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【夜明けの幻想曲】

〈フェリクス〉
 夜明けの幻想曲における主人公
 シアルワ王国の第三王子。国民からは絶大な人気を誇り、国王からも次期王として期待される。本人も王子として生きることを誇りに思っており、国民を守ることを第一に考える。
 護衛はお付きのセラフィにまかせっきりだったので戦闘能力はほぼない。
 家族思いでもあり、他人にも優しく分け隔てなく接することができるが、少々頑固な面もある。また、危機管理能力がなっていないので周りの人を悩ませがち。
 公式で発表されていない姉がおり、そのことを兄弟の中で唯一知っている。なぜ姉がいないもの扱いされているのかは知らずにいるが、いつかは自由にしてあげたいと心から思っている。

〈ミセリア〉
 フェリクスの暗殺依頼を受けた、暗殺組織の女性。とは言っても誰かを暗殺した経験はなく、暗殺者としては役立たずだが戦う技術は持っている。
 フェリクスの暗殺に失敗し、組織のメンバーに捨て駒にされたと知ると組織からの離反を決意。組織に捕らわれている”お姉ちゃん”を助けるために組織破壊を目指す。
 堅苦しい口調で話す。たまにキツイことは言うものの、基本的には優しい性格。フェリクスに対して殺そうとした罪悪感と、お姉ちゃんと考え方が似ているという点で、何かと彼を気にかけるようになる。

〈シャルロット〉
 シアルワ王国のとある小さな村で長兄と暮らしていた少女。ある日精霊によって村を焼かれ、兄ともはぐれてしまう。長兄との再会を目指して旅をすることになる。
 実は三人兄妹の末っ子。精霊の手によって両親は亡くなり、次兄は行方不明になっている。赤ん坊だったころの出来事であったため記憶はないが、精霊に深い怒りと悲しみを確かに抱いている。しかし、復讐する気はない。
 気の利くしっかり者で料理もできる。しかしそれ以外は大抵不器用で、おしゃれにも疎い。優しい心を持っており、自分を助けてくれたレイに対して助けになりたいと思っている。

〈レイ〉
 シアルワ王国のとある森の中にある集落でソフィアと暮らしていた青年。若者を嫌う集落の中で肩身狭い思いをしながらも自給自足の質素な生活を送っていたところ、倒れていたシャルロットを見つけて保護する。
 ソフィアに「森から出てはいけない」と言い含められており、それを守ってきた。情報のない森の中で暮らしていたためかかなりの世間知らず。いろいろなものに興味を示し、目を輝かせる様はシャルロット曰く「旅行に来た子供」。
 のんびり屋でどこかおっとりしているが、礼儀正しい。そしてとてつもない世間知らずである。ソフィアに剣の扱い方を教わっているためある程度は戦うことができる。

〈ソフィア〉
 レイと共に暮らす女性。
 レイとは違い、森の外へ出てよく修行をしに行っている。ずば抜けた剣の腕を持つ。
 容姿端麗、気品がある、いつも一人でいることから「孤高の戦乙女」の異名を持つが、知り合いには教えていない。
 自分にも他人にも厳しい。交わした約束は大事にする人で、約束を守らない人は嫌い。彼女が強さを求めているのは過去が関係しているらしい。

〈セラフィ〉
 シアルワ王国騎士団に所属する青年。フェリクス直属の護衛を務める。槍の名手であり、将来は騎士団長に昇格するのではないかと噂されるほど有能。
 仕事はきっちりこなすものの適度にマイペース。王族であっても軽口をたたいてしまうことも。いつものほほんと微笑んでおり、柔らかい雰囲気を纏っているがその本心は知れない。しかし、フェリクスには忠誠を誓っていることは確かである。チャームポイントであるアホ毛だけはどうにもならないのが悩み。かなり強い遺伝らしい。

〈セルペンス〉
 フェリクスとミセリアがシャーンスの地下で出会った青年。セラフィと知り合いで、その縁でフェリクス達に同行することになる。
 それまではとある目的のために弟分であるノアと二人旅をしていた。人間には使えないはずの治癒の魔法を操り医者のようなことをしていた。戦闘能力はからっきしなのでノアに任せきり。
 食が細く、体形はひょろひょろ。
 性格はよく言えばおっとり、悪く言えばなよなよ。常に冷静で一歩引いた視点から物事を考えることができるが、ノアに引っ張られがち。

〈ノア〉
 セルペンスの弟分。
 身の丈ほどもある大剣を軽々と振り回すなど脅威の身体能力を誇る。そのセンスによりチート並みな戦闘能力を持つ。
 セルペンスを「兄ちゃん」と呼んで慕っているが血は繋がっていない。
 兄が関わることには激昂しやすく、倫理観の欠けた振る舞いをすることもあるが、平常時はいたって普通の少年である。言いたいことはハキハキと言う。

〈ケセラ〉
 ミセリアがお姉ちゃんと慕う女性。
 その身には「イミタシア」としての力を持ち、未来視をすることができる。組織によって力を酷使させられた結果、かなり衰弱してしまっている。力の代償なのか、視力はなくなって盲目。
 それでも苦痛に耐えられるのは「大切なあの人」が助けに来てくれると信じているから。ケセラは「あの人」に恋心を寄せているようだが――。

〈クロウ〉
 情報屋カラスの首領。ラエティティア王国に本拠地を置いているが、各地に出没する。セルペンスやノア、セラフィはお得意様。
 情報屋としての腕前は最高で、間違いのない情報を仕入れることで評判になっている。そのやり方は企業秘密。
 にこにことほほ笑んでいるが胡散臭い。「~でさぁ」など語尾が伸びる癖がある。
 目的のためなら手段は択ばない冷酷さも見せるが……?

〈シェキナ〉
 フェリクスに仕える侍女。セラフィとも仲が良い。フェリクスから王女の世話を頼まれており、秘密裏に引き受けている。面倒見が良く、明るい性格。容姿も端麗であり、人気者。

〈ビエント〉
 人間を脅かす大精霊の一柱。シャルロットの家族を奪ったのもケセラをイミタシアにしたのも彼の行いによるもの。人間を下に見ており、時に虐殺をする外道。同じ代精霊であるテラやアクアをも出し抜こうと考えている。


【異端の花守】

〈シエル〉
 ラエティティア王国の若き女王。かつてはフェリクスの婚約者だったが、シアルワ王ゼーリッヒの意向により婚約はなかったことになっている。とはいっても、フェリクスとの仲は良好。
 彼女の側には花守はなもりの一族が付いている。ラエティティア王国に伝わる昔話を重んじている節がある。

〈アルクアンシェル〉
 シエルに仕える。花守の一族の少年。愛称はアル。まだまだひよっこだが、一生懸命頑張れるタイプ。つまり、頑張り屋さんなショタ。

〈ゼノ/???〉
 ラエティティア王国に伝わる昔話に登場する『白の精霊』。500年前、ラエティティア王国で花守として王女と親しくしていたが訳あって死亡。その後、どういうワケか蘇る。

〈ルシオラ〉
 ラエティティア王国の国立研究院精霊部門にて所長を務める男性。シャルロットの長兄。
 感情を顕わにすることは少ないが、家族に関することであれば別。彼の家族愛は凄まじい。そのためか、両親の命を奪い、弟を連れ去った精霊には激しい憎悪を抱いている。唯一残った家族であるシャルロットのことも大切に思っている。良くも悪くも過激な人物。精霊に家族を奪われていなかったなら、良い兄として幸せに暮らしていたことだろう。

〈シトロン〉
 ラエティティア王国の国立研究院精霊部門にて副所長を務める男性。ルシオラより年上。
 つかみ所のない態度をとり、年齢に合わず子供っぽい言動をしがち。しかし頭のキレはとてつもなくいい。
 ルシオラのことをルシたんと呼び気に入っている。本心は読めないが、本当の性格はただの狂人。娯楽や探究心のためなら気に入っているルシオラの家族へ手を出すことも厭わない。

【救国の旗手】

〈レオナ〉
 シアルワ王国にある戦闘狂ばかりが暮らす地マグナロアの長を務める女性。さっぱりとした性格。彼女自身も脳筋な節がある。フェリクスやセラフィとは彼等が幼い頃から面識があり「殿下」「セラ坊」などと呼ぶ。ソフィアの師匠でもあり、彼女のことを娘のように大切に思っている。

〈ヴェレーノ〉
 マグナロアに現れた少年。「兄さん」を捜して各地を転々としている。
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