勇者(ヒーロー)、がんばる

自称勇者

たとえ勇者であっても、金がなければ、宿に泊まることはできない。
「金はないが、俺は、勇者だぞ、世界を救うために頑張っているんだぞ」
と宿屋の主人とケンカになったが、文無しに部屋は貸せぬの一点張りで、ついには、役人に捕らえられ牢獄に入れらた。だが、その夜、街に、魔王軍の夜襲があったが、俺は牢獄に入れられていて無傷で、勇者が無傷なのはおかしい、勇者が魔王軍を手引きしたんじゃないかと疑われて、その街を逃げるように去った。だが、それも当然で、俺は自称勇者であり、田舎の方では勇者と名乗れば泊めてくれる村もあったので、街でも試してみたのだが、やはり、所詮は、魔王と対峙する気のない詐欺師の勇者だと思い知らされただけだった。