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孤高な誇り高き、宇宙学士青年
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語り・仙岳美
序
私が小学校低学年生だった頃、その日も普通に登校していた。でも校門前で突如何かを思い、門をくぐらずに引き返した、とは言っても、真っ直ぐ家に帰る気は無く、登下校中にいつもその前を通過する公園で意味もなく、いえ、何か意味はそれなりに当時の私には、あったのだろうと思う、でも残念ながら今は思い出せない。
そんな今は不明確な何かの事情で、適当に拾った木の棒を持ち、しゃがみ込み、見つけた蟻の巣穴をほじくり返していた。
これから語る物語は、そんな時が刻の狭い溝に嵌り込み、その刻の前後が淀む様な狭間時間に、出会った人との話であります。
⛲️
気づくと突如公園の真ん中に人が立っていた。
その人は白いワイシャツに上下茶色のスーツ姿だった。
そしてイキナリ片手を、やや黒く曇り空に、斜めにかかげ上げ。
「ルールールール」
と変な声を出し始めた。
私は、その始めて見る異様な行動をする人と、その呪文と言うのか変な声に、思わずビックリして口の中に含んでいたママの味のミルク飴を地に落としてしまった。
とは言っても、そこは子供の順応力と言うのか、恐れずその人の横に立ち、その真似をし始めた。
「るるるるるるー」
その人は私を見下ろし。
「舌を上に丸めてみて」
「ルルルルルルル」
「もっとゆっくり」
「ルールールールー」
「そう、その調子」
そんな事を結構長い時間やっているとその人は急に黙り。
「君、学校は」
「きょうは、なんかいくのやめたの」
「いいのかい、勉強がわからなくなってしまうよ」
私はその言葉にムッとしランドセルから奇跡的に取った虎の子である、理科の満点テスト用紙を取り出し、放つ様にその人の前に掲げ見せた。
✨💯✨
その人は、そのテスト用紙を手に取り、覗き込む様にして顔を近づけると。
「むむむ、こ、これは失礼、学士さんでしたか、お詫びにうちに来ませんか」
私はこの頃から何か人の家に行くのが好きだったので、その言葉を間に受けて。
「いっくー」
「え、ほんとに」
「いまそういったー」
「そ、そうだね、たしか言ったね……じゃ招待するよ」
「うん」
👟👞
その人の家は公園から少し歩いた所にあり、二階建ての屋根が瓦な少し古風な家だった。
その人は玄関の引き戸を開き。
「ただいまー」
と言うと、奥からおばあさんが出て来た。私を見て「アラまぁ」と声も表情も目を丸くしビックリした感じだったけど。すぐにニコリとしてくれて。
「こんにちは、いらっしゃい」
と言ってくれた。
「母さん、さっき公園で知り合って友達になったんだ、何かだしてよ」
『おばあさんなのに、おかあさん?』
少しその時、意味がわからなかった事を記憶している。
それよりその『何か』がオヤツだと言う事は、この頃から私は食い意地が張っていたみたいで、期待した事も覚えている、と言うか人の家に行くと何か食べ物が出てくると既に学習していた……。
「おれトイレ入るから先に、二階に上がっててよ」
とそのおじさんの様に髪は真っ白な、でも顔はお兄さんの様な、今思うと若白髪の三十路くらいの人だったんだと思う。
私は頷き、玄関横の階段を上がり、突き当たり、左を向くと少し先にドアが見え、私はそのドアを開け目にした、その部屋の中の光景は本まみれだった。
さらに本棚の上には戦車や零戦などのプラモデルも沢山積んであり、入ってすぐ横の机の上には、地球儀や顕微鏡、それに加えベランダ側には天体望遠鏡なども置かれており、それらを見て大変興奮し、ただただ『凄いなー』と感じた事を覚えている。
ただ、その部屋の面積の半分はベットと机に取られ、入り口とベランダ以外の壁は先にも言ったとおり本棚が置かれており、部屋が狭窄され、細い通路にいるような、少し窮屈に感じた記憶も残っている。🔭🔬
少しすると、その人は、三脚の丸い漆のお盆を持って部屋に入って来て、窓際にあぐらをかく、私と、そのお盆を挟んで、同じ様にあぐらをかき。
「待たせたね、これをとりあえず食べなよ」
とそのお盆には、カステラと紅茶それにウサギカットのリンゴが乗っていた。
私は「いただきまーす」
と手を合わせ、お辞儀し、すぐに食べ始めた。
その人は、しばらくカステラを食べる私の姿をただ見ていた。
私は『あなたも食べないの?』と思った頃、話しかけてきてくれた。
「あ、忘れてた、君は甘党かな?」
「えっあまとう?」
「あ、ごめんね、砂糖とミルクは二個ずつでいいかな?」
「うん」
「学士さんは小六くらいかな?」
「小四」
「そうなんだ背高いね」
「うん」
「今、取ってくるからまっててね」
「うん」
と私は適当に頷きぬがら、せっせとカステラを口に運ぶ。
その人は戻ると、私の紅茶に角砂糖とクリープを入れクルクルとスプーンでかき混ぜてくれた。
私しは、「ありがとう」とその紅茶をゴクゴクとほぼ飲み終えると少し疑問に思った事を聞いて見た。
「がくしてなんですか?」
「なんと言うのかな、学位と言われる称号だよ」
「小五(しょうご)?、私は、だから小四!」
「はっははは、そうかそうか、そうだな~、小十四になると授かるあだ名かな」
「ふーん、それならやっぱり私、がくしさんじゃないよ、まだ小四だもん」
「はっはは、そうだね、間違えたね」
のその人は立ちあがり、本棚から白い化粧箱に納められた、一冊の本を抜き取り、私の前に両手でそれは紙芝居の様に広げ見せてくれた。
私の目の前に広がったのは、雨の中に怪しく浮かび上がるユーホーの写真の様なイラストだったと思う。🛸
私は「知ってるー これーは、ユーホーね、テレビで見たよ、人をさらうでしょ」
「そうだよ、物知りだね、やっぱり君は学士さんだ」
「だから……もういいや、がくしさんと言う事にしてあげる、あなたもがくしさんなの?」
「俺も一応は学士さんだよ、でももうその必要もないけどね」
「いらないの?」
と私が言うと、その人は少し悲しい顔をし。
「俺は他の価値観を探さないといけないんだ」
「……」
「少し話しが難しかったな……それより、俺のカステラも食べていいよ、それを食べたら、今日はお別れだ」
と、その人は、お土産にと、部屋の中に積まれたプラモデルの中から好きに選ばせてくれたプラモデルを私に持たせ、公園迄私を送り戻し、帰って行った……
その帰っていく少し猫背の背中は、何か深く暗く感じ取った記憶が残っている……。
追記✍🏻
学士さんが帰った後、数分間、公園のベンチに、ただボーと座っていると、お昼を知らせる鐘が鳴り、釣られるかのように私のお腹もグーっと鳴り。
ふいに「あっ」っと、目を覚ました様にランドセルから給食の献立表を取り出し確認すると、思ったとおり、その日の給食は好物のカレーライスだった。🍛
私はプラモデルを一旦公園の茂みに隠し、遅刻の理由を考えながら学校へと走った。
幕
……後の今になって時々思ったりする。今の私なら、あの学士さんの手を私の方から手に取り、踊るかの様に十分なお話しが満喫できると。[終]
題材・学位🎓
それは、一つの区切りの一つの価値観でしかなく、終わった過去であり、永遠を保証する物でも万能でもない。故に人は義務である学業を終えた後も、勉強を続けてゆく。
ただ、その方向性は自由であり、その歩む道は、他の者が否定する余地は無く、またその資格も無い。
24・6・30筆
序
私が小学校低学年生だった頃、その日も普通に登校していた。でも校門前で突如何かを思い、門をくぐらずに引き返した、とは言っても、真っ直ぐ家に帰る気は無く、登下校中にいつもその前を通過する公園で意味もなく、いえ、何か意味はそれなりに当時の私には、あったのだろうと思う、でも残念ながら今は思い出せない。
そんな今は不明確な何かの事情で、適当に拾った木の棒を持ち、しゃがみ込み、見つけた蟻の巣穴をほじくり返していた。
これから語る物語は、そんな時が刻の狭い溝に嵌り込み、その刻の前後が淀む様な狭間時間に、出会った人との話であります。
⛲️
気づくと突如公園の真ん中に人が立っていた。
その人は白いワイシャツに上下茶色のスーツ姿だった。
そしてイキナリ片手を、やや黒く曇り空に、斜めにかかげ上げ。
「ルールールール」
と変な声を出し始めた。
私は、その始めて見る異様な行動をする人と、その呪文と言うのか変な声に、思わずビックリして口の中に含んでいたママの味のミルク飴を地に落としてしまった。
とは言っても、そこは子供の順応力と言うのか、恐れずその人の横に立ち、その真似をし始めた。
「るるるるるるー」
その人は私を見下ろし。
「舌を上に丸めてみて」
「ルルルルルルル」
「もっとゆっくり」
「ルールールールー」
「そう、その調子」
そんな事を結構長い時間やっているとその人は急に黙り。
「君、学校は」
「きょうは、なんかいくのやめたの」
「いいのかい、勉強がわからなくなってしまうよ」
私はその言葉にムッとしランドセルから奇跡的に取った虎の子である、理科の満点テスト用紙を取り出し、放つ様にその人の前に掲げ見せた。
✨💯✨
その人は、そのテスト用紙を手に取り、覗き込む様にして顔を近づけると。
「むむむ、こ、これは失礼、学士さんでしたか、お詫びにうちに来ませんか」
私はこの頃から何か人の家に行くのが好きだったので、その言葉を間に受けて。
「いっくー」
「え、ほんとに」
「いまそういったー」
「そ、そうだね、たしか言ったね……じゃ招待するよ」
「うん」
👟👞
その人の家は公園から少し歩いた所にあり、二階建ての屋根が瓦な少し古風な家だった。
その人は玄関の引き戸を開き。
「ただいまー」
と言うと、奥からおばあさんが出て来た。私を見て「アラまぁ」と声も表情も目を丸くしビックリした感じだったけど。すぐにニコリとしてくれて。
「こんにちは、いらっしゃい」
と言ってくれた。
「母さん、さっき公園で知り合って友達になったんだ、何かだしてよ」
『おばあさんなのに、おかあさん?』
少しその時、意味がわからなかった事を記憶している。
それよりその『何か』がオヤツだと言う事は、この頃から私は食い意地が張っていたみたいで、期待した事も覚えている、と言うか人の家に行くと何か食べ物が出てくると既に学習していた……。
「おれトイレ入るから先に、二階に上がっててよ」
とそのおじさんの様に髪は真っ白な、でも顔はお兄さんの様な、今思うと若白髪の三十路くらいの人だったんだと思う。
私は頷き、玄関横の階段を上がり、突き当たり、左を向くと少し先にドアが見え、私はそのドアを開け目にした、その部屋の中の光景は本まみれだった。
さらに本棚の上には戦車や零戦などのプラモデルも沢山積んであり、入ってすぐ横の机の上には、地球儀や顕微鏡、それに加えベランダ側には天体望遠鏡なども置かれており、それらを見て大変興奮し、ただただ『凄いなー』と感じた事を覚えている。
ただ、その部屋の面積の半分はベットと机に取られ、入り口とベランダ以外の壁は先にも言ったとおり本棚が置かれており、部屋が狭窄され、細い通路にいるような、少し窮屈に感じた記憶も残っている。🔭🔬
少しすると、その人は、三脚の丸い漆のお盆を持って部屋に入って来て、窓際にあぐらをかく、私と、そのお盆を挟んで、同じ様にあぐらをかき。
「待たせたね、これをとりあえず食べなよ」
とそのお盆には、カステラと紅茶それにウサギカットのリンゴが乗っていた。
私は「いただきまーす」
と手を合わせ、お辞儀し、すぐに食べ始めた。
その人は、しばらくカステラを食べる私の姿をただ見ていた。
私は『あなたも食べないの?』と思った頃、話しかけてきてくれた。
「あ、忘れてた、君は甘党かな?」
「えっあまとう?」
「あ、ごめんね、砂糖とミルクは二個ずつでいいかな?」
「うん」
「学士さんは小六くらいかな?」
「小四」
「そうなんだ背高いね」
「うん」
「今、取ってくるからまっててね」
「うん」
と私は適当に頷きぬがら、せっせとカステラを口に運ぶ。
その人は戻ると、私の紅茶に角砂糖とクリープを入れクルクルとスプーンでかき混ぜてくれた。
私しは、「ありがとう」とその紅茶をゴクゴクとほぼ飲み終えると少し疑問に思った事を聞いて見た。
「がくしてなんですか?」
「なんと言うのかな、学位と言われる称号だよ」
「小五(しょうご)?、私は、だから小四!」
「はっははは、そうかそうか、そうだな~、小十四になると授かるあだ名かな」
「ふーん、それならやっぱり私、がくしさんじゃないよ、まだ小四だもん」
「はっはは、そうだね、間違えたね」
のその人は立ちあがり、本棚から白い化粧箱に納められた、一冊の本を抜き取り、私の前に両手でそれは紙芝居の様に広げ見せてくれた。
私の目の前に広がったのは、雨の中に怪しく浮かび上がるユーホーの写真の様なイラストだったと思う。🛸
私は「知ってるー これーは、ユーホーね、テレビで見たよ、人をさらうでしょ」
「そうだよ、物知りだね、やっぱり君は学士さんだ」
「だから……もういいや、がくしさんと言う事にしてあげる、あなたもがくしさんなの?」
「俺も一応は学士さんだよ、でももうその必要もないけどね」
「いらないの?」
と私が言うと、その人は少し悲しい顔をし。
「俺は他の価値観を探さないといけないんだ」
「……」
「少し話しが難しかったな……それより、俺のカステラも食べていいよ、それを食べたら、今日はお別れだ」
と、その人は、お土産にと、部屋の中に積まれたプラモデルの中から好きに選ばせてくれたプラモデルを私に持たせ、公園迄私を送り戻し、帰って行った……
その帰っていく少し猫背の背中は、何か深く暗く感じ取った記憶が残っている……。
追記✍🏻
学士さんが帰った後、数分間、公園のベンチに、ただボーと座っていると、お昼を知らせる鐘が鳴り、釣られるかのように私のお腹もグーっと鳴り。
ふいに「あっ」っと、目を覚ました様にランドセルから給食の献立表を取り出し確認すると、思ったとおり、その日の給食は好物のカレーライスだった。🍛
私はプラモデルを一旦公園の茂みに隠し、遅刻の理由を考えながら学校へと走った。
幕
……後の今になって時々思ったりする。今の私なら、あの学士さんの手を私の方から手に取り、踊るかの様に十分なお話しが満喫できると。[終]
題材・学位🎓
それは、一つの区切りの一つの価値観でしかなく、終わった過去であり、永遠を保証する物でも万能でもない。故に人は義務である学業を終えた後も、勉強を続けてゆく。
ただ、その方向性は自由であり、その歩む道は、他の者が否定する余地は無く、またその資格も無い。
24・6・30筆
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