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二章 王様と侍従長
侍従長 ばーさす 隊長副隊長
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「…………」
「「「ーーーー」」」
全員了解済み(クーさんを除く)ということで、三人で無言攻撃。
コウさんのような、もそもぞ、の類いを期待して……はいないですよっ、最近王様の謎舞踊を見ていないからって、なにか代替を求めてるなんてこと……ごふっ。
いや、気にしないで下さい。今日は竜々あり過ぎて、そろそろ精神が限界なのかもしれない。
「黄金の秤を率いるに当たって、それなりに強いと見せ掛ける必要がありました。魔物の討伐では指揮を執るので、対魔物は捨て、対人の技術だけを鍛え、一撃の強さを追求しました。今の強さは、二番目か三番目とザーツネルが言っていましたが、誤魔化しのない実力では、十番目にも届かないと思います」
打ち明け話を終えると、無言で早足で、微妙な距離の曲線を描きながら、僕の背後に回って。
僕を苦手とする、その理由が解けて尚、心持ちのほうは変わらないらしい。
「ここの筋肉を動かして下さい」
僕の腰の中心線から、掌一つ分左、そこにぺたりと手をくっつけて、要領を得ないことを言ってくる。
然もあれ、フィヨルさんが自身の秘密らしきものを明かしてくれるというのだから、素直に従ってみるとしよう。
然しもやは……そこが動いているのはわかったが、自分から力を入れてみると、背中が、体が動くだけで、当該筋肉はぴくりともしなかった。
「私が触れている場所を意識しながら、剣を振って下さい」
フィヨルさんが変節しないよう唯々諾々と折れない剣を抜いて、左の腰から小盾を取ろうとしたが、必要ないかと左手を体から離して前に、左足を半歩踏み出して構える。
里で習った通りに、腰、肩、腕と、連動させて。後ろに体幹をずらしながら振るという僕の得意技、というか特異技で振ろうとして、いや、今は必要ないかと、既に踏み止まって、やや前に出ながら。
「「…………」」
うわぁ、珍しい。
性格がだいぶ異なるエンさんとザーツネルさんが、同じ顔で僕を見ている。邪竜が踊っているところを目撃しても、こうはなるまい、っていう表情である。
「えっと、そこの筋肉が動いているのがわかりました」
「それでは、剣を振らずに力を入れて下さい」
「はい。ん、……く、っと、あ、動きました」
「次は、反対側です」
次は腰の右側に触れてきたので、意識して力を込めてみるが、うぐっ、簡単にはいかないか。
もう一度、剣を振ると、面白いことに、自分の意思で動かせるようになる。
「次は、上に。ここを動かして下さい」
肩甲骨辺りから下に、すっと手を動かしてきたので、力を込めてみると、あ、今度は簡単に動いた。
腰回りの筋肉で自覚できたからだろうか、反対側もぐっと力が入る。
「四つの箇所を意識しつつ、剣を十回振って下さい」
「はい」
何とな~く、剣の振りが鋭くなったような、気がしないでもない感じで十回。
優秀、もとい従順な弟子よろしく、きっちりと数を数えながら最後まで振り切る。
「ふぅ、……ん? ぅあ、って、うわっ、何これ!?」
振り終えたあと、背中が重い、いや、これは熱いのか、痺れるというか張っているというか、筋肉痛とも違う、これまで経験したことのない、雷竜に悪戯されているような、痛みのようで痛くない、体が動かし難い、とまぁ、名状し難い症状に襲われていると。
「普段使わない筋肉を使ったので、そのような状態になっています。逆に言うと、しっかりと筋肉を使えたので、そのような症状が出ています。侍従長は若いので、明日の朝には治っているでしょう」
「確かに、動かし難いですけど、害はないって感じですね、うぐっ」
然ても、こうなってしまったからには致し方ない。
本日の鍛錬はこれでお仕舞いでーー。
「こぞーん防御で攻撃ぁせんでいーぞ。ここんとこ魔力纏った相手しかやってねぇだろ。勘鈍らせんよーに、丁度いーの居て良かったなぁ」
「ーー、……」
「「……っ」」
傍観者を決め込んだからだろうか、エンさんの興味がなさそうな言葉が飛んでくる。
ここで拒否したところで無駄なので、出来得る限り有意義な方向に思考を傾けることにする。
「そうですね。エンさんと闘って以降、カレンまで魔力を纏うようになってしまいましたからね。実質的な危険度からして、魔力の介在した闘いに慣れ過ぎてしまうのはよくありませんから、御二人は魔力使用厳禁でお願いします」
「「……、ーー」」
「嬢ちゃんすげーよなぁ。相棒んとこ何回か行ったみてーだが、あっさり身ん付けてん、奥ん手もあんみてぇだし、魔法幾つか使えんだろ。優位属性ぁ水みてぇだかん、俺たぁ相性悪そーだな」
非凡、という言葉ほどカレンを表したものはない。ほぼすべての能力に於いて優れた資質を持っている。そして、そのすべてに、隔絶、という言葉が適用されない。
エンさんはカレンを手放しで褒めているが、相性が悪いとーー自分が不利だと認めているが。彼は、闘えば自分が勝つと、負けるなどとは微塵も思っていない。
隔絶、した能力を持つ者からすると、自然とそう思えるのだろうか。僕も想見してみるが、カレンにとっちめられている姿しか浮かんでこない。
ああ、これはきっと、資質以前に、心で負けているからだろう。
「戦いの神様とか商売の神様って、西方にはいたんだっけかな」
「無名ですので、西方以外では眷属神のような扱いとされるか、認知すらされていないか」
「どっちも需要がありそうなんだけどな」
「どちらもエルシュテルの威光を前に、影すら消されているようです」
僕と同様に、逃げ道はないと悟ったのだろう。二人は淡々と、闘いの為の準備と、気概を満たしてゆく。
もう言葉はいらない。
闘うと、定められた三人の男が、透明と言っていいほどの戦意を身に纏って。心に残った一欠片の躊躇いを捨て去る為、小盾を一度胸にやって、好敵手たちに真っ直ぐに向ける。
剣で応える二人。
さぁ、死闘の幕開けである。
「ぜぇ、ぜぇ、んくっ、ぜぇ……」
「はぁ、はぁ、ぶはぁっ、はぁ……」
ーーどうせ碌な結末にはならないと、それなりに内心で盛り上げてみたものの、然もありなんと思える結果が眼前に。
二人とも、仰向けになって、静かな夜の涼風を貪っている。
「えっと、御二人とも、大丈夫ですか?」
「……くっ、竜の国の侍従長は化け物か」
「いえ、……そこは、邪竜としておいたほうが適当ではないかと。魔獣も可、です」
ああ、意外と余裕ですね、御二人さん。
短時間で体力を使い果たしたので、回復も早いと知っているのだろう。精神的な疲労も少ないだろうし、続けて話し掛ける。
「御二人のお陰で、だいぶ勘が取り戻せました。久し振りに、体にずしりとくる衝撃でした」
「防御が得意だというのは知ってた……つもりだったが、二人で掛かっても翻弄されるとはな」
「攻撃を……途中で止めることが出来ませんでした。一度でも止まってしまえば、二度と崩せなくなるのではないかと。今から思えば、あれは誘導……だったような」
エンさんクーさんカレンの所為、もとい、お陰、のもとい、いや、もう彼らの所為だと言ってしまおう。
申し訳ないが、今や団長宰相の二人掛かりですら凌ぎ切る僕からすると自明のことなので、この光景は予見できたことだった。
「「「ーーーー」」」
全員了解済み(クーさんを除く)ということで、三人で無言攻撃。
コウさんのような、もそもぞ、の類いを期待して……はいないですよっ、最近王様の謎舞踊を見ていないからって、なにか代替を求めてるなんてこと……ごふっ。
いや、気にしないで下さい。今日は竜々あり過ぎて、そろそろ精神が限界なのかもしれない。
「黄金の秤を率いるに当たって、それなりに強いと見せ掛ける必要がありました。魔物の討伐では指揮を執るので、対魔物は捨て、対人の技術だけを鍛え、一撃の強さを追求しました。今の強さは、二番目か三番目とザーツネルが言っていましたが、誤魔化しのない実力では、十番目にも届かないと思います」
打ち明け話を終えると、無言で早足で、微妙な距離の曲線を描きながら、僕の背後に回って。
僕を苦手とする、その理由が解けて尚、心持ちのほうは変わらないらしい。
「ここの筋肉を動かして下さい」
僕の腰の中心線から、掌一つ分左、そこにぺたりと手をくっつけて、要領を得ないことを言ってくる。
然もあれ、フィヨルさんが自身の秘密らしきものを明かしてくれるというのだから、素直に従ってみるとしよう。
然しもやは……そこが動いているのはわかったが、自分から力を入れてみると、背中が、体が動くだけで、当該筋肉はぴくりともしなかった。
「私が触れている場所を意識しながら、剣を振って下さい」
フィヨルさんが変節しないよう唯々諾々と折れない剣を抜いて、左の腰から小盾を取ろうとしたが、必要ないかと左手を体から離して前に、左足を半歩踏み出して構える。
里で習った通りに、腰、肩、腕と、連動させて。後ろに体幹をずらしながら振るという僕の得意技、というか特異技で振ろうとして、いや、今は必要ないかと、既に踏み止まって、やや前に出ながら。
「「…………」」
うわぁ、珍しい。
性格がだいぶ異なるエンさんとザーツネルさんが、同じ顔で僕を見ている。邪竜が踊っているところを目撃しても、こうはなるまい、っていう表情である。
「えっと、そこの筋肉が動いているのがわかりました」
「それでは、剣を振らずに力を入れて下さい」
「はい。ん、……く、っと、あ、動きました」
「次は、反対側です」
次は腰の右側に触れてきたので、意識して力を込めてみるが、うぐっ、簡単にはいかないか。
もう一度、剣を振ると、面白いことに、自分の意思で動かせるようになる。
「次は、上に。ここを動かして下さい」
肩甲骨辺りから下に、すっと手を動かしてきたので、力を込めてみると、あ、今度は簡単に動いた。
腰回りの筋肉で自覚できたからだろうか、反対側もぐっと力が入る。
「四つの箇所を意識しつつ、剣を十回振って下さい」
「はい」
何とな~く、剣の振りが鋭くなったような、気がしないでもない感じで十回。
優秀、もとい従順な弟子よろしく、きっちりと数を数えながら最後まで振り切る。
「ふぅ、……ん? ぅあ、って、うわっ、何これ!?」
振り終えたあと、背中が重い、いや、これは熱いのか、痺れるというか張っているというか、筋肉痛とも違う、これまで経験したことのない、雷竜に悪戯されているような、痛みのようで痛くない、体が動かし難い、とまぁ、名状し難い症状に襲われていると。
「普段使わない筋肉を使ったので、そのような状態になっています。逆に言うと、しっかりと筋肉を使えたので、そのような症状が出ています。侍従長は若いので、明日の朝には治っているでしょう」
「確かに、動かし難いですけど、害はないって感じですね、うぐっ」
然ても、こうなってしまったからには致し方ない。
本日の鍛錬はこれでお仕舞いでーー。
「こぞーん防御で攻撃ぁせんでいーぞ。ここんとこ魔力纏った相手しかやってねぇだろ。勘鈍らせんよーに、丁度いーの居て良かったなぁ」
「ーー、……」
「「……っ」」
傍観者を決め込んだからだろうか、エンさんの興味がなさそうな言葉が飛んでくる。
ここで拒否したところで無駄なので、出来得る限り有意義な方向に思考を傾けることにする。
「そうですね。エンさんと闘って以降、カレンまで魔力を纏うようになってしまいましたからね。実質的な危険度からして、魔力の介在した闘いに慣れ過ぎてしまうのはよくありませんから、御二人は魔力使用厳禁でお願いします」
「「……、ーー」」
「嬢ちゃんすげーよなぁ。相棒んとこ何回か行ったみてーだが、あっさり身ん付けてん、奥ん手もあんみてぇだし、魔法幾つか使えんだろ。優位属性ぁ水みてぇだかん、俺たぁ相性悪そーだな」
非凡、という言葉ほどカレンを表したものはない。ほぼすべての能力に於いて優れた資質を持っている。そして、そのすべてに、隔絶、という言葉が適用されない。
エンさんはカレンを手放しで褒めているが、相性が悪いとーー自分が不利だと認めているが。彼は、闘えば自分が勝つと、負けるなどとは微塵も思っていない。
隔絶、した能力を持つ者からすると、自然とそう思えるのだろうか。僕も想見してみるが、カレンにとっちめられている姿しか浮かんでこない。
ああ、これはきっと、資質以前に、心で負けているからだろう。
「戦いの神様とか商売の神様って、西方にはいたんだっけかな」
「無名ですので、西方以外では眷属神のような扱いとされるか、認知すらされていないか」
「どっちも需要がありそうなんだけどな」
「どちらもエルシュテルの威光を前に、影すら消されているようです」
僕と同様に、逃げ道はないと悟ったのだろう。二人は淡々と、闘いの為の準備と、気概を満たしてゆく。
もう言葉はいらない。
闘うと、定められた三人の男が、透明と言っていいほどの戦意を身に纏って。心に残った一欠片の躊躇いを捨て去る為、小盾を一度胸にやって、好敵手たちに真っ直ぐに向ける。
剣で応える二人。
さぁ、死闘の幕開けである。
「ぜぇ、ぜぇ、んくっ、ぜぇ……」
「はぁ、はぁ、ぶはぁっ、はぁ……」
ーーどうせ碌な結末にはならないと、それなりに内心で盛り上げてみたものの、然もありなんと思える結果が眼前に。
二人とも、仰向けになって、静かな夜の涼風を貪っている。
「えっと、御二人とも、大丈夫ですか?」
「……くっ、竜の国の侍従長は化け物か」
「いえ、……そこは、邪竜としておいたほうが適当ではないかと。魔獣も可、です」
ああ、意外と余裕ですね、御二人さん。
短時間で体力を使い果たしたので、回復も早いと知っているのだろう。精神的な疲労も少ないだろうし、続けて話し掛ける。
「御二人のお陰で、だいぶ勘が取り戻せました。久し振りに、体にずしりとくる衝撃でした」
「防御が得意だというのは知ってた……つもりだったが、二人で掛かっても翻弄されるとはな」
「攻撃を……途中で止めることが出来ませんでした。一度でも止まってしまえば、二度と崩せなくなるのではないかと。今から思えば、あれは誘導……だったような」
エンさんクーさんカレンの所為、もとい、お陰、のもとい、いや、もう彼らの所為だと言ってしまおう。
申し訳ないが、今や団長宰相の二人掛かりですら凌ぎ切る僕からすると自明のことなので、この光景は予見できたことだった。
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