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最終話 正妃の初恋
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第六王子はアレクシスによく似た容姿をしていた。
小さくて色が白く、ふにゃふにゃとして頼りない。おまけに髪の色も目の色もアレクシスとお揃いだ。生まれたばかりのこの時期、二次性はまだ分からないけれど、彼はオメガかもしれないな、となんとなく思う。
先日、アレクシスは第六王子を出産した際、同時に子宮を失い、もう二度と子を産めなくなった。発情期も来ないかもしれないという。何にせよ四十をすぎた身なのでもうオメガとしての盛りは過ぎていた。
その話を侍医から聞いたときの絶望を、アレクシスはきっと生涯忘れることはないだろう。
子どもが産めないことは、妃としての義務が果たせないということだ。それはこの国の「正妃」としての役割を全うしようとするアレクシスにとって、ひどく耐え難いことだった。
国王の――エドワードの役に立てないのであれば、この場所に自分がいる意味がない。
それでも六人の子がいるからまだ救いがあった。しかし、発情期についてはどう考えても心に折り合いがつかなかった。
だって、発情期が来なければエドワードとは番になれない。
長年の確執をようやく飲み込んで、エドワードと新しい関係を築こうしていた矢先の出来事だ。番になって一緒にいたいと言ってもらえた。それが嬉しかった。ようやく彼を信じて見ようと思えたのに。ともに生きる未来を思い描けるようになったというのに。
それなのに、どうしてこの現実を受け入れることが出来るだろうか。
アレクシスはすぐに離縁しなくては、と思った。
国王であるエドワードは、本来であれば望めば全てが手に入る立場だ。アレクシスよりも美しく若い妃だって、番だってより取り見取りで、敢えてアレクシスを番にする利点など何もない。――しかし。
エドワードは絶対に離縁はしない、とはっきりと言った。それどころか、これほど大きな瑕疵のついてしまった自分にそばにいて欲しいのだとも言う。
この国で最も尊いアルファに、番にならなくてもいい。ただアレクシスが必要なのだと乞われて、頷かない者がいるだろうか。そんな者がいれば、ぜひともお目にかかってみたいものだと思う。
「本当によかったのでしょうか……」
「体調が悪くなったか? 人が多いと疲れるだろう、病み上がりに無理をさせたな。遠慮せずに休むといい」
煌びやかな舞踏会の場で、ぽつりと呟いたアレクシスに隣にいたエドワードが大袈裟なくらい反応した。その狼狽とも言っていい様子に小さく苦笑する。
「大丈夫です。具合が悪いわけではないのです。それにもう少ししたら、あの子と一緒に退出いたしますからお気遣いなく」
そう返すとエドワードは安堵するように息を吐いた。
今日は末の王子のお披露目の会だった。本来であれば、生後ひと月で催されるそれは、アレクシスの体調や早産で生まれた王子に考慮して、三ヶ月目で行われることとなった。
決めたのはエドワードだ。絶対にアレクシスに無理はさせない、という強い意志のもと提案すれば、保守的な議会の老爺たちにも否定されなかったと笑っていた。
自由で革新的な政策を打ち出すエドワードとは違い、伝統を遵守するアレクシスは保守派の議員たちからの評判もいい。正妃殿下のためであれば、とすんなりと通ったらしくエドワードはいたく感心していた。
それでもアレクシスの体調は普段通りとはいかないものだった。なにせ、ようやくまともに動けるようになったばかりなのだ。
そんなアレクシスに、エドワードは決して無理強いはしなかった。それどころか、アレクシスを案じるあまり欠席を進めてくる始末だ。そんなこと許されるわけがない。
アレクシスはエドワードの隣に立つと決めた。もうそれくらいしか自分に出来ることはないのだから、務めはしっかりと果たそうと思っていた。けれども。
「やはり、顔色が悪いではないか」
エドワードはそう言って無理やり正妃を広間から追い出した。いくら平気だと言っても聞いては貰えず、王子とふたり寝室に行くように言われてしまえば従うしかない。
あの出産の件からエドワードはひどく過保護になったと思う。まず、アレクシスの体調の変化に過敏になった。具合が悪くないかはもちろんのこと、暑くないか、寒くないか、はたまた疲れていないかとあれこれ気にしてくれる。
おまけに毎朝、毎晩アレクシスの顔を見なければ気が済まないらしく、ここ最近はずっと正妃の間で寝泊まりをしていた。
その目を瞠るほどの変化に、長いこと放置されてきた身としては戸惑うしかない。だって、エドワードと夜一緒になるだなんて、そんなの発情期以外でしたことがなかった。それなのに、オメガの侍女や侍従たちは「アルファとはみなそういうものですよ」と笑っているからアレクシスはひどく驚いた。
つまり、エドワードは正しくアルファとしての庇護欲と独占欲をアレクシスに向けているらしい。そんなむき出しの愛情をいきなり与えらえて、慣れないにもほどがあるな、と思う。
夜半、アレクシスが寝支度を済ませて休んでいるとエドワードが帰って来た。舞踏会での役割が終わり、ようやく解放されたらしい。そして部屋に入るなり、アレクシスの頬や額。それから肩や背中をその大きな手でぺたぺたと触っていく。
「体調はどうだ。眩暈や吐き気はないか」
「大丈夫です。もう平気だと、あれほど言いましたのに」
「すまない。しかし、少しでも体調に変化があれば教えて欲しい。君は放っておくとすぐに無理をするから」
「陛下……」
長く会場にいたのはエドワードの方だ。アレクシスが休んだ分、客人たちのもてなしも挨拶も全て彼がひとりで行ったはずだ。自分の方がよほど疲れているくせに、とアレクシスは苦笑する。
「エディは?」
「もう寝ました。侍女が見てくれております」
エディというのは、第六王子のことだ。
父であるエドワードが彼につけたのは自らと同じ「エドワード」という名前だった。同じ名前を付けること自体は王族としてそう珍しくはないことだ。しかし、呼ぶときに少し不便だから区別するために愛称をつけるのが一般的だった。この愛称もまた、エドワードがつけてくれたものだ。
「では、少し話をしないか。最近、忙しかったからゆっくり時間が取れなかっただろう」
その言葉にアレクシスは頷いた。エドワードは確かにこの部屋で寝泊まりをしていたけれど、多忙であることには変わりがなかった。
おまけにいつもであれば、アレクシスが取り仕切ることが多い舞踏会の準備もエドワードが代わりに行っていたから普段よりもさらに忙しい日が続いていたのだ。
細やかながら打ち上げを、と言われて断るという選択肢はなかった。
「まだ酒は飲まない方がいいだろう」
そう言ってエドワードが差し入れて来たのは白葡萄の果汁だった。繊細な飾りのついた瓶に入っていて、グラスに注げばまるで葡萄酒のように見える。
「まだ宴会が続いているから、外は騒がしいがいい夜だぞ」
部屋から続く露台に誘われ、ふたりで並んで果汁を飲んだ。エドワードとふたりこんなに穏やかな時間を過ごせるようになるとは、一年前には考えられなかったことだ。
差し出された果汁を飲むとさわやかな甘さの中に微かに渋みを感じた。今年もいい葡萄が収穫できたらしい。
「葡萄畑のある東地区も天候に恵まれたようですね」
「そうだな。今年はいい葡萄種が出来るだろう」
そんなことを話しながら、アレクシスは月明かりに照らされたエドワードの顔をぼんやりと眺めた。美しく精悍な顔は未だ健在ではあるが目元には皺があり、これまで重ねた年月を感じさせる。当然、若い頃にはなかったものだ。
じっと自分を見つめる視線に気づいたのだろう。エドワードがこちらを見て眦を弛める。柔らかい視線を向けられて、そこに込められた愛情を確かに感じることが出来た。
ただ視線が合っただけだ。特別なことは何もない。それなのに、何故だか泣きそうになってアレクシスはゆっくりと息を吐いた。少しでも心を落ち着けたかったからだ。
それでもやはり胸がひどく苦しかった。泣きたくなるくらいエドワードのことが愛おしい。そんな感情が溢れてくる。
アレクシスはかつて、苦しいほどに彼のことを愛していたことを思い出した。
初めて人を好きになって、初めて叶わない願いがあることを知った。それは悲しくて苦しくて辛い恋だった。耐えきれず捨てたはずの想いだ。しかし、二十年以上経ってその恋が報われるとは誰が思うだろうか。
「どうした」
エドワードに訊ねられてアレクシスは首を横に振った。
「いいえ。……よい夜ですね」
「そうだな」
エドワードは静かに微笑んだ。遠く、楽団の奏でる音楽と人々の喧騒が聞こえる。けれど、ここにはエドワードとアレクシスのふたりきりだった。
それから、一年ほどしてアレクシスに発情期が訪れた。
誰もが皆、もうアレクシスには発情期は来ないと思っていた。それを最も待ち望んでいたエドワードですら、諦めていたことだった。しかし、体調が戻りよく療養したのがよかったのか、それともアルファであるエドワードとの時間が増えたのが原因か。よく分からないけれど、あれは間違いなく発情期だった。
子宮のないアレクシスにもう子は望めないし、ようやく来た発情期も通常のものよりも軽く、すぐに終わってしまった。しかし、番になるには十分でエドワードとアレクシスはそのときようやく番になることが出来た。
そうして王と正妃は末永く幸せに暮らし、その生涯をともにしたのだった。
――――――――――――――――――
最後までお読みいただきありがとうございました。
こちらの話は9月23日にありますJ.GARDEN56にて再録して頒布予定です。
詳細は活動報告、およびX(旧Twitter)のアカウント(https://twitter.com/moninimoda)にてお知らせいたします。
興味のある方はどうぞよろしくお願いいたします。
【追記】サンプルあげました!
→https://x.com/moninimoda/status/1832683312558600589
こちらのリンクから飛べます。
小さくて色が白く、ふにゃふにゃとして頼りない。おまけに髪の色も目の色もアレクシスとお揃いだ。生まれたばかりのこの時期、二次性はまだ分からないけれど、彼はオメガかもしれないな、となんとなく思う。
先日、アレクシスは第六王子を出産した際、同時に子宮を失い、もう二度と子を産めなくなった。発情期も来ないかもしれないという。何にせよ四十をすぎた身なのでもうオメガとしての盛りは過ぎていた。
その話を侍医から聞いたときの絶望を、アレクシスはきっと生涯忘れることはないだろう。
子どもが産めないことは、妃としての義務が果たせないということだ。それはこの国の「正妃」としての役割を全うしようとするアレクシスにとって、ひどく耐え難いことだった。
国王の――エドワードの役に立てないのであれば、この場所に自分がいる意味がない。
それでも六人の子がいるからまだ救いがあった。しかし、発情期についてはどう考えても心に折り合いがつかなかった。
だって、発情期が来なければエドワードとは番になれない。
長年の確執をようやく飲み込んで、エドワードと新しい関係を築こうしていた矢先の出来事だ。番になって一緒にいたいと言ってもらえた。それが嬉しかった。ようやく彼を信じて見ようと思えたのに。ともに生きる未来を思い描けるようになったというのに。
それなのに、どうしてこの現実を受け入れることが出来るだろうか。
アレクシスはすぐに離縁しなくては、と思った。
国王であるエドワードは、本来であれば望めば全てが手に入る立場だ。アレクシスよりも美しく若い妃だって、番だってより取り見取りで、敢えてアレクシスを番にする利点など何もない。――しかし。
エドワードは絶対に離縁はしない、とはっきりと言った。それどころか、これほど大きな瑕疵のついてしまった自分にそばにいて欲しいのだとも言う。
この国で最も尊いアルファに、番にならなくてもいい。ただアレクシスが必要なのだと乞われて、頷かない者がいるだろうか。そんな者がいれば、ぜひともお目にかかってみたいものだと思う。
「本当によかったのでしょうか……」
「体調が悪くなったか? 人が多いと疲れるだろう、病み上がりに無理をさせたな。遠慮せずに休むといい」
煌びやかな舞踏会の場で、ぽつりと呟いたアレクシスに隣にいたエドワードが大袈裟なくらい反応した。その狼狽とも言っていい様子に小さく苦笑する。
「大丈夫です。具合が悪いわけではないのです。それにもう少ししたら、あの子と一緒に退出いたしますからお気遣いなく」
そう返すとエドワードは安堵するように息を吐いた。
今日は末の王子のお披露目の会だった。本来であれば、生後ひと月で催されるそれは、アレクシスの体調や早産で生まれた王子に考慮して、三ヶ月目で行われることとなった。
決めたのはエドワードだ。絶対にアレクシスに無理はさせない、という強い意志のもと提案すれば、保守的な議会の老爺たちにも否定されなかったと笑っていた。
自由で革新的な政策を打ち出すエドワードとは違い、伝統を遵守するアレクシスは保守派の議員たちからの評判もいい。正妃殿下のためであれば、とすんなりと通ったらしくエドワードはいたく感心していた。
それでもアレクシスの体調は普段通りとはいかないものだった。なにせ、ようやくまともに動けるようになったばかりなのだ。
そんなアレクシスに、エドワードは決して無理強いはしなかった。それどころか、アレクシスを案じるあまり欠席を進めてくる始末だ。そんなこと許されるわけがない。
アレクシスはエドワードの隣に立つと決めた。もうそれくらいしか自分に出来ることはないのだから、務めはしっかりと果たそうと思っていた。けれども。
「やはり、顔色が悪いではないか」
エドワードはそう言って無理やり正妃を広間から追い出した。いくら平気だと言っても聞いては貰えず、王子とふたり寝室に行くように言われてしまえば従うしかない。
あの出産の件からエドワードはひどく過保護になったと思う。まず、アレクシスの体調の変化に過敏になった。具合が悪くないかはもちろんのこと、暑くないか、寒くないか、はたまた疲れていないかとあれこれ気にしてくれる。
おまけに毎朝、毎晩アレクシスの顔を見なければ気が済まないらしく、ここ最近はずっと正妃の間で寝泊まりをしていた。
その目を瞠るほどの変化に、長いこと放置されてきた身としては戸惑うしかない。だって、エドワードと夜一緒になるだなんて、そんなの発情期以外でしたことがなかった。それなのに、オメガの侍女や侍従たちは「アルファとはみなそういうものですよ」と笑っているからアレクシスはひどく驚いた。
つまり、エドワードは正しくアルファとしての庇護欲と独占欲をアレクシスに向けているらしい。そんなむき出しの愛情をいきなり与えらえて、慣れないにもほどがあるな、と思う。
夜半、アレクシスが寝支度を済ませて休んでいるとエドワードが帰って来た。舞踏会での役割が終わり、ようやく解放されたらしい。そして部屋に入るなり、アレクシスの頬や額。それから肩や背中をその大きな手でぺたぺたと触っていく。
「体調はどうだ。眩暈や吐き気はないか」
「大丈夫です。もう平気だと、あれほど言いましたのに」
「すまない。しかし、少しでも体調に変化があれば教えて欲しい。君は放っておくとすぐに無理をするから」
「陛下……」
長く会場にいたのはエドワードの方だ。アレクシスが休んだ分、客人たちのもてなしも挨拶も全て彼がひとりで行ったはずだ。自分の方がよほど疲れているくせに、とアレクシスは苦笑する。
「エディは?」
「もう寝ました。侍女が見てくれております」
エディというのは、第六王子のことだ。
父であるエドワードが彼につけたのは自らと同じ「エドワード」という名前だった。同じ名前を付けること自体は王族としてそう珍しくはないことだ。しかし、呼ぶときに少し不便だから区別するために愛称をつけるのが一般的だった。この愛称もまた、エドワードがつけてくれたものだ。
「では、少し話をしないか。最近、忙しかったからゆっくり時間が取れなかっただろう」
その言葉にアレクシスは頷いた。エドワードは確かにこの部屋で寝泊まりをしていたけれど、多忙であることには変わりがなかった。
おまけにいつもであれば、アレクシスが取り仕切ることが多い舞踏会の準備もエドワードが代わりに行っていたから普段よりもさらに忙しい日が続いていたのだ。
細やかながら打ち上げを、と言われて断るという選択肢はなかった。
「まだ酒は飲まない方がいいだろう」
そう言ってエドワードが差し入れて来たのは白葡萄の果汁だった。繊細な飾りのついた瓶に入っていて、グラスに注げばまるで葡萄酒のように見える。
「まだ宴会が続いているから、外は騒がしいがいい夜だぞ」
部屋から続く露台に誘われ、ふたりで並んで果汁を飲んだ。エドワードとふたりこんなに穏やかな時間を過ごせるようになるとは、一年前には考えられなかったことだ。
差し出された果汁を飲むとさわやかな甘さの中に微かに渋みを感じた。今年もいい葡萄が収穫できたらしい。
「葡萄畑のある東地区も天候に恵まれたようですね」
「そうだな。今年はいい葡萄種が出来るだろう」
そんなことを話しながら、アレクシスは月明かりに照らされたエドワードの顔をぼんやりと眺めた。美しく精悍な顔は未だ健在ではあるが目元には皺があり、これまで重ねた年月を感じさせる。当然、若い頃にはなかったものだ。
じっと自分を見つめる視線に気づいたのだろう。エドワードがこちらを見て眦を弛める。柔らかい視線を向けられて、そこに込められた愛情を確かに感じることが出来た。
ただ視線が合っただけだ。特別なことは何もない。それなのに、何故だか泣きそうになってアレクシスはゆっくりと息を吐いた。少しでも心を落ち着けたかったからだ。
それでもやはり胸がひどく苦しかった。泣きたくなるくらいエドワードのことが愛おしい。そんな感情が溢れてくる。
アレクシスはかつて、苦しいほどに彼のことを愛していたことを思い出した。
初めて人を好きになって、初めて叶わない願いがあることを知った。それは悲しくて苦しくて辛い恋だった。耐えきれず捨てたはずの想いだ。しかし、二十年以上経ってその恋が報われるとは誰が思うだろうか。
「どうした」
エドワードに訊ねられてアレクシスは首を横に振った。
「いいえ。……よい夜ですね」
「そうだな」
エドワードは静かに微笑んだ。遠く、楽団の奏でる音楽と人々の喧騒が聞こえる。けれど、ここにはエドワードとアレクシスのふたりきりだった。
それから、一年ほどしてアレクシスに発情期が訪れた。
誰もが皆、もうアレクシスには発情期は来ないと思っていた。それを最も待ち望んでいたエドワードですら、諦めていたことだった。しかし、体調が戻りよく療養したのがよかったのか、それともアルファであるエドワードとの時間が増えたのが原因か。よく分からないけれど、あれは間違いなく発情期だった。
子宮のないアレクシスにもう子は望めないし、ようやく来た発情期も通常のものよりも軽く、すぐに終わってしまった。しかし、番になるには十分でエドワードとアレクシスはそのときようやく番になることが出来た。
そうして王と正妃は末永く幸せに暮らし、その生涯をともにしたのだった。
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