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1章
9ー9 ユリシス
しおりを挟むあの日以来僕はマリー嬢に会っていない。
アランは不思議がっていたが、僕は彼女が自分の力で立ち直る日を待とうと思った。それでも夜会があればもしかしたら会えるかもと彼女を探すが……いつまで経っても彼女を見つける事は出来なかった。
しかしアランから時折聞く彼女の様子はとても良いものだった。嫌な場所を遠ざけて過ごしたおかげか今では笑顔も戻り、患者らと声をあげて笑う事もあるのだとか。アニーの脚も、相変わらず毎日揉んでやっているらしい。
僕の知らないうちにどこかのバカ息子と婚約でもされたらたまらないので、密偵を常時待機させ、フォンティーヌ公爵邸の様子は逐一報告させた。
彼女とは会えなかったがある日の夜会で僕は彼女の姉と遭遇した。
あらゆる危険に身を晒して生きる王族の勘が凄い勢いで警鐘を鳴らす。
こいつ………ヤバい奴だ。
例えて言うならシモンが凄まじく腹黒になった感じだ。 聞けばシモンの後を継いで公爵になるつもりだとか。嘘だろ。継いでくれる婿取れよ。
夜会の間も時折ニターっと微笑んで周りの様子を観察している。今悪人顔で見つめているのは黒い噂がある伯爵だ。怖い。本当にあの優しい彼女の姉なのか。
でも待てよ………あれくらい強烈なのと暮らしてるんだ。彼女も色々耐性がついてそれはそれで良いのかもしれないな………似たら本当に嫌だけど………。
「……ユリシス様……考えてることが顔に出すぎてますよ。」
「言うなアラン。お前もまさかと思っただろ?」
何も言わないのが答えなのだろう。アランと意見が一致したのはこの日が初めてだった。
************
彼女はもうすぐ十六歳になる。この国で女性が婚姻を結べる年だ。私は彼女と会う決意を固めた。
彼女はどんな風に成長したんだろう。美しかったあの白金の髪はどうなっただろう。私を気に入ってくれるだろうか。そして、愛してくれるだろうか。
………変な気分だ。誰かに気に入られたいなんて初めてだ。
シモンのところへ向かおうとした時だった。父上のところの従者が来た。
「ユリシス殿下。陛下がお呼びです。」
………?何だ。今日は政務の予定はないはずだが………。
そして呼ばれて赴いた先で、オットー公爵家の王位簒奪計画を知らされた。
「嘘だろ………。」
そんな訳がない。あのマクシムに限って。
後ろのアランも呆然としている。
「本当だ。おそらくマクシムは何も知らない。今北方の国境沿いにて民族同士の争いを収めるために遠征中だ。」
「じゃあ誰が………!!」
「マルク様ですか。」
アランが口を開く。マルクとはマクシムの長男だ。とんでもない放蕩息子だとマクシムが嘆いていたのを聞いた事がある。まさか……。
「そうだ。首謀者はマクシムの長男マルク。おそらくマクシムの帰還直前を狙って挙兵するだろう。」
身体から何もかもが抜け落ちて行くようだった。
マクシムが王家に刃を向ける事はない。絶対にない。だがマルクのしたことは公爵家全員の咎となる。
マクシムは………死ぬ。
私もアランも、無言のまま立ち尽くした。
*************
「先に会っておいで。時間は気にしなくていいから。」
そうアランに促すと、軽く頭を下げてマクシムの軟禁される牢へと入っていった。牢と言ってもここは罪が確定する前の身分の高い貴族が入れられる特別な場所で、普通の部屋のような作りになっている。せめて最期の時までは心静かに過ごせるようにと、父上が用意させたと聞いた。
数十分ほど経って出てきたアランは、顔をぐしゃぐしゃに歪め、袖で顔を拭っていた。
「アラン、顔が切れるよ。」
ハンカチを差し出すと、すみませんと言って珍しく素直に受け取った。
「じゃあ、行ってくるね。」
ドアを開けると、窓際の椅子に腰掛けるマクシムがいた。
「やぁマクシム。お互い忙しかったね。」
「本当ですなぁ!まったく、バカ息子のおかげでご迷惑をおかけしました!」
声が大きいよマクシム。でもとてもいい顔をしている。けれどすぐ眉を下げてイネスの事を聞いてきた。
「イネスは大丈夫。立ち直ったよ…多分ね。」
シャルルの言葉を胸に、しっかり生きて行くだろう。ほっとマクシムが胸を撫で下ろす。
「チビ達の事も、ありがとうございました。」
イネスの下には三人の弟妹がいる。
何も知らずに巻き込まれてしまった子達は、一生出ることは叶わないが、設備の整った信頼の置ける修道院へと送られた。
マクシムの妻は昨年病で亡くなっている。もう何も思い残す事はない。そうマクシムが告げる。
「………ねぇマクシム、聞いてくれる?私はね、長い間ずっと大切に思ってる子がいるんだ。その子、傷付いた雛鳥みたいだったから、飛べるようになるまで待ってたんだけど…いざ会うと決めたら不安で仕方ないんだ。笑っちゃうよね。いつも傲岸不遜なこの私が。」
マクシムは黙って聞いていた。
「初めてなんだ。自分の思ってる事を素直に話せた子。とても心の綺麗な子で……私とは大違い。彼女に嫌われたら……一生独身か好きでもない子と結婚して仮面夫婦のどっちかだね。」
ハハハと自嘲気味に笑うと、マクシムはやれやれといった顔で微笑んだ。
「王子、王子は昔から我慢のしすぎです。」
「?我慢なんてしてないよ別に。」
「いいえ、しておられます。我慢し過ぎて我慢してる事がわからなくなっておられる。いいですか王子、王子とて人間なのです。時に間違う時もあれば迷うこともある。それで良いのです。欲しいものを欲しいと言って、時には我が儘に生きなさい。」
「我が儘に……生きる……。いいの?王になる人間がそんなんで。」
「お父上を見てみなされ。」
おぉぅ。マクシムすごい一撃。
そうだね。確かにあんな感じでも賢王とか言われてるし。
「王子、冥土の土産に教えて下され。王子の想い人とは一体……?」
「あぁ、シモンのとこのお嬢さんだよ。」
「!!まっ、まさかオデッ「違う二番目のマリエル!!」
お前もあの女のヤバさに気付いていたのかマクシム。
「そ、そうですか!それは良かった!」
「……シモンがメソメソしてたよ……。」
二人は若い時から国を支えた盟友だ。お互い辛いだろう。
「あいつの女々しいとこは昔からです。頑張れと伝えて下さい。そして、面倒かけてすまないと。」
「わかった、必ず伝えるよ。会えて良かった。これからは我が儘に生きてみる。ありがとうマクシム。」
最後に握ったマクシムの手は大きくゴツゴツしていてとても温かかった。
************
「よく晴れたな……。」
ここのところずっと降り続けていた雨が嘘のような青空が広がる。
「お茶会にはもってこいな天気ですが、俺の心の中は土砂降りです………。」
「アラン、しばらくの間はバレないように隠れて護衛してくれよ。打ち解けてからあの日の事は話したいからね。」
いきなりあの日の事を話す前に、まずは今の彼女を知りたい。どんな風に成長したんだろう。声はどんなだろう。優しい性格はそのままだろうか。
……今の私をどう思うだろうか……。
「マリエル様がいらっしゃいました。」
侍女の声に続くようにして現れた彼女を一目見た途端、心臓が止まった。
白金だった髪は透き通るような美しい金の髪へと変わり、淡い空色の瞳は長い睫に縁取られ、赤い唇は熟れた果実のようだ。
うつむきがちにこちらを見て、消え入りそうな声で挨拶をしてくれた。
「殿下、今日はお招きありがとうございます。マリエル・フォンティーヌと申します。」
緊張しているのだろう。でもそれはこちらも同じだ。
「初めましてマリエル嬢。私はユリシス。君があまりに美しくてびっくりしてしまった。さぁ、こちらへ。」
エスコートしながら今自分の口からスラスラ出て行った言葉に驚愕した。他人を貶すことはあれども褒める事なんて僕の人生には皆無だったから。
だがその後も……
「私の事はユリシスと呼んで?女性では君だけに許す名前だよ。ねぇマリエル嬢……マリーって呼んでもいいかな?でもお願いだから私以外にはマリーと呼ばせないで?……」
「マリー、今日もどうしてそんなに綺麗なの?あぁ、ここにくるまで何人がその姿を見たんだろう……心配だよ。」
「マリー、今日は肌寒いからこれを羽織って。それに……君の美しい白い肌を誰にも見せたくないんだ。」
ペラペラスラスラ私の気持ちを無視して言葉が口から出て行く。いや、確かに思ってる事だけどこれじゃただの軽い男じゃないか!!でもマリーに会うと駄目なんだ。マリーが綺麗で可愛すぎて、言葉も気持ちも抑えられなくなってしまう。
最初は目を剥いて驚いていたアランも、回を重ねるごとに笑いすぎて悶絶するようになった。
最初は緊張していたマリーも、徐々に心を許してくれたのか、最近は他愛ない話で笑い会えるようになった。会話の中に時折垣間見える気づかいが、彼女の変わらぬ優しい性根を感じさせて嬉しい。無理をさせないようにと二週に一度のお茶会だったが、最近は待ち遠しくてたまらず、ついマリーにお願いをしてしまった。
「ニ週に一度は私にはとても長く感じられて…これからは毎週君とこうして過ごしたいと思っているのだけれど…。どうかなマリー?」
あざといとわかっていながら首を傾げてしまう。見るなアラン頼むから。
「わ、私は………ユリシス様がそう望まれるのでしたら……。」
ちょっと無理を言ってしまっただろうか。
王家の言葉は絶対だ。断る事が出来ないのを知っていて言う私は相当意地悪だ。
「ごめんねマリー。もっと君と過ごす時間が欲しいんだ。でも体調が優れない時は無理しなくていいからね。」
彼女の手を優しく握って伝えると、頬を真っ赤に染めて…
「……はい……」
そう答えてくれた。
いい雰囲気だ。すごくいい雰囲気だ。
もう少しだけこのままでいたい。
それなのに………来たな………
「兄上!もうお戻りになる時間ですよ!マリー!僕と遊ぼう!」
いつも良い時にくるんだこいつは。
でもマリーが笑ってる。それならいいか。
「わかったよシャルル。マリー、いつもごめんね。シャルルが我が儘言って困らせてない?」
「いいえ。シャルル様チェスがとってもお上手で、私の方が遊んで頂いてます。」
「さ!行くよマリー!」
シャルルはそう言ってマリーの手を握って小走りに連れ去る。途中マリーは何度か振り返り、こちらに向かって頭を下げた。
「やりますねぇ、シャルル様も。」
「あいつ、イネスがいなくなったから寂しいのかな。新しい教育係を探してやらないと駄目かな?」
この時の私は単純にシャルルはイネスの面影をマリーに抱いてるだけだと思っていたんだ。
**********
「え?まだ来てないの?」
「それが………先ほど早馬で、道中で事故に合ったとの知らせが。」
会う予定だった政務官が急に来れなくなった事で、時間が空いてしまった。これならもう少しマリーとお茶を飲んでいても良かったのに。
「まだシャルルのところにいるだろうか……。」
そして私はこの後、事故に合った可哀想な政務官を一生恨むことになる。
*************
「ん……ふぅっ………シャルル様……シャルル様……もうだめ………」
マリーがシャルルに口を塞がれていた。ピチャピチャと唾液の絡まる音に下腹部が重苦しくなる。
シャルルはマリーの両頬に手を添え、夢中になって甘い蜜を啜る。
「マリー……マリー……もっとちょうだい……お願い……。」
これは本気で愛を乞う男の声だ。
嫉妬に身を焼かれるようだった。あのシャルルが、私も触れたことのないマリーの唇を好きにしている。
深く長く、ひたすらに続けられる口付けを私は目に映し続けた。
*************
「シモン!!!!!」
僕の剣幕にシモンが凍り付く。
「ユ、ユリシス様。どうされました?もしや娘が……マリーが何か失礼な事でも……」
「マリーを私の婚約者にしたい。いや、する。」
シモンがまさかという表情でこちらを見る。
それはそうだ。でもこっちだってもうなりふり構ってはいられない。
マリーの周りの男になんて負ける気はしない。だが、僕の周りの男だと話は別だ!!!
「お、お待ちくださいユリシス様!親馬鹿とお思いでしょうが、私は娘二人には想う人と幸せになって欲しいのです。どうかマリーの気持ちを無視した婚約だけはお止めください!」
そんなのこっちだって百も承知だ!
ゆっくりマリーと愛を育むつもり満々だったんだ!!
「それなら婚約者候補という事で周知させる!それなら良いな!!」
「……候補ですか……。わかりました。それでしたらお受け致します。」
「感謝するシモン!!」
呆然とするシモンに礼だけ行って、正門まで全速力で駆けた。
「これからフォンティーヌ家の令嬢を送るのは誰だ!?」
「で、殿下!?」
御者達がざわめく中、一人の男が手を上げた。
「ほ、本日マリエル公爵令嬢をお送りするのは私めにございます。」
「名前は?」
「ロ、ロジェです!」
「そうかロジェ、いつもありがとう!マリーはこの僕の婚約者候補だ。よろしく頼んだよ!」
「婚約者候補のご令嬢を俺が!?わっ、わかりました!!マリエル様は必ず無事にお送り致します!!!」
………やっと終わった……ここまでやればあいつも少しは大人しくなるだろ………。
シャルルめ。マリーだけは駄目だ。
絶対に渡さない。
*************
翌日マリーが王宮にやってきた。
昨日の根回しで、マリーの登城はすぐに私の耳に入る。
「アラン、部屋から少し離れて待ってて。」
「嫌ですけどわかりました……。」
覚悟を決めるようにいつもよりゆっくりノックしてから部屋に入る。
マリーの手に口付けた瞬間、昨日の記憶が甦る。
ひどいよマリー。私は十年も待ったんだ。
「マリー……マリーは私の事が嫌い?」
私はずっと君を想っていたよ。
「き、嫌いなんて……そんな事……」
君に触れるのは私が最初で最後だと信じてやまなかった。それなのに…
「……駄目だよマリー。シャルルに先に許すなんて。」
君は私のもの。
初めて触れたマリーの唇は柔らかくて気持ちいい。ゆっくりと味わうように舌を歯列に這わせて行く。つるりとした綺麗な歯が、私から彼女を守るように閉じられている。
「マリー……舌を出して……」
瞳を潤ませるマリーが可愛すぎて耳朶を優しく口に含んで縁に添って舐め上げるとマリーが小さく声を上げる。
その隙に再び彼女の唇を塞ぐと、躊躇いがちに彼女の舌が触れてくる。もっと彼女を感じたくて唇を重ねたままソファーへと沈む。
舌を優しく吸うと、マリーは苦しいようなそうでないような声を上げる。
「マリー、辛い?」
マリーは蕩けたような顔で首を横に振る。
可愛い。可愛い。可愛いマリー。
私をこんな気持ちにさせるのは君だけ。
もっと、もっとだよ。全部私が上書きして消してあげる。
「……っユリ…シスさ…ま……ユリ…………」
もうどっちが自分の舌なのかわからない。
ひとつに溶けてしまったみたいだ。
マリー、私は私のために我が儘になるよ。
君が欲しい。何よりも誰よりも欲しいんだ。
だから、だからお願いだ。
どうかシャルルだけは愛さないでくれ。
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