45 / 195
6. 運命の相手
イチから始めよう
しおりを挟む
この暗さでは街道に戻るのは無理や。途中に少し開けた草むらがあったな。そこにテント出して休むことにして手を引いて歩く。「こんな森の中、怖かったやろ」「うん。見えない何かに触られて怖くて逃げたんだ」「あぁ、ファンドが出たんやな」「ファンド?」「せや。夜にだけ出る魔物。幽霊みたいなもんやな」答えながらちょうど出たファンドを燃やす。「!凄い!魔法?」…キラキラや。可愛ええ。どないしよ、ホンマ可愛ええ。
新しく買ったテントは2人でも余裕のサイズ。しっかり結界を張る。ちゃうねん、夜の森やからやで。ヤラしいことするからやないねん。俺たちはまだ出会ったばかり。ずっと一緒や、時間はたっぷりある。イチから始めればええねん。
「テントで寝るの初めて!」…初めて…ええ言葉や。アレもコレも俺が教えたって…こんなの初めて、なんて言われてもうたら…、あかんあかん。
「ずっと探しとったんよ。どこにいたん?」「あの部屋に。今日この世界に来たんです」「ホンマか?!」「はい。気がついたら森にいて。だからこの世界で初めて会ったのがあなたです。エヘヘ、初めて会ったのが運命の相手だなんて嘘みたいだ」堪らず抱きしめる。「きっと神様がタイミング合わせてくれたんよ。俺がお前を迎えられるように。…!せや!名前!名前はなんていうん?あの日聞きそびれてもうたから…」「俺も名前聞けば良かったな、って思ってました。俺、あの日に死んだんです」「せやったんか、いつまでたってもデビューせえへんから…」「せっかく応援してくれたのにすみませんでした」「ええねん、こうして会えたんやし。俺はシキ、志に貴い、と書いて志貴や。今の名前はリューゲン、みんなにはリューって呼ばれとる。年は19、もうじき成人や」「シキ(リュー)…、リュー(シキ)…」ん?「なあ、もういっぺんシキって呼んで」「シキ(リュー)」これはあれやな、俺の関西弁がこっちの人にはこっちの言葉に聞こえとるのと同じ原理やろ。「ふふ、シキくんって呼んでもいいですか」シキくん、シキくん、と繰り返しとる。可愛いすぎる。「俺はヒカリです。光に理想の理で光理です。年は…死んだときのままなのかな?16です」「…ヒカリ、お前にぴったりや。ヒカリ、お前が俺の光や」
新しく買ったテントは2人でも余裕のサイズ。しっかり結界を張る。ちゃうねん、夜の森やからやで。ヤラしいことするからやないねん。俺たちはまだ出会ったばかり。ずっと一緒や、時間はたっぷりある。イチから始めればええねん。
「テントで寝るの初めて!」…初めて…ええ言葉や。アレもコレも俺が教えたって…こんなの初めて、なんて言われてもうたら…、あかんあかん。
「ずっと探しとったんよ。どこにいたん?」「あの部屋に。今日この世界に来たんです」「ホンマか?!」「はい。気がついたら森にいて。だからこの世界で初めて会ったのがあなたです。エヘヘ、初めて会ったのが運命の相手だなんて嘘みたいだ」堪らず抱きしめる。「きっと神様がタイミング合わせてくれたんよ。俺がお前を迎えられるように。…!せや!名前!名前はなんていうん?あの日聞きそびれてもうたから…」「俺も名前聞けば良かったな、って思ってました。俺、あの日に死んだんです」「せやったんか、いつまでたってもデビューせえへんから…」「せっかく応援してくれたのにすみませんでした」「ええねん、こうして会えたんやし。俺はシキ、志に貴い、と書いて志貴や。今の名前はリューゲン、みんなにはリューって呼ばれとる。年は19、もうじき成人や」「シキ(リュー)…、リュー(シキ)…」ん?「なあ、もういっぺんシキって呼んで」「シキ(リュー)」これはあれやな、俺の関西弁がこっちの人にはこっちの言葉に聞こえとるのと同じ原理やろ。「ふふ、シキくんって呼んでもいいですか」シキくん、シキくん、と繰り返しとる。可愛いすぎる。「俺はヒカリです。光に理想の理で光理です。年は…死んだときのままなのかな?16です」「…ヒカリ、お前にぴったりや。ヒカリ、お前が俺の光や」
17
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
僕を拾ってくれたのはイケメン社長さんでした
なの
BL
社長になって1年、父の葬儀でその少年に出会った。
「あんたのせいよ。あんたさえいなかったら、あの人は死なずに済んだのに…」
高校にも通わせてもらえず、実母の恋人にいいように身体を弄ばれていたことを知った。
そんな理不尽なことがあっていいのか、人は誰でも幸せになる権利があるのに…
その少年は昔、誰よりも可愛がってた犬に似ていた。
ついその犬を思い出してしまい、その少年を幸せにしたいと思うようになった。
かわいそうな人生を送ってきた少年とイケメン社長が出会い、恋に落ちるまで…
ハッピーエンドです。
R18の場面には※をつけます。
アメジストの呪いに恋い焦がれ~きみに恋した本当の理由~
一色姫凛
BL
警備隊長マーリナスは取り締まりに赴いた地下街で偶然にも、ある少年を保護することになる。
少年の名はアレク。
見目麗しく謎の多い少年だったが、彼には大きな問題があった。
目が合ったとたん他者を魅了し操る禁術、『バレリアの呪い』を体に宿していたのである。
マーリナスはひとまずアレクの素性を隠し、自身との同居をすすめるのだが……
立て続けに起きる事件の中で唯一無二の知己や大悪党などが次々と魅了されてしまい!?
魅了によって恋焦がれるもの、それとは関係なく好意をもつもの。多くの人間関係がめざましく交錯していくことになる。
*ハッピーエンドです。
*性的描写はなし。
*この作品の見所のひとつは、自分の推しで色んなcpを妄想して楽しめるところだと思っています。ぜひ自分の推しをみつけて小説ならではの楽しみを見つけて下さい。
*もし気に入って頂けたら「お気に入り」登録よろしくお願いします!
聖獣騎士隊長様からの溺愛〜異世界転移記〜
白黒ニャン子(旧:白黒ニャンコ)
BL
『ここ、どこ??』
蔵の整理中、見つけた乳白色のガラス玉。
手にした瞬間、頭に浮かんだ言葉を言った。ただ、それだけで……
いきなり外。見知らぬ深い森。
出くわした男たちに連れ去られかけた眞尋を助けたのは、青銀の髪に紺碧の瞳の物凄い美形の近衛騎士隊長、カイザー。
魔導と聖獣を持つ者が至上とされる大陸、ミネルヴァ。
他人の使役聖獣すら従えることができる存在、聖獣妃。
『俺、のこと?』
『そうだ。アルシディアの末裔よ』
『意味、分かんないって!!』
何もかも規格外な美形の騎士隊長の溺愛と、かっこよくて可愛いモフモフ聖獣たちに囲まれての異世界転移生活スタート!!
*性描写ありには☆がつきます
*「彩色師は異世界で」と世界観リンクしてますが、話は全く別物です
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる