運命の相手 〜 確率は100 if story 〜

5. 保護者隊

5-1 どうやるの

side ヒカリ

結局全然眠れなかった。寝ようとして目を閉じると広瀬さん、違った、シキくんとキスしたことが頭に浮かんでしまう。どうしよう、俺、キスしちゃった。初めてのキスが男の人だなんて！もし俺が「足りない」って言ってたら…俺、なにされちゃってたんだろう。男同士ってそういうことどうやるの？シキくんはきっと知ってるんだよね…なんにも知らない俺をつまらないと思われたらどうしよう。やっぱり女の人の方がいい、って言われちゃったらどうしよう…そうだ、困ったらアキ。アキに相談すれば絶対になんとかしてくれる。


side アキ

目覚ましより先に電話で起こされた。ったく誰だよ…ヒカ？何があった?!『ヒカ？どした、こんな朝早く…』『あ、アキおはよー。あのね、えっと、あのね、』『なんだよ、さっさと言えよ』『あのね、えっと…男同士ってどうやるの？』どうやるの…は？なにを？………え？ナニを？『アキ？聞いてんの？寝たの？』このバカが！寝られるか！『お前バカなの？』『は？いきなり何言ってんだよ』『お前だよ！イチから話せイチから！』『あ、そっか。あのね、俺ね、えっと…』ダメだ、やっぱりバカなんだ。こんなこと聞いといてなんで今さら恥ずかしがってんだよ！『あのね、俺、好きな人がいて…』『知ってますけど』『！ウソ！なんで！』『なんでじゃねえ！バレバレなんだよ！広瀬さんだろ！んなこと広瀬さんに教えてもらえよ！』『…なんで知ってんだよ…』広瀬さん…こいつ、バカですけど？『…俺、広瀬さんと…キスした…』
俺は学校をさぼることにした。