。
カリンはずっと婚約解消を願っていましたから。
でも大丈夫ですか?
婚約破棄したのなら既に他人。迷惑だけはかけないで下さいね。
※ゆるゆる設定です
※軽い感じで読み流して下さい
かわいそうな旦那様‥
みるみる
恋愛
侯爵令嬢リリアのもとに、公爵家の長男テオから婚約の申し込みがありました。ですが、テオはある未亡人に惚れ込んでいて、まだ若くて性的魅力のかけらもないリリアには、本当は全く異性として興味を持っていなかったのです。
そんなテオに、リリアはある提案をしました。
「‥白い結婚のまま、三年後に私と離縁して下さい。」
テオはその提案を承諾しました。
そんな二人の結婚生活は‥‥。
※題名の「かわいそうな旦那様」については、客観的に見ていると、この旦那のどこが?となると思いますが、主人公の旦那に対する皮肉的な意味も込めて、あえてこの題名にしました。
※小説家になろうにも投稿中
※本編完結しましたが、補足したい話がある為番外編を少しだけ投稿しますm(_ _)m
義理の妹が妊娠し私の婚約は破棄されました。
五月ふう
恋愛
「お兄ちゃんの子供を妊娠しちゃったんだ。」義理の妹ウルノは、そう言ってにっこり笑った。それが私とザックが結婚してから、ほんとの一ヶ月後のことだった。「だから、お義姉さんには、いなくなって欲しいんだ。」
【完結】今夜さよならをします
たろ
恋愛
愛していた。でも愛されることはなかった。
あなたが好きなのは、守るのはリーリエ様。
だったら婚約解消いたしましょう。
シエルに頬を叩かれた時、わたしの恋心は消えた。
よくある婚約解消の話です。
そして新しい恋を見つける話。
なんだけど……あなたには最後しっかりとざまあくらわせてやります!!
★すみません。
長編へと変更させていただきます。
書いているとつい面白くて……長くなってしまいました。
いつも読んでいただきありがとうございます!
婚約者の浮気相手が子を授かったので
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ファンヌはリヴァス王国王太子クラウスの婚約者である。
ある日、クラウスが想いを寄せている女性――アデラが子を授かったと言う。
アデラと一緒になりたいクラウスは、ファンヌに婚約解消を迫る。
ファンヌはそれを受け入れ、さっさと手続きを済ませてしまった。
自由になった彼女は学校へと戻り、大好きな薬草や茶葉の『研究』に没頭する予定だった。
しかし、師であるエルランドが学校を辞めて自国へ戻ると言い出す。
彼は自然豊かな国ベロテニア王国の出身であった。
ベロテニア王国は、薬草や茶葉の生育に力を入れているし、何よりも獣人の血を引く者も数多くいるという魅力的な国である。
まだまだエルランドと共に茶葉や薬草の『研究』を続けたいファンヌは、エルランドと共にベロテニア王国へと向かうのだが――。
※表紙イラストはタイトルから「お絵描きばりぐっどくん」に作成してもらいました。
※完結しました
【完結】わたしはお飾りの妻らしい。 〜16歳で継母になりました〜
たろ
恋愛
結婚して半年。
わたしはこの家には必要がない。
政略結婚。
愛は何処にもない。
要らないわたしを家から追い出したくて無理矢理結婚させたお義母様。
お義母様のご機嫌を悪くさせたくなくて、わたしを嫁に出したお父様。
とりあえず「嫁」という立場が欲しかった旦那様。
そうしてわたしは旦那様の「嫁」になった。
旦那様には愛する人がいる。
わたしはお飾りの妻。
せっかくのんびり暮らすのだから、好きなことだけさせてもらいますね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる