17 / 32
15歳に
しおりを挟む
あれから2年。
私は15歳になり、先日、ついに辺境騎士団の入団試験を受けた。
結果は、無事合格!
私の憧れ、辺境伯様で王妃様で騎士団長様から、直筆サイン入りの合格通知のお手紙が届いた時は号泣したわ!
そのお手紙は、私の宝として、額に入れて部屋に飾っている。
気持ちはすっかり騎士だけれど、実際、騎士団に入団し、騎士として働き始めるのは、ちょうど1か月後。
それまでに、少しでも成長するべく、ますます剣の稽古に気合いを入れ、入団する日を待ちわびている私。
が、今日は、今年、合格した新人騎士たちのお披露目をかねて、王妃様であり辺境伯様であり、騎士団長様のお城でパーティーが開かれる。
辺境に関わる領土をおさめる方々から、騎士たちの家族のみなさんまで、大勢が招かれる盛大なパーティーだ。
お父様とアール兄様が騎士団なので、私も家族として毎年招かれている。
去年までは、もりもりと美味しいものを食べ、騎士団長様のお姿を存分に目にやきつけ、騎士になる決意を新たにするだけだったけれど、今年は、自分が新人騎士として紹介される。
そう思うとなんだか緊張してきた!
前日は、眠れなかったらどうしよう、と思いつつベッドに入ったのに、気が付いたら朝までぐっすり。
気分は爽快!
そして昼食を食べたら、そろそろ用意を始めなければ、という時間になった。
というのも、騎士団の家族の子どもたちも招かれるパーティーなので、始まる時間は早く、午後の3時から。
私は、できあがってきたばかりの真新しい騎士服を身にまとう。
辺境騎士団の騎士服は、濃い青色に、銀色のボタン。袖と襟に銀色のラインが入っただけのシンプルなデザイン。
が、胸には、辺境伯様の紋章である「銀の鷲」が刺繍されている。
一目でわかる辺境騎士団としての印よね! 身にまとってみると、感動して震えてしまった。
そして、馬車に乗り、感動したままお城へと到着した私。
ちなみに、副騎士団長のお父様と、騎士団員のアール兄様は、朝からお城で仕事をしている。
というのも、大勢の人が来るので、警備のことなど、色々準備が大変らしい。
ということで、私はお母様と一緒に来た。
お母様は、青い小花をあしらったドレスを着ている。
騎士の家族は、辺境騎士団の騎士服にちなんで、どこかしらに青い色のものを身にまとってくる。
別に決まりではないけれど、ずっと続いているみたい。
なんでも、昔、この辺境の地に隣国が攻め込んできた時、戦う騎士の無事を祈り、ともに戦うという意味をこめて、家族が青色のものを身につけたとことが由来みたい。
騎士団長様は、季節折々、騎士団の家族をお城に招待してもてなしてくれるのだけれど、その時も、みんな、なにかしら青い色のものを身に着けているんだよね。
私は濃い青色のリボンで髪を束ねて、参加していた。
なので、今日も騎士服と同じ、濃い青色のリボンで、きっちりと束ねている。
といっても、髪を束ねてくれたのは私じゃないんだけどね。
そう思いつつ、私は後ろを振り返った。
私は15歳になり、先日、ついに辺境騎士団の入団試験を受けた。
結果は、無事合格!
私の憧れ、辺境伯様で王妃様で騎士団長様から、直筆サイン入りの合格通知のお手紙が届いた時は号泣したわ!
そのお手紙は、私の宝として、額に入れて部屋に飾っている。
気持ちはすっかり騎士だけれど、実際、騎士団に入団し、騎士として働き始めるのは、ちょうど1か月後。
それまでに、少しでも成長するべく、ますます剣の稽古に気合いを入れ、入団する日を待ちわびている私。
が、今日は、今年、合格した新人騎士たちのお披露目をかねて、王妃様であり辺境伯様であり、騎士団長様のお城でパーティーが開かれる。
辺境に関わる領土をおさめる方々から、騎士たちの家族のみなさんまで、大勢が招かれる盛大なパーティーだ。
お父様とアール兄様が騎士団なので、私も家族として毎年招かれている。
去年までは、もりもりと美味しいものを食べ、騎士団長様のお姿を存分に目にやきつけ、騎士になる決意を新たにするだけだったけれど、今年は、自分が新人騎士として紹介される。
そう思うとなんだか緊張してきた!
前日は、眠れなかったらどうしよう、と思いつつベッドに入ったのに、気が付いたら朝までぐっすり。
気分は爽快!
そして昼食を食べたら、そろそろ用意を始めなければ、という時間になった。
というのも、騎士団の家族の子どもたちも招かれるパーティーなので、始まる時間は早く、午後の3時から。
私は、できあがってきたばかりの真新しい騎士服を身にまとう。
辺境騎士団の騎士服は、濃い青色に、銀色のボタン。袖と襟に銀色のラインが入っただけのシンプルなデザイン。
が、胸には、辺境伯様の紋章である「銀の鷲」が刺繍されている。
一目でわかる辺境騎士団としての印よね! 身にまとってみると、感動して震えてしまった。
そして、馬車に乗り、感動したままお城へと到着した私。
ちなみに、副騎士団長のお父様と、騎士団員のアール兄様は、朝からお城で仕事をしている。
というのも、大勢の人が来るので、警備のことなど、色々準備が大変らしい。
ということで、私はお母様と一緒に来た。
お母様は、青い小花をあしらったドレスを着ている。
騎士の家族は、辺境騎士団の騎士服にちなんで、どこかしらに青い色のものを身にまとってくる。
別に決まりではないけれど、ずっと続いているみたい。
なんでも、昔、この辺境の地に隣国が攻め込んできた時、戦う騎士の無事を祈り、ともに戦うという意味をこめて、家族が青色のものを身につけたとことが由来みたい。
騎士団長様は、季節折々、騎士団の家族をお城に招待してもてなしてくれるのだけれど、その時も、みんな、なにかしら青い色のものを身に着けているんだよね。
私は濃い青色のリボンで髪を束ねて、参加していた。
なので、今日も騎士服と同じ、濃い青色のリボンで、きっちりと束ねている。
といっても、髪を束ねてくれたのは私じゃないんだけどね。
そう思いつつ、私は後ろを振り返った。
29
お気に入りに追加
211
あなたにおすすめの小説
愛しの第一王子殿下
みつまめ つぼみ
恋愛
公爵令嬢アリシアは15歳。三年前に魔王討伐に出かけたゴルテンファル王国の第一王子クラウス一行の帰りを待ちわびていた。
そして帰ってきたクラウス王子は、仲間の訃報を口にし、それと同時に同行していた聖女との婚姻を告げる。
クラウスとの婚約を破棄されたアリシアは、言い寄ってくる第二王子マティアスの手から逃れようと、国外脱出を図るのだった。
そんなアリシアを手助けするフードを目深に被った旅の戦士エドガー。彼とアリシアの逃避行が、今始まる。
【完結】溺愛される意味が分かりません!?
もわゆぬ
恋愛
正義感強め、口調も強め、見た目はクールな侯爵令嬢
ルルーシュア=メライーブス
王太子の婚約者でありながら、何故か何年も王太子には会えていない。
学園に通い、それが終われば王妃教育という淡々とした毎日。
趣味はといえば可愛らしい淑女を観察する事位だ。
有るきっかけと共に王太子が再び私の前に現れ、彼は私を「愛しいルルーシュア」と言う。
正直、意味が分からない。
さっぱり系令嬢と腹黒王太子は無事に結ばれる事が出来るのか?
☆カダール王国シリーズ 短編☆
【完結】おしどり夫婦と呼ばれる二人
通木遼平
恋愛
アルディモア王国国王の孫娘、隣国の王女でもあるアルティナはアルディモアの騎士で公爵子息であるギディオンと結婚した。政略結婚の多いアルディモアで、二人は仲睦まじく、おしどり夫婦と呼ばれている。
が、二人の心の内はそうでもなく……。
※他サイトでも掲載しています
あなたの1番になりたかった
トモ
恋愛
姉の幼馴染のサムが大好きな、ルナは、小さい頃から、いつも後を着いて行った。
姉とサムは、ルナの5歳年上。
姉のメイジェーンは相手にはしてくれなかったけど、サムはいつも優しく頭を撫でてくれた。
その手がとても心地よくて、大好きだった。
15歳になったルナは、まだサムが好き。
気持ちを伝えると気合いを入れ、いざ告白しにいくとそこには…
婚約解消と婚約破棄から始まって~義兄候補が婚約者に?!~
琴葉悠
恋愛
ディラック伯爵家の令嬢アイリーンは、ある日父から婚約が相手の不義理で解消になったと告げられる。
婚約者の行動からなんとなく理解していたアイリーンはそれに納得する。
アイリーンは、婚約解消を聞きつけた友人から夜会に誘われ参加すると、義兄となるはずだったウィルコックス侯爵家の嫡男レックスが、婚約者に対し不倫が原因の婚約破棄を言い渡している場面に出くわす。
そして夜会から数日後、アイリーンは父からレックスが新しい婚約者になったと告げられる──
はずれの聖女
おこめ
恋愛
この国に二人いる聖女。
一人は見目麗しく誰にでも優しいとされるリーア、もう一人は地味な容姿のせいで影で『はずれ』と呼ばれているシルク。
シルクは一部の人達から蔑まれており、軽く扱われている。
『はずれ』のシルクにも優しく接してくれる騎士団長のアーノルドにシルクは心を奪われており、日常で共に過ごせる時間を満喫していた。
だがある日、アーノルドに想い人がいると知り……
しかもその相手がもう一人の聖女であるリーアだと知りショックを受ける最中、更に心を傷付ける事態に見舞われる。
なんやかんやでさらっとハッピーエンドです。
魔法が使えなかった令嬢は、婚約破棄によって魔法が使えるようになりました
天宮有
恋愛
魔力のある人は15歳になって魔法学園に入学し、16歳までに魔法が使えるようになるらしい。
伯爵令嬢の私ルーナは魔力を期待されて、侯爵令息ラドンは私を婚約者にする。
私は16歳になっても魔法が使えず、ラドンに婚約破棄言い渡されてしまう。
その後――ラドンの婚約破棄した後の行動による怒りによって、私は魔法が使えるようになっていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる