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【三章】技術大国プラセリア
62.結末
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「んーっ……休憩休憩っと」
プラモ作りで凝り固まった身体をゆっくりと伸ばしながら、自室でプラモデル作りに没頭していた俺は、ひと息つくことにした。
作業台の上に作りかけのパーツを置き、椅子に座りながらぼーっと窓の外を眺める。良い陽気だな、なんて思いながら、少し前に起きた出来事を思い返す。
――およそ一ヶ月前。
ガオウとのあの大規模な戦いの結果、GODSは国民からの信頼を失った。トップの人間も失ったことで、社内は大混乱。地上と地下ともに、施設などの損壊も酷く、復旧にはかなりの時間がかかるようだ。
俺たちはその隙に乗じて、再び入出国の規制がかかる前に帰国したというわけだ。
……もっとも、俺は魔力切れで丸一日寝ていたので、気がついたら馬車に揺られてたって感じだけど。
これはあとで聞かされた話だが、少なくとも俺の知り合いは全員生き残っていたそうな。
シルヴィアやフラム、アークライトの人間はもちろんのこと、二次選考で知り合った仲間たちも無事なようで安心した。顔を合わせられなくて残念だけど、GODSの圧政が緩和され、今後プラセリアの国際交流は大きく変化するだろう。
すぐにとはいかないだろうが、もっと気軽に遊びに行けるようになる日が来るのも、そう遠くないと信じている。またプラセリアの仲間たちと会える日が非常に楽しみだ。
それまでは、いつも通りの日常を過ごすことになる。かわいい嫁さんふたりと、趣味の時間が俺の心を満たしてくれる――。
「ケーくんご飯できたよー! リンが呼びに来ました!」
バタンと勢いよく扉が開かれ、思い耽っていた俺は、驚きで身体が少々跳ねてしまう。……まあ、声からして誰の仕業かは明白だったので、すぐに落ち着いたけども。
音がしたほうへ振り向くと、予想通り可愛らしい水色の猫耳が視界に入る。
「おーう、すぐ行くよ」
――そうそう、忘れちゃいけない。俺のいつも通りは更新されたんだったな。
俺には新しい家族が増えた。プラセリアで出会った猫の獣人リンと、狼の獣人カティアのふたりだ。
キャッツシーカーという会社を二人で経営してたんだけど、まあいろいろあって、彼女たちは俺といっしょにプラセリアを出て、今はこの屋敷で暮らしている。
「どーん!」
「うわっ! リン、どうしたんだ?」
すぐ行くと言ったにも関わらず、リンは俺が椅子から立ち上がる前に突進してきた。元気なのはいいんだけど、俺の身体のことも少しは労って欲しい。こちとら運動不足の引きこもりぞ。
しばらくはされるがままにしていたが、リンはいまだ俺にくっついており、離れる気はなさそうだ。
……あれ、ご飯に呼びに来たのでは?
「ぐりぐり~」
リンは俺の膝の上に跨がり、胸あたりに頭を擦りつけて、満足そうに目を細めている。
前からこんな感じだったけど、リンのスキンシップはこっちに来てからずいぶんと大胆になった気がする。当然、悪い気分ではないのだが、嫁さんがいるとはいえ、女の子慣れしてない俺には少々刺激が強い。
「リ、リン。そろそろ降りてくれないか……? ほら、リンもお腹空いただろ?」
すぐに飽きるだろうと高を括っていたが、リンはいつまで経っても離れる様子はなかった。このままでいるわけにもいかないので、降りるよう諭してみる。
「やー。ケーくんの匂いすきー」
「そ、そりゃどうも……?」
なぜか礼を言ってしまったが、このままではみんなを待たせてしまうことになる。我が家のルールとして、『食事は可能な限り全員集まって食べること』と決めたのは俺だ。
そう決めた本人が遅刻してしまっては、面目が立たない。シルヴィアは笑って許してくれるだろうけど、フラムは元王族だけあって厳格なとこがあるからなぁ……。
どうやってどいてもらおうか考えていると、ふと身体が軽くなる。
「ったく……こんなことだろうと思ったぜ。やっぱり遊んでやがったな?」
やれやれといった感じで、リンを脇腹あたりを掴みひょいっと持ち上げたのは、カティアだった。どうやらリンが本来の目的を忘れることを予測していたみたいだ。相変わらずの以心伝心っぷりだな。
リンがいなくなったので、か「よっこらせ」とおっさんみたいな掛け声とともに俺は椅子から立ち上がり、やや目線を上げて笑みを浮かべた。
「ありがとな、カティア」
「お、おう……。気にすんなよ」
なぜか頬を赤らめながら、カティアは目線を逸らしてしまった。
リンはというと、カティアに抱えられながら、むすっとした表情で頬を膨らませている。
「むー、カーちゃんが邪魔するー」
「あのなあ、リン。シルヴィアとフラムローゼを待たせてるだろ? ふたりが嫌いになったのか?」
「むっ、そうだった! シーちゃんとフーちゃんが待ってるんだった! ほらほら、早く行かなくちゃだよ、カーちゃん!」
「やれやれ……」
そう言って、カティアの腕を器用にするするとすり抜けていったリンは、我先にと食卓へ飛んでいく。そんな背中を見送りながら、カティアは軽くため息を吐いた。
再び目があった俺とカティアは、お互いに苦笑いをしながら、リンのあとを追うのだった。
――ああ、なんて幸せな時間だろう。
彼女たちの背中を追いかけながら、ふとそう思った。
シルヴィア、フラム、カティア、リン。この世界で出会った大好きな女の子たちと笑いあって、なにげない日常を送る日々。それに加えプラモデルだってある。俺にとってこんなに幸せなことはない。
最初にこの世界に来たときは、俺の持つ『モデラー』のスキルに絶望しかなかったけど、今となってはこれ以上俺に相応しいスキルはないと思っている。
この世界に来れて……このスキルを持っていてよかった。そう思うと同時に、俺はひとつ決意をする。
俺のスキルは絶対的な強さがあるわけじゃない。一般等級で銀等級に勝ったり、コンペティションで順調に勝ち抜いたり……少し調子に乗っていた部分があった。
でも、圧倒的な力の前では、俺なんか大したことはない。ガオウ戦ってそのことが身に染みた。
だから、今後どんなトラブルに巻き込まれたって、大切な人を守れる強さが欲しい。
どんな敵が現れても、どんな困難に直面しようとも、打ち克つ強さが。
大切な人との、かけがえのない時間。それ守り抜いてみせる。俺はそう強く心に誓った。
そう、この『モデラー』のスキルとともに――。
プラモ作りで凝り固まった身体をゆっくりと伸ばしながら、自室でプラモデル作りに没頭していた俺は、ひと息つくことにした。
作業台の上に作りかけのパーツを置き、椅子に座りながらぼーっと窓の外を眺める。良い陽気だな、なんて思いながら、少し前に起きた出来事を思い返す。
――およそ一ヶ月前。
ガオウとのあの大規模な戦いの結果、GODSは国民からの信頼を失った。トップの人間も失ったことで、社内は大混乱。地上と地下ともに、施設などの損壊も酷く、復旧にはかなりの時間がかかるようだ。
俺たちはその隙に乗じて、再び入出国の規制がかかる前に帰国したというわけだ。
……もっとも、俺は魔力切れで丸一日寝ていたので、気がついたら馬車に揺られてたって感じだけど。
これはあとで聞かされた話だが、少なくとも俺の知り合いは全員生き残っていたそうな。
シルヴィアやフラム、アークライトの人間はもちろんのこと、二次選考で知り合った仲間たちも無事なようで安心した。顔を合わせられなくて残念だけど、GODSの圧政が緩和され、今後プラセリアの国際交流は大きく変化するだろう。
すぐにとはいかないだろうが、もっと気軽に遊びに行けるようになる日が来るのも、そう遠くないと信じている。またプラセリアの仲間たちと会える日が非常に楽しみだ。
それまでは、いつも通りの日常を過ごすことになる。かわいい嫁さんふたりと、趣味の時間が俺の心を満たしてくれる――。
「ケーくんご飯できたよー! リンが呼びに来ました!」
バタンと勢いよく扉が開かれ、思い耽っていた俺は、驚きで身体が少々跳ねてしまう。……まあ、声からして誰の仕業かは明白だったので、すぐに落ち着いたけども。
音がしたほうへ振り向くと、予想通り可愛らしい水色の猫耳が視界に入る。
「おーう、すぐ行くよ」
――そうそう、忘れちゃいけない。俺のいつも通りは更新されたんだったな。
俺には新しい家族が増えた。プラセリアで出会った猫の獣人リンと、狼の獣人カティアのふたりだ。
キャッツシーカーという会社を二人で経営してたんだけど、まあいろいろあって、彼女たちは俺といっしょにプラセリアを出て、今はこの屋敷で暮らしている。
「どーん!」
「うわっ! リン、どうしたんだ?」
すぐ行くと言ったにも関わらず、リンは俺が椅子から立ち上がる前に突進してきた。元気なのはいいんだけど、俺の身体のことも少しは労って欲しい。こちとら運動不足の引きこもりぞ。
しばらくはされるがままにしていたが、リンはいまだ俺にくっついており、離れる気はなさそうだ。
……あれ、ご飯に呼びに来たのでは?
「ぐりぐり~」
リンは俺の膝の上に跨がり、胸あたりに頭を擦りつけて、満足そうに目を細めている。
前からこんな感じだったけど、リンのスキンシップはこっちに来てからずいぶんと大胆になった気がする。当然、悪い気分ではないのだが、嫁さんがいるとはいえ、女の子慣れしてない俺には少々刺激が強い。
「リ、リン。そろそろ降りてくれないか……? ほら、リンもお腹空いただろ?」
すぐに飽きるだろうと高を括っていたが、リンはいつまで経っても離れる様子はなかった。このままでいるわけにもいかないので、降りるよう諭してみる。
「やー。ケーくんの匂いすきー」
「そ、そりゃどうも……?」
なぜか礼を言ってしまったが、このままではみんなを待たせてしまうことになる。我が家のルールとして、『食事は可能な限り全員集まって食べること』と決めたのは俺だ。
そう決めた本人が遅刻してしまっては、面目が立たない。シルヴィアは笑って許してくれるだろうけど、フラムは元王族だけあって厳格なとこがあるからなぁ……。
どうやってどいてもらおうか考えていると、ふと身体が軽くなる。
「ったく……こんなことだろうと思ったぜ。やっぱり遊んでやがったな?」
やれやれといった感じで、リンを脇腹あたりを掴みひょいっと持ち上げたのは、カティアだった。どうやらリンが本来の目的を忘れることを予測していたみたいだ。相変わらずの以心伝心っぷりだな。
リンがいなくなったので、か「よっこらせ」とおっさんみたいな掛け声とともに俺は椅子から立ち上がり、やや目線を上げて笑みを浮かべた。
「ありがとな、カティア」
「お、おう……。気にすんなよ」
なぜか頬を赤らめながら、カティアは目線を逸らしてしまった。
リンはというと、カティアに抱えられながら、むすっとした表情で頬を膨らませている。
「むー、カーちゃんが邪魔するー」
「あのなあ、リン。シルヴィアとフラムローゼを待たせてるだろ? ふたりが嫌いになったのか?」
「むっ、そうだった! シーちゃんとフーちゃんが待ってるんだった! ほらほら、早く行かなくちゃだよ、カーちゃん!」
「やれやれ……」
そう言って、カティアの腕を器用にするするとすり抜けていったリンは、我先にと食卓へ飛んでいく。そんな背中を見送りながら、カティアは軽くため息を吐いた。
再び目があった俺とカティアは、お互いに苦笑いをしながら、リンのあとを追うのだった。
――ああ、なんて幸せな時間だろう。
彼女たちの背中を追いかけながら、ふとそう思った。
シルヴィア、フラム、カティア、リン。この世界で出会った大好きな女の子たちと笑いあって、なにげない日常を送る日々。それに加えプラモデルだってある。俺にとってこんなに幸せなことはない。
最初にこの世界に来たときは、俺の持つ『モデラー』のスキルに絶望しかなかったけど、今となってはこれ以上俺に相応しいスキルはないと思っている。
この世界に来れて……このスキルを持っていてよかった。そう思うと同時に、俺はひとつ決意をする。
俺のスキルは絶対的な強さがあるわけじゃない。一般等級で銀等級に勝ったり、コンペティションで順調に勝ち抜いたり……少し調子に乗っていた部分があった。
でも、圧倒的な力の前では、俺なんか大したことはない。ガオウ戦ってそのことが身に染みた。
だから、今後どんなトラブルに巻き込まれたって、大切な人を守れる強さが欲しい。
どんな敵が現れても、どんな困難に直面しようとも、打ち克つ強さが。
大切な人との、かけがえのない時間。それ守り抜いてみせる。俺はそう強く心に誓った。
そう、この『モデラー』のスキルとともに――。
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