6 / 23
6.身分違いになるなら……
しおりを挟む
社交界でのクラウとの出来事は父やサラサには言いたくなかった。
そのため「どうだった」と聞かれても、ミアは黙るしかなかった。
そんなミアに父と姉は露骨にため息をつく。
「ミア、お父様が何のためにあなたを社交界に行かせたと思っているのかしら。本当、何もできない愚図ね。お父様、この娘に期待しても無駄ですわ。相手を見つけたところでどうせたいしたことないでしょうし。私が王族の身内と婚約したのですから、それで満足でしょう? もうこんな子、諦めましょう!」
サラサは一気に父にそう捲し立てた。
父も深く頷く。
「お前はもう少し期待できる奴だと思っていたが、やはり母同様にただの庶民だったな」
冷たい言い草に、さすがのミアもカチンときた。
(その庶民を愛したのはあなたでしょう? お父様……)
そう言ってやりたかったが、奥で義母がこちらを睨んでいるので黙っていた。
「ミア、卒業までは面倒を見てやる。だが卒業したらお前はこの家を出てどこかへ働きに出なさい。もう好きに生きればいい。わしはお前が何していようがもう一切関与はしない。もちろん、お前もこちらに一切関与しなくていいから」
「え……」
父の言葉に目を丸くした。
「働きに出る……?」
「やだわ、ミア。良い所へ結婚もできないあなたをこの家に置くメリットがどこにあるの?」
サラサはミアをバカにしたように笑った。
(働きに出されるだけでなく、一切関与しないだなんて……)
これはある意味、絶縁を言い渡されたに近い。
結婚が決まらなければ家事手伝いをして結婚のチャンスをうかがう。
他の家と同様の扱いを受けられるものだとばかり思っていたがやはり甘かった。
もしかしたら働きに出されるかもしれないという思いはあったが、家まで出され、疎遠になるとまでは思っていなかった。
驚いているミアに、サラサはニヤリと笑う。
「ミアは賢いもの。一人で生きていくことなんて余裕よね。残念だけど、一時でも姉妹でいられて楽しかったわ~」
全くそう思っていなさそうな口調で高らかに笑う。
しかし今のミアはサラサの嫌味を気にしていられなかった。
(どうにかしてあと半年で仕事を見つけて働かなければならないわ……)
家を追い出される前に働き口を見つけなければ路頭に迷う。
何ができるだろうか……。
あの学校にはもちろん就職先の案内など来ないし、そもそもこの国は女性の働き口が少ない。
生まれ故郷に戻るにしても、貧しい村だったので働き口はない。
「どうしたらいいのかしら……」
途方に暮れてしまった。
でもまだなんとか時間はあるし、さすがに父も働き口がない状態で放り出したりしないだろう。
リミットは卒業まで。
それまでには何とかしなければ……。
――――
今日も午前の授業が終わると急いで湖へ向かった。
今日は食堂で昼食の受け取りが遅くなってしまった。
足早に向かうと木の木陰でクラウが本を読んでいた。
「クラウ様!」
「ミア、大丈夫か? 息が切れているぞ」
ミアの様子にクラウが苦笑する。
「クラウ様、お昼食べましたか? 今日は多めに持ってきたのでよかったらご一緒しませんか?」
ミアは持ってきたバスケットを掲げる。
そう、今日は一緒に食べようと多めに食堂で作ってもらった。
だから遅れてしまった。
「ありがとう。ちょうどお腹が空いていたころなんだ」
クラウは嬉しそうに笑顔になり、二人でサンドイッチを頬張る。
社交界の後でドキドキしていたが、クラウがいつも通りだったのでミアはホッとした。
「ミア、頬についている」
クラウはミアの頬に付いたパンくずを取ってくれた。
その優しい温かい手つきに胸が高鳴る。
ミアは真っ赤になりながら小さな声でお礼を伝えた。
「ありがとうございます。食い意地はった子供みたいで恥ずかしい」
「そんなことはない。これ美味しいからな、気持ちはわかる」
クラウの優しさにますます恥ずかしくなる。
デザートのフルーツも二人で食べた。
「うちの国では今は柑橘系の季節なんだ。今度ミアにも食べさせてあげたいな」
「カラスタンド王国……。行ってみたい……」
「ミア?」
ミアの呟きにクラウが心配そうに覗き込む。
俯いたミアを覗き込んだクラウと目が合ってハッとする。
「何かあったのか?」
「あ、いえ……」
誤魔化すように微笑むが、クラウはジッとミアを見つめた。
見透かすような瞳が少し怖い。
「……カラスタンド王国は女性も多く働いているんですよね?」
「あぁ、女性の社会進出はここよりは進んでいるかもな。需要もある」
「私のような他国の女が働くことはできますか?」
そう聞くと、クラウは面食らったような顔になる。
「もちろん、他国の女性も働き口はあるが……、ミア? 働きたいのか?」
「……働かなくてはならなくなりました」
えへへと笑い、事情を話す。
するとクラウは顔色を変えた。
「レスカルト公爵がそう言ったのか?」
「はい。でも仕方ないんです。私は愛人の娘……。母が亡くなって、こうして引き取ってもらっただけでもありがたいんです」
そうだ、だから高望みしてはならなかった。
自分が公爵令嬢だと勘違いしてはならなかったのだ。
「愛人の娘であっても、君はレスカルト公爵の娘だ。公爵令嬢であることには変わりない。公爵令嬢が学校を出て一般のように働くなんて聞いたことがない」
「そうですね、だから私は半年後には公爵令嬢ではなくなります。母の娘、ミア・カルストに戻るんです。そうしたら公爵令嬢でもなんでもないでしょう?」
ふふと笑うと、クラウは俯いて目元を押さえた。
「……ミア、卒業したらカラスタンド王国に来るといい。君がこの国にいたら俺は何も手助けは出来ないが、うちの国に来れば力は貸せる」
「クラウ様……」
ミアはクラウの気持ちが嬉しかった。
ミアを助けようと考えてくれたことに感激したのだ。
「ありがとうございます。働き口が見つからず、どうにもならなくなったらカラスタンド王国へ行くかもしれません」
少し冗談めかして言うが、クラウの表情は真剣だった。
「あぁ、必ず来い。俺はいつでも待っているからな」
クラウはそっとミアの髪を撫でた。
慰める様な、いつくしむようなその手つきに、ミアは甘えたくて泣きたくなってしまった。
「本当に……、頼ってしまうかもしれませんよ?」
「あぁ、存分に頼ってくれ。ミア、俺はお前を一人にしたくない」
「クラウ様……」
クラウの優しい言葉にミアは自然と涙がこぼれた。
(その温かい言葉をいただけただけで、ミアは満足です)
ミアは心の中でそう返事をした。
クラウはきっとカラスタンド王国でも爵位ある家柄だろう。
そんな人に、家柄も何もかも無くしたミアが頼るわけにはいかなかった。
ただ迷惑をかけるだけだ。
ミアはクラウのことが好きになっていた。
しかし国も違えば、半年後に身分も違くなる。
そんな相手に思いは告げられない。
今、こうして与えてもらえる温かさを心にしまっておこうと決めた。
そのため「どうだった」と聞かれても、ミアは黙るしかなかった。
そんなミアに父と姉は露骨にため息をつく。
「ミア、お父様が何のためにあなたを社交界に行かせたと思っているのかしら。本当、何もできない愚図ね。お父様、この娘に期待しても無駄ですわ。相手を見つけたところでどうせたいしたことないでしょうし。私が王族の身内と婚約したのですから、それで満足でしょう? もうこんな子、諦めましょう!」
サラサは一気に父にそう捲し立てた。
父も深く頷く。
「お前はもう少し期待できる奴だと思っていたが、やはり母同様にただの庶民だったな」
冷たい言い草に、さすがのミアもカチンときた。
(その庶民を愛したのはあなたでしょう? お父様……)
そう言ってやりたかったが、奥で義母がこちらを睨んでいるので黙っていた。
「ミア、卒業までは面倒を見てやる。だが卒業したらお前はこの家を出てどこかへ働きに出なさい。もう好きに生きればいい。わしはお前が何していようがもう一切関与はしない。もちろん、お前もこちらに一切関与しなくていいから」
「え……」
父の言葉に目を丸くした。
「働きに出る……?」
「やだわ、ミア。良い所へ結婚もできないあなたをこの家に置くメリットがどこにあるの?」
サラサはミアをバカにしたように笑った。
(働きに出されるだけでなく、一切関与しないだなんて……)
これはある意味、絶縁を言い渡されたに近い。
結婚が決まらなければ家事手伝いをして結婚のチャンスをうかがう。
他の家と同様の扱いを受けられるものだとばかり思っていたがやはり甘かった。
もしかしたら働きに出されるかもしれないという思いはあったが、家まで出され、疎遠になるとまでは思っていなかった。
驚いているミアに、サラサはニヤリと笑う。
「ミアは賢いもの。一人で生きていくことなんて余裕よね。残念だけど、一時でも姉妹でいられて楽しかったわ~」
全くそう思っていなさそうな口調で高らかに笑う。
しかし今のミアはサラサの嫌味を気にしていられなかった。
(どうにかしてあと半年で仕事を見つけて働かなければならないわ……)
家を追い出される前に働き口を見つけなければ路頭に迷う。
何ができるだろうか……。
あの学校にはもちろん就職先の案内など来ないし、そもそもこの国は女性の働き口が少ない。
生まれ故郷に戻るにしても、貧しい村だったので働き口はない。
「どうしたらいいのかしら……」
途方に暮れてしまった。
でもまだなんとか時間はあるし、さすがに父も働き口がない状態で放り出したりしないだろう。
リミットは卒業まで。
それまでには何とかしなければ……。
――――
今日も午前の授業が終わると急いで湖へ向かった。
今日は食堂で昼食の受け取りが遅くなってしまった。
足早に向かうと木の木陰でクラウが本を読んでいた。
「クラウ様!」
「ミア、大丈夫か? 息が切れているぞ」
ミアの様子にクラウが苦笑する。
「クラウ様、お昼食べましたか? 今日は多めに持ってきたのでよかったらご一緒しませんか?」
ミアは持ってきたバスケットを掲げる。
そう、今日は一緒に食べようと多めに食堂で作ってもらった。
だから遅れてしまった。
「ありがとう。ちょうどお腹が空いていたころなんだ」
クラウは嬉しそうに笑顔になり、二人でサンドイッチを頬張る。
社交界の後でドキドキしていたが、クラウがいつも通りだったのでミアはホッとした。
「ミア、頬についている」
クラウはミアの頬に付いたパンくずを取ってくれた。
その優しい温かい手つきに胸が高鳴る。
ミアは真っ赤になりながら小さな声でお礼を伝えた。
「ありがとうございます。食い意地はった子供みたいで恥ずかしい」
「そんなことはない。これ美味しいからな、気持ちはわかる」
クラウの優しさにますます恥ずかしくなる。
デザートのフルーツも二人で食べた。
「うちの国では今は柑橘系の季節なんだ。今度ミアにも食べさせてあげたいな」
「カラスタンド王国……。行ってみたい……」
「ミア?」
ミアの呟きにクラウが心配そうに覗き込む。
俯いたミアを覗き込んだクラウと目が合ってハッとする。
「何かあったのか?」
「あ、いえ……」
誤魔化すように微笑むが、クラウはジッとミアを見つめた。
見透かすような瞳が少し怖い。
「……カラスタンド王国は女性も多く働いているんですよね?」
「あぁ、女性の社会進出はここよりは進んでいるかもな。需要もある」
「私のような他国の女が働くことはできますか?」
そう聞くと、クラウは面食らったような顔になる。
「もちろん、他国の女性も働き口はあるが……、ミア? 働きたいのか?」
「……働かなくてはならなくなりました」
えへへと笑い、事情を話す。
するとクラウは顔色を変えた。
「レスカルト公爵がそう言ったのか?」
「はい。でも仕方ないんです。私は愛人の娘……。母が亡くなって、こうして引き取ってもらっただけでもありがたいんです」
そうだ、だから高望みしてはならなかった。
自分が公爵令嬢だと勘違いしてはならなかったのだ。
「愛人の娘であっても、君はレスカルト公爵の娘だ。公爵令嬢であることには変わりない。公爵令嬢が学校を出て一般のように働くなんて聞いたことがない」
「そうですね、だから私は半年後には公爵令嬢ではなくなります。母の娘、ミア・カルストに戻るんです。そうしたら公爵令嬢でもなんでもないでしょう?」
ふふと笑うと、クラウは俯いて目元を押さえた。
「……ミア、卒業したらカラスタンド王国に来るといい。君がこの国にいたら俺は何も手助けは出来ないが、うちの国に来れば力は貸せる」
「クラウ様……」
ミアはクラウの気持ちが嬉しかった。
ミアを助けようと考えてくれたことに感激したのだ。
「ありがとうございます。働き口が見つからず、どうにもならなくなったらカラスタンド王国へ行くかもしれません」
少し冗談めかして言うが、クラウの表情は真剣だった。
「あぁ、必ず来い。俺はいつでも待っているからな」
クラウはそっとミアの髪を撫でた。
慰める様な、いつくしむようなその手つきに、ミアは甘えたくて泣きたくなってしまった。
「本当に……、頼ってしまうかもしれませんよ?」
「あぁ、存分に頼ってくれ。ミア、俺はお前を一人にしたくない」
「クラウ様……」
クラウの優しい言葉にミアは自然と涙がこぼれた。
(その温かい言葉をいただけただけで、ミアは満足です)
ミアは心の中でそう返事をした。
クラウはきっとカラスタンド王国でも爵位ある家柄だろう。
そんな人に、家柄も何もかも無くしたミアが頼るわけにはいかなかった。
ただ迷惑をかけるだけだ。
ミアはクラウのことが好きになっていた。
しかし国も違えば、半年後に身分も違くなる。
そんな相手に思いは告げられない。
今、こうして与えてもらえる温かさを心にしまっておこうと決めた。
1
お気に入りに追加
100
あなたにおすすめの小説
キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。
新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、
【完結】お見合いに現れたのは、昨日一緒に食事をした上司でした
楠結衣
恋愛
王立医務局の調剤師として働くローズ。自分の仕事にやりがいを持っているが、行き遅れになることを家族から心配されて休日はお見合いする日々を過ごしている。
仕事量が多い連休明けは、なぜか上司のレオナルド様と二人きりで仕事をすることを不思議に思ったローズはレオナルドに質問しようとするとはぐらかされてしまう。さらに夕食を一緒にしようと誘われて……。
◇表紙のイラストは、ありま氷炎さまに描いていただきました♪
◇全三話予約投稿済みです
脅迫して意中の相手と一夜を共にしたところ、逆にとっ捕まった挙げ句に逃げられなくなりました。
石河 翠
恋愛
失恋した女騎士のミリセントは、不眠症に陥っていた。
ある日彼女は、お気に入りの毛布によく似た大型犬を見かけ、偶然隠れ家的酒場を発見する。お目当てのわんこには出会えないものの、話の合う店長との時間は、彼女の心を少しずつ癒していく。
そんなある日、ミリセントは酒場からの帰り道、元カレから復縁を求められる。きっぱりと断るものの、引き下がらない元カレ。大好きな店長さんを巻き込むわけにはいかないと、ミリセントは覚悟を決める。実は店長さんにはとある秘密があって……。
真っ直ぐでちょっと思い込みの激しいヒロインと、わんこ系と見せかけて実は用意周到で腹黒なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真のID:4274932)をお借りしております。
不能と噂される皇帝の後宮に放り込まれた姫は恩返しをする
矢野りと
恋愛
不能と噂される隣国の皇帝の後宮に、牛100頭と交換で送り込まれた貧乏小国の姫。
『なんでですか!せめて牛150頭と交換してほしかったですー』と叫んでいる。
『フンガァッ』と鼻息荒く女達の戦いの場に勢い込んで来てみれば、そこはまったりパラダイスだった…。
『なんか悪いですわね~♪』と三食昼寝付き生活を満喫する姫は自分の特技を活かして皇帝に恩返しすることに。
不能?な皇帝と勘違い姫の恋の行方はどうなるのか。
※設定はゆるいです。
※たくさん笑ってください♪
※お気に入り登録、感想有り難うございます♪執筆の励みにしております!
大好きだけど、結婚はできません!〜強面彼氏に強引に溺愛されて、困っています〜
楠結衣
恋愛
冷たい川に落ちてしまったリス獣人のミーナは、薄れゆく意識の中、水中を飛ぶような速さで泳いできた一人の青年に助け出される。
ミーナを助けてくれた鍛冶屋のリュークは、鋭く睨むワイルドな人で。思わず身をすくませたけど、見た目と違って優しいリュークに次第に心惹かれていく。
さらに結婚を前提の告白をされてしまうのだけど、リュークの夢は故郷で鍛冶屋をひらくことだと告げられて。
(リュークのことは好きだけど、彼が住むのは北にある氷の国。寒すぎると冬眠してしまう私には無理!)
と断ったのに、なぜか諦めないリュークと期限付きでお試しの恋人に?!
「泊まっていい?」
「今日、泊まってけ」
「俺の故郷で結婚してほしい!」
あまく溺愛してくるリュークに、ミーナの好きの気持ちは加速していく。
やっぱり、氷の国に一緒に行きたい!寒さに慣れると決意したミーナはある行動に出る……。
ミーナの一途な想いの行方は?二人の恋の結末は?!
健気でかわいいリス獣人と、見た目が怖いのに甘々なペンギン獣人の恋物語。
一途で溺愛なハッピーエンドストーリーです。
*小説家になろう様でも掲載しています
外では氷の騎士なんて呼ばれてる旦那様に今日も溺愛されてます
刻芦葉
恋愛
王国に仕える近衛騎士ユリウスは一切笑顔を見せないことから氷の騎士と呼ばれていた。ただそんな氷の騎士様だけど私の前だけは優しい笑顔を見せてくれる。今日も私は不器用だけど格好いい旦那様に溺愛されています。
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる