主人公の兄になったなんて知らない

1章

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初めまして
僕の名前はレインです。
地球で女子大生として過ごして
気付いたら異世界に転生していました。

僕は5歳で貧民街にあるボロ家で父と母と
０歳のカイルの4人で生活していた。

していた、って過去形でしょ
父と母は王都で流行った
流行り病で亡くなったしまったんだ



回想・・・

「父さん、母さん死なないで！」

「ごめんなレイン
　大人になった姿を見なくて」

「だ、大丈夫だよ」

「カイルの事お願いね
　私達は貴方達2人の事を愛しているよ」

「うん！カイルの事は任せて」

「何かあったらミシェルを頼りなさい」

「空の上で見ているから」

『愛しているよ』

「僕も愛している
　………グス…グス」

「う、うわぁーん」

！？

弟のカイルが泣きだしたから
僕は泣くのをやめて
カイルを抱きしめて

「カイル、大丈夫だよ
　僕が頑張るし守るから2人で生きよ」

父さんと母さんに誓ったんだ

・・・回想終わり


そんな事があった日から
今まで使っていた魔法や魔術を
僕とカイルの身を守る為に
地球での記憶を頼りに
便利にしたり魔力の消費を抑えたり
出来るように練習したんだ

「もう少し大きくなったら
　武術や剣術などをもっと鍛えよう」

「？」

僕がそう呟くと
カイルが不思議な顔をしながら
服の袖を引っ張ってきた

僕は8歳、カイルは3歳になった
カイルは僕から見ても
とっても可愛い！
だから最近、捕まえようと狙ってくる
大人がいて仲間に協力してもらいながら
追い返したり、やり返したりしている。

カイルが5歳になったら
魔法と魔術、体術や剣術の身の守り方や戦い方
サバイバルの仕方など沢山教えよう
この世界には魔物がいるし
僕には地球の知識があるから
生活を便利にしたり出来るから
頑張って思い出しながら使っているんだ

カイルにはきちんとこの世界の事を
知って欲しいから12歳になったら
学園に行ってもらおうと思う
だからそのために
今からお金を稼いで貯めている

「カイル、今から僕は桜華の
　みんなに会ってから
　お金を稼ぎに行くから
　ミシェルさんの所で
　迷惑を掛けずに過ごせる？」

「うん！」

家にカイルを1人にするわけにはいから
近くに住んでいる
ミシェルさんの所に連れて行った。

ミシェルさんは体術で戦うのを
得意としていて
そこいらの人には負けないから
安心してカイルの事をお願い出来る

「こんにちは」

「レイン君、カイル君こんにちは」

「こんにちは！」

「今からお金を稼ぎに行くので
　今日もカイルの事頼んでもいいですか？」

「いいよあの2人に頼まれていたし
　レイン君にはいつも
　助けてもらっているから
　力になりたいからね」

「ありがとうございます」

「いってらっしゃい
　気をつけてね」

「いってきます」

「にぃさん、いってらっしゃい！」

ミシェルさんにカイルを預けてから
あまり人の来ない奥に歩いて行った。

そこには桜華の仲間しか知らない
秘密基地がある