初恋

10. ※

10-1 もっと

side 将真

「…ン、アッ…アァンッ！」恐る恐る発せられた声が高い喘ぎに変わる。本物の貴大。俺だけに見せてくれる貴大。指を抜いて腰を引き寄せ「ここで挿れていいか？」もう我慢できない。挿れたくてたまらない。「お風呂で…するのなんて初めて」…マジか。絶対ここでする。初めてだなんて、まだ初めてのことが残されていたなんて嬉しすぎる。「…立ったまま？」「そう。もしかしてこれも初めて？」「…そうじゃないけど…好きな人とするのは初めて…将真が全部初めて」俺が全部初めて…「俺もだよ。俺も好きな人とするのは初めて。貴大が全部初めて」「…嬉しい」先端を蕾に押し当ててゆっくりと押し込んだ。

「ん、あ…んっ」キツイ。俺のカタチにしてやる。グリグリとねじ込むとだんだんと襞が馴染んでくる。「はぅっ！あ、あ、将真！アァッ！やァッ…」貴大のナカが俺を覚え込むようにうねる。「…ック！」たまんない。貴大の胸を探り両の乳首を摘むと収縮がいっそう強まって、俺はあっけなく果ててしまった。

「…ごめん…我慢できなかった…」「…僕だってさっき…」貴大は慰めてくれるけどいくらなんでも早すぎだ。恥ずかしいくらい早すぎた。「…バカ…僕がどんだけ嬉しいかわかんないの？」俯く俺の頬に唇が押し当てられる。「僕のナカ、将真でいっぱい。僕の心も将真でいっぱいなんだよ」その囁きにまた熱がこもるのを感じて「続きはベッドで。全然足りないよ。もっといっぱいにしたい」「…僕も…将真がいっぱい欲しい」煽るように太腿にこぼれる白濁。もっと、もっと。