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2.出逢い
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「はじめまして、コルネイユ嬢」
わたしと同じくらいの身長の少年。
事前に聞かされていたけれど、そのあまりにも整った顔に驚いて目を見張った。
ガーネットを思い出させる真紅の髪。大きな翡翠のような色を持つ目を縁取る長い睫毛。長い髪は一本の三つ編みされて風に吹かれて揺れている。黒い軍服は彼にとても似合っていて。
この方が、軍神と呼ばれるイデアルさま。
美貌にほう、っと息を吐くわたしに、目の前の少年は自分の容姿を知ってか知らずか、笑みを浮かべて手を差し出す。
「僕の妻になる人がこんなに可愛くて愛らしいなんて驚きました。よろしくお願いします」
──どきり、と心臓が跳ね上がる。
お世辞とはわかってはいても、可愛いなんて言われたのは母以来で、どうしてもソワソワしてしまう。
けれど父に名前を呼ばれて、慌ててその手を取った。
「は、はじめまして。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
軍神と呼ばれる十五歳の少年は、元はとある伯爵家の庶子。十三歳のときに、先の大戦で敵国の大将を討ち取り手柄を得た。その後、少年は1部隊を指揮し、指導者としても参謀役としても、すべてにおいて優れた結果を出してみせた。
負け戦であった籠城戦ではその知識で周りにいた敵兵を倒し、城に残された人々を誰一人死なせず脱出させ、その後本隊と合流すると戦場の勝敗を逆転させるという偉業を成し遂げた。
そうして少年は一国において、捨て置けない存在として注目されるようになる。
わたしは、少年──イデアルさまを繋ぎ止めるための王家からの生贄のようなもの。
あの男、父はこの国の王の弟であり、公爵家の当主だった。イデアルさまを王家に繋ぎ止めるために、わたしという人間が降嫁されることになったのだ。本来であれば血統の正しい王家のお姫様が降嫁されればよかったのだけど、彼に近しい年頃の娘はわたししかおらず、わたしが選ばれてしまった。
王家としてはイデアルさまを繋ぎ止めるための婚約だけれど、内情は全く違う。
父は、王家を憎んでいた。
母を心底愛していた父は、本来であれば母との結婚を望んでいた。けれど王家は王族として、平民の母との結婚を決して許さなかった。
それどころか父に薬を盛り、無理矢理正妻を娶らせたらしい。
すべて口さがないメイドたちの噂話。
なにが真実であれ、父は王家を憎んでいた。
父にとって、わたしとイデアルさまの婚約は、この国の戦の要になるであろうイデアルさまを殺すためのものだった。この国を消すためのもの。
「コルネイユ嬢はなにか好きなものはございますか?」
「そうですね。読書も好きですし、刺繍も好きです」
いつかわたしに殺されるとも知らないイデアルさまは優しくわたしに問いかける。
はじめて会ったというのに、イデアルさまはわたしとの結婚に乗り気であるらしい。
それには少しだけホッとする。
この人に恨みがあるわけじゃない。
でも、この人を殺さなければわたしの手の中にはなにも残らない。
父によって母の全てを奪われたわたしは、人一人殺したとしても、母のものが一つでも欲しかった。
母だけがわたしの心の拠り所だったから。
「馬は? 馬には乗れますか?」
「ええ。少しだけでしたら」
「そうですか! なら、今度二人で遠乗りしませんか? コルネイユ嬢にぜひ愛馬を紹介したい」
無邪気な少年のようだった。
本当にこの人が軍神と呼ばれている人? ただの、少年にしか見えないのに。
「ええ、ぜひ。イデアルさまは……、あっ、イデアルさま……とお呼びしてもよろしいですか?」
「もちろん。僕もヴィティ様とお呼びしても?」
「ヴィティで結構ですわ」
「そう、そっか。ヴィティ」
わたしの名前を呼ぶと、イデアルさまは満面の笑みを浮かべてくださる。
どうしてそんなに笑っていられるのだろうか。この人は突然婚約が決まって、なにか思うことはないのだろうか。
そう問いかけたくなるけれど、そんな勇気は出てこない。
「イデアルさまは、馬がお好きなんですの?」
その代わりに口から出たのまるで関係のないこと。
わたしの問いかけに、イデアルさまはとても嬉しそうに破顔した。とくん、とまた心臓が鼓動を伝えてくる。
「そうなんです。だから、ヴィティにも紹介したくて……。あ、ヴィティは生き物が苦手だったりしますか?」
「いいえ、好きです。馬も、ほかの動物も」
「そうですか! それは良かった。動物がお好きなんですね。なら、犬はどうです? 猫もいます」
「まあ。イデアルさまは動物がお好きなんですね」
「はい。だから、妻になるヴィティが動物好きで安心しました。もしも動物が苦手だと言われたらどうしようかと、ヒヤヒヤしてしまいました」
肩を竦める仕草をするイデアルさまに、くすくすと笑ってしまう。
楽しい人だと思う。優しい人だと思う。
だから、どこか落ち着かない。
いつかわたしはこの人を殺さなくてはいけないのだと考えると、胸が締め付けられるような痛みを覚える。
「イデアルさまは、この婚約になにかご不満はございませんの?」
突然の婚約。誰だってわかる、王家に縛りつけるだけの婚約だと。
不満があっても不思議はない。軍神と呼ばれど、彼はまだ十五歳の少年だ。なにか思うところはあるはず。
けれど、イデアルさまはわたしの問いかけにきょとんと目を瞬かせたあと、くすくすと笑った。
「まさか。だって、ヴィティのような可愛くて高貴な人が僕の妻になってくれるんですよ? 感謝こそあっても不満なんてありません」
いい人なのだろうな、と思った。
それとも、彼は知らないのだろうか。
「わたしは、庶子ですわ。平民の血が流れております。イデアルさまの考えているような高貴な女ではありません」
「なら、僕と同じです。僕にも平民の血が流れてる」
「たとえ庶子であっても、イデアルさまは偉業を成し遂げ軍神と呼ばれるお方。イデアルさま自身の血が尊いものとされております。わたしとはまるで違います」
「それは本音ですか? 本当は、ヴィティが僕みたいな人間と結婚するのが嫌なんじゃなくて?」
その言葉に慌てて首を振る。
「まさか、ありえません。イデアルさまの妻になることはとても名誉なことだと……」
「うん、それは僕も同じです。僕も、ヴィティを妻にすることがとても名誉なことだと思ってる」
そう言って、イデアルさまはテーブルの上で固く閉じていた拳の上に自分の手をゆっくりと重ねる。驚いて手を引こうとすると、強い力で押さえ込まれた。
「ヴィティこそ、なにか不安なことでもあるんですか?」
どきりと心臓が鳴った。それはきっと図星だから。
母のものを取り戻したい。けれどそのための対価があまりにも大きすぎることを理解していた。
イデアルさまのことを手にかけることはもちろん、その後の捜査をどう逃げるかなんて考えるだけで憂鬱になる。
もしもイデアルさまがわたしを気に入らないと言えば、この婚約はすぐにでも無かったことにできるはずだ。
そして、わたしはどこかでそれを期待していた。
けれど馬鹿正直にそんなことを伝えられるはすがなくて、居心地の悪さを感じながら言い訳を口にする。
「イデアルさまには、心に秘めた誰かがいたりなさいませんか?」
「それって、好きな人ってこと?」
確認するようにわたしを見るイデアルさまにこくんと頷いた。
「安心してください。僕はヴィティ以外を妻にしたりはしませんから」
「そう、ですか……?」
「はい。ヴィティを妻にできる僕は幸せ者です」
少し安心した。理由はわからない。
イデアルさまはわたし以外を妻にすることはない。誠実な人。それなのに、わたしはこの人を殺そうとしてる。
「よろしくお願いします、イデアルさま」
「こちらこそ。末長くよろしくね」
──前世を思い出したときに気がついた。
彼は決して「好きな人がいない」とは言っていないことを。
わたしと同じくらいの身長の少年。
事前に聞かされていたけれど、そのあまりにも整った顔に驚いて目を見張った。
ガーネットを思い出させる真紅の髪。大きな翡翠のような色を持つ目を縁取る長い睫毛。長い髪は一本の三つ編みされて風に吹かれて揺れている。黒い軍服は彼にとても似合っていて。
この方が、軍神と呼ばれるイデアルさま。
美貌にほう、っと息を吐くわたしに、目の前の少年は自分の容姿を知ってか知らずか、笑みを浮かべて手を差し出す。
「僕の妻になる人がこんなに可愛くて愛らしいなんて驚きました。よろしくお願いします」
──どきり、と心臓が跳ね上がる。
お世辞とはわかってはいても、可愛いなんて言われたのは母以来で、どうしてもソワソワしてしまう。
けれど父に名前を呼ばれて、慌ててその手を取った。
「は、はじめまして。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
軍神と呼ばれる十五歳の少年は、元はとある伯爵家の庶子。十三歳のときに、先の大戦で敵国の大将を討ち取り手柄を得た。その後、少年は1部隊を指揮し、指導者としても参謀役としても、すべてにおいて優れた結果を出してみせた。
負け戦であった籠城戦ではその知識で周りにいた敵兵を倒し、城に残された人々を誰一人死なせず脱出させ、その後本隊と合流すると戦場の勝敗を逆転させるという偉業を成し遂げた。
そうして少年は一国において、捨て置けない存在として注目されるようになる。
わたしは、少年──イデアルさまを繋ぎ止めるための王家からの生贄のようなもの。
あの男、父はこの国の王の弟であり、公爵家の当主だった。イデアルさまを王家に繋ぎ止めるために、わたしという人間が降嫁されることになったのだ。本来であれば血統の正しい王家のお姫様が降嫁されればよかったのだけど、彼に近しい年頃の娘はわたししかおらず、わたしが選ばれてしまった。
王家としてはイデアルさまを繋ぎ止めるための婚約だけれど、内情は全く違う。
父は、王家を憎んでいた。
母を心底愛していた父は、本来であれば母との結婚を望んでいた。けれど王家は王族として、平民の母との結婚を決して許さなかった。
それどころか父に薬を盛り、無理矢理正妻を娶らせたらしい。
すべて口さがないメイドたちの噂話。
なにが真実であれ、父は王家を憎んでいた。
父にとって、わたしとイデアルさまの婚約は、この国の戦の要になるであろうイデアルさまを殺すためのものだった。この国を消すためのもの。
「コルネイユ嬢はなにか好きなものはございますか?」
「そうですね。読書も好きですし、刺繍も好きです」
いつかわたしに殺されるとも知らないイデアルさまは優しくわたしに問いかける。
はじめて会ったというのに、イデアルさまはわたしとの結婚に乗り気であるらしい。
それには少しだけホッとする。
この人に恨みがあるわけじゃない。
でも、この人を殺さなければわたしの手の中にはなにも残らない。
父によって母の全てを奪われたわたしは、人一人殺したとしても、母のものが一つでも欲しかった。
母だけがわたしの心の拠り所だったから。
「馬は? 馬には乗れますか?」
「ええ。少しだけでしたら」
「そうですか! なら、今度二人で遠乗りしませんか? コルネイユ嬢にぜひ愛馬を紹介したい」
無邪気な少年のようだった。
本当にこの人が軍神と呼ばれている人? ただの、少年にしか見えないのに。
「ええ、ぜひ。イデアルさまは……、あっ、イデアルさま……とお呼びしてもよろしいですか?」
「もちろん。僕もヴィティ様とお呼びしても?」
「ヴィティで結構ですわ」
「そう、そっか。ヴィティ」
わたしの名前を呼ぶと、イデアルさまは満面の笑みを浮かべてくださる。
どうしてそんなに笑っていられるのだろうか。この人は突然婚約が決まって、なにか思うことはないのだろうか。
そう問いかけたくなるけれど、そんな勇気は出てこない。
「イデアルさまは、馬がお好きなんですの?」
その代わりに口から出たのまるで関係のないこと。
わたしの問いかけに、イデアルさまはとても嬉しそうに破顔した。とくん、とまた心臓が鼓動を伝えてくる。
「そうなんです。だから、ヴィティにも紹介したくて……。あ、ヴィティは生き物が苦手だったりしますか?」
「いいえ、好きです。馬も、ほかの動物も」
「そうですか! それは良かった。動物がお好きなんですね。なら、犬はどうです? 猫もいます」
「まあ。イデアルさまは動物がお好きなんですね」
「はい。だから、妻になるヴィティが動物好きで安心しました。もしも動物が苦手だと言われたらどうしようかと、ヒヤヒヤしてしまいました」
肩を竦める仕草をするイデアルさまに、くすくすと笑ってしまう。
楽しい人だと思う。優しい人だと思う。
だから、どこか落ち着かない。
いつかわたしはこの人を殺さなくてはいけないのだと考えると、胸が締め付けられるような痛みを覚える。
「イデアルさまは、この婚約になにかご不満はございませんの?」
突然の婚約。誰だってわかる、王家に縛りつけるだけの婚約だと。
不満があっても不思議はない。軍神と呼ばれど、彼はまだ十五歳の少年だ。なにか思うところはあるはず。
けれど、イデアルさまはわたしの問いかけにきょとんと目を瞬かせたあと、くすくすと笑った。
「まさか。だって、ヴィティのような可愛くて高貴な人が僕の妻になってくれるんですよ? 感謝こそあっても不満なんてありません」
いい人なのだろうな、と思った。
それとも、彼は知らないのだろうか。
「わたしは、庶子ですわ。平民の血が流れております。イデアルさまの考えているような高貴な女ではありません」
「なら、僕と同じです。僕にも平民の血が流れてる」
「たとえ庶子であっても、イデアルさまは偉業を成し遂げ軍神と呼ばれるお方。イデアルさま自身の血が尊いものとされております。わたしとはまるで違います」
「それは本音ですか? 本当は、ヴィティが僕みたいな人間と結婚するのが嫌なんじゃなくて?」
その言葉に慌てて首を振る。
「まさか、ありえません。イデアルさまの妻になることはとても名誉なことだと……」
「うん、それは僕も同じです。僕も、ヴィティを妻にすることがとても名誉なことだと思ってる」
そう言って、イデアルさまはテーブルの上で固く閉じていた拳の上に自分の手をゆっくりと重ねる。驚いて手を引こうとすると、強い力で押さえ込まれた。
「ヴィティこそ、なにか不安なことでもあるんですか?」
どきりと心臓が鳴った。それはきっと図星だから。
母のものを取り戻したい。けれどそのための対価があまりにも大きすぎることを理解していた。
イデアルさまのことを手にかけることはもちろん、その後の捜査をどう逃げるかなんて考えるだけで憂鬱になる。
もしもイデアルさまがわたしを気に入らないと言えば、この婚約はすぐにでも無かったことにできるはずだ。
そして、わたしはどこかでそれを期待していた。
けれど馬鹿正直にそんなことを伝えられるはすがなくて、居心地の悪さを感じながら言い訳を口にする。
「イデアルさまには、心に秘めた誰かがいたりなさいませんか?」
「それって、好きな人ってこと?」
確認するようにわたしを見るイデアルさまにこくんと頷いた。
「安心してください。僕はヴィティ以外を妻にしたりはしませんから」
「そう、ですか……?」
「はい。ヴィティを妻にできる僕は幸せ者です」
少し安心した。理由はわからない。
イデアルさまはわたし以外を妻にすることはない。誠実な人。それなのに、わたしはこの人を殺そうとしてる。
「よろしくお願いします、イデアルさま」
「こちらこそ。末長くよろしくね」
──前世を思い出したときに気がついた。
彼は決して「好きな人がいない」とは言っていないことを。
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