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第7章 ふたたびの王都
第183話 避難
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「ところでおねえさんたち、ユーリは元気にしてる?( ´_ゝ`)?」
エレンはユナとサナが乗ってきた馬車に乗せてもらい、王宮に向かっていた。
「はぁ、それなんだけど、ユーリはエレン様と会ってから明るくなっていたのに、最近また塞ぎ混むようになってしまって。」
心配そうにサナが言った。
「そうそう。
今はエレン様と会う前のように部屋に引きこもってばかりなの。
どうしたの、何かあったのって聞いても何にも言ってくれないの。
だから私、エレン様が来てくれて嬉しくって。
エレン様に会えばユーリもきっとまた元気になるわ。」
ユナは不安気なサナを励ますように精一杯明るく言った。
姉妹の不安な気持ちと、姉妹の希望的観測と、姉妹の弟愛と、魔王の予測不能な無限大の可能性を乗せた馬車は着実に王宮に向かうのであった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「誰も入るな!!!!!」
エレンはユナとサナと一緒に合法的に王宮に入り、ユナとサナに先導してもらってユーリの部屋の前まで来ていた。
侍女からユナとサナ、そしてエレンの来訪を告げられたユーリはパニック状態に陥り、侍女や騎士全員を締め出し、ひとりで自分の寝室に立て籠って叫んだ。
「ユーリ!!
せっかくエレン様がきてくださったのにどうしたの!!?」
「ユーリ!!
あなた何があったの!!?
話してくれないとなにもわからないわよ!!」
ユーリの寝室の扉を叩きながらユナとサナが説得したが、寝室の中からの返事はなかった。
「……ごめんなさい、エレン様、せっかくきてくださったのに。」
「……ユーリはいつもはおとなしい子なんだけど、変なところで頑固で。」
ユナとサナは困惑し、落胆しながらエレンに謝った。
「いやいや( ´_ゝ`)
この程度予測の範囲内だよ( ´_ゝ`)
ところでおねえさんたち、ちょっとこの場は任せてもらって、侍女さんたちを連れて避難………いや、ちょっと部屋から離れてもらっていいかな?( ´_ゝ`)?」
「「……避難?」」
エレンはユナとサナが乗ってきた馬車に乗せてもらい、王宮に向かっていた。
「はぁ、それなんだけど、ユーリはエレン様と会ってから明るくなっていたのに、最近また塞ぎ混むようになってしまって。」
心配そうにサナが言った。
「そうそう。
今はエレン様と会う前のように部屋に引きこもってばかりなの。
どうしたの、何かあったのって聞いても何にも言ってくれないの。
だから私、エレン様が来てくれて嬉しくって。
エレン様に会えばユーリもきっとまた元気になるわ。」
ユナは不安気なサナを励ますように精一杯明るく言った。
姉妹の不安な気持ちと、姉妹の希望的観測と、姉妹の弟愛と、魔王の予測不能な無限大の可能性を乗せた馬車は着実に王宮に向かうのであった。
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「誰も入るな!!!!!」
エレンはユナとサナと一緒に合法的に王宮に入り、ユナとサナに先導してもらってユーリの部屋の前まで来ていた。
侍女からユナとサナ、そしてエレンの来訪を告げられたユーリはパニック状態に陥り、侍女や騎士全員を締め出し、ひとりで自分の寝室に立て籠って叫んだ。
「ユーリ!!
せっかくエレン様がきてくださったのにどうしたの!!?」
「ユーリ!!
あなた何があったの!!?
話してくれないとなにもわからないわよ!!」
ユーリの寝室の扉を叩きながらユナとサナが説得したが、寝室の中からの返事はなかった。
「……ごめんなさい、エレン様、せっかくきてくださったのに。」
「……ユーリはいつもはおとなしい子なんだけど、変なところで頑固で。」
ユナとサナは困惑し、落胆しながらエレンに謝った。
「いやいや( ´_ゝ`)
この程度予測の範囲内だよ( ´_ゝ`)
ところでおねえさんたち、ちょっとこの場は任せてもらって、侍女さんたちを連れて避難………いや、ちょっと部屋から離れてもらっていいかな?( ´_ゝ`)?」
「「……避難?」」
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