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第8章 継母と継子
第216話 めでたい話
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ベンジャミンはグランデル王国の公爵家の次男としてうまれた。
昨年グランデル王国の第二王女アンジュとの結婚後に前国王から王位を譲位され、グランデル王国の国王になった。
アンジュは三姉妹で、当初は長女のバルバラが王女としてあとを継ぐ予定であった。
このバルバラは容姿は美しかったがなんの因果かとんだ脳筋として育ってしまい、海に面して交易が盛んなグランデル王国の海軍に無理矢理所属し、『海賊も避けて通るバルバラ』と言われるほどになってしまった。
「バルバラにあとを継がせると海軍に力を与えすぎることになるし、すぐ戦争おこしそうで怖い」
という父王の賢明な判断とバルバラ本人の希望により、第二王女のアンジュが継ぐことになった。
しかし、このアンジュは溌剌として超ポジティブな姉のバルバラとは反対に超ネガティブな人見知りとして育ってしまっていたため、アンジュが王女としてあとを継ぐわけにもいかず、アンジュに婿をとってあとを継がせることになった。
グランデル王国は代々女系で、王女が政務を行うか、王女に婿をとってあとを継がせることが歴史的に多い国だった。
そこで白羽の矢が立ったのが、筆頭公爵家の次男のベンジャミンであった。
ベンジャミンはバルバラとは同じ年で、容姿は熊のようにいかつく、剣の腕前も凄かったが、顔に似合わず、頭脳明晰で、また貴族の子弟からの人望も、平民からの人望もあつかった。
「ベンジャミン殿であれば、家柄も人柄も申し分ない」
と全会一致で判断され、昨年めでたくベンジャミンとアンジュは結婚した。
二人の結婚は国内外から祝福され、もちろん古くからベンジャミンとアンジュの両者と親交のあったウィルも結婚式には招待された。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「いや~~~~~~~!!
ベンジャミン!!
休んでいるところ申し訳ないけど、僕はもう飽きちゃったからそろそろ帰ろうかと思って挨拶にきたよ!
皆がめでたいめでたいって言っているからきっとめでたいのであろうと思うから一応言うけど『オメデトウ』!
でもベンジャミン、そのめでたい席に君の妻になったアンジュ様が居ないのはなんで??」
ベンジャミンとアンジュの結婚式に出席したウィルは、招待客への対応が一段落して、控え室でやっとひとりになって一息ついていたベンジャミンにへらへら笑いながら話しかけたのだった。
「……………ウィル、お前全部分かっていってるだろ!!!!?
喧嘩売ってるのかーーーーー!!!!?」
結婚式の夜、控え室で花婿ベンジャミンは涙目になりながら叫んだ。
ベンジャミンとアンジュの結婚式で、アンジュは結婚の誓いの直後に極度の緊張から失神し、その後の披露宴等一切を欠席していた。
ベンジャミンの妻、グランデル王国の第二王女のアンジュはメンタルが非常に弱かった。
ベンジャミンは国王としては大変優秀だったが、妻のアンジュとの仲はまったくうまくいっていなかった。
昨年グランデル王国の第二王女アンジュとの結婚後に前国王から王位を譲位され、グランデル王国の国王になった。
アンジュは三姉妹で、当初は長女のバルバラが王女としてあとを継ぐ予定であった。
このバルバラは容姿は美しかったがなんの因果かとんだ脳筋として育ってしまい、海に面して交易が盛んなグランデル王国の海軍に無理矢理所属し、『海賊も避けて通るバルバラ』と言われるほどになってしまった。
「バルバラにあとを継がせると海軍に力を与えすぎることになるし、すぐ戦争おこしそうで怖い」
という父王の賢明な判断とバルバラ本人の希望により、第二王女のアンジュが継ぐことになった。
しかし、このアンジュは溌剌として超ポジティブな姉のバルバラとは反対に超ネガティブな人見知りとして育ってしまっていたため、アンジュが王女としてあとを継ぐわけにもいかず、アンジュに婿をとってあとを継がせることになった。
グランデル王国は代々女系で、王女が政務を行うか、王女に婿をとってあとを継がせることが歴史的に多い国だった。
そこで白羽の矢が立ったのが、筆頭公爵家の次男のベンジャミンであった。
ベンジャミンはバルバラとは同じ年で、容姿は熊のようにいかつく、剣の腕前も凄かったが、顔に似合わず、頭脳明晰で、また貴族の子弟からの人望も、平民からの人望もあつかった。
「ベンジャミン殿であれば、家柄も人柄も申し分ない」
と全会一致で判断され、昨年めでたくベンジャミンとアンジュは結婚した。
二人の結婚は国内外から祝福され、もちろん古くからベンジャミンとアンジュの両者と親交のあったウィルも結婚式には招待された。
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「いや~~~~~~~!!
ベンジャミン!!
休んでいるところ申し訳ないけど、僕はもう飽きちゃったからそろそろ帰ろうかと思って挨拶にきたよ!
皆がめでたいめでたいって言っているからきっとめでたいのであろうと思うから一応言うけど『オメデトウ』!
でもベンジャミン、そのめでたい席に君の妻になったアンジュ様が居ないのはなんで??」
ベンジャミンとアンジュの結婚式に出席したウィルは、招待客への対応が一段落して、控え室でやっとひとりになって一息ついていたベンジャミンにへらへら笑いながら話しかけたのだった。
「……………ウィル、お前全部分かっていってるだろ!!!!?
喧嘩売ってるのかーーーーー!!!!?」
結婚式の夜、控え室で花婿ベンジャミンは涙目になりながら叫んだ。
ベンジャミンとアンジュの結婚式で、アンジュは結婚の誓いの直後に極度の緊張から失神し、その後の披露宴等一切を欠席していた。
ベンジャミンの妻、グランデル王国の第二王女のアンジュはメンタルが非常に弱かった。
ベンジャミンは国王としては大変優秀だったが、妻のアンジュとの仲はまったくうまくいっていなかった。
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