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黄金の牢獄
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魔王は勇者とまともに戦わなかった。勇者の実力を考えて、まともにぶつかるのは愚かだと判断したのである。だからと言って、勇者から逃げ回るような真似をしたかというと、そうではない。勇者を支援する国王をさらい、魔王城に幽閉していた。
「どうだ、王よ。勇者を使い、自分の手を汚さずにこの魔王を殺そうとした愚かさを悔いる気になったか」
そう、魔王から見たら、この国王は、自分の手を汚さずに勇者を利用して自分を倒そうとした卑怯者でしかない。なので、さらって、幽閉した。
「く、貴様、こ、こんなことをして、ただで済むと思っているのか」
「ほほぉ、囚われの身で、まだ吠える気力があるとは、さすがは王だな。いつまで、その気力が持つか」
国王は、特別な牢獄に入れられた。壁や天井すべてが純金で、金きらでまぶしく、とても落ち着いて寝たりできるような部屋ではなかった。落ち着いて寝られない、それは拷問と同じだ。いずれ、耐え切れなくなって勇者を支援したことを後悔し国王は根を上げるだろう。そしたら、魔王は王を解放するつもりでいた。つまり、勇者を支援したら、こうなるぞという見せしめだ。
魔王は、黄金の牢獄の中で国王が狂うのを待った。が、王がさらわれたと聞いた勇者一行が、魔王城を急ぎ強襲し、王を救い出した。結果として、魔王は、自分の死期を早めただけだった。助けられた国王は、しばらく、金を嫌い、勇者への報償の支払いも遅れた。
「どうだ、王よ。勇者を使い、自分の手を汚さずにこの魔王を殺そうとした愚かさを悔いる気になったか」
そう、魔王から見たら、この国王は、自分の手を汚さずに勇者を利用して自分を倒そうとした卑怯者でしかない。なので、さらって、幽閉した。
「く、貴様、こ、こんなことをして、ただで済むと思っているのか」
「ほほぉ、囚われの身で、まだ吠える気力があるとは、さすがは王だな。いつまで、その気力が持つか」
国王は、特別な牢獄に入れられた。壁や天井すべてが純金で、金きらでまぶしく、とても落ち着いて寝たりできるような部屋ではなかった。落ち着いて寝られない、それは拷問と同じだ。いずれ、耐え切れなくなって勇者を支援したことを後悔し国王は根を上げるだろう。そしたら、魔王は王を解放するつもりでいた。つまり、勇者を支援したら、こうなるぞという見せしめだ。
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