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3歳
おじいさんの正体
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庭?森??でおじいさんを拾ってから3日後、
おじいさんが日常生活を送れるぐらいに回復したとのことで、
お父様から会ってみるか?との話が来た。
なんでも、おじいさんは王宮でもかなり上の役職についていたらしいので、
今まで挨拶ぐらいはする仲、程度だったらしいが、
私の事があるので、誰か教師役にいい人がいれば・・・と思って手紙を出していたそうな。
一応、お父様は辺境伯、王宮へはあまり行かないものの、
お互いに顔と名前は知っている状態だったらしい。
私の事とは全く書かなかったそうなのだが、
興味を示したおじいさん・・・
じゃなかった。
ジェイド・ネフライト氏。
本人が来ちゃったらしい。
研究を進めていた転移魔法を使って移動、
うまくうちの庭?森?に来たはいいものの、力尽きて倒れていたらしい。
ちなみに、年はだいたいお父様より少し上ぐらい、らしい。
白髪のせいで年よりかなり上に見られやすいとのこと。
・・・白い髪が老けて見えるのは、前世だけではなかったらしい。
お父様より少し上なら、おじいさんではない、よねぇ・・・。
「おはつにおめにかかります。
アルディン・ヴァン・オブライエンのむすめ、ネージュです」
お父様の執務室の隣にある応接室にて、
意識のあるおじいさん、もとい、ジェイド・ネフライト氏に挨拶する。
「これはこれは・・・さすがはオブライエン伯の娘さんだ。
ご丁寧にありがとう。
初めまして、僕はジェイド・ネフライト。
元宮廷魔法使い主席をしていたけど、その座は辞してきたから、
ただの平民だよ。
僕を拾ってくれたもう一人の子だね、
助けてくれて、ありがとう。
オブライエン伯、手紙に書いてきた子はこの子かな?
この子なら、下手な人選していたらえらいことになっていた可能性があったよ」
僕が来てよかったみたいだね、とニコニコと笑っている。
「それは一体どういう意味で・・・?」
「この子、かなり特殊でしょ?
一つの事が突出してるだけでなく、
いくつか複合であるようだよ?
本人が気付いていない部分もありそうだよ?
僕、一応元、とはいえ主席、トップにいた男だよ?
さすがに多少は鼻がきかないと力だけではいられなかったよ?」
私、まだ特殊なところがあるのかなぁ?
てか、なんか言葉に不穏な空気が漂うような気がするのは気のせい?
うーん、視た方がいいのかなぁ?
でも視たら視たでバレそうな気がする。
お父様もあまり面識のない人だからか、どうしていいかなんか困ってる感じがする。
「ひとまず、主席は辞めてこちらに来た、ということでよろしいのですか?」
「うん。僕が主席になってから難癖付けてくる貴族がだんだん増えてきちゃって。
まぁ、僕の性格じゃぁ、貴族社会には馴染めなかったから仕方ないかなぁ?
一応、国王には主席を辞めるっていったら、あっさり許可されたんだけど、
そうしたら今度は国王の子飼いにされそうになってね~
ちょっと新たな魔法の創作に失敗して、死んだように見せかけてここに飛んで来ちゃった」
うん、なかなかの爆弾発言だったぁ。
そういう話は大人同士でやっておいてほしかったなぁ・・・。
「・・・ジェイド殿、あなたの状態としては、今は生死不明状態なのか・・・」
しばらくの沈黙の後、絞り出したかのようなお父様の声。
「うん。まぁ、僕今までに何度かやらかしてるし、
転移も一応成功したものの、魔力つきかけて倒れたようなものだし。
別人としてこれから生きていくのもありかな?とは思ってる。
この白い髪を黒く染めるのはそこまで大変じゃないと思うし。
この辺りは黒持ちに対する偏見はあまりないでしょ?」
口調は軽いし、表情は笑っているものの、覚悟を決めた者の目をしていた。
おじいさんが日常生活を送れるぐらいに回復したとのことで、
お父様から会ってみるか?との話が来た。
なんでも、おじいさんは王宮でもかなり上の役職についていたらしいので、
今まで挨拶ぐらいはする仲、程度だったらしいが、
私の事があるので、誰か教師役にいい人がいれば・・・と思って手紙を出していたそうな。
一応、お父様は辺境伯、王宮へはあまり行かないものの、
お互いに顔と名前は知っている状態だったらしい。
私の事とは全く書かなかったそうなのだが、
興味を示したおじいさん・・・
じゃなかった。
ジェイド・ネフライト氏。
本人が来ちゃったらしい。
研究を進めていた転移魔法を使って移動、
うまくうちの庭?森?に来たはいいものの、力尽きて倒れていたらしい。
ちなみに、年はだいたいお父様より少し上ぐらい、らしい。
白髪のせいで年よりかなり上に見られやすいとのこと。
・・・白い髪が老けて見えるのは、前世だけではなかったらしい。
お父様より少し上なら、おじいさんではない、よねぇ・・・。
「おはつにおめにかかります。
アルディン・ヴァン・オブライエンのむすめ、ネージュです」
お父様の執務室の隣にある応接室にて、
意識のあるおじいさん、もとい、ジェイド・ネフライト氏に挨拶する。
「これはこれは・・・さすがはオブライエン伯の娘さんだ。
ご丁寧にありがとう。
初めまして、僕はジェイド・ネフライト。
元宮廷魔法使い主席をしていたけど、その座は辞してきたから、
ただの平民だよ。
僕を拾ってくれたもう一人の子だね、
助けてくれて、ありがとう。
オブライエン伯、手紙に書いてきた子はこの子かな?
この子なら、下手な人選していたらえらいことになっていた可能性があったよ」
僕が来てよかったみたいだね、とニコニコと笑っている。
「それは一体どういう意味で・・・?」
「この子、かなり特殊でしょ?
一つの事が突出してるだけでなく、
いくつか複合であるようだよ?
本人が気付いていない部分もありそうだよ?
僕、一応元、とはいえ主席、トップにいた男だよ?
さすがに多少は鼻がきかないと力だけではいられなかったよ?」
私、まだ特殊なところがあるのかなぁ?
てか、なんか言葉に不穏な空気が漂うような気がするのは気のせい?
うーん、視た方がいいのかなぁ?
でも視たら視たでバレそうな気がする。
お父様もあまり面識のない人だからか、どうしていいかなんか困ってる感じがする。
「ひとまず、主席は辞めてこちらに来た、ということでよろしいのですか?」
「うん。僕が主席になってから難癖付けてくる貴族がだんだん増えてきちゃって。
まぁ、僕の性格じゃぁ、貴族社会には馴染めなかったから仕方ないかなぁ?
一応、国王には主席を辞めるっていったら、あっさり許可されたんだけど、
そうしたら今度は国王の子飼いにされそうになってね~
ちょっと新たな魔法の創作に失敗して、死んだように見せかけてここに飛んで来ちゃった」
うん、なかなかの爆弾発言だったぁ。
そういう話は大人同士でやっておいてほしかったなぁ・・・。
「・・・ジェイド殿、あなたの状態としては、今は生死不明状態なのか・・・」
しばらくの沈黙の後、絞り出したかのようなお父様の声。
「うん。まぁ、僕今までに何度かやらかしてるし、
転移も一応成功したものの、魔力つきかけて倒れたようなものだし。
別人としてこれから生きていくのもありかな?とは思ってる。
この白い髪を黒く染めるのはそこまで大変じゃないと思うし。
この辺りは黒持ちに対する偏見はあまりないでしょ?」
口調は軽いし、表情は笑っているものの、覚悟を決めた者の目をしていた。
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