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第2章 王都にて(前)

第55話 ナマモノ

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「!!??!?

エレン!?兄上にそんな失礼なことをいっちゃダメだ!!

兄上、兄上、エレンに悪気はないんです!」

ユーリは状況を飲み込めず、

再びぐるぐる混乱しながらも

エレンを庇おうとした。

「いや、ユーリ、いいんだよ。

今日はほんとに腹を割って話そうと思ってね。

お互い猫を被ったままだと疲れるからね。」

リカルドはニヤニヤ笑って言った。

リカルドはユーリの長い前置きや、

エレンや侍女たちの態度などから総合的に判断して、

エレンも自分と同じように猫を被っていると判断し、

その判断が正しかったことに満足した。

その声を聞いたエレンはテーブルに突っ伏したまま、

猫のようにピクッとして、

ひょこっと顔だけあげて、

リカルドを見た。

「なんだ、なんだ( ´_ゝ`)

最初っからそういう風に来てくれれば無駄に力を使わずに済んだのに( ´_ゝ`)

あんなうさんくさい感じで来るから( ´_ゝ`)

やれやれ、あー、くたびれた。

あ。ユーリ、お腹に余裕できたから、

残ってるナマモノ食べるね( ´_ゝ`)」

エレンは残ってるナマモノの中からシュークリームをひとつとると、

ぱくっとひとくちで食べて、もぐもぐ咀嚼した。

「!!??」

「ブフッ!!」

ユーリは混乱し、リカルドは再び噴き出すとプルプル震えながら腹を押さえて俯いた。

「!?あ、あにうえ、大丈夫ですか!!?」

ユーリは腹を押さえて震えているリカルドを心配した。










「な、ナマモノ、ブフッ!アッハハハハハハハハハハハハッ!!」








リカルドは腹を押さえて爆笑した。
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