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8. 初めての朝

8-7 俺はシキくんのもの※

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side シキ

「…寒いやろ。帰ろか」手を引いて立たせ砂を払ってやる。ありがと、と呟いてニコッと笑う。ヒカリには笑っていてほしい。ずっと笑わせてやりたい。もう迷わん。アキにも前田さんにも返さへん。ヒカリは俺のモンや。繋いだ手にヒカリがため息を洩らす。「ねぇシキくん。手…繋いだのCMの撮影以来だよ」「すまんかった」「俺、怒ってるんだからね」「ホンマにすまんかった」「もう…やだから。絶対に嫌だから」キツイ口調とは裏腹の不安に揺れる瞳。「ヒカリが好きや」「俺もシキくんが好き。絶対だからね」繋いだ手をブンブン振りながら車に戻る。「今から帰ったら遅くなっちゃうね」「今日は帰らんでええねん」「え?」「ヒカリの父ちゃんにそう言われてん」「え?だって…え?」「今夜は帰さへん。覚悟しときや」耳まで赤く染め上げてヒカリは俯いた。

途中のコンビニで弁当とゴムを買い、車で待つヒカリにコーヒーを渡す。「…あの、えっと、俺」「俺んち着いたらメシ食って…慣らしはもう終いや」「…俺、シキくんのものになっちゃう…?」俺も覚悟を決めて尋ねる。「嫌か」ヒカリが俺を見つめて…「俺、シキくんのものになりたい」ときっぱり答えた。

「俺ね、食欲なかったんだよ」「痩せてもうたもんな。弁当ですまんな、今度はちゃんと作るよって」「約束?」「約束や」「食べ過ぎたら太っちゃうね」「そしたら…運動したらええねん」「ダンス?」「…ちゃうよ。俺と運動すんねん」「シキくんと…」ようやく意味を理解したヒカリが口を閉じた。「風呂入ろな」お湯が溜まるまでキスを繰り返す。「怖いか…?」ヒカリが首を振る。「だって俺…ずっとシたかった」震える唇。俺のモンや。「シキくんは…?」震える体。俺のモンや!「言わんでもわかるやろ」

「…ん…ァ…」「可愛ええ。可愛ええよ」泡だらけの指をヒカリの体に滑らせる。胸の突起が俺の指を待ち焦がれて硬く主張しとる。「やぁ…ンアッ」「ここ…慣らしとこな」ヒカリを正面から片手で抱きしめて指を差し込む。「んっ…」「ヒカリ…好きや。俺のモンになって」「ぅあぅ…あ、あぁンッ…俺、俺もぉシたい、シて、俺にシてぇ!」ヒカリの全てを奪うことの許しを請うように深いキスを捧げた。
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