43 / 111
5. 保護者隊
5-3 そういう仲じゃなかった
しおりを挟む
side 香山
インターホンも鳴らさずに鍵を開けた前田さんと僕の目に飛び込んできたのは、ベッドの上で抱き合う光理君とアキ君の姿。ちゃんとチェーンを掛けろと言ったのに…マネージャーらしいことを考えながら3人の話を聞いている。「アキと付き合うことになった?」なんでもないように聞く前田さん。たいしたもんだ…さすが光理君のお父上。この子を育ててきたんだもんな、親から見ても光理君は守られる方が似合ってるってことだ。
ひとしきり笑った僕は「続きは事務所で話しましょう。家の周りも落ち着いてきたようだし、チェックアウトしますね」と3人を車に誘った。前田さんは車に乗ったとたんにアキ君に詰め寄って「アキじゃないってどういうことかな?アキ話せ。光理に聞くよりアキの方が話が早い」助手席の光理君が「俺のことなのになんでアキに聞くんだよ」なんてブツブツぼやいている。まぁ…僕でもアキ君に聞くだろうな、光理君に気づかれないように苦笑を洩らした。
side 前田
光理は小さな頃から可愛い子だった。何度女の子に間違えられたことか。新興住宅地のひと区画先に住む晃と幼稚園に上る前からいつも一緒に遊んでいた。幼稚園小学校中学校と、いつもアキがポヤポヤした光理を支えてきたのを知っている。2人は男同士のはずなのに、どこからどう見てもお似合いのカップルだった。アキならいい、と妻とも話していたのにアキじゃないなんて……アキじゃなくても許せるのか?「ヒカに年上の彼氏ができたんですよ」ニヤニヤしながら言うけれど、アキはそれでいいのか?光理は光理で「彼氏なんて恥ずかし…」なんてニヤけてるし。…2人はそういう仲じゃなかったのか?モヤモヤしているうちに香山さんの車が事務所に着いた。
インターホンも鳴らさずに鍵を開けた前田さんと僕の目に飛び込んできたのは、ベッドの上で抱き合う光理君とアキ君の姿。ちゃんとチェーンを掛けろと言ったのに…マネージャーらしいことを考えながら3人の話を聞いている。「アキと付き合うことになった?」なんでもないように聞く前田さん。たいしたもんだ…さすが光理君のお父上。この子を育ててきたんだもんな、親から見ても光理君は守られる方が似合ってるってことだ。
ひとしきり笑った僕は「続きは事務所で話しましょう。家の周りも落ち着いてきたようだし、チェックアウトしますね」と3人を車に誘った。前田さんは車に乗ったとたんにアキ君に詰め寄って「アキじゃないってどういうことかな?アキ話せ。光理に聞くよりアキの方が話が早い」助手席の光理君が「俺のことなのになんでアキに聞くんだよ」なんてブツブツぼやいている。まぁ…僕でもアキ君に聞くだろうな、光理君に気づかれないように苦笑を洩らした。
side 前田
光理は小さな頃から可愛い子だった。何度女の子に間違えられたことか。新興住宅地のひと区画先に住む晃と幼稚園に上る前からいつも一緒に遊んでいた。幼稚園小学校中学校と、いつもアキがポヤポヤした光理を支えてきたのを知っている。2人は男同士のはずなのに、どこからどう見てもお似合いのカップルだった。アキならいい、と妻とも話していたのにアキじゃないなんて……アキじゃなくても許せるのか?「ヒカに年上の彼氏ができたんですよ」ニヤニヤしながら言うけれど、アキはそれでいいのか?光理は光理で「彼氏なんて恥ずかし…」なんてニヤけてるし。…2人はそういう仲じゃなかったのか?モヤモヤしているうちに香山さんの車が事務所に着いた。
1
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる