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四話
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「『すきすきちゅっちゅ』……? ん~っと……すきすきちゅっちゅ……」
「クッ……! 幼い女の子が『すきすきちゅっちゅ』なんて言葉を連呼してる事実が……俺の体内の何かをイイ感じに刺激してきやがる!」
熟考するルーナに背を向けて、人知れず気持ちの悪い事を呟くシセル。
「すきとちゅー……すきすきして、ちゅーする……?」
「……マジか」
──『すきすきちゅっちゅ』をしっかり『すき』と『ちゅー』の二つに分けて謎を解きやがった! 天才や!
と、彼は内心……手放しで褒めまくる。
「正ッ解! 仲のいい人同士がやる、日々の疲れが解消されるという噂のモノなんだけど……僕には今までそんな事ができる程、仲のいい子は居なかったんだ」
ルーナの言う『すきすきして』とは一体どういうモノなのか? シセル自身、それが何か分かってない為……最初から何を言われても正解にするつもりだったのだろう。
「……しせるもそうなんだ」
「だけど今日! 僕にも『すきすきちゅっちゅ』ができるくらい仲のいい友達ができた!」
──……誰のことか分かる?
と、シセルは吐息を混じらせたキショめのイケボカテゴリーボイスでルーナに問いかける。
「……もしかして、わたし?」
「うん、そうだよ。だからさ、仲良しだっていう証明の為に……僕と『すきすきちゅっちゅ』しない?」
「よくわからないけど……うん、いいよ?」
(キタァァァ! ふぅ、落ち着け……俺。あまりがっつくと恐がられてしまう。……ん? 落ち着くだとッ!? いや、俺はそもそも取り乱してなどいないはずだ! 俺はロリコンではないッ! そう、これは世界の為に仕方なくやっている事だ)
などと自身に言い聞かせて足掻いているが……無駄だ。どのような視点から見ていたとしても、間違いなくロリコンであるという事に変わりは無い。
「でも……わたし、やりかたがわからない」
「大丈夫だよ、僕に任せて? 僕の言う通りにすればできるよ!」
「ほんと?」
「うん! 本当だよ! ……じゃあ早速、ちょっとこっちに来て?」
「わかった」
シセルに手招きされたルーナは、何故かそのまま木製の椅子に座っている彼の太ももの上に跨った。当たり前のように自身の目の前に吸い込まれて来るその様子を見て、シセルは内心……非常に困惑しながらも、気合いでスルーして彼女のサラサラとした髪を触りながら、その耳元で囁く。
「じゃあ……目を閉じて、肩の力を抜いて?」
「……うん」
ルーナが目を瞑ったのを確認した瞬間、壊れ物を扱うかのように優しくルーナを抱き寄せ、その柔らかい頬に触れるだけのキスをした。
「……んっ」
頬へのキスに反応したルーナは、口から漏れるはずだった空気を閉じ込め、鼻腔の方から声をあげさせる。
(いきなり唇へのキスじゃ雰囲気が足りん……らしいからな。相手の興奮度を上げる為、しっかりと頬や額に触れるだけのキスとハグを繰り返していこう。決してッ! 唇へのキスは流石にハードルが高いからとかいう理由では無い)
シセルには経験が無い。経験が無いので、全てアニメや漫画……小説などの創作物から取り入れた付け焼き刃の知識による、ぶっつけ本番のモノとなる為……頬や額に口付けをするその様子は、相手が恋人である事を想定したというより……本人の精神とは裏腹に、家族の愛情表現のような微笑ましいモノとなっていた。
「んっ……ま、まって? いましせるとわたしがしてるのって『すきすきちゅっちゅ』なの?」
「ソウダヨ」
「ねぇ、しせる……これ、すごいね?」
「でしょ? ルーナと僕がそれだけ仲良くなれたって事だよ」
(一体どれだけ仲良くなれたんだろうか? 適当に言い過ぎて俺自身も何言ってるか分からん。てか、興奮し過ぎないように抑えるのキツイ!! やはりこれは、修行だったのか……)
自身に宿る性欲がこれ以上暴走しないよう、必死に抑えるシセル。お互いが子供ではある為、絵面的にはセーフに見えるが……このような幼女に興奮している時点で、ロリコンである事は言い逃れできない事実と化してしまった。しかし……彼が過ごした二度の人生において、一度も経験したことが無かったコトだ……こうなってしまうのも無理はないのかもしれない。──まぁ、だからと言って実行に移してしまうのは流石にアウトなので、弁解の余地など微塵も存在しないが。一段落したのか、一度ルーナを膝上から降ろそうとするシセル。
「……うん、そうだね。わたしとしせるはもう、おかあさんとしらないおとこのひととおなじくらいなかよし!」
その途中で──おっと? と、何か悪い予感がしたのか……ルーナを膝上に跨らせたまま、身体を硬直させる。
「いえにいるとき、おかあさんとそのひとが『すきすきちゅっちゅ』してるのをみたことがあるの……いつもどうしてあんなことしてるんだろうっておもってたけど、こんなにぽかぽかするならしょうがないよね?」
「う、うん……そうだね」
かなり気まずくなる話を強制的に聞かされてしまったシセルは、苦笑いを浮かべながら肯定するしかない。
「ねぇ……しせる、もっと……して?」
何故かたっぷりと溜めて、そう強請るルーナ。
──と、ここでシセルは当初の予定通り……依存させる為の作戦を開始する。
「……っとストップ!」
彼は……そのままハグを止める気配のないルーナを強引に身体から引き離す。
「……ぁ」
「今日はここまで!」
「え! ……ど、どうして?」
物欲しそうな表情でシセルに視線を向けるルーナ。
「僕、そろそろ帰らないといけないんだ」
「……そ、そんなぁ」
「……また明日もここに来るから、そしたr」
「わかった、またあしたここでまってる……またいっぱい『すきすきちゅっちゅ』しようね?」
ルーナは……シセルの声に言葉を被せながら、鼻と鼻が接触する程の距離まで顔を近付ける。
(だ、だいぶ食い気味だなッ! ……ふぅ、びっくりしたぁ、ちびるかとおもったぁ。まぁ、この様子だとかなりハマってくれたみたいで安心安心!)
どうやら、目的に一歩近付く事が出来たと確信したシセルは……『やる事は終わった』とばかりにルーナを太ももの上から優しく降ろし、立ち上がる。
「じゃあ、また!」
「……うん」
そんなシセルの態度を見たからか、なにやらルーナが寂しそうに俯いている。その様子に気付いたシセルは……”やっちまった感”を覚えると同時に──これは流石に……伝説のアレを出さざるを得ないかッ! と、予め思い付いていた……このような状況を打開する為の対策を講じる。
(初日で出すつもりは無かったんだが、あんな表情をされてしまったら……もう出し渋る訳にはいかないッッ!!)
「……ルーナ、こっち向いて?」
「え? ……んむぅ!」
シセルは……何が起こるか分からず、顔を上げたルーナの頭をがっしりとロックする。そして、アニメ漫画小説知識から成せる……渾身の『優しさ全開プレッシャーキス』をお見舞いした後……ゆっくりと顔を離して見つめ合う。
「お別れのキスだよ! 明日から毎日しようね!」
その発言を聞いたルーナは、先程までの暗い表情が無かったかのように満面の笑みを浮かべた。
「……うん!!」
(──ヨシッ! Mission Complete!)
「クッ……! 幼い女の子が『すきすきちゅっちゅ』なんて言葉を連呼してる事実が……俺の体内の何かをイイ感じに刺激してきやがる!」
熟考するルーナに背を向けて、人知れず気持ちの悪い事を呟くシセル。
「すきとちゅー……すきすきして、ちゅーする……?」
「……マジか」
──『すきすきちゅっちゅ』をしっかり『すき』と『ちゅー』の二つに分けて謎を解きやがった! 天才や!
と、彼は内心……手放しで褒めまくる。
「正ッ解! 仲のいい人同士がやる、日々の疲れが解消されるという噂のモノなんだけど……僕には今までそんな事ができる程、仲のいい子は居なかったんだ」
ルーナの言う『すきすきして』とは一体どういうモノなのか? シセル自身、それが何か分かってない為……最初から何を言われても正解にするつもりだったのだろう。
「……しせるもそうなんだ」
「だけど今日! 僕にも『すきすきちゅっちゅ』ができるくらい仲のいい友達ができた!」
──……誰のことか分かる?
と、シセルは吐息を混じらせたキショめのイケボカテゴリーボイスでルーナに問いかける。
「……もしかして、わたし?」
「うん、そうだよ。だからさ、仲良しだっていう証明の為に……僕と『すきすきちゅっちゅ』しない?」
「よくわからないけど……うん、いいよ?」
(キタァァァ! ふぅ、落ち着け……俺。あまりがっつくと恐がられてしまう。……ん? 落ち着くだとッ!? いや、俺はそもそも取り乱してなどいないはずだ! 俺はロリコンではないッ! そう、これは世界の為に仕方なくやっている事だ)
などと自身に言い聞かせて足掻いているが……無駄だ。どのような視点から見ていたとしても、間違いなくロリコンであるという事に変わりは無い。
「でも……わたし、やりかたがわからない」
「大丈夫だよ、僕に任せて? 僕の言う通りにすればできるよ!」
「ほんと?」
「うん! 本当だよ! ……じゃあ早速、ちょっとこっちに来て?」
「わかった」
シセルに手招きされたルーナは、何故かそのまま木製の椅子に座っている彼の太ももの上に跨った。当たり前のように自身の目の前に吸い込まれて来るその様子を見て、シセルは内心……非常に困惑しながらも、気合いでスルーして彼女のサラサラとした髪を触りながら、その耳元で囁く。
「じゃあ……目を閉じて、肩の力を抜いて?」
「……うん」
ルーナが目を瞑ったのを確認した瞬間、壊れ物を扱うかのように優しくルーナを抱き寄せ、その柔らかい頬に触れるだけのキスをした。
「……んっ」
頬へのキスに反応したルーナは、口から漏れるはずだった空気を閉じ込め、鼻腔の方から声をあげさせる。
(いきなり唇へのキスじゃ雰囲気が足りん……らしいからな。相手の興奮度を上げる為、しっかりと頬や額に触れるだけのキスとハグを繰り返していこう。決してッ! 唇へのキスは流石にハードルが高いからとかいう理由では無い)
シセルには経験が無い。経験が無いので、全てアニメや漫画……小説などの創作物から取り入れた付け焼き刃の知識による、ぶっつけ本番のモノとなる為……頬や額に口付けをするその様子は、相手が恋人である事を想定したというより……本人の精神とは裏腹に、家族の愛情表現のような微笑ましいモノとなっていた。
「んっ……ま、まって? いましせるとわたしがしてるのって『すきすきちゅっちゅ』なの?」
「ソウダヨ」
「ねぇ、しせる……これ、すごいね?」
「でしょ? ルーナと僕がそれだけ仲良くなれたって事だよ」
(一体どれだけ仲良くなれたんだろうか? 適当に言い過ぎて俺自身も何言ってるか分からん。てか、興奮し過ぎないように抑えるのキツイ!! やはりこれは、修行だったのか……)
自身に宿る性欲がこれ以上暴走しないよう、必死に抑えるシセル。お互いが子供ではある為、絵面的にはセーフに見えるが……このような幼女に興奮している時点で、ロリコンである事は言い逃れできない事実と化してしまった。しかし……彼が過ごした二度の人生において、一度も経験したことが無かったコトだ……こうなってしまうのも無理はないのかもしれない。──まぁ、だからと言って実行に移してしまうのは流石にアウトなので、弁解の余地など微塵も存在しないが。一段落したのか、一度ルーナを膝上から降ろそうとするシセル。
「……うん、そうだね。わたしとしせるはもう、おかあさんとしらないおとこのひととおなじくらいなかよし!」
その途中で──おっと? と、何か悪い予感がしたのか……ルーナを膝上に跨らせたまま、身体を硬直させる。
「いえにいるとき、おかあさんとそのひとが『すきすきちゅっちゅ』してるのをみたことがあるの……いつもどうしてあんなことしてるんだろうっておもってたけど、こんなにぽかぽかするならしょうがないよね?」
「う、うん……そうだね」
かなり気まずくなる話を強制的に聞かされてしまったシセルは、苦笑いを浮かべながら肯定するしかない。
「ねぇ……しせる、もっと……して?」
何故かたっぷりと溜めて、そう強請るルーナ。
──と、ここでシセルは当初の予定通り……依存させる為の作戦を開始する。
「……っとストップ!」
彼は……そのままハグを止める気配のないルーナを強引に身体から引き離す。
「……ぁ」
「今日はここまで!」
「え! ……ど、どうして?」
物欲しそうな表情でシセルに視線を向けるルーナ。
「僕、そろそろ帰らないといけないんだ」
「……そ、そんなぁ」
「……また明日もここに来るから、そしたr」
「わかった、またあしたここでまってる……またいっぱい『すきすきちゅっちゅ』しようね?」
ルーナは……シセルの声に言葉を被せながら、鼻と鼻が接触する程の距離まで顔を近付ける。
(だ、だいぶ食い気味だなッ! ……ふぅ、びっくりしたぁ、ちびるかとおもったぁ。まぁ、この様子だとかなりハマってくれたみたいで安心安心!)
どうやら、目的に一歩近付く事が出来たと確信したシセルは……『やる事は終わった』とばかりにルーナを太ももの上から優しく降ろし、立ち上がる。
「じゃあ、また!」
「……うん」
そんなシセルの態度を見たからか、なにやらルーナが寂しそうに俯いている。その様子に気付いたシセルは……”やっちまった感”を覚えると同時に──これは流石に……伝説のアレを出さざるを得ないかッ! と、予め思い付いていた……このような状況を打開する為の対策を講じる。
(初日で出すつもりは無かったんだが、あんな表情をされてしまったら……もう出し渋る訳にはいかないッッ!!)
「……ルーナ、こっち向いて?」
「え? ……んむぅ!」
シセルは……何が起こるか分からず、顔を上げたルーナの頭をがっしりとロックする。そして、アニメ漫画小説知識から成せる……渾身の『優しさ全開プレッシャーキス』をお見舞いした後……ゆっくりと顔を離して見つめ合う。
「お別れのキスだよ! 明日から毎日しようね!」
その発言を聞いたルーナは、先程までの暗い表情が無かったかのように満面の笑みを浮かべた。
「……うん!!」
(──ヨシッ! Mission Complete!)
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